平成18年5月15日
あなたの夢を現実化させる「成功の9ステップ」著者
ジェ−ムス・スキナ−について
アメリカ合衆国生まれ。19歳のときに来日。早稲田大学で国際ビジネス論を学び、世界最年少のアメリカ合衆国外交官、NEC、社会生産性本部、アメリカ最大級の研修会社フランクリン・コヴィー社の日本支社長などを歴任。 ベストセラー『7つの習慣』を日本に紹介したことやNHKにおける論評家活動、ベストセラー『成功の9ステップ』(幻冬舎)の著書もよく知られている。
 有名経営コンサルタントとして、100社以上の大企業や政府機関を指導。 その後 2つの金融グループを創立。 世界35カ国にその事業を広げ、管理する顧客資産2,000億円にのぼる。 現在20社以上の企業経営に携わり、シンガポールに在住。 CNNによる密着取材を受け 最近ではNHKでの評論活動やテレビ朝日「ビートたけしのテレビタックル〜700回記念」 テレビ東京「幸せをつかむTVセミナー 成功への9ステップ」に出演。その他 朝日新聞やビジネス雑誌など数々の媒体から取材を受けている。 日米のビジネス界に精通したジェームスのコンサルティングは海外からだけではなく 日本国内からも高い注目を集めている。
 過去には元ロシア大統領のミハイル・ゴルバチョフ、スティーブン・R・コヴィー マーク・ヴィクター・ハンセン、ドラッカー、ブランチャード、ロバート・キヨサキなどのプロジュースやナビゲート役などを務めた経験を持つ。
 セミナーや経営指導の仕事以外にも ジェームスは スイス イギリス 香港 中近東 アメリカなどの各国おいて金融や健康関連ビジネスの経営に携わり 社会に対する貢献を広げている。 また私生活においても 作曲、作詞、ヘリの操縦、スノーボード、 ダイビング、サーフィン、絵描き、旅行、読書などの趣味も広く 合気道、落語、日本舞踊など日本文化にも精通している。
 一回の指導だけでも劇的な変化をもたらしてくれる成功コーチのスーパースターとして確固たる地位を築いている。 
 経営指導やセミナーの手法は同業者が嫉妬するほど特徴的なものになっており、 そのエネルギーの高さも大きな話題を呼んでいる。しかし、何よりもジェームスの特徴になるのは、その愛の深さと顧客企業や個人に「成功してほしい」という思いの強さなのだろう。どんなに時間がかかっても、実行できるところまで導き、一緒にその成果を喜んでいる姿に心が打たれる人は少なくない。








 あなたは、高級車に乗っている人や、一等地に建つステキな家に住んでいる人を見てうらやましいと思ったことは無いでしょうか?
ステキな恋人やパートナー、家族と一緒に、1ヶ月の長期休暇をとって南の島で時間を自由に使える生活にあこがれた事はありませんか?
お金や時間の制限無く、好きなことを好きな人と好きなだけできる、そんな生活がしたいと思いませんか?
そういう夢のような生活をしている人は自分とは違うんだと思っていませんか?
ジェームス・スキナーもそう思っている一人でした。
ジェームス・スキナーは1964年にアメリカ合衆国のごく一般的な家庭に次男として生まれました。
しかし、子供のころに父親の会社の倒産で夜逃げを経験し、11歳の時には家計を支えるために土木作業員として働き始めました。
そして、毎日、学校と家計を支えるための仕事に明け暮れていたジェームスに転機が訪れました。
ある日、「日本、カッコイイ!行かなきゃ!」と天の啓示にも似たインスピレーションを受け、当時、アメリカ国内ではまだマイナーだった日本語と日本文化の勉強を始め、日本へ行く方法を模索しはじめたのです。
その念願叶って19歳のときに初来日したのですが、ほとんどお金の手持ちもなく、1ヶ月の生活費5万円の貧しい暮らしをしていました。 ジェームスが一時期住んでいた金町のアパートは、パチンコ屋と貨物列車の線路の間に挟まれて一晩中うるさく、しかも、両手、両足を伸ばすと壁に届くという狭さでした。
さらに、当時、ちゃんと仕事もしていたにもかかわらず、預金残高はほとんどない、人間関係もうまく行かず、健康状態もよくないという最悪の状況でした。
自分のまわりには好きな仕事をして、毎日充実して、お金もあり、ハワイに別荘を持っていたり、ステキなマンションに住んでいて、自分から見ると夢のような生活を送っている人がいる。
その人達を見たときにそんなに自分と違うとは思えない、”なんで自分には出来ないんだ”と悔しい思いを抱いてました。
でも、あるとき4人の健康でエネルギーにあふれる人に立て続けに出会ったことをきっかけにジェームスの人生は変わりました。
1人目の時は今までと同じように「あの人は特別なんだ」と悔しい思いをしただけでした。
2人目の時も「まあ、2人ぐらいはそんな人がいるだろう」と思ってました。
でも、3人目のときに「ちょっとまてよ!」と思い、4人目の時に「絶対、何かおかしい」と思いました。
そして、その4人にエネルギーの秘訣を聞きました。どんな食事をしているのか?どんな運動をしているのか?

そして、その4人の答えが全く同じだったんです!その時、ジェームスの中に衝撃が走りました!
「うまく行っている人と自分の違いは、単にやり方を知らないだけだ!」
そして、この時から、仕事、お金、人間関係、時間管理など、さまざまな分野で結果を出す人と、 そうでない人の"違いをもたらす違い"を見つけることに情熱を注ぐようになりました。
ジェームスは本を読んだり、セミナーに参加したりしながら、学んだことの一つ一つを実践し、 エンジニア、コピーライター、経営コンサルタントなどの様々な職業を経験しながら、少しづつ自分の人生を変えていきました。
そしてジェームスはスティーブン・R・コヴィー博士の世界的ベストセラーである「7つの習慣」と出会い、それまでに学んだものの全てを駆使して、 日本代理店の権利を獲得して、「7つの習慣」セミナーを多くの一部上場企業を含む全国の企業に広めたのです。
日本語訳の本も出版し、日本国内のみで100万部を超える大ベストセラーへとプロデュースしました。
その過程においても、多いときには年間1千万円の予算を使って、社員一人当たりの売り上げが1億円を超えるという VISAカードの創設者ディー・ホックや、そのサービスの質の高さが世界的 に有名なホテルチェーンの リッツ・カールトン・ホテル創業者ホルスト・シュルツィなどの世界の成功者達に直接会いに行き、成功の秘訣を学び、実践し続けたのです。
こうして設立したフランクリン・コヴィー・ジャパンを大成功させたジェームスは、会社を売却し1年間の世界一周の旅に出ました。
その旅の途中で、ジェームスはこれまでに自分が学び、実践し、人生を変える上で実際に役に立った ”違いをもたらす違い”(DMD:Difference that Makes the Difference)を全て書き出しました。
この違いをもたらす違いというのは、料理のレシピみたいなものです。そのレシピさえあれば、素人でさえもプロ並みの料理を作れるように、 そのやり方さえ学べば、誰でも同じ結果を何度でも出す事ができるのです。
その300を超えるDMDを分類すると、9つの分野に分かれました。
こうして出来たのが「成功の9ステップ」です。
そして、ジェームスは今までお世話になった日本に恩返しするために、 自分が会得したこのノウハウを一人でも多くの日本人に伝え、 ビジョンを持った真のリーダーと自分の夢を実現した成功者を数多く生み出すことを決意したのです。
こうして出来上がったのが「成功の9ステップ」です。

             貴方の夢を現実化させる 「成功の9ステップ」より
    ジェームス・スキナー著
                 発行所 株式会社 幻冬社 ISBN4-344-00478-7



                               平成18年5月13日
貴方の夢を現実化させる 「成功の9ステップ」を 読んで.....
ページ  目 次
 6.ドンキ・ホーテの「見果てぬ夢」より
   自己妨害を越えて
 7.肉食が大好きな彼女に一言
   子供が自分の両親より経済的に裕福になる 原因について
   夢の実現を決断せよ
   「決意」の詩
 8.結果について
   リストラについて
   「昇進するマネージャ」と「昇進しないマネージャー」の差について
 9.「間違った決断は 最後まで下されない決断に優る」
   効果的に学ぶために
10.「違いをもたらす違いについて」
   スキルを身につける
   比較の対象を持つ
   モデリング
11.健康について
   五つの基準
   エネルギーは何処から来るのだろうか
12.糖質が無ければ 脂肪は燃えない
   エアロビクス(有酸素運動)
   体を支配するものは何か
13.運動プログラム
   感情をコントロールする
14.お目覚めの質問
   ビジネスにおける問題解決の質問
15.明確になればなるほど 実現される
   多くの人は 実行項目と結果の違いについて混乱している
   心にアイデアと言う種を植え 生活の中に夢という収穫を得よう!
16.貴方は何のために生きているのだろうか
   時間は出来事か感情か
   貴方の時間は 貴方が思っているよりも貴重である
17.時間管理の大原則
   集中力について
   スケジュールのブロッキングについて
   貴方は自分の夢を実現するために どの活動を止める勇気があるか
20.アラジンと魔法のランプ
   率先力を発揮する
   自己の安心領域を出る
21.失敗はあり得ないという前提で行動する
   エジソンを模範としよう
   意識と選択肢の問題
   五感の感度を研ぎ澄ませる
   業績を測れば 業績は改善される
22.改善は永遠なり
   続けること 止めること 始めること
   成功する企業の方程式
23.そこで方程式が誕生する
「常なる改善の4つのステップ」
   他の人を自分の夢に参加させる「常なる改善」の四つのステップ
   リーダーになるなら 相手の成功に集中せよ!
24.ラポールとは
   「触覚系の人間」にモノを売る
   「視覚系の人間」にモノを売る
   「聴覚系の人間」にモノを売る
25.ボディランゲージか心の鏡である
   千人と関係を築くラポールの神技
   理解を深める五つの道具
28.感情移入
30.プラス思考の考え方
   一貫性
説得の秘訣



貴方の夢を現実化させる 「成功の9ステップ」を 読んで.....

