山野に自生するマメ科の落葉高木。初夏、淡紅色の房状の花を午後から夕方に開く。
夜になると葉を閉じて眠るので、ねむの名がついた。1つの花と見えるのは10-20の小花の集合。
昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ
万葉集 紀郎女 8-1461
昼は花開き、夜は慕い合うように眠るねぶの花を、あなたも一緒にご覧なさいよ。
私ばかり見ているのではなく。紀郎女が大伴家持に贈った歌
吾妹娘(わぎもこ)が 形見のねぶは 花のみに 咲きてけだしく 実にならじかも
万葉集 大伴家持 8-1463
大伴家持が紀郎女に返した歌