くぬぎ ・ つるはみ


ぶな科の落葉高木。春黄褐色の小さい花が穂のようにつき、どんぐりとなる。実・樹皮とも黒の染料となる。


宇治神社の辺・くぬぎの巨木

紅は 移ろうものぞ つるはみの 馴れにし衣に なほ若めやも

万葉集 大伴家持 18-4019

家持が越中の国守に赴任した折に、部下が遊女に惹かれ妻を顧みなくなった時「教え諭して」詠んだ歌。
紅色は華やかだけれど色あせるものよ。つるばみで染めた着慣れた衣(妻)に及ぶものではないのですよ。