 人生における大きな夢や希望や憧れの問いかけに対する答えは 外から得られる物ではなく それは内側 つまり貴方自身の心の中からくる物でなければ成らない。 
 そうでなければ 本当の意味で それを自分のものにし 実行することにならない。
 もし貴方が十分に大きな「何故私だけが」という気持ちを持っていれば「どのように」すればというプロセスはどんなに難しい物であっても耐えることが出来る。
 達成すべき夢や理由が十分に大きくなれば どこかの時点で あなたの脳は「よしやろう!」と叫び出し 行動を起こし始める。
 ここでわかってほしいのは その夢を実現させる動機が十分であるかどうかだ。十分な理由さえあれば 行動は自然についてくるに違いない。自分の脳が「よしやろう!」と思うようになるまで 理由を打ち出し続けることだ。自分の夢を必ず実現させるための決断をする秘訣はここにある。
 「もっとお金がほしい人は手を挙げてください。」と質問をするのは 言い換えれば「あなたの夢は何ですか」「あなたの「何故」は何ですか」 「実際にその重い腰を上げて 行動し始めるに足りる理由は何ですか」ということである。
 偉大な力を身につける日まで出発を引き延ばすな 貴方が動かないことはあなたをさらに弱めるからである。明確に見えるようになるときまで 始めることを引き延ばすな。光に向かって歩まなければならないからである。この第一歩を踏み出す力があるか。必要性一目瞭然のこの小さな行いを実行する勇気があるか。この第一歩を踏み出し その行いを実行せよ。その努力を達成することで あなたの力は尽きることなく倍増されることに驚くことだろう。そして次に実行すべきことが明確見えるようになるのである。大切なことは 行動を起こす習慣をつけることだ。夢を抱き 理由を明確にし 行動を起こす。今すぐに行動をする。夢に向かって突き進むこの行為こそが成功の本質である。繰り返せば 真の充実感は 到達することから得られるものではない。それは到達に至るまでのプロセスから得られるものである。夢を生きる本当の意味は その夢を追い求めることにより なりたい自分になるということである。
 ドンキ・ホーテの「見果てぬ夢」より
 不可能な夢を夢見ること 負かすことのできない敵と戦うこと 耐えることのできない悲しみに耐えること 勇敢なものさえも行く勇気が持てないところに走っていくこと
 問題は 今の考え方では 今得ている 例えば給料等においても改善するためには 現状維持では 今の結果しか得られないということで 結果を改善させたければ 考え方を変えなければならない。変えて結果を出せば自然に給料も上がるであろう。
 自己妨害を越えて
 毎日 生活がもっと良くなりたいと思っている。毎日苦痛を感じながら生活をしている。 しかし 脳が「このままではいけない。いますぐにこの状態を変えなければならない!」このように思っているうちは まだ限界にまで至っていないのだ。そして あなたはその限界に達するまで 行動を起こすことはない。これは焦点が間違っていると考えて 今こそ焦点を変え行動を起こすことだ。自分自身をごまかすのはやめよう。
 
肉食が大好きな彼女に一言
 「あなたがそれほど好きな肉の味がありますね。それが尿酸の味だということを知っていますか。つまり それは動物のおしっこの味なんですよ。ステーキは柔らかいですね。 それは腐っているからです。結腸のばい菌が肉を破壊して軟らかくしているのですよ。 だから屠殺された直後の牛肉は売られないのです。牛が殺される前に泣くのを知っていますか。自分が殺されることを悟っているのです。農薬のことはどうですか。もっともきれいな肉でさえも もっとも汚い野菜の数倍もの残留農薬を含んでいるのを知っていますか。牛を太らすために投与される成長ホルモンや抗生物質が肉の中に蓄積され それを一緒に食べているというのを知っていますか。美味しいね! 動物性タンパク質を大量に摂取するということは心臓病・ガンその他のあらゆる成人病と深く関係していることについてはどう思いますか」
 脳は基本的に 痛みを避けて 快楽を求めるように構成されているため 誰もが手っ取り早く苦痛や痛みから脱出する方法を確立している。私はそれを「苦痛からの抜け道」と呼んでいる。そして 自分の「苦痛からの抜け道」として選ぶものは あなたの人生に多大な影響を与えることになる。例えば あなたが「退屈」とか「寂しい」とか「憂鬱」などの気持ちを感じているとしよう。これはいずれも「痛み」の別名である。そのとき あなたはどうするであろう。ほとんどの人は「苦痛からの抜け道」として「気を紛らわす行動」に走り始める。何かを食べたり テレビをつけたり たばこを吸ったり 友達とどうでもいいような会話に花を咲かせたりする。 問題は 気を紛らわすだけでは 自分の夢を実現できないということだ。
 子供が自分の両親より経済的に裕福になる 原因について
 それは「何かの意志決定をするときに どのくらいの期間を考慮に入れるか」ということだ。つまり 長期的な視野に立ち 将来の報いを得るために 即座の満足を後回しにする道を選んでいる人は 経済的により豊かになるということだ。成功とは 今ほしいものを犠牲にして 本当に欲しいものを手に入れることに他ならない。
 人間が高所に到達し その位置を維持しているときは 突然の一時的な飛行によってそれを達成するのではない。むしろ 仲間たちが寝ている夜中 彼らはひたすら上へ向かって飛び続けているのである。
 貴方はどちらの道を選ぶだろうか。混乱の森を通り 絶望の村に至る平凡な生き方という道を選ぶだろうか。それとも より人が通らない道−希望の山に登り 成功の道へと続く勇気と確信の道を歩み 自分の夢を全て手に入れる事を選ぶだろうか。貴方の決断がその全てを可能にしてくれる。
 夢の実現を決断せよ
 決断という言葉の語源は「決めて 断ち切る」ということである。
 「決意」の詩
 外に出かけそのために戦い 昼も夜もそのために働き 自分の時間と安らぎと睡眠をそのために犠牲にするほど あるものを欲していれば その望みが貴方を動かし それを追求することは疲れず それと比較して 他の物はすべて安っぽく見えれば それがない人生は無駄で無意味な物に感じられて 貴方の考えること 企てること 望むことは全て それに関連していれば そのために喜んで汗をかき 心配をかさね 計画をし そのために 神と人間に対する全て投げ棄てることができれば 自分の能力 筋力 知力 信仰 希望 自信をかけて一点張りの気持ちで そのことを追求すれば 寒さも 貧困も 飢餓も 疲労も 病気も 肉体的な痛みも 脳の疲れも 貴方が欲しているものから貴方を突き放さず 勤勉に 決意を持って 攻撃し 求め続ければ それは手に入る!
 無力感に襲われることがあったら 決断を下せば良い。その瞬間に 永遠にわたる自分の将来を形づけることになる。(私たちは無限の可能性の場に生きている。)
 結果について
 アイデアを打ち出し 決断を下し 行動を起こす。結果はその努力のすぐ後に付いてくるに違いない。
 リストラについて
 仮に 貴方が今日 会社でリストラの対象に成ったとしよう。もし 貴方が弱々しく 不安な気持ちを抱いていれば 人生の終わりのように思えてしまうかもしれない。諦めてしまい 横たわったまま 何もかも投げ出してしまうようになるかもしれない。建設的なことは何もしなくなるかもしれない。あるいは最悪の場合 自分の運命を絶つという選択に追い込まれてしまうかもしれない。
 ちょっと待って!他にどういう選択肢が有るのかを聞いてみて欲しい。もし貴方がパワーフルで自信満々の気持ちになっていれば 仕事を失うことは より充実感が得られる仕事を見つける機会 あるいは新しい事業を興す機会だと捉えることだろう。また 二度とつまらない仕事に頼らなくて済むように 完全な経済的自立と自由を手に入れることを決断するかもしれない!(出来事は同じなのに 結果は全く違う)
 ほとんどの人の人生は 周りの状況や環境に振り回されている。自分の感情又は状態が 身に起こる出来事の結果だと思いこんでしまっているからである。悪いことが起これば 気分が悪くなり 良いことが起これば 気分が良くなるという具合だ。このような人は 何か良いことが起きてくれることを待ちながら生活をし それが起きてくれないときは被害者だと思いこむ この人の人生は浮き沈みを繰り返す感情的なジェットコースターの連続だ。そして 成功は運の問題だと決めつけて 自分の運の悪さを嘆く「あいつはラッキーだよ」「駄目な人は何をやっても駄目なのよね」「彼女は生まれつきの才能があったから。だから成功出来るのさ」等と言って 自分の成功していない様子を言い訳している。
 しかし 真の成功者は自分の人生を偶然に任せる事はしない。成功者は泥に転んでも 薔薇を持って立ち上がる。主体性を発揮できる人は どんな状況におかれても それを自分の目的のために生かすようにしている。何が違うのだろうか。「状態」が違うのである。成功者は 常に効果的な決断が出来る状態を維持するようにしているということだ。
 夢を実現する事は 様々な出来事を自分の成長に生かすことである。物事は全て 理由があって起こると言うことを悟るべきである。そして何よりも 大変なときでも 効果的な決断が出来るように 自分の「状態」を管理することである。
 「昇進するマネージャ」と「昇進しないマネージャー」の差について
 両者はその決断の中身と質そのものは全く相違が無いことが判明した。つまり同じ状況におかれ 同じ情報が与えられれば 選択をする確率が全く一緒だった。ほとんどの人は自分が何をしなければならないのかを知っている事だろう。問題は 実際にその決断を下し それを実行するかどうかだ。 
 「間違った決断は 最後まで下されない決断に優る」
 リーダーシップの最初のルールは「指揮を任せられた時 指揮しろ!」である。言い換えれば「決断を下せ!」と言うことである。決断による麻痺(躊躇)は 時間の無駄である。
 決断の結果が期待通りの物にならなかったら 別の方法を必ず見つけだすという思いを持ことで 一瞬にしてこの不安から自分自身を解放することが出来る。「習うより慣れろ」である。一回でも難しい決断を下せば 次はもっと簡単に決意が出来るようになる。今すぐ自分の決断の筋肉を鍛え初めて欲しい。時間を無駄にすることをやめよう!
 天才の秘訣は 将来に対する無限の好奇心と柔軟性をもって 子供の精神を大人になってからも持ち続け 常に成長し 挑戦し希望を持ち 価値有る変化をいつでも受けられるように自分の心を整えておくことである。何も知らない人は何も愛していない。何も出来ない人は何も理解していない。何も理解していない人には価値がない。しかし 理解している人は愛し 気づき 開眼しているのである。リーダーは学習する人である。それだけ単純で明快なことだ。リーダーは理解し 気づき 周りを注意深く見つめている。
 専門家によれば 人間の知識は4年ごとに倍増しているという。これはどうゆう意味になるかと言うと 4年ごとにゼロから再教育されなければ成らないと言うことだ。新しいスキル(知識)を身につけて 新しいアプローチを学び 新しい技術を体得しなければならない。
 私は世界中の成功という成功を研究して 成功者には学習する習慣があることを繰り返し確認している。しかし より大切なことは その成功者たちが効果的な学習方法を知っていると言うことだ。彼らはある一定のスピード以上に早く学べないと言う社会的催眠術と条件づけから自分たちを解き放っている。(学ぶスピードが速い)
 効果的に学ぶために
 初めてキスをしたときのことや 初めてセックスをしたときの事を思い出して欲しい。思い出すのは非常に簡単だろう。その理由は明確である。強烈な感情が伴っているからである。内容が感情的になっていればいるほど 思い出しやすくなる。ここでの鍵は どんな情報に対しても 強い感情を持つことが出来るという事だ。(大切だ。) そのための方法として 第一の方法は「学ぶために教える」と呼ばれるアプローチだ。ほとんどの人は学習したことを 24時間以内で 80%を忘れるが 学習したことを24時間以内に 他の人に教えるようにすれば 80%以上覚えていられると言うことだ。
 セミナーの参加者は 講師が言ったことを覚えていない。自分自身が言ったことは覚えている。理由は簡単で 自分で何かを言うとき それだけ多くの感覚を巻き込むことになるからである。学習は成功の基本であり 実行は学習の基本であるのだ!
 精神異常とは同じ事をやり続けて 違う結果を期待することである。自己啓発本やビジネス書を読む人の多くは「精神異常」と言えるだろう。彼らは本を読むだけで生活や業績が変えられると信じているからである。しかし そんなことはあり得ない。その本を読んで行動を変えることで人生が変わるのだ。そして 貴方の学習を全く新しいレベルに加速させる事になるだろう。学習とは基本的に 知ってることと 知らない未知の事をつなげる事である。優れた教師はこのことを理解している。彼らは新しい情報を 私たちが知っている事と関連ずけて 教えてくれる。

