しだくさ ・ のきしのぶ


樹木の表面や岩などの湿気の多いところに生える常緑の多年草。
軒端に生えるので軒しのぶとよばれる。

わが屋戸の 軒のしだ草 生ひたれど 恋忘れ草 見るに生ひなく

柿本人麿歌集 万葉集 11-2475


恋人の訪れが絶えて、荒れた軒端にしだ草が生えた。長い孤独な時が過ぎても、 つらい恋を忘れさせてくれる忘れ草は一向に生えてこない。