大君の 任けのまにまに 島守に 我が立ちくれば
ははそ葉の 母の命は み裳の裾 摘みあげ掻き撫で
ちちの実の 父の命は 托綱の 白ひげの上ゆ 涙垂り ・・・
大伴家持 万葉集 20-4408
天皇の命令により防人に出立する時、母上は裳の裾をつまみあげて私を撫で、 父上は托綱のような白いひげに涙を流して、・・・ 防人として赴任する人が涙で家族と別れていく様子が詠まれている。
東大寺西大門跡