 「成功の第一の秘訣は 明確な大目標を持つことだ」学習についても 何に焦点を当てるかで 何を求めているかが解れば それを見つけるのは簡単だ。
 「違いをもたらす違いについて」
 例えば より効果的な投資方法を知りたいとしよう。そりために経済学をマスターする必要はない。失敗する投資家と成功する投資家の「違いをもたらす違い」を発見すれば それで足りる。私は本を読むたびに セミナーに参加するたびに また ある分野のプロや達人に会うたびに その人の「違いをもたらす違い」を探し出すようにしている。貴方も今すぐ「違いをもたらす違い」の探偵になり 自分の生活のレベルを永遠に向上させてもらいたい。(成功している人と一緒のことをすればいい)
 スキルを身につける (学習したことを実行する。)
より多くのスキルを身につけて 自分の人生をより豊かな物にしょう!スキューバーダイビングはスキルである。スキーもスキルである。素手で板を割るのもスキルである。こうした行為のメカニズムそのものは難しい物ではないが 練習が必要だ。本から水泳を学べない。いずれはプールの中に飛び込まなければならない。成功するためにスキルが必要だ。スキルを身につけるのは反復である。(反復はスキルの母である。)
達人への道とは 決して基本に飽きないことである。達人になるには 基本的な動作が自分の一部になるまで 繰り返す必要がある。
 私たちはより多くのスキルを体得することで 今までと違った人生の楽しみ方が出来るようになる。
 比較の対象をもつ
 新しい経験や知識を手に入れるということは 私たちに二つの事を与えてくれる。それは「比較の対象」と「比喩表現」である。富士山は裏庭の丘と比べれば大きな物に見えるかも知れないが エベレスト山と比較すれば小さく見えるだろう。これはすべて参考材料(何を参考材料にするか)の問題である。
 モデリング
 成功を目指している人の多くは 車輪をゼロから再出発しようとしている。巨人の肩に乗った方がよほど簡単である。(巨人の肩とは先に行っている人の知恵と経験を活かすことである。) 彼の成功の哲学は簡単だった。すでにうまくいっているやり方を他所で見つけてきて それを自分の事業に活かすのである。
 一流の料理長が 20年かかって完成された料理でも その料理のレシピが解れば 短時間で同じ物が幾らでも作ることが出来ます。貴方の事業において サービスのレシピを持つインパクトを考えて欲しい。
 成功者は 効果的な焦点のパターンを身につけている人である。どんな状況におかれても 問題点だけでなく その状況の良い点やそれによってもたらされる利益も発見するようにしている。問題点に集中せず 解決策に集中している。
 成功者は 自分に力を与える言葉使いを習慣化している。プラスの感情を強調し 自分の役に立たない感情を最小限に止めるようにしている。



 健康について
 健康に関する論説を検証する私の第一のルールは 十分な研究によって裏付けされているかどうかを確認しておくという事である。第二のルールは 論理の飛躍が無いかどうか確認する 結論はデーターから自然に流れてくる物で無ければ成らない。しかし 代償よりも恩恵の方がはるかに大きい機会は他にたくさんある。一回30分 週3回 無理のない運動をするだけで ガンにかかる確率が85%も下がり 自信がつき エネルギーが高まり 心臓病が予防され 健康で魅力的な身体になり 肥満を防ぎ 糖尿病になる確率が著しく低下し 性生活もより豊かなものに成ると聞かされれば 興味を持つだろうか。私は実行するね! 
下記の全てが実際に真実と解ってからずっと実行している。
 五つの基準 1. 十分な研究データーがある。 2. 論理が通っている。 3. 代償より恩恵が大きい。 4. 実生活で実証が出来る。 5. 自己責任の原則に沿っている。
 最後のルールは 貴方の健康に関する一番の専門家は貴方である。
 ほとんどの人は健康を「病気でない状態」と定義している。健康とはきちんと定義すれば「健康はエネルギーである。」それだけのことだ。自分の生活を送り 夢を追い求め 仕事をし 遊び 愛し 奉仕をし無限のエネルギーを持っていれば それで健康である。疲れていたり 病気だったり やつれていたりしていれば 健康とは言えない。
 自分のエネルギーを高めるためには 有酸素の運動をし 筋力を高め 排泄の負担を下げることである。
   1. 有酸素の運動で酸素吸収能力を高める。 
  2. 過剰負荷をかけることによって筋力を強める。 
  3. 最高の栄養を摂る。 
  4. 毒を避ける。
 エネルギーは何処から来るのだろうか
 基本的には身体は3種類の燃料を燃焼できるようになっている。
 一つは遊離脂肪酸である。コレステロールなどの脂肪はエネルギーのために新陳代謝出来ない。エネルギーになるのは遊離脂肪酸だけだ。身体のほとんどがトリグリセリドという形で蓄積されている。このトリグリセリドとは 3つの遊離脂肪酸結合している物で 別名体脂肪と呼ばれている。
 2番目燃料はブドウ糖である。果糖などの糖質は ブドウ糖に変換してからでないと エネルギーを生み出すために新陳代謝されることはない。
 3番目燃料はクリアチンP(クリアチン酸)である。このクリアチンPは爆発的なエネルギーを生み出す源ではあるが 非常に短命である。オリンピックの百メートル競技に出場する選手は 主にこのクリアチンPで走っている。
 エネルギーは何処に蓄えているのだろうか 先に述べたとおり体脂肪は主にトリグリセリドという形で貯蔵されている。だから医師がこの値が上がってきていると言ったら 貴方の体が太ってきたという意味である。ブドウ糖は主にグリコーゲンという形で筋肉の中に貯蔵されている。グリコーゲンといえば複雑な感じがするかも知れないが 別にそんなことはない。グリコーゲンとは複数のブドウ糖の分子が連なった状態で 貴方がソファーから下りて それを使うのを筋肉の中で待っているに過ぎない。
 人間には 生き延びるために 今すぐに活用できるエネルギー源が必要である。そしてその役目を果たしてくれるのは グリコーゲンという形で貯蔵されているブドウ糖である。
 クリアチンPは 身体の全細胞の中に蓄えられ エネルギーの短期的な源となり ブドウ糖同様いつでも使用できる状態になっている。脂肪は 基本的に 無限の燃料である。
 脂肪はどんなことをしても完全に無くなることはない。世界中から絶望のため息が聞こえてきそうだが 本当のことだ。絶対に無くならない! 例え餓死しても 解剖すれば2〜3Kgの脂肪が残っていることが解る。絶対に無くならないものなら 無限の燃料と呼んでも文句は無いだろう。
 糖質が無ければ 脂肪は燃えない
 脂肪がきちんと新陳代謝されるには 二つの添加剤が必要である。一つは酸素であり もう一つはブドウ糖である。(脂肪は酸素が無ければ新陳代謝出来ないということだけは覚えて欲しい。) 
 エアロビクス(有酸素運動)
 もし糖質を全く摂取していなければ 脂肪をたくさん燃焼できると訴える人がいる。しかし これは大きな間違いだ。身体が糖質を切らしたら ケトシスという状態に入る。そして 身体がケトシスの状態になると 脂肪は不完全燃焼を始める。ケトシスの時脂肪は途中までしか分解出来なくなる。その結果 ケトーン(たばこの中に含まれる毒物の一つ)が血液に流される。さらに身体は糖質を求めるため 肝臓は身体の中のタンパク質から窒素物を抜かし ブドウ糖に似た分子を生み出し始める。ここで問題になるのは 体内で最も容易にアクセス出来るタンパク質は 免疫系やホルモン 酵素などの成分であることだ。
 体を支配するものは何か
 筋肉隆々の体を思い浮かべるだろう。この考えは意外と正しい 体の中では 筋肉が支配者なのだ! 運動を始める瞬間に 身体の中に大変化が起こる。心臓に信号が送られ より多くの二酸化酸素を取り除くと同時に より多くの燃料を供給するように 脈が速くなる。
 身体は新しい毛細血管(身体の全細胞に栄養素と酸素を運んでくれる小さな血管)を作り始める。週3回以上の有酸素運動を6ヶ月間続けるだけで 毛細血管の数が30倍〜50倍増える。赤血球の生成が加速され 酸素の運搬と二酸化酸素の排除が強化される。肺は より多くの酸素を取込 二酸化酸素をより多く排出する必要性を知らされ 肺の細胞が開いて それをしやすくする。肝臓は 摂取した食べ物からブドウ糖を抽出する作業を早める。膵臓はグリコーゲンの補充を助けるためにインシュリンをより多く分泌する。トリグリセリド(体脂肪)の分解が始まり エネルギーを生み出すために利用可能な遊離脂肪酸を血液中に流す。骨の密度が高まる。エネルギーの生成に伴い上昇している体温を下げるために 汗をかき始める。それから奇跡が起こる。貴方の体は新しい脂肪燃焼酵素を生み出し始めるのだ! この全ての中で 筋肉の要求に対して「ノー」と言える物が一つでも有るだろうか。身体の中は 筋肉が支配しているのだ。



