十八番(おはこ)
 これは、「おはこ」と読みます。とっておきの得意とする芸、のことです。

 そこから転じて、その人がよくやる動作やよく口にする言葉、癖のことをそう呼ぶこともあります。また、隠語として、お金の持ち合わせがなくなってしまうことや、相手に見込みがないこと、という意味にも使われています
 「はこ」は「箱」のことで、江戸時代の歌舞伎役者7代目市川団十郎が、得意な芸の台本を箱入りで保存したからだと言われています。なぜ、それを「十八番」と書くかと言えば、市川家の当たり芸が十八種類あったからです。

 もし十七種類であったとしたら「十七番」と書いて「おはこ」と読んだのでしょう。
この歌舞伎十八番とは
外郎売、嬲、押戻、影清、鎌髭、関羽、勧進帳、毛抜、解脱、暫、助六、蛇柳、象引
七つ面、鳴神、矢の根、不動、不破、の十八種類です。
歌舞伎のかけ声や、一般的に使うときには
「おはこ」と言わずに「じゅうはちばん」ということもあります。
明治の文学では「得意」と書いて「おはこ」と読む例も多くみられます。

 おはこ、といえば・・・

  私の周囲では、持ち金がなくなってしまうという意味での
  「おはこ」 という使われ方をよく耳にします。
  これは、元は「盗人の隠語」ですから
  私の周囲には盗人タイプがたくさんいる?ということでしょうか(笑)