平城京の北側の佐保・佐紀丘陵には大小の古墳が集まっている。
うわなべ・こなべ古墳を西に進むと磐姫陵、その向かいに広がるのが水上池。
このあたりは万葉時代には佐紀野・佐紀沢とよばれていた。
磐姫陵磐姫皇后が仁徳天皇への恋歌を4首残している。君が行き 日長くなりぬ 山たずね 迎えか行かむ 待ちにか待たむ
行幸が長くなって待ち遠しい。山をたずねて迎えに行こうか。ひたすら待っていようか。磐姫皇后 万葉集 2-85
かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 磐根しまきて 死なましものを
磐姫皇后 万葉集 2-86
ありつつも 君をば待たむ うちなびく 我が黒髪に 霜の置くまでに
磐姫皇后 万葉集 2-87
秋の田の 穂の上に霧ろう 朝霞 いつへの方に 我が恋やまむ
磐姫皇后 万葉集 2-88
水上池