芹 (せり) :  セリ科

万葉名 花勝見  (はなかつみ)


天平元年に班田収受の時の使者葛城王が、山背の国より命婦達に贈った歌1首

あかねさす 昼は田賜(た)びて 
ぬばたまの 夜の暇に 
つめる芹これ

万葉集 葛城王 20-4455

昼間は班田の役所仕事に忙しいので、暗い夜になって摘んだ芹ですよ。これは。


命婦の返し贈れる歌1首

太夫(ますらお)と 思へるものを 
太刀はきて 
かにはの田居に 芹ぞつみける

万葉集 せち妙観命婦 20ー4456

あなたは立派な太夫と思っておりましたのに、太刀を帯びて田んぼで芹を摘んでいらしたのですか。
葛城王は後に橘姓を賜り、橘諸兄となる。歌の贈答による女性の切り返しが見事。




 


芹は春の七草の一つ。独特の香りが好まれる。 小川や田んぼにはえる多年草。
夏、花茎を伸ばして、先に小さい5弁の花を沢山つける。




唐招提寺池