きり (桐) : ゴマノハグサ科


 
用材用に栽培される落葉高木。高さ10mほどになる。葉はハート型。 初夏枝頂に大型で円錐形の花穂をなし紫色の花を開く。家具や下駄のほか日本古来の楽器である琴も桐で作られる。 梧桐はアオギリのことですが、琴の材なので桐とみてもよいでしょう。

梧桐の日本琴一面。この琴 夢に娘子になりて曰く

如何にあらむ 日の時にかも 声知らむ 人の膝の上 わが枕かむ

万葉集 5-810 大伴旅人

大伴旅人が藤原房前にだした手紙。 「日本琴の一面をお贈りします。この琴が乙女になって夢に現れて 君子のお傍にお使えしたいと申しまして・・・」
旅人自身の大宰府〜奈良の都への帰心を訴えたと考えられている。


2004.5.30 月ヶ瀬茶畑の桐              200.8.16 桐の若葉 春日大社神苑