故事成語

弱肉強食
 人間と獣の最も違うところは、「道徳の心」や「教え」があるかないか、ということでしょう。人間は道徳心や義理人情を生きることの中心として考え、礼儀・音楽・刑罰・政令などを教えとして社会を維持しているので、基本的に平安な生活を送ることができるのです。

 他の生き物たちはそうはいきません。鳥は一瞬たりとも気を抜くことはなくいつも辺りを警戒しながらえさを食べ、獣たちは穴などの奥深いところで暮らしながら外に出る時を慎重にうかがって生活しています。なんとか自分に害が及ばないようにと恐れながら毎日を生きています。ところが、どれだけ気をつけていても敵から完全に逃れることはできません。それは、「弱い者の肉を強い者が食べる」という、逃れることができない天の法則があるからなのです。
■ 弱い者を犠牲にして、強い者が勝ち栄えること。

<例> この業界は弱肉強食の世界なので気をつけなさい。