 運動プログラム
 心臓の最大心拍数は220という数字から 自分の年齢を引けばだいたい分かる。
 1.まず 最大心拍数の半分で10〜15分 ウオーミングアップをする。いきなり激し    い運動を始めると 遊離脂肪酸は燃え尽きてしまい 糖質しか燃焼する物が無くな    る。そして糖質を燃焼すれば 血糖値が低下し 疲労を感じ始める。(何かがおか    しいという兆候である。) しかし ウオーミングアップをきちんとしていれば     トリグリセリド(体脂肪)は 遊離脂肪酸に分解され 血液の中に流れ込む。
 2.最大心拍数の65%〜85%の範囲で20〜45分の運動をする。
 3.快適なペースで10分間ウオーミング・ダウンをする。
 感情をコントロールする
 退屈な人生を歩んでいる人は 退屈な身体の使い方をしているに他ならない 新しい動きをすれば 新しい人生を手に入れる。「お元気ですか」と聞かれたとしよう。「まあまあ」と言うのと「ごっついええ気持ちやねん」と言うのとでは 全く感情が違ってくるだろう。
 「どんな気分ですか」と聞かれるたびに「最高です。生きていることはエクスタシーそのものだ!」と答えるようにしたら どうなるだろうか。いつも「まあまあ」だと言っている人とは 全く違う気持ちになるということだけは保証してあげよう。言葉が私たちの感情の増幅器として機能している。一瞬にして私たちの感情を強めたり 弱めたりする力を持っているのだ。
 自信の喪失を感じるかも知れない。憂鬱になってしまうかも知れない。孤独感に圧倒されるかも知れない。このような消極的な感情が貴方のビジョンにを阻むかも知れない。
 喜んで欲しい! もはやこれからは そのような感情に阻止されることはない。貴方は今この瞬間に 自分の感情のコントロールを取り戻し 生活を一変させることが出来る。
 感情は夢を実現させる上で強力な道具であり 遙か太古の昔からそうである。
 毎日情熱を持って行動することである。例えば 野球の選手において「彼は野球場に入るその瞬間から 彼は電撃を受けているように振る舞った! 百万個の電池に動かされているように走り回った! 彼はボールを内野手に向けてあまりにも強く 思い切り投げるもんだから 内野手の手がちぎれそうになる毎日だった。」ここまで 頑張れば 又感情を込めて振る舞えば誰も見捨てはしない。そういう選手が居るということだ。
 大切なことは 腕のいい船乗りのようになることである。どんな風が吹こうか どんな感情を経験しても それを活かし 行動力の源にすることが出来るからである。
 今自分の身体を動かしてほしい どのような動きをすればパワーと自信が感じられるだろうか。力強さと行動力を感じるときは どのように立ち どのような姿勢で どのような動きをするだろうか。呼吸はどうだろうか 顔の表情はどうだろうか 実際に試してみてほしい。頭の中で考えていただけでは この概念の計り知れない力を理解するようにならない。身体で体験しなければならないのである。次にリラックスを感じられるように 実際に試して 最高のリラックスした気分が得られるまでやってほしいです。
 どんな感情も特定の身体の動きと関連づけられている。単純だが パワーフルな概念だ!
 自分にとってプラスになる言葉を選ぶことだ。自分が望んでいる感情を引き起こす言葉を使うようにしょう。

 そして 自分の生活に大変革をもたらしたいと思うのであれば 30日間 自分の会話から全て否定的な言葉を追放し 何が起こるのかを試してみることである。自分の言葉を変えることは 自分の人生を変えることなのだ。
 
 お目覚めの質問
 1.今 私は何を感謝しているだろうか。
 2.今 私の人生の何処が素晴らしいのであろうか。
 3.今 私であることは何故素晴らしいのか
 4.誰が私を愛し 私を大切に思ってくれているか。
 5.私は誰を愛し 誰を大切に思っているか。
 6.今日 私は誰を助けるか。その人のために何をするか
 7.今日 自分の人生をより素晴らしい物にするために 私は何をしたいのだろうか。
 8.今日 最も大切なことが一つだけあるとすれば それは何だろうか。
 9.それを突拍子もなく楽しむために どうするか。
10.必ず成功すると分かっていたら 私は何に挑戦するか。
11.今日 自分自身を最高の状態に保つために 何をするか。
12.今日 私は自分と他人にどんな贈り物を与えるだろうか。どんな思い出を作るだろ    うか。

 ビジネスにおける問題解決の質問
 1.顧客を完全に喜ばせるために何が出来るだろうか。
 2.どうすれば単に注文をとるだけでなく 顧客との新しい関係が築けるだろうか。
 3.この状況の何がすばらしいか どのようにそれを活かすことができるか。
 4.どうしたらこの状況を楽しむことができるだろうか。
 5.競争相手を狂いそうなほど嫉妬させるために どんな商品の特徴やサービスを加え    ることができるだろうか。
 6.私たちがどのようにすれば この出来事を誇らしげに自分の子供たちに話せるよう    になるだろうか。ここでどんな貢献を遺したいと思うだろうか。
 7.このプロセスをどうすればもっと簡素化出来るだろうか。
 8.どのようにこれをシステム化し 常に同じ質の高い結果がだせるようにするか。
 9.どうすればさらに高い価値を提供することが出来るか。
10.さらにいろんな資源にアクセスし もっと大きなスケールで行動するために どうす    るか。 
11.どうしたらこれをさらに改善できるか。
12.どうすれば 関係者全員にとってWin(やって良かったと思う状態)にする事が出来    るだろうか。
 これはとても強力で 役に立つ質問ばかりであり 習慣化していけば 大きく貴方の役に立つだろう。しかしもっと大切なことは 自分で効果的な質問を作り それを使って自分の焦点をプラスの方向に転換させるようにすることである。

 明確さは力である。自分の求めていることが明確になれば 行動を起こすことは簡単である。貴方の人生が変わっていくスピードに周りの人たちが衝撃を受けることだろう。求めていることが明確になれば 貴方の生活が一種の芸術作品となり 無駄な動作が無くなる。
 「彼は人生に多くを要求しなかった。人生は彼の要求に応えた。」 
 自分の求めていることが少なすぎたり 又 不明確だったりするために 自分を安売りしてしまうことがなんと多いことだろうか。貴方は人生に何を要求しているだろうか。
 明確になればなるほど 実現される
 求めていることが明らかになればなるほど 実現する可能性が高くなる。まるで神様が「欲しい物を言ってごらん そうすれば 喜んで与えてあげよう」と言っているようである。
 新約聖書には「求めよ さらば与えられん」と言う言葉が何度も出てくる。これは実に古い原則だ。しかし 貴方の欲しい物が明確になっていなければ 神様も 大自然も 無意識も 親友も 家族もその欲しい物を与えることが どうして出来ようか。
 私は何年間もメイドが欲しいと思いながら 雇わずじまいだった。そこで 私は何かしらの原則を破っているに違いないと思い立った。欲しい物が得られていなければ 破られている原則は必ず有るはずだと 私は信じていたからである。
 そのことについて考えたとき 私自身 何を求めているのかを本当の意味で明確にしていないと言うことを悟った。メイドを求めていたものの どんなメイドに 何をしてもらいたいか 又 何を期待しているのかなど考えたことは無かった。「メイド 二週間に一度家に来て 窓 台所 風呂を掃除し 掃除機をかけ 整理整頓をし たまっている洗濯物を洗い それを干してくれる」と書き込んだ。これで探す当てが出来て メイドが見つかった。
 多くの人は 実行項目と結果の違いについて混乱している
 10人の顧客と会うことは 実行項目である。一億円の新規注文を取るのは 結果である。
 結果を得るために起こした行動は重要ではない。重要なのはその結果または成果である。 脳は「鮮明に想像したこと」と「実際に経験したこと」を区別することが出来ない。自分が何を欲しいのかを明確にすれば 無意識が自動操縦でそれを実現し始める。外の世界を 内なる世界 心の世界に合わせるのだ。貴方は「そんな簡単なはずはないよ もしそうなら 誰もが成功しているはずだ」そういうことだろう。試してみて欲しい。こんなに単純なのである。だからこそ成功する人はほとんどいないのだ。周りの人に聞いてみて欲しい。達成したい結果を紙に書き出し それを定期的に見直している人はどれくらいいるだろうか。 今までの調査は全て同じ結果である。1%に過ぎない。そしてその1%が全社会のほとんどの財産を所有しており 人生のゲームに勝っている人たちであるのだ。
 心にアイデアと言う種を植え 生活の中に夢という収穫を得よう!
 二人の男性を想像してみよう。 二人とも週末に家族旅行を計画している。彼らの手帳には「土曜の朝7時家族旅行と書かれている。」 同じ役割 同じ目標 同じスケジュールである。 たった一つの違いがある。二人のうちの一人は 旅行から求めている感情を明確にしているということだ。彼は 旅行から家族との深い愛 リラクゼーション 楽しみ 愉快 平和 冒険を得る目的で計画をしている。もう一人の方は そんなことについて考えたことがない。

