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Architecture ≫
香川県庁舎
Architect ≫
丹下健三
Year ≫
旧庁舎1958 新庁舎2000
Place ≫
香川県高松市
History ≫
後の庁舎建築の原型となった旧庁舎。現在は新庁舎が高層ビルとして、庁舎の機能を担っている。
Estimation
★★★★☆
 

写真は旧庁舎のピロティ−部分。日本の伝統建築の木割を意識したコンクリート梁が見える。重厚な階段を支える柱(建物の柱とは連結なし)など、モダニズムを感じることが出来る。単なる伝統的表現というよりはカーンのリチャーズ医学研究所に先立つ歴史的引用としての側面が強いと思われる。後の庁舎建築の原型ともたったというのは、コアシステム以上にモダニズムの表現が原型となっているのだろう。奈良県庁もその例外ではない。

平日なら館内へ入場できるとのこと。土曜日だったので、新庁舎の展望台のみ見学。

ガラス越しに撮影した旧庁舎内部。家具や壁画など、60年代モダンアートの品が多い。山本太郎氏の壁画もある。
旧庁舎ピロティ−から新庁舎庭園を見た写真。ここの庭園が非常に上品で、屋外階段の配置や、ビル自体の配置などにここからの眺めを考慮していることが伺える。

庭園の階段を上がった屋上(2階だが)庭園。パーゴラからベンチまで、白をベースとし、落ち着いた憩いの場となる。手すりの腰板もすべてクリアガラスで、ハイコスト&ウラヤマシイ的仕様であった。この階段を上ると、新庁舎へのサブエントランスがあり、そこからも入館できる。ちなみにこの庭園は「県民プラザ」という立派な名前がある。

新庁舎(右下に旧庁舎)全景。地上21階、高さ113m高層ビルとして、旧庁舎の西側に聳え立つ。旧庁舎と1階部分で(2層吹き抜け)で連結されている。意外だったのがエントランスやロビーで、上層部との縦連続がない。ロビーでの2層吹き抜けが精一杯。ちょっと残念。ディティールはとてもメタリックで、ヒューマンスケールではなく、あくまでもビッグスケールらしい大きさ。雑ではないが、近づいてもそれほどディティールは味わえない。

新庁舎よりさらに西側にあるのが警察本部庁舎(1997)。ファサードはシンメトリーで、グリッドフレームなどの点で新庁舎と類似している。庁舎のエントランスが表なら、こちらは裏になっているところが、なんともかわいそうな気が・・・。

ちなみに、この通り(ほとんど路地)の近くに「さか枝」という、うどん屋がある。讃岐うどん。安いし美味いし、言う事なしなので必食!