3羽のアヒルが奈良佐保川の天平橋のほとりに住みついて 仲良くくらしておりました。
お魚はいっぱいいるし、草もたくさん生えているので
毎日毎日お腹いっぱい食べて、楽しくくらしておりました。
ところが梅雨になり、大雨が降り、水かさが増し、川原の岸もなくなってしまったのです。
川はゴーゴー流れます。
泳げないアヒルはとうとう流されていってしまいました。
どこまで流されて行ってしまったのだろう。
毎日楽しみにしてアヒルを見ていたおばさんは、
とても心配でした。
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でも、おばさんはある日、次の新聞記事を見つけたのです。
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佐保川には「先住者」のカモやサギがいる。アヒル たちはカモにつつかれ、体のあちこちの羽が抜けてい た。主婦や近所の会社員が奈良県や余良市に相談し たが、らちがあかず、翌29日消防署佐保出張所へ連絡した。 消防隊員8人がその日のうちに来て3羽のうち2羽を保護し、約 600m離れた鴻ノ池へ放した。この池には20羽以上 のアヒルがおり、安全。残る一羽は逃げてどこかへ行ってしまった。
ところが30日になって、残ったアヒルが姿を見
せた。相変わらずカモにつつかれているのを目撃した。川の水が少
しひいた2日に、依頼を受けた奈良新大宮駅前交番の警察
官3人と主婦らが一時間近く追いかけた末、川の中州で、篠田さ
んが後ろから近ついて保護した。
首筋の地肌が見えるほど
つつかれ、羽がぬけて、痛々しい姿だった。アヒルは
篠田さんに抱かれたまま、奈良署のパトカーで仲間の
いる鴻ノ池へ運ばれた。
ああよかった!!
でも家の裏の佐保川には
アヒルたちはもう戻ってきてくれないのでしょうか。
おばさんは少し残念です。
おわり