 男性1 「はい そろそろ起きようかな...今日の旅行は楽しみだね。ちょっと疲れているのかい? 頑張ろうね」 彼はすでに自分が求めている感情を得始めている。旅行がすでに成功している。彼は自分が欲しいことが何なのかを知っており だから 彼の行動は その感情を得させてくれるものになっているのだ。
 男性2 「お前たち 何をしているのだ?! 一回ぐらいは時間通りに起きられないのか もうすぐ出発だぞ。まだ一日目なのに もうスケジュール遅れだ。どうしてこんなことで頭を悩まさなければならないのだ?」 一週間の終わりに二人の手帳には同じことが書かれているが 二人の人生はまるっきり違う物になっている。
 時間管理を学べば 物事をする順番が変わる。目標設定を学べば 行う中身も変わる。しかし得たい感情を明確にすれば 物事のやり方そのものが全く変わってしまうのだ。人生は元の形に戻ることはないだろう。
 宇宙は豊かであると思う。試して欲しい。明確にしよう。人生を望み通り生きることが出来るのだ。
 貴方は何のために生きているのだろうか
 それを知るための秘訣は 心の言葉を率直に書き出すことだ。フイルターを通してはならない。非難してはならない。ただ単に書くことである。自分にとってしっくりくるまで何度も書き直して欲しい。それは貴方の物だ だから自分自身についてより多くを発見するにつれて 再度見直したり 書き直したりするのも大いに結構なことだ。現時点で明らかになっていない人生のミッションも有るだろう。今見えることに対して忠実に生きれば 最終的にはその残りが見えてくるに違いない。
 時間は出来事か感情か
 時間が出来事で成り立っているので有れば 時間管理は出来事の管理ということになる。
 そして ほとんどの人は毎日の時間管理をそのようにしようとしている。時間管理を行おうとする人の多くはストレスで疲れ果てている。そのために慌ただしい毎日を送っている。出来事をコントロールしようとする考え方の問題点は コントロール出来ない出来事も必ず有ると言うことだ。詰まるところ 本当にコントロール出来るのは自分自身だけである。そして 突き詰めれば 自分自身で 状態 解釈 反応をコントロールしなければならない。この観点からすれば 時間管理は感情管理であると言えるだろう。
 時間は感情である。私たちはその時間を今まで想像もしなかった方法でコントロールする事が出来る。最も高い効果性を発揮する人たちというのは 同じ時間 同じスケジュールの中で 他人よりもはるかに多くのことを成し遂げるために 時間(自分の感情)を曲げるようにしている。プロ野球の選手は 自分に向かってくる球をスピードダウンする方法を身につけている。(結局のところ 速いか遅いかは 感情の判断である。)
 私の説く時間管理とは 自分のやっていることを変えるだけではなく いつそれをするかを変えるだけでなく 毎日の活動をどのようにするかを根本から変えることによって 人生を最高の感情と気持ちで送る為の方法である。
 貴方の時間は 貴方が思っているよりも貴重である
 毎朝 86,400ドルの お金が振り込まれ そして毎晩使い果たしていない残高が全て取り消される銀行口座を持っていたら 貴方はどうするだろうか。毎日 そのお金の全額を使うに違いない! しかし 実を言うと 貴方はそのような口座を持っている。それは「時間」というものだ。毎朝 86,400秒が与えられ 夜になると 使っていない部分は全て消えて 永遠に無くなる。残高を残すことは出来ない。クレジットもあり得ない。
 健康 幸福 成功を手に入れるために投資をしよう! 大事を小事の犠牲にしてはならない。最良の敵は良である。いわゆる 最良の物でなければ 時間の無駄になるのだ。
 時間管理の大原則  「時間管理とは最も大切なことを実行することだ。」
つまらないことを先に片づける 誘惑に負けてはならない。二番目に大切なことは全く行わないと言うことだ。
 集中力について
成功の秘訣は 「自分の肉体的 精神的なエネルギーを 疲れることなく 常に一つの課題に注ぎ込むことである。」 又 「最も大切なことは 最も大切なことを最も大切にすることである。」
 丁寧に「ノー」と言えるようになることは 他の人の優先項目を ただ実行するだけの非効率的でつまらない人生を送っている人から 貴方を区別させる鍵になる。
 「同時に三つ以上のことをこなせる人はまれである。 モーツアルトは唯一の例外だった。」 「誰でも百項目を自分の活動のリストに書き入れることが出来る。 問題は そのリストを三つか四つ 本当に大切な活動に絞ることが出来るかどうかだ」 「木を植える最も良い時期は20年前である。次にいい時期は今である。」
 昔から日本の古武道に「守破離(しゅはり)」という言葉がある。最初は守る 次は破る そして最後に 離れて 自己流を確立するという意味だ。仕事を覚えるのもこの通りである。
 自分の努力に合った結果を手に入れるのは 常である。貴方はどのような結果を手に入れるだろうか。 最も心が躍るような素敵な結果を得させてくれる刺激的で楽しい行動をとって欲しい。楽しくて 他人を驚かせるようなやり方で行ってもらいたい。そのプロセスを楽しんで欲しい。大胆になって欲しい。遊び心を持って欲しい。精一杯頑張ってみてもらいたい。死ぬ間際になって 人は自分のやったことを後悔するのではない。やらなかったことを後悔するのだ。
 スケジュールのブロッキングについて
 スケジュールは最初は 月曜日の9時からとり 午後については 4時にして一杯になると次は金曜日にすると 中間の火曜〜木曜迄が自由になる 好きなことが出来るようになる。
 貴方は自分の夢を実現するために どの活動を止める勇気があるか
 「する事」それを決めるのは簡単である。難しいのは「しないこと」を決めることである。
 ビジネスの上で最も難しい決断とは どの顧客の どのニーズを無視するかである。
 全ての人のニーズを満足させようとすれば 結局のところ誰のニーズも満たすことが出来ない。ある機会を手放すことによって 本当に満たそうとしているニーズに集中し 必要な時間を投資し そのニーズを一流のレベルで満たすことが出来るようになる。
 無意味な人間関係 スケジュール システム 仕事の慣性ほどの無駄はない。いったん始めたからという理由でやり続けなければならないと言うことはない。もう一度言うが 貴方に我の強い 自己中心的な人間になるように勧めているのではない。自分の中にある最善の物に対して忠実になるように勧めているだけである。貴方の人生 貴方の会社にとって正しいと思うことに対して忠実になるだけの誠意を持って欲しいのだ。
 アメリカ合衆国そのものも 最初は「ゼロベース思考」の考えで 白紙を取り出して「もし ゼロから国と政治体制を構築するとすれば どのようなものを本当に創りたいのだろうか」と考えた。その質問の答えが合衆国憲法であり 現在の世界おける民主主義国家の原型と言えるだろう。
 いろんなことが起こってくるが 「どう選べばいいのか」というときに 政治家は「この人は私を助ける力をどれだけ持っているだろうか」と考えるようにしている。この選択基準は多少利己的に聞こえるかも知れない。私も同感である。そこで「この人 あるいはこの時間の使い方は 私の夢の実現を助ける力をどのくらい持っているだろうか」という質問を自分自身に対して投げかけるようにすることだ。
 時間を大切にして欲しい。人生を大切にして欲しい。夢の実現のために時間を投資して欲しい。その見返りは大きな価値があるに違いない。
 思い切った行動をとることは 貴方の人生を変えていくことである。
 「やってみる」は駄目だ やるか やらないか。「やってみる」はない。
 失敗はあり得ないと分かっていたら 何に挑戦するだろうか。貴方は成功するために生まれている。貴方の夢を叶えるために神様はどんな資源も手段も与えてくれるということを確信したら 貴方はどのような大胆な行動を起こすだろうか。
 「良い環境さえ与えておけば こく平凡な人たちは ちょっとした夢 確固たる決意 そして試してみても良いという気持ちから 非凡なことを成し遂げると言うことは常である。」
 シェークスピアは「私たちの疑いは 反逆者であり やろうとしないから失敗してしまうという安易な道に私たちを誘い込むのである。」と言った。
 食事の席で 彼は人を雇うときは ハングリー精神のある人を採用している。博士号を持った人は一人もいない。「つまり貧乏で お腹がすいていて 決意している人 。成功しないと言うオプションがないから。皆頑張って売るんだよ。他の人は皆使い物にならない。」 このような人たちこそが 思い切った行動をとるのだ。成功者は心の何処かにハングリー精神を持っているに違いない。
 恐れを払うときがきた。疑いをしまい込むときがきた。貴方の人生に良いことが必ず訪れると信じるときがきた。成功はまさに貴方の運命だと信じるときがきた。さあ 行動しよう!
 自分の夢に到達するまでの道が見えていなければ 行動を起こせばいい 貴方を支援しようと現れてくる資源の多さに驚くに違いない。
 「これこそが人生の喜びである。自らが偉大と認める目的のために働くことである。世界が貴方を幸せにするために働いてくれないと常に文句を言い続ける。興奮したわがままと不平の小さな魂ではなく 自然の一つの力になることである。私の人生は社会全体の物であり 命ある限り それに使えることが私の特権である。死ぬときになって私は ことごとく使われ果てていたいのだ。 なぜなら 熱心に働けば働くほど 私は生きてくるからである。私は生きていることそのものを喜んでいる。人生は私にとって短いろうそくなどではない。それは今の瞬間にかかげる素晴らしい松明(たいまつ)であり 次の代にそれを渡すまで 出来る限り赤々と燃やし続けていきたいのである。」 人生を最大限に生きよう。熱心に働けば働くほど生きることになるからである。行動をすればするほど 貴方の存在が大きくなり 貴方の松明はそれだけ明るく燃えることになるのだ。
 「効果的な経営者の共通点は ひたすら一つの作業に集中する点にある。彼らは最も大切なことを行い そのことが完了するまで 他の目的に目を向けないと言う集中力を持っている。」
多くの人は最低限の努力で物事を済まそうとしている。要求されること以上のことは決してしない。そして 何故欲しい結果を得られないのかを不思議に思いながら生活をしている。
 「給料以上のことをしない人は 今以上の給料は得られない。」
 成功と富を手に入れる為の大原則は「より多く得るために より多く与えよ」と言うことである。より多くの売上を望むなら 顧客により多くの価値を与えなければならない。より多くの愛を望むなら 自分からより多くの愛を与えることだ。より高い給料を望むなら より高い仕事をし 自分自身を捧げることだ。学校でより素晴らしい成績を望むのであれば より勉強に注意を払うことだ。やる気のある社員がもっと欲しければ 成長と貢献の機会をもっと彼らに与えるべきだ。より多くを得るためには より多くを与えなければならない。
 「君たちに一つの言葉を教えてあげよう。この言葉は 鈍った知性を天才に変える。この言葉は 優秀な人を確固とした頼りになる人にする。この言葉は 君たちのために機会のドアを開けてくれる。この言葉は 君たちのために歓迎の赤い絨毯を敷いてくれる。この言葉は 世界中の最も美しく力を持つ人々を君たちに紹介してくれる。この言葉は すべての人に成功をもたらす。その奇跡的な魔法の言葉は は・た・ら・け である。」
 他人を動機づけるための秘訣は 予期せぬ時に予期せぬ報酬を与えることだ。孫子の「兵法」の中で 「規則にない報酬を与えなさい。規約にない指示を与えなさい。」と戒めている。
 予期せぬ時に 予期せぬ方法で 予期せぬ贈り物を贈ることだ。あなたの伴侶や恋人に試してみてはいかがだろうか。従業員に対してやってみてはどうだろうか。大金をかける必要はない。一本のバラが非常に喜ばれることがある。あなたの心遣いが伝わる。
 出し惜しみを止めよう! あなたの与えるべき贈り物を世界に与えて欲しい。余すところなく与えてもらいたい。迷わず 躊躇することなく 与えて欲しい。より多くを得るために より多くを与えよう。人は思いきった行動をとれば疲れてしまうのではないかと恐れ 出し惜しみをすることがある。しかし これほど間違った考えはない。大胆に行動をすればするほど 翌日はより多くのエネルギーが得られる。
 これは 健康に関する秘訣である。「健康とエネルギーは深い眠りの結果であり 深い眠りは活気ある活動の結果なのだ。」と教えている。
 全力を出しきって欲しい。赤ん坊のように眠り 次の日には エネルギーに満ち溢れて目が覚めるだろう。思い切った行動を起こさなければ意味がない。
 ビジネスの成功について心配していれば 顧客が絶対に期待できないほどの価値をその顧客に提供することだ。そうすればライバルは恐がり あなたの業界に新しい基準を設けることになるだろう。競業相手がやっていれば あなたの会社が廃業に追い込まれてしまうことは何だろうか。それを先にやることだ。自分たちの手で今のやり方を廃業に追い込むことだ。そのような思い切った行動により 業界の第二の創業を成し遂げるのである。


