(けやき) :   ニレ科 

万葉名 つき
 


池の辺の 小槻が下の 
細竹(しの)な刈りそね

それをだに 君が形見に 
見つつ思(しの)ばむ

柿本人麿歌集 万葉集 7-1276



長谷の 斎槻が下に わが隠せる妻 
茜さし 照れる月夜に 
人見てむかも

柿本人麿歌集 万葉集 11-2353

長谷(はつせ)の斎槻(ゆつき)岳のふもと
に、私が隠しておいた妻よ。茜色に照る
月夜に、人が見てしまうかなあ。


つきは欅(けやき)のことで、落葉高木。20-25mにも達する。 神聖な王の象徴として崇められた。