ひとりぼっち
 ただひとりで、とりのこされていること。孤独になっている人。
 漢字で「独法師」と書くこともあるように、「ぼっち」とは、「法師」がなまった言葉です。この場合の「法師」は男の子を指しています。

 男の子を「坊主」とも呼びますが同じ意味です。親に怒られて、しゅんとしている男の子をみて「ひとりぼっち」と表現したのが語源です。
貴族支配から武士の支配へと時代が変わろうとしていた平安末期。
山法師たちは武装し、乱暴な振る舞いをする者がたくさんいました。
その「手に負えない」というイメージと、頭を丸刈りにしていることから、
男の子のことを「法師」「坊主」と呼ぶようになりました。
「これっぽっち」など、「ぼち」「ぽっち」「ぽち」などと表現して
「〜だけ」「〜っきり」という意味の言葉がありますが、
この「ひとりぼっち」から派生した言葉だと考えられます。

 ぼち、といえば・・・

  
関西では、商売用語から生まれた挨拶「ぼちぼち」という表現が使われています。
  私が、イギリスのヒースロー空港で買い物をしていたときのこと。
  店員のイギリス人?の若い男性が、英語で話しかけてきました。

  「日本人ですか?Thank You(サンキュー)は日本語でなんと言いますか?
  私、日本語覚えたいのです・・」

  私は、ぱっとひらめいて、
  「サンキュー!」は「まいど!」、「ベリーマッチ」は「おおきに」だよ、
  と教えました。

  彼は、さっそくそれを使ってみました。すると日本人客が大笑いしたのです。
  その店員はとても喜んでくれました。
  「ただし、これは商売の時だけだよ」と教えるのを忘れたので、
  彼は日本人から親切を受けたら「まいど!おおきに」と言っているのでは?
  と心配しています(笑)