ゴキブリ
ゴキブリ目に属する昆虫の総称。
語源   
 御器(ごき)、お椀の残飯にかぶりついたり、器そのものをかじったりすることから「御器噛り(ごきかぶり)」というようになり、それが変化したものです。

■誤記振り?
 1884年に発行された岩川友太郎氏の『生物学語彙』という権威ある書物で「御器噛り」に誤って「ごきぶり」というフリガナがつけられました。続いて1898年に発行された松村松年氏の『日本昆虫学』でも先例が踏襲され、それ以降の生物学諸誌に「ごきぶり」が完全に定着することとなってしまった、という話が、小西正泰氏の『虫の博物館誌』(1993)で紹介されています。
■インターネット上でも話題になっている「ごきぶりに関する新明解国語辞典の有名な記述」をご紹介します。第5版から引用します。  【御器(=椀)かぶり(=齧[カジ]り)の変化。 台所を初め、 住宅のあらゆる部分にすむ、油色の平たい害虫。さわると臭い。 あぶらむし。ゴキブリ科 かぞえ方 一匹】  問題となっているのは「さわると臭い」という説明の部分です。「特有のにおいを持つ」「体からにおいを放つ」「くさいにおいがする」ならわかりますが、「さわると臭い」・・・ゴキブリをさわる人はまずいませんし、万が一、何かの都合でどうしてもさわらなければならなくなったとしても、さわった手のにおいをかいだりはしないだろう、という点が議論となっています。
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