2001年7月2日(月)
カルナック神殿
朝、3時起床。
早朝の飛行機に乗って、ルクソールへ。
ついたら、すぐ観光開始。
ルクソールは、カイロより南にあるので、
日中はものすごーく、暑くなるので、
早く、行動する必要があるためだ。
ねむ〜・・・・
まずは、カルナック神殿へ。
日本で言うと神社の狛犬のように、羊が並ぶ参道から、神殿へ。
ものすごく、暑い。
日陰を見つけて、駆け込む。
カルナック神殿は134本の柱と、オベリスクで有名な神殿だ。
ヘバは、暑い中、一生懸命、説明してくれた。
中でも、印象に残った話を紹介しよう。
****ハトちゃんの野望************************************
ハトシェプスト女王は、エジプト史上初の女王だ。
ハトシェプスト(以下、ハトちゃん)は、トトメス1世の娘である。
ハトちゃんは、女王になりたくて、あれこれ考えた結果、
いとこのトトメス2世と結婚する。
しかし、結婚生活はうまくいかず、まもなく離婚してしまう。
その後、トトメス2世は別の女性と再婚し、男の子を授かる。
これが、トトメス3世だ。
ややこしい・・・・
しばらくして、元ダンナ、トトメス2世が急逝する。
これは、チャンス!!
ハトちゃんは、トトメス3世がまだ幼い事を理由に、
自ら、女王の座についた。
こうして、ハトちゃんの野望は達成された。
ハトちゃんは、自らの権力を誇示するために、
オベリスクをはじめ、さまざまな建造物を残す。
これだけ、いろんな事ができたのも、
大臣とただならぬ関係だったから、という説もある。
いや〜ん。
やがて、幼かったトトメス3世が大人になり、
ハトちゃんを恨むようになる。
そして、トトメス3世は、ハトちゃんの死後、
ハトちゃんの作ったすべて建造物から、
ハトちゃんの名前を消してしまう。
つまりハトちゃんの存在そのものを消してしまおうというのだ。
しかし、オベリスクは、花崗岩であったため、消すことができず、
先の方まで、石で巻いて、隠した。
今も、残るカルナック神殿のハトちゃんのオベリスクは、
覆われていた部分の色が違うのが、見てとれる。
骨肉の争い、
怖〜い、身内の因縁の話、でした。。。。。
******************************************おしまい*****
カルナック神殿は、もともとは小さいものだったのが、
歴代のファラオによって、増築、増築を繰り返すうちに
巨大な神殿になった。
ラムセス2世の像も有名である。
ルクソール神殿
ルクソール神殿は、ラムセス2世の坐像が入り口に並ぶ神殿だ。
カルナック神殿のように、たくさんの柱はない。
カルナック神殿のすぐ後に来たため、イメージが重なって、
あまり強い印象はない。
ははは・・・・
ルクソールと言えば、"金"
暑い、暑い、暑い、暑い・・・・
トイレ休憩も兼ねて、お土産物屋へ。
カルトゥーシュという、ファラオの名前を象形文字にして
楕円で囲んだデザインの、ペンダントが人気だ。
ルクソールは、言わずと知れた金の名産地(って言うのか??)なのだ。
嫁は、貴金属店に弱い。(トルコでも同様だった。)
弱いのは、もっぱら、「店」の雰囲気だ。
店員「これ、いかがですか〜?」
っていう、アノ雰囲気がダメなのだ。
結局、な〜んにも、買わずに出てきた。
ほっとする夫・・
クルーズ船「Nile Pioneer」
午後の観光まで、昼食と休憩を取るため、
クルーズ船にチェックインする。
嫁「うわ〜、きれい〜。」
部屋は、3階。
高級ホテルと全く変わりがないくらいキレイな内装。
クルーズ船内のロビー
昼食を取るため、レストランへ。
レストランもきれい。
嫁&夫「お、おいしい!!!」
エジプトに来て、こんな美味しい料理を食べるのは、初めてだった。
夫「これは期待できるぞぉ〜」
約1時間の休憩の後、王家の谷へ出発。
気絶寸前の暑さ
王家の谷は、車で途中まで行って、そこから、
遊園地にあるようなバスに乗って、さらに上へ。
これに乗って上まで上がる。距離にして500mくらい。
エジプトの歴史では、ピラミッドをファラオの墓にしたのが古王国時代。
この王家の谷を墓にしたのは、さらにもっと新しい時代なのだ。
っとにかく暑い!