 アラジンと魔法のランプ
 あなたはそんなランプを手に入れたいと思ったことはないだろうか。驚くな! あなたはすでにそれを持っている。ほとんどの人は 擦ることを忘れているだけだ。人に何かを頼むのを忘れすぎて 断られる前から諦めてしまっているのだ。人は人生を複雑にしてしまう嫌いがある。しかし 人生は複雑ではない。求めさえすれば。自分の思い通りの人生を送ることができる。
 勇気を出して欲しい。人に物を頼むことは 力強い行動なのだ。それは 魔法のように 物事を動かす力を秘めている。人は本来「ノー」と言いたい人はまずいない。皆「イエス」と言いたいのだ。貴方は人に頼むことを恐れていないだろうか。値引きを要求することを躊躇していないだろうか。あるいは 本当に好きな人をデートに誘うことはどうだろうか。ほとんどの人は物を頼むことを恐れている理由は「ノーと言われたらどうしょう?」と思っているからだ。その可能性も確かにある。「ノー」とは絶対に言われないと言っているのではない。しかし 歴史上の偉人のほとんどが 初っぱなから「ノー」と言われたことも覚えて欲しい。「ノー」という言葉を聞いたとき 貴方は素晴らしい仲間と一緒にいることを思い起こして欲しい。ここで大切なことは聞くことは何のコストもかからないということだ。 さて 貴方がカジノに入ったとしよう。そのカジノが どのスロットマシンも無料で使えるようになっているとしたら スロットマシンのレバーを引くだろうか。もちろん引くだろう。失う物は何もないのだから。引かない人はいないはずだ。相手が「イエス」と言えば 貴方の勝ちとなる。「ノー」と言えば 貴方は以前の立場にただ戻るだけだ。
 「誰かが貴方に力をくれるのではない。貴方が自分でそれをとるのだ。」 どんな問題に直面しようが 「これを変えるのは私だ!」と決めて欲しい。貴方がそう決めるから そうなのだ。他の人が何をするか 何をしてくれないかについて 不平不満を言ってはならない。 「貴方がしようとしていることは何かを決めることだ。」「成るなら 私がなすからだ。」である。 ガンジーは「世界に変化を望むのであれば 我々自らその変化にならなければならない。」と説いている。
 率先力を発揮する
 世の中の全ての物は 率先力を発揮した人たちによって作られているのだ。
 自己の安心領域を出る
 貴方が新しいことに挑戦するとき(貴方の安心領域を押し広げるとき)貴方がいったい何者なのか どれほどの強さを持ってるかということに直面することになる。ヘレンケラーは 「人生は勇敢な冒険か あるいは無意味なものか どちらかである。」と言っている。
 自分の「安心領域」を越えた活動に挑戦して欲しい。
 人が不可能だと思われていたことでも 心の中から障壁を取り除けば 人は驚くほどの成果を出すことが出来るのだ。
 結局 目標を設定する目的は 目標に到達することではない。それは 人として何者かになることである。もし目標が貴方を人として成長させるなら それは素晴らしい目標だ。もし 貴方の目標や行動が 今の「安心領域」の中でも出来るなら 結局その目標は何の役にも立たないだろう。「安心領域」を越えて 自分の地図を広げよう!
 「大工は板を曲げる 矢羽職人は矢を曲げる 賢人は自らを躾る(しつける)」
 
 目標を設定する目的は何らかの結果を得ることではなく 言うなれば何らかの寺院を建てることではなく 自分自身を磨くことである。 そして 私たちは自分の限界に挑戦し 自分の境界線を広げるたびに 自分自身を磨くことになるのだ。
 失敗はあり得ないという前提で行動する
 人生は死ぬ間際になって やってきたことを後悔するのではない。後悔するのはやらなかったことである。人生の最大のリスクは リスクのない生活を送るリスクなのだ。人生を精一杯生きて欲しい。アルバ・サイモンは「死は 自分の命を失ってしまう数多くの方法の一つに過ぎない」と書いている。思い切った行動を起こさないことも 命を失う方法の一つだろう。今日から生き始めることにしよう!
 思い切った行動をとる用意があれば「どんな出来事も 偶然も 意志の強い人の強固な決定を妨げることも 阻止することも 押さえつけることも出来ない」
 エジソンを模範としよう
 ある日 エジソンは 電球を開発するまでに行った数々の実験の一つに取り組んでいたが その実験は「失敗」に終わった。文字通り 爆発してしまったのだ。エジソンの助手は 実験の「失敗」の繰り返しに苛立ち 怒りを押さえきれなくなり エジソンに向かって「私たちを殺すつもりか! いい加減にしろ! もうそろそろ止めたらどうなんだ? 出来るわけがないだろう! 貴方は失敗したのさ」
 貴方も今までに このような言葉を何回も聞いたことあるだろう。しかし エジソンは全くそれを気にする様子がなかった。彼は猛然と自分のノートに書き続けるだけだった。それを見ていた助手が気を取り直し尋ねた。「何をしているのですか」 「今 爆発を起こす新しい方法を発見しました。そして 電球を作らないもう一つの方法を学んだのです」 なんと素晴らしい心構えなのだろう。成功するのは当然である。
 「成功に終わりはない 失敗が終わりではない」 「出来ない」と言うな! 出来ないと言えば 出来なくなる。「やります」と言いなさい! そして 全力でやりなさい。
 意識と選択肢の問題
 「全ての失敗は 意識の欠如か 選択肢の欠如による」 貴方が今 顧客と話し合っているとしよう。そして 貴方のやり方はうまくいっていない。もし 自分のやっていることがうまくいっていないことに気がついていなければ ビジネスを成功させることが出来ないだろう。つまり 貴方の意識は欠如しているということわけだ。
 五感の感度を研ぎ澄ませる
 どのくらい正確に周りの世界を意識し 把握できるかは 貴方の五感の感度によって決まる。分かりやすく言えば 貴方がどのくらいの観察力を持っているのかということである。 周りの動きに注意することだ。よく見て よく聞いて よく感じるようにしなければならない。
 業績を測れば 業績は改善される (業績を測る方法を探せ 業績を改善する方法を探せ)
 私の最初の会社が まだ財政的に悪戦苦闘しているとき 私は 事務所の壁のよく見える位置に 現金の収支表を画鋲で止めた。 会社の収支がどれくらい厳しいかを従業員が知ったとき 彼らはありとあらゆる方法で節約し始めた。 それで 私の会社は倒産を免れることが出来た。

 改善は永遠なり (改善の価値は無限である)
 アプローチを改善することは 完璧主義とは正反対である。アプローチを改善させることは 改善は永遠であり 我々は必ず物事を改良できるということを認めることである。
 トヨタ自動車は 現在日本で最も収益を上げている会社の一つであり 世界でも最も成功している企業の一つと言えよう。ラインで働く従業員が 製造工程をさらに効率良くするアイデアを思いついたら その人は 改善課に行って そのアイデアを実施するために必要な工具などを 制作してもらうように要請できる。改善は継続的に行われており それは最終的な収益に見事に現れている。
 「失敗は存在しない。結果があるのみ」 自分のやっていることがうまくいかなければ 違うことをやれ! 欲しい結果がすぐに得られなければ アプローチを変えてみることだ。 それで欲しい結果が得られなかったら 又 アプローチを変えればいい。いずれは望んでいる結果を手に入れられるし その課程で多くのことを学ぶことになるだろう。
 続けること 止めること 始めること
 アプローチを改善する方法として 貴方の顧客 従業員 伴侶 そのほかの大切な所に行って 次の質問をする。
 1.私または私の会社が現在行っていることで やり続けて欲しいことは何か。
 2.私または私の会社がしていることで 是非とも止めて欲しいことは何か。
 3.私または私の会社がしていないことで やり始めて欲しいことは何か。
 貴方の顧客が苦情を言ったら その顧客に感謝しよう。貴方が変わることが出来る。改善が出来ると思っていなければ苦情は言わない。お客様が苦情を言わなくなったら その時こそ心配すべきだろう。
 自分を評価するときに 将来のビジョンを持つことによって その夢に対して何処まで近づいているかにより 点数を付ける必要がある。自分に100点を付けると言うことは明日から何も進歩しなくて良いということになる。
 成功する企業の方程式
より高い品質を提供することにはお金がかかるだろうか。「イエス」か「ノー」か? この答えのいかんに 貴方の会社の将来がかかっている。
 答えは「ノー」だ! より高い品質を提供することの方がずさんな製品を提供するよりも安い。デミング博士が日本にやってきて 品質管理を指導するときに この一パラダイム転換・発想の転換を私たちの先輩に教え込み それにより今の日本経済が可能になった。しかし 最近になって 忘れ始めている人が多いようだ。では 何故高品質の方が安いのだろうか。理由はたくさんあるが 一番大きな理由は 品質の高い物はよく売れるから 数が出て 量産体制が確立でき プロセスが安定し クレーム処理のコストが省けて 新規顧客の獲得が容易に出来るようになるからである。この新規顧客の獲得が全ての企業にとって 最も大きいコスト項目になっている。そして このコストを省くことが出来れば 利益が増えるのは言うまでもない。
 


