日陰蔓 (ひかげのかずら) : ヒカゲノカズラ科

万葉名 
日陰(ひかげ)

あしひきの 山かづらかげ 
ましばにも 
得難きかげを 置きや枯らさむ

万葉集 14ー3573

山に生える日陰の蔓のようにめったに得られないひかげのかずらを捨て置いたら枯らしてしまうのではないか。

 




 

ヒカゲノカズラは山地などの日陰を好む常緑多年生のしだ植物。茎が針金状で枝別れし地面をおおう。神話の時代からかずらとして用いられた。 奈良率川神社のゆり祭りで巫女たちが「ゆりの舞い」を奉納するとき、日陰蔓を頭に飾る。

ここでは女性を暗示する言葉に使われている。