ツタンカーメンの墓を見て、後は自由行動。
ツタンカーメンの墓 玄室
私たちは、ヘバに聞いて、比較的入りやすくて、きれいな壁画が残る
セティ1世の墓に入る。
中にいるオジサンに、覚えたての、言葉で挨拶してみる。
嫁「アラム、サレイクム(こんにちわ)」
オジサン「ジャパニーズ?コリアン?」
と聞いてきたので、
嫁は、夫を指差して、「ヤーバーニー(ニッポン男児)」
自分を指差して、「ヤーバーネイア(大和撫子)」と言ってみた。
すると、オジサンはとても喜んで、とっても親切にしてくれた。
奥の方の、立ち入り禁止の所まで入れてくれるわ、
本当は、フラッシュ金糸なのに、「OK、OK」って言うし、
なんか変だなぁ〜と思っていたら、案の定、
親指と人差し指をスリスリして見せた。
やられた!
またか!
バクシーシくれって事か!
仕方ない。あげることにしよう。
夫は、仕方なく、オジサンに、2人分、と言って2ドル渡した。
オジサンは、もの凄く喜んで、握手を求めてきた。
嫁「2ドルは多いんちゃうの?オジサン、めっちゃ喜んでたで。」
夫「細かいのがなかったし、仕方ない。」
嫁「いや、それにしても・・・あげすぎやで。もっと締めて行こう。」
ぶつぶつ言いながら、集合場所である休憩所へ行く。
まだ少し時間があるが、とんでもない、もうどこにも行きたくない。
脳ミソが沸騰して、耳から出てきそうだ。
ただ今の気温、53度!
ヘバ「大丈夫です。46度です。ダイジョーブ、ダイジョーブ!」
皆「えっ?46度!!・・・ひえ〜、おフロより暑い〜・・・」
あまりの暑さに、少し早めにバスへ帰る。
バスに乗ると、ヘバが、
ヘバ「実は、さっき53度ありました。皆さんがビックリするので、
サバ読みました、スミマセン。」
・・・・・愕然。
46度も、53度も、どっちも凄い。
いいかげん、46度にも驚いた。
しかし、53度とは・・・
ハトシェプスト葬祭殿
王家の谷でぐったりした後、そのまま
ハトシェプスト葬祭殿へ。
ここは、何年か前、
日本人を含む観光客がテロリストに銃撃された場所だ。
しばし、黙祷・・・・
そのせいか、どこへ行っても、手荷物検査が厳しい。
銃を、持った兵士の姿もあちこちで見られる。
それにしても、ものすごい暑さだ。
日をさえぎるものは、何もない。
頭が、クラクラする。
前にも書いたが、ハトちゃんは、大臣といい仲だったと
伝えられている。
このため、この葬祭殿の近くに、大臣の墓もあるはず、
と考えられ、裏の山をずいぶん捜索した跡が残っているが、
いまだ見つかっていない。
↑ハトちゃんが男性として描かれている壁画
音と光のショー<カルナック神殿>
クルーズ船で、休憩したあと、カルナック神殿のショーへ。
ギザでは、ほとんど寝てしまった為、今度も眠ってしまいそうな気がする。
クルーズ船に残る人もいた。
私達も、残ろうかとも思うけど、せっかく来たんやし、行こう。
ショーは、英語で行われていた。
神殿の中を、大勢でゾロゾロ歩きながら、ショーを見学する。
欧米人の日焼けした真っ赤な肌が熱を発していて、
人の中にいるだけで、もわ〜んとしたイヤな空気・・・
疲れも出てきて、立ったまま眠りそうな感じだ。
泉の辺りには、客席が用意されていて、
ここでショーを見学することになっている。
人がどんどん集まってくる。
急いで、席を確保する。
座ると、なんだか目をあけていられない状態になった。
ものすごい砂嵐。
・・・・案の定、熟睡してしまった。
こんなことなら、師匠たちとクルーズ船に残ればよかった。
あーあ、疲れた。
乗船すると、クルーズ船はまもなく、
ルクソールを出航した。
今日一日のハードなスケジュールは、
クルーズ船の停泊時刻の変更によるものだった。
一日で二日分の観光をこなしたのだから、疲れるのも無理はない。
そのため、明日は、一日フリーになった。