まだ届いたばかりで弄って遊んでいるだけの段階ですが、細かい分析を行う前にここに書いておきます。
残念ながら、デジタル歪みによくあるエイリアスノイズのような変調感がありました(DIST+ のプリセットパッチでも確認)。よって星四つ。 ただ、あまり深く歪ませない場合には殆ど問題にならないですし、クリップ特性やフィルタの設定によっても耳につかなくなるようですので、実用上問題にはならないと思います。そもそも、オケに混ざったら聞こえないんじゃないか?
ひずみの前後に搭載されるフィルタは全く同じタイプの物で、9種類のフィルタタイプをそれぞれ5段重ねる事ができる。当然、全く同じフィルタタイプ・パラメータの物を5段重ねにも出来る。 フィルタタイプによっては無効になるパラメータも有りますが(無効になるパラメータは基本的にそのフィルタタイプでは意味を持たない物や他のパラメータと重複する物であり、無意味な機能制限ではない)、基本的にフルパラメトリック。特に、Q コントロールはアナログでは不可能な程の広範囲な可変幅を持ち、かなり極端な設定も可能。 グラフィカルな EQ では無く、様々なフィルタを組み合わせて望む周波数特性を設定するスタイルのため、当てずっぽうで設定しようとするとあっという間にカオスになる。操作の馴れとある程度の計画性が必要。
ノイズリダクション・ゲートの効きは強力で、最低値に設定しても少し強すぎるように感じる。その代りこいつらを切ってしまうと、無入力時でも少しノイズが耳につくかな?あまり GAIN を上げすぎない方がよい。って言うか、GAIN の最大値設定は尋常ではない。他のパラメータ設定が全く無効に思えるほどぶっ壊れたハイガイン! ところで、単純に考えると GAIN を上げる事とクリッピングスレッショルドを下げる事は(特にハードクリップ時は)同じ意味になるはずですが、なぜか音色が異なるようです。ついでに、このゲートは ATTACK コントロールを持つため、スローアッタカのような事も(一応)出来る。
個人的にこの類のフットスイッチは嫌い。裸足で踏むと痛い。 パラメータ設定に LEVEL コントロールが存在しない。ハードウェアを直接操作する。自分は特に不便だとは思わない。 音色そのものの善し悪しは一概には言えないタイプの機材なので割愛します。
『すぐに使える便利な機材』とか『いかにもそれっぽいモデリング』とかが欲しい人は、LINE 6 の製品を買えばいいんだ。これは、誤ってペダルを設計してしまうような、少し道を踏み外してしまう(しまった)人のための機材。 |
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