そこで方程式が誕生する 
 まずは品質を高めるようにする(Quality+) すると必要なマーケティングや販売の費用が低下する(Cost+) これを受けて利益が高まる(Profit+) そこで 成功する企業はある一定のやり方でこの利益を分配するようにしている。三分の一はさらなる品質の改善に投資している(Quality+) また 三分の一は価格の引き下げに回している(Price−) そして 最後の三分の一は従業員や株主に分配している。つまり 利益の確保なのだ(Profit +)
成功する企業の方程式はこうだ。
 Quality+Cost−Profit+ → Quality+Price−Profit +
 貴方の会社にもお勧めしたいと思う。まさに改善が全ての成功の鍵なのだ。
 「常なる改善」の四つのステップ
 五感を働かし 今の状態を見極める。次に今のパターンを中断しうまくいっていなければ 一歩下がって その状況を客観的に見つめる。そして 又は根本から自分のアプローチを変えてみることだ。そう 根本から! 変化が思い切った物になればなるほど 速く改善し 学習することが出来る。今までと違う感情で作業に当たる。違う人の意見を聞くようにする。違う分野で際立った成果を上げている新しいモデルを探す。計画を変えてみる。 目標を変えてみる。システム プロセス 構造を変えてみるのだ。最後に 再度うまくいっているかどうかをチェックする事だ。貴方のニーズは全て満たされているだろうか。
 他の人を自分の夢に参加させる
 ここまで読み進んでいただいて一つ足りない物がある。それはリーダーシップ つまり他の人を自分の夢に参加させる力なのだ。講演の昼食前に英語のパンフレットを渡して この中身の感想を午後の講義が始まるまでに考えておいて下さい。と言ったときに貴方はどうするでしょうか。大多数の人は英語が話せないし 読めないので自分で諦めるでしょう それは敗北者のやることです。でも成功者は出来る相手を探して その人の助けと協力を受ける。つまり 他の人を自分の夢に参加させるのである。
 他の人を自分の夢に参加させる上で 三つの能力が必要になる。
  1.コミュニケーション
2.相乗効果(自分にない他人の能力を活用すること)
3.組織作り(チームを形成し 役割分担を決めて 大きなプロジェクトを進める)
 他人との関係を築くこと 他人を理解すること そして 他人に行動を起こすように説得することが必要である。人生の中で得る結果全てが コミュニケーションによって得られるからである。他人に対してのコミュニケーションをとってその人にやってもらうか 自分自身に対してコミュニケーションをとり 自分で行動を起こすかである。コミュニケーションのスキルはまさに 夢の扉を開けてくれる鍵である。コミュニケーションをマスターしている人とっては お金 地位 影響力 業績の全て 簡単に入手出来ないものはない。
 リーダーになるなら 相手の成功に集中せよ! 
 自分自身のことばかりを考えるのを止めて 他の人のニーズに集中するようにお誘いしたいのである。リーダーシップとは 他の人の人生を転換させることである。
 ここで 貴方に立ち上がり リーダー つまり自分の限界を打ち破る人 他人の成功を応援する人 不可能なことをあえて可能にしてしまう人 他の誰もその人のことを大事に思ってくれないときに 手を差し伸べて その人を大事にする人になるようにお誘いしたい。   ラポールとは 開かれたコミュニケーションが行われ お互いに影響し合うことが可能な状態である。簡単に言ってしまえば 自分の経験を他人と共有出来るかどうか そして 人間誰しも他の人に認めてもらうことに必死であり 自分の見方を肯定してくれる人なら誰とでも関係を築くのである。私たちは人生経験を共有してくれる人なら誰とでも人間関係を作ることが出来る。これは相手を操る手法ではない これは相手の現実に入り込み 相手が世界を見るように世界を見て 相手が感じるように感じて 相手が開いているように開く努力をすることで 相手を思いやることだ。ラポールを作る鍵は「この人と何を共有出来るだろうか」を考えることである。しかし そうだからといって そのような振りをする必要はない ラポールに関する多くの書物や研修が批判されるようになったのは 人を操るテクニックとして「振りをする」等の上辺だけのラポールを築く方法を教えているからだ。
 「触覚系の人間」にモノを売るには その商品を手に取らせることが大切である。「触らせて」欲しい。それで遊んでもらうことだ。それがどれくらい「しっかり」したものかを説明してあげる。商品に対して 又はそれを作った会社に対して 貴方がどう「感じている」のかを話すことだ。この商品がどのように役立つかを「実感」できるように助けて そのときの「触感」を説明してあげるといいだろう。
 「視覚系の人間」にモノを売るときは その商品を見せてあげることだ。それを「見て」もらうことだ。その商品がそり人の「シメージ」に合っているということを確認してもらい どんなに「素敵」なモノかを説明してあげる。あなたの言いたいことが「見える」ようにすることだ。他社の商品に比べた利点をその顧客に「見せる」ことである。
 「聴覚系の人間」にモノを売る場合は 商品について話してあげることだ。まずその商品の特徴を「聞かせて」あげるようにする。プレゼンテーションを音楽に合わせて行うのも効果的だろう。彼らにあなたの話していることを「聞いて」もらうことだ。
 あなたが相手の主な情報アクセスモードに合わせることができれば 一瞬にして強力なラポールを作ることができるのである。
 「視覚系の人間」は考える基本的な単位がイメージである。彼らは頭の中に絵を想像し その絵を説明している間に次の絵が浮かんでくる。従って非常に早口になる。早口でまくし立てる人がいれば その人は間違いなく頭の中に絵を描いているだろう。
 「聴覚系の人間」は 話のテンポが平均している傾向がある。彼らは頭の中で言葉を聞き それと同じスピードで話す。この人たちの言葉は聞きやすく 急いでもいないし のろのろもしていない。
 「触覚系の人間」は 非常にゆっくり話す傾向がある。思考の基本的な単位が感情になっている人は 適切な言葉を探しながら話すことになり 話すのに時間がかかる。
 教師が「視覚系の人間」で 「触覚系の人間」である子供がゆっくり話し 熟慮して答えているとき 教師は理解に欠ける あるいは知恵遅れだと思い込みがちである。しかし これは大きな間違いである。こういった生徒は より複雑な概念(感情)を処理しているだけである。歴史上の偉大な科学者や数学者の多くは 教師から鈍い生徒だと思われていた。しかし 彼らは私たちよりも宇宙の相互関係を直感的に把握しており より優れた「感性」を持っていた。
 グループのコミュニケーションを図るときは まさに磨き上げた技が必要になる。答えはもちろん 視覚 聴覚 触覚のすべてを使ってやることである。
 マーティン・ルーサー・キング牧師のかの有名な「私には夢がある!」というスピーチを見事な視覚 聴覚 触覚のバランスを見て欲しい。「私たちが自由の鐘を鳴らすとき すべての村と水田に響かせるとき すべての州とすべての街にそれを奏でるとき すべての神の子たち 白人も黒人も プロテスタントもカソリック教徒も 皆互いに手を取り合い あの黒人霊歌の言葉で歌うことが出来る日が来るのを早めることになるだろう。自由だ ついに自由だ 全能の神よ 感謝する。ついに私たちは自由になったのだと」 「自由」は感情 「鐘を鳴らす」ことと「歌を歌う」は音である。村や水田黒人や白人はイメージを思い起こす視覚の情報である。そのスピーチが世界を振動させた。もう一度読んでみて欲しい。
 ボディランゲージか心の鏡である
 ラポールをもう一つの強力な方法は 相手と同じボディランゲージ 姿勢 表情 や動きを共用する事である。貴方が相手に与えられる最高の抱擁は 相手が貴方にしてくれている抱擁であるのだ。
 千人と関係を築くラポールの神技
 もし営業マンたちが商品を売ることを止めて お客様の関係を築くことに集中し始めれば 売上は二倍 いや三倍にすることは至って簡単だろう。鍵は顧客の成功に集中することである。モノを売る時代は終わった。これからは 顧客が問題解決になるモノを買えるようにお手伝いをする時代である。(思いやりはラポールの究極のテクニックである。)
 言い換えれば 誰かを説得したいと思えば まずその人のニーズ 欲望 願望を理解しなければならない。貴方が自分の成功の定義を押しつけるのではなく 彼自身が何を望んでいるのかを理解する必要がある。
 理解を深める五つの道具
 1.方向転換 (質問に対して 質問で答える)
 自分の意見を述べることが何も悪いと言うことではない。しかし その時々の状況や相手のニーズを正確に把握しないで 相手を説得しようとしたり 問題解決を図ろうとすれば 問題が起こる。方向転換は このような状況を打破するための強力なコミュニケーションの道具になる。簡単に言えば 方向転換は相手の質問又は行動の要求に対して 自分の質問で答えることである。(勝手な推測で物事を進めない。) そのためには次のように進めなければならない。例えば 恋人に自分の気持ちを聞かれたときに「喜んで自分の気持ちを話してあげるよ。でも今は 貴方の気持ちについて心配しています。あなたに本当に愛していると感じて欲しいし あなたのニーズが満たされているようにしてあげたいです。どうすれば あなたはそのように感じることが出来るでしょうか」 ここで大切な原則を覚えておこう! 「分からないときは 聞け!」
 2.正確さのモデル
嘘の見ぬき方にについて 嘘は通常 話したことの中にあるのではなくて 話していないことの中にある。つまり 真実とは一貫性 一体化の中にあり 嘘は抜けている部分にあるというわけだ。「正確さのモデル」は 私たちのコミュニケーションの中から抜けている部分を明確にし 即座にその空白を埋めてくれる。



