●接尾辞 

「ーさん」「ー殿」「ー夫人」「ー嬢」など
言葉の後ろにつける言葉を接尾辞といいます。
強い敬いの意味で使われると尊敬語になります。

もっとも一般的に使われるものが「様」「さん」です。
「様」は主に書き言葉ですが、接客・応対などの丁寧な会話でも使われます。
「さん」は主に話し言葉で、手紙などの宛名には使いません。

文書などのあて名や呼名で「殿」を使うことがあります。
公式な場で優先して使われていたのですが
もともと「様」のほうが敬意が高かったことや
「やさしい公文書運動」などの意識改革で
あて名には「様」を使うようになってきました。
個人名や団体名には「様」、役職名には「殿」を使うのが現在の主流です。

「くん」は少し変わった使われ方をします。
もともとは「男性が呼びかけに使う言葉」でした。
例えば、男性の上司が若いOLに使うのは、本来の使い方なのです。
女性が「くん」を使うのは
  ●大人の女性が、学生くらいまでの男の子を呼ぶとき。
  ●学校で女性の先生が男子生徒を呼ぶとき。
  ●女性が同級生や後輩の男の子を呼ぶとき。
にほぼ限定されています。
国会などの呼名では男女を問わず使われています。

「ちゃん」は親しさの度合いで使われます。
地方によっては大人子ども、性別を問わず使われます。
公式な場では子ども以外には使わないのが普通です。
「お宅のワンちゃん」などとペットに使ったりもします。

敬称として使われる主な接尾辞をあげておきます。

 相手に対して
  「ぎみ」「夫人」「嬢」「兄」「翁」「師」「画伯」「教授」「博士」「先生」

 自分に
  「ども」「め」(話し言葉) ・・わたくしども、わたくしめ、
  「儀」「こと」(書き言葉) ・・私儀、私こと