■「空を泳ぐ日」■
マリアは、父親ウォルター=エルランド博士の遺した機材の中から
1つの意識マトリクスのコピーを見つけた。          
その意識は、マリアの家族が海辺で暮らしていた頃、一日のほとん
どを海につかって、まるで姉弟のように過ごしていたイルカ「エリー」
のものだった。                       
ウォルターが研究していたサイバネテックボディの実験のために、
エリーの意識をコピーしていたのだ。             

そして、研究半ばで亡くなった父の遺志を継ぎ、マリアはサイバネ
ティック工学の博士号を取り、フィン型サイバネティック機体を完
成させ、エリーのマトリクスを転写し、ソニックドルフィンを生み
出した。                          

彼らは気流の中を泳ぎ、雲を割ってジャンプする。       

今日の午後は博士も彼らの散歩におつき合い。高空の冷えた空気の
中を、雲を引いて飛んでいく。地上では猛暑の夏の午後でした。 

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