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メタンハイドレート

化石燃料に変わる新しいエネルギー源として注目されている、メタンハイドレート(理論化学式:CH4・5.75 H2O)はメタンガスがある条件下(低温・高圧)で水と化合してできる白いゼリー状または雪のようなもの。 永久凍土の下部や深度500m程度以深の深海地層中に存在することが明らかになってきた。 メタンハイドレートは加圧と冷却によって生成され、ある温度と圧力の範囲において安定に存在する。実験室レベルでは0℃で30気圧程度まで加圧するとメタンハイドレートができる。
日本周辺でもオホーツク沖、十勝・日高沖、南海トラフ、四国沖などに分布していると推定されている。日本の現時点(1995年消費量ベース,約540億m3)における天然ガス年間消費量の137年分にも相当する量。
通常の水の中にとけ込むことが出来るメタンガスの量が、水の体積の2〜5倍程度であるのに対して、メタンハイドレートの場合は、理論的には200倍以上ものメタンを固定することが出来る。実際には1m3のメタンハイドレートを分解すると、水:0.8m3とメタンガス:172m3(大気圧下、0℃)のメタンガス(天然ガスの主成分)を得ることができる。
メタンハイドレートは、メタンガス分子と水分子から構成されており、燃焼による硫黄酸化物等の有害成分の放出はほとんどないため、他の化石燃料に比較してクリーンなエネルギー源と言える。一方、メタンハイドレートが融解し地表に直接放出された場合には、大気中の酸素と反応して地球温暖化の元凶である二酸化炭素が発生する。メタン単体では100年間における地球温暖化係数が二酸化炭素の21倍ある。
メタンハイドレートは地下においては固体で存在する。水の比重の関係から深海の海水温は約3度で安定しているが,この条件では水深500m(50気圧)以上でメタンハイドレートが生成する。大水深域に賦存するので、効率よく気化し、回収する方法や、回収するための開発システムについては、多くの課題がある。海底のメタンハイドレートを不用意に掘削すると,その下層や周辺のハイドレート層にかかる圧力が減少して分解し,大量のメタンガスが噴出する。万一それが一帯のメタンハイドレート層に連鎖的に広がれば貴重な資源を大量に失うだけではなく,地球温暖化に無視のできない影響を与え,さらに温度上昇によって他地域のメタンハイドレート層のバランスを崩壊させる。また、メタンハイドレートを含む海底から200〜500メートルの地層は地滑りを起こしやすく、採集が難しい。
微妙な圧力と温度の条件下で存在するメタンハイドレートであり、バランスを崩さないように採取する必要がある。有機溶剤などの影響でもバランスが崩れるそうだ。
大気中のCO2をハイドレート層に注入し、メタンを取り出したあとの空間にCO2を閉じこめる方法も研究中である。メタンよりシャーベット状になりやすいCO2の性質を利用する。

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*初の本格的な海上基礎試錘 三重 (2004/01/24)

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20040124k0000m040121000c.html

未来の燃料として期待されるメタンハイドレートを調べる初の本格的な海上基礎試錘(しすい)が、三重県尾鷲市沖合約40キロの熊野灘で始まった。約4カ月をかけ、遠州灘から熊野灘にかけた海域の約30カ所で海底をボーリングし、メタンハイドレートを採取したり、産出の方法などを探る。

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ナノカーボン素材へのメタン吸蔵に成功(2003.03.15)

千葉大学の金子克美教授と、科学技術振興事業団(JST)基礎的研究発展推進事業の飯島澄男代表研究者(NEC特別主席研究員)、村田克之研究員らは、炭素でできたナノ(1ナノは10億分の1)サイズの円錐(えんすい)「カーボンナノホーン」の側面にナノサイズの窓を開けて、メタンを内部に高密度に吸蔵することに成功した。細孔から取り込まれたメタンがナノホーン内部でクラスター(塊)を形成し、液体での貯蔵に近い高密度貯蔵が可能になった。自動車用メタンタンクなどへの応用が期待できる。

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現在メタンハイドレートが見つかっている海域

日本近海でメタンハイドレートが見つかっている海域の図

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詳しい説明1

エネルギー総合工学研究所のメタンハイドレートの説明

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詳しい説明2

メタンハイドレートの構造など詳しい説明

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地上で天然ガスを回収することに成功

日本、米国、カナダなど5カ国による世界で初めての実験で、生産試験を始めていたもの。

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燃える氷の採取に成功

米オレゴン州沖に大量に存在することを、米国や日本などの国際研究グループが確認、海洋掘削船によるサンプルの採取にも成功した。

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静岡沖にメタンハイドレート

通産省・資源エネルギー庁は世界的にも集積度の高いメタンハイドレートを含んだ砂岩層を静岡県浜松市沖の海底で発見したと発表した。

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21世紀の海洋エネルギー開発技術
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メタンハイドレート21世紀の巨大天然ガス資源
著者:松本良
出版社:日経サイエンス社/日本経済新聞社
本体価格:2,136円

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