(たちばな) :  ブナ科 

万葉名 橘・橘花(たちばな)
 


橘の 花散る里の ほととぎす 
片恋しつつ 鳴く日しそ多き

太宰師大伴卿 万葉集 5-824

我がやどの 花橘の いつしかも 
玉に貫くべく その実なりなむ

大伴家持 万葉集 8-1478

我がやどの 花橘は 散り過ぎて 
玉に貫くべく 実になりなけり

大伴家持 万葉集 8-1489

我がやどの 花橘に ほととぎす 
今こそ鳴かめ 友に逢へる時

大伴書持 万葉集 8-1481

我妹子に 逢はず久しも 
うましもの 
阿倍橘の 苔生すまでに

万葉集 11-2750


橘はコミカン、コウジミカンなど古代のミカン類の総称。 橘の歌は万葉集に多く約70首ある。

 




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