スカルの井戸

クリスチャンの施主がこの庭を【スカルの井戸】と名付けられた。

 

銭形手水鉢「吾唯足を知る」を一個の石として組んだ石組。蹲踞形式を取りながら、鑑賞を目的とした石組。

生駒石は滑らかで、シンプルな輪郭を持つのが特徴。この輪郭を活かし、人工物である手水鉢との調和を図った。また、生駒石は時間の経過とともに黒ずみ、色彩の明暗として、手水鉢を引き立てている。

敬虔なクリスチャンであるご夫婦。

純和風の素材で構成されたこの庭を【スカルの井戸】と命名されたのは、キリスト経の教義に基づく、深い意味が込められているものと思います。90歳まで庭を楽しみたいと、リガーデンされたのですが、その前向きな生き方、穏やかで温厚な人柄、おおらかさで私たちを包み込んで下さった。美しく生きてゆくとは・・・そんな解の一つを教えて頂きました。