馬酔木 (あしび) : ツツジ科


磯の上に 生ふるあしびを 
手おらめど 
見すべき君が ありと言はなくに

大伯皇女 万葉集 2-166

686年大津の皇子は謀反の罪で処刑される。姉の大伯皇女の悲しみの歌。
磯の上に生えるあしびを折って見せてあげたいのにあなたはもういないのですね。



池水に 影さへ見えて 咲きにほう あしびの花を 袖に扱入(こき)れな

万葉集 20-4512

池の水に影さえ映して咲きにおう馬酔木の花を、 しごいて袖に入れましょう。
 


馬酔木蕾

 


冬〜春に、白または桃色の小花を 房のように多数つける耐寒性常緑低木。
スズランや ドウダンツツジの花に似た釣鐘型をしており下垂して花を咲かせる。馬や鹿などが食べると、酔ったようになることから名前が付けられた。


馬酔木の花