彼岸花 (ひがんばな)  : ヒガンバナ科

万葉名 
壱 師(いちし)


道の辺の いちしの花の 
いちしろく 
人皆知りぬ 我が恋い妻は

柿本人麿 万葉集 11-2480

道ばたのいちしの花はすぐ人目につきますが、私の恋しい妻のこともの 皆に知られてしまいました。
 


法隆寺

法隆寺は奈良斑鳩の地に聖徳太子が拓いた寺院です。飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築として広く知られています。 秋に訪れると彼岸花がいっぱいでした。

斑鳩の 因(よる)かの池の 
宜しくも 
君を言わねば 思ひそわがする

万葉集 12-3020 古今の相聞往来の歌

斑鳩のよるかの池のように宜しくも、世間は君をうわさしないので、 ひそかに思ひこがれることよ。

 


 


彼岸花は曼珠沙華とも呼ばれ、秋の彼岸のころは大和路は真っ赤な彼岸花で飾られる。
壱師については「草苺」「えごのき」「ぎしぎし」「いたどり」など多くの説がある。
 

 


 

 
法隆寺



 
自宅         田原 光仁天皇陵