片栗 (かたくり) ・  :   ユリ科 

万葉名 堅香子(かたかご
 


もののふの 八十乙女らが 
汲みまがう 
寺井のうえの かたかごの花

万葉集 大伴家持 19-4143

多くの乙女らが入り乱れて水を汲んで
いる寺の井戸のうえの片籠の花よ。

 

 

 

 

 

 



春日大社神苑


山野に自生するユリ科の多年草。地中の鱗茎は片栗粉の原料であるが現在ではほとんど他のでんぷんで代用されている。

4月紫色の籠状の花を傾けて咲かせるのでかたかごの名がついたといわれる。万葉の花の中でもひときわ清楚で可憐。

阿騎野やかぎろいの丘のある奈良県大宇陀町に森野旧薬園がある。
片栗の群生が守られており、春いっせいに花開く。







森野旧薬園