変体がなって何?
 ひらがなは平安時代に生み出されて以来、1000年以上の歴史があります。現在では、ひらがなは「ひとつの発音にひとつの文字」と決まっていますが、そのような使いかたになったのは、明治時代にたくさんの人が同じ教科書で学ぶようになってからのことです。昭和時代になっても、一部ではいろいろなひらがなが使われていたのです。

 たとえば、ひらかなの「ろ」は「呂」という漢字のくずし字ですが、他にも「路」「露」「婁」「楼」という漢字をくずしたひらがなを使っていました。それらのひらがなのことを「変体がな」といいます。

 文を「続け字」で書く場合に、標準的なひらがなを使うよりも変体がなを取りまぜた方が、変化がついて見た目が美しくなることがあります。今でも書道で変体がなを取りまぜて書くことが多いのは、変化をつけて芸術性に磨きをかけるためです。

 くれぐれも「変態がな」と書かないように気をつけましょう。

フッタ
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