薮萱草(ヤブカンゾウ) ・ 忘れ草



溝の縁や土手に群生するユリ科の多年草。一重咲きを野萱草、八重咲きを薮萱草と呼ぶ。
7・8月ごろオレンジ色の花をつけるが朝開いて夜閉じる一日花。

忘れ草 わが紐につく 香具山の 古りにし里を 忘れむがため

帥大伴卿 万葉集 3-334

わすれ草をわたしの紐につける。あのなつかしい故郷の香具山を忘れようとして。

 

忘れ草 わが紐につく 時となく 思いわたれば 生けりともなし

万葉集 巻12-3060

いつもあの人のことを思っていると生きた心地がしません。何とか忘れようとして忘れ草を身につけてみましたが。