嫁菜 (よめな) :  キク科 

万葉名 宇波疑(うはぎ


春日野に 煙立つ見ゆ 
娘子らし 春野のうはぎ 
摘みて煮らしも

万葉集 8-1879

春日野に煙が立っているのは少女等が春野でとったうはぎ(よめな)を煮ているのだろうか。


 

妻もあらば 摘みて食げまし 
沙弥の山 野の上のうはぎ 
過ぎにけらずや

柿本人麻呂 万葉集 2-221
 


現在の春日野・飛火野  2005.11.5
 


やや湿った田野を好むキク科の多年草で地下茎で繁殖する。嫁菜は今でも若菜を摘んでおひたしや揚げ物にするが、万葉時代は肌が綺麗になるということで、娘たちに好まれた。



春日大社神苑 2005.11.5

嫁菜・野紺菊?