磐之媛陵 ・ 水上池

君が行き 日長くなりぬ 
山たずね 
迎えか行かむ 待ちにか待たむ

行幸が長くなって待ち遠しい。山をたずねて迎えに行こうか。ひたすら待っていようか。
磐姫皇后 万葉集 2-85

かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の 
磐根しまきて 死なましものを
磐姫皇后 万葉集 2-86

ありつつも 君をば待たむ 
うちなびく 
我が黒髪に 霜の置くまでに

磐姫皇后 万葉集 2-87

秋の田の 穂の上に霧ろう 
朝霞 いつへの方に 
我が恋やまむ

磐姫皇后 万葉集 2-88


 


 

平城京の北側の佐保・佐紀丘陵には大小の古墳が集まっている。
うわなべ・こなべ古墳を西に進むと磐姫陵、その向かいに広がるのが水上池。
このあたりは万葉時代には佐紀野・佐紀沢とよばれていた。

磐姫皇后が仁徳天皇への恋歌を4首残している。


2005.5.15 磐之媛陵に咲くかきつはた


水上池