平治の滝(へいじのたき)
平治の滝(へいじのたき)
「平治の滝」の平治は、身代を築かれたご先祖の名前をいただき、先代からの流を大事に考える意味を込め、滝組をメインにしたこの庭を『平治の滝』と命名した。
2008年 完成当時
2024年 現在
三重県名張市にある赤目四十八滝。その赤目五瀑(あかめごばく)のひとつに『荷担滝』(にないだき)があります。流れが岩によって二つに分かれる姿が荷物を担ってるように見えることからこう呼ばれています。この荷担滝をイメージして平治の滝を作りました。枯山水の滝石組とは違い、実際水を流しながら、水の流れ、落ち方を見ながら造り上げます。枯れ滝が人の心象風景に訴えるものとするならば、この滝は、人の五感に訴えるものとなります。いずれにせよ、日本庭園を造り出すためには、日頃から自然風景に親しみ、観察することが大切だと考えています。
完成時は石も白っぽく作りたて感は否めませんが、年月が石を錆(さ)びさせ、樹木を落ち着かせ、しっくりと庭を熟成させていきます。
鉄砲垣越しに滝を望む
伝い(延べ段)
2022年に鉄砲垣をリニューアル
竹垣の曲線を大切にしつつ、雰囲気を変えた。
総欅造り門(そうけやきづくりもん)
完成当時 門袖は「蓑垣」(みのがき)
秋 紅葉が始まる頃