「正確さのモデル」は 次の8つの要素から構成されている。
  イ.何々すぎる。(抜けている比較)
  ロ.中身のない名詞(抜けている物)
  ハ.中身のない動詞(抜けている動作)
  ニ.べき べからず しなければならない してはならない できない(抜けている結果) ホ.すべて いつも みな (抜けている例外)
  ヘ.これか あれか (抜けている選択肢)
  ト.分かりません (抜けている意見)
  チ.途中で切れた話 (抜けている情報)
 「正確さのモデル」は 基本的に「抜けていることは何か」という質問から始まる。
 「イ」について 例えば 顧客が「御社の製品は高すぎますよ!」 そこで この発言から「抜けている情報は何か」 「言ってくれていないことは何か」というふうに考えることが大切だ。ここで抜けている情報は比較の対象は何かということだ。
 「ロ」について 「私は宗教が大嫌いだ。」と 言われたとしよう。あなたは 実際にこの会話に意味があると錯覚することだろう。「宗教」という言葉は この世に実在する「物」を指していないからからである。そこで もっと正確さを追求するために「どの宗教団体のどういった行動について言っているのでしょうか」と 答えは「私は 信じていることが違うという理由で殺し合っている。インドのヒンズー教徒とイスラム教徒がいやなのです」 これでやっとコミュニケーションが正確になった。
 「ハ」について 「当社はコミュニケーションがうまくいっていないんですよ。それで 製造工程が大きくトラブっているんです」 「コミュニケーション」という動作もないし「トラブる」ことも具体的な行動又は動作を指している言葉ではないからである。あなたは実際に何が起こっているのか全く分からないままである。ごまかされ 煙幕に包まれているだけだ。「コミュニケーションの研修を導入しよう。皆にコミュニケーションの改善を促すためのスローガンを出してもらいましょう!」 こんなことをしていては 何もならない。コミュニケーションを正確にすることが先決だ。「御社の従業員がコミュニケーションをしていないとは 具体的にどういうことでしょうか。具体的に製造に関してどのような問題を経験しているのでしょうか」「マーケティング部の人間は製造部に対して需要予測のデーターを伝えていないのですよ。その結果 過去六ヶ月の間に在庫不足の件数が20%も増えているのです」 これで正解だ。これで実際の問題を解決する方法を見いだす希望が持てるだろう。
 「ニ」について 何が欠けているのだろうか もし 実際にやった場合 その結果がどうなるかが欠けている。「仕事は辞められないよ」「もし実際に辞めてしまったら どうなるのですか」「新しく仕事を探さなければならなくなるだろうな....」「ということは......」
「うん ということは 本当にしたい仕事を見つけるチャンスだということかな」
 「ホ」について 多くの人は 断定的な言葉を使うことを習慣にしている。「私はいつも失敗するよ」「政治家は皆 腐敗しきっている」「皆そう言っていますよ」 このような言い方は不正確である。何かが欠けている。抜けているのは 例外である。だから 疑問符で答える。「いつも?」「政治家は皆?」「皆?」という 断定的な言い方に疑問を投げかけることで 私たちの理解をより正確に出来る。
 「ヘ」について 二分法とは 自分の選択肢を二つに限定しておいて 選ぶことである。 「この得意先を獲得しなければ 首になる」「A社から買わなければ B社から買うことになる」「彼女を取り戻さなければ 私の人生はパーですよ」 良くある話だが 真実とはほど遠い あなたが気づいていなくても 他の選択肢は必ず存在する。「他にどんな可能性が考えられますか」「自社で製造してみたら どうなるのだろうか」「他に考えられる選択肢はないだろうか」
 「ト」について 全知全能ではない私たちにとって「分からない」としいうことは理論的な発言に思えるだろう。「知らない」「何をしたらいいのか分からない」「ホントに分からない」 実質的にはこの発言は虚偽である。それはあなた自身の意見 信念 思いが抜けている。「何をすればいいのか分からない」「もし分かっていたら 何をすべきだと思いますか」「そうですね。相手のところに行って謝るべきでしょうね」 このようになる。
 「チ」について コミュニケーションから抜けている情報を特定できない場合もある。 簡単な言い回しで その話の続きを聞き出すことが出来るだろう。「そして...」「例えば...」「しかし...」「つまり...」「というと...」 これらの言葉は非常に役に立つ 誠心誠意 理解したいという気持ちを持つだけでいいだろう。
 以下の会話の例によって この「正確さのモデル」の威力を感じ取ってもらえるだろう。
「私の人生はもうめちゃくちゃだよ」「具体的にはどうゆうふうに...」「恋人には振られてしまってさ それに 数学は落第しているし...全部台無しだよ」「全部? うまくいっていることは一つもないの?」「ま サッカーはうまくいっているかな。でも ジエーンのことをどうしたらいいか分からないよ」「どうしたらいいか分かっていたら どういうアプローチがいいと思う?」「分からない」「そうだね。でも もし分かっていたら どうする。」「そうだな 多分 この前の夜のことを彼女に謝らなければならないかな」「そして...」「そうだね もし彼女が許してくれたら最高だけど もし駄目なら別のガールフレンドを探すしかないな。でも ガールフレンドと別れてすぐ別の誰かと付き合い始めるなんて出来ないよ」「もし 付き合いはじめたら どうする。」「そうだね 人に嫌われるだろうな」「人って具体的に誰のことかな...」「そう言われてみれば そうだな。本当の友達って 何があっても僕の味方だよね」 あなたが出会う人は皆それぞれ人生経験があり その経験というメガネを通して周りの世界を見て それを解釈している。辞書に記載してある言葉の定義は 現実の世界でほとんど無意味である。他人がその言葉をどう定義しているかが問題なのである。
 しかし お互いのコミュニケーションの中で使っている最も大切な言葉をより明確にすることは出来るだろう。そして そうすることは多くの誤解を防ぎ 私たちのコミュニケーションに劇的な改善をもたらすことになるだろう。
 証券会社において 「分散投資の戦略を改善したいと思っているのだが」「素晴らしい。私たちの専門分野です」 これでは 何を考えているのか分からない。自然に解決する方法は 「自分の分散投資戦略を改善したいと思っているのだけど...」「是非そのお手伝いをさせて頂きたいと思います。お客様によって"分散投資"という言葉を様々な意味で使われていらっしゃいますが お客様が具体的に使っていらっしゃっているのかを教えて頂けないでしょうか」「そうですね。投資の中身を多様化しようと思っています。いくつかの株式銘柄を買っていますが どれもハイテク関係で それは少し不安に思っています。製薬関係の成長株か 運輸関係で何か良い銘柄を探したいと思っていますが...」 どれだけ顧客の本当のニーズに応えることが簡単になったことだろう。「意味を明確にする為の質問」とは 重要な言葉や語句をどういう意味で使っているのかを相手に尋ねることである。
 直面している問題を明確にするために 望んでいることは何か そして その実現を妨げている物は何か という二つの質問に答える必要がある。
 あなたが本当に望んでいることは何だろうか。そして何故そう望んでいるのだろうか。それが分かれば 次は その実現を阻止しているものは具体的に何なのかを明確にすることである。何がその実現を妨げているのだろうか。問題の診断がきちんと出来ていれば 処方は簡単である。
 例えば あなたの製品やサービスについて 苦情を言っている顧客がいるとしよう。
 「もう うんざり。御社の商品なんか最低だよ」「是非お役に立ちたいと思います。具体的に何が問題なのでしょうか」「動かないんだよ」「なるほどね。問題は解決できると思います。動かないという状況をもう少し説明して頂けますか」「もういい 金を返してくれよ」「その気持ちはよく分かります。商品が動かなかったら 全額を払い戻すのは当然だと思います。しかし 私どもが返金を差し上げても あなたの問題は未解決のままになってしまうのではないかと心配です。お客様の最終的に望んでいる状況を教えて頂けますでしょうか。お客様の問題を本当に解決するために どうゆうふうにならなければならないのでしょうか」「この製品がちゃんと動くことだ」「分かりました。まずそれが出来るかどうかを見ておきましょう。今はどうゆう状況ですか」「スイッチを入れても何も起きませんよ」「それでは何が障害になっているのか 確認してみましょう。私の記憶が間違っていなければ その製品は 電池を取り付けて出荷していないものだと思います。裏にある電池パネルを開けて電池が入っているかどうかを確認して頂けますか」「ちょっと見てみます。...電池はないよ」「おそらくそれが原因だと思います。今すぐ電池をお送りいたしましょうか それともお近くの店でお買い求めになられますか」「んんん 持っていると思います」「そうですか。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。担当部所と相談して 電池に関する方針を再検討させて頂きます。この問題をおっしゃられるのはお客様おひとりじゃないと思いますから」
 感情移入 (心に通じる道)
 感情移入の目的は二つある。一つは自分の理解のレベルを確認することであり もう一つは自分の理解を相手に対して示してあげることである。もし私利を求めたり 相手を操ろうとしないで 本当に相手を理解しようという気持ちを持っていれば 必然的に感情移入をするようになるだろう。テクニックは実に単純だ。相手が伝えようとしている話の内容やそれに対する気持ちを 自分の言葉で言い換えるだけでいいのだ。感情移入の秘訣は 耳と目と心で聴くことである。
 このスキルは簡単であることを覚えて欲しい。相手が言ったことと 相手が感じていることをあなた自身の言葉で言い換えるだけでいいのである。これがどれだけ大切なことかを 自分の家族になぞらえて考えてみよう。
 「もう別れましょう。もう駄目だわ」「君は僕たちの関係にフラストレーションを感じているんだね」「だって あなたは私のことを愛していないでしょう!」「今 僕の気持ちが伝わってこないということだね」「まあ 愛しているけど いつも仕事ばかりしていて一緒にいる時間が全然ないし 寂しいんだもの」「もっと一緒に時間を過ごしたい...」「そうよ。それに 誕生日の日もいなかったし 子供の野球試合も行ったことはないし...」「特別な日をもっときちんとスケジューリングして 家族を大切にして欲しいんだね」「そうしてくれる?」「うん 約束するよ。僕も最近仕事が忙しすぎると思っていたところなんだ。君を愛しているし 子供も愛しているから もっと一緒にいたいね。やっぱり君たちは僕にとって宝物だから」「話を聞いてくれて嬉しいわ。やっぱりあなたって素敵な人ね」 あなたは「そんな簡単なことがあるわけがない」と言うかも知れない。しかし実際にこれくらいの転換をもたらすことが多い。
 どのスキルについても言えることだが これらのテクニックは多少の練習が必要である。
しかし それらを練習する価値がある。成功するためには 正確な理解が必要だ。問題と課題を十分理解していれば 解決はたやすい。問題を理解していなければ 解決は不可能である。
 結局のところ リーダーは最終的に説得の達人にならなければならない。説得術は成功への鍵であり より高いレベルで自分の夢を実現するために必要不可欠である。説得は他人を自分の夢に参加するように促す技術であり 相手にとって利益になる道を進むようにお誘いすることであるのだ。
 優れたリーダーが率いれば 人は喜んで従う 従うのは そのリーダーが彼らのことを本当に大切に思っているからであり そしてさらに重要なことに リーダーと同じビジョンを共有しているからである。従うのは自分のためだからだ!
 誰もが同じ動機で行動をしているという原則を思い起こして欲しい。つまり 快楽を得て 痛みを避けるために行動しているのだ。相手がどんな苦痛を避け どんな快感を得ようとしているのかが分かれば より高いレベルでその人を動機づけることができる。これはテクニックに勝るものであり 最も基本的なレベルでの説得術と言えるだろう。
 痛みの質問は次のようなものである。
  1.〇〇の場合は 何が起こるだろうか。
  2.〇〇は あなたから何を奪っているであろうか。
  3.〇〇は あなたをどうゆう気持ちにさせるだろうか。
  4.〇〇のコストは何だろうか。
 快楽の質問は次のようなものである。
  1.〇〇は あなたに何をもたらしてくれるだろうか。
  2.〇〇が起きたら どのような気持ちがするだろうか。
  3.〇〇の利益は何だろうか。
  4.〇〇は 何を可能にしてくれるだろうか。
 まず痛みの質問から始めみよう。
 「具体的に従業員のコミュニケーションの問題は何ですか」「マーケティング部が 製造部に対して 売上の予想データーを渡していないんですよ」「で マーケティング部が 製造部にそのデーターを渡さないとき どうなりますか」「製造部は不意打ちをくらって 在庫不足を起こしてしまうのです」「それで在庫不足が起こすと 何が起こりますか」「顧客は満足しなくなる」「長い間 顧客が不満を抱き続けると それは会社から何を奪うことになるのでしょうか」「売上か落ち 利益が減る。」「売上か落ち 利益が減ると その最終的なコスト 最終的な代償がなんでしょうか」「私が解雇されます」
 あなたの顧客はかなりの動機付けを感じるようになっていることだろう。
 さて ここで快楽の質問を付け加えて見ることにしよう。
 「もし 私たちがプロジェクトを実行して この問題を解決したら それは御社にとって何を可能にしてくれるでしょうか」「そうですね 在庫不足の発生を食い止めることが出来るだろうな」「そして その在庫不足の発生を防ぐことが出来れば それは御社にとって何を与えることになりますか」「利益率が高まることになるし 顧客満足も高まるはずだ」「なるほどね そこで 利益率が高まったら それはあなたに何をもたらすことになるのでしょうか」「ボーナスの額が大きくなる これは確かだな」
 結局のところ 人が行動を起こすには 非常に個人的な理由が必要である。そして この「快楽と痛みの質問」によって素早くその理由にたどり着くことができる。
 プラス思考の考え方
 ガンジーが立ち上がり流血寸前の群衆に向かって「あなた達に戦うように願いたい 相手の怒りを掻き立てるのではなく その怒りと戦って欲しい この戦いのために 私も死ぬ覚悟がある。しかし どんな理由のためにも私は殺す覚悟がない」
 リストラの対象になったら 「へえ 良かったじゃないですか これで 長年やりたいと言っていたビジネスを始められるじゃないですか」
 もしあなたの上司があなたを怒鳴っていたら 「彼は本当に私のことを考えてくれているに違いない。彼は私のすることすべてに注目してくれているのだから」
 もし 強力な競争相手があなたの業界に参入してくれば 「彼らは私たちを次のレベルまで押し上げてくれる。これは成長するとても良い機会になる。」
 一貫性
 一貫性は 私たちが人を信頼するかどうかを判断するために活用する最も重要な要素である。一貫性がなければ 誰も信用してくれない。
 コミュニケーションにおける「一貫性」とは 言葉 声 抑揚 身振り 態度 行動がすべて同じメッセージを伝えると言うことである。
 従業員に仕事を頼んで「君はこの仕事ができるかね...」と聞いたところ 彼は下を向いて弱々しく「は は はい...」と返答したとする。その仕事は実際に成し遂げられると思うだろうか。まず思わないだろう。一貫性が無いからだ。その従業員は一貫性の返事が出来るまで 聞き直したり 自信のないところについて相談したりする必要があるからだ。
 説得の秘訣 相手のニーズとウォンツに合わせて説得しなければならない。
 もし 相手の欲しい結果を手に入れる方法が たまたまあなたの欲しい結果に結びついているのであれば なおいいのである。もし あなたが相手の成功 相手の欲している結果を手に入れることを心から望んでいるのであれば あなたはリーダーである。そして あなたが相手と一緒に一つの目的一つの夢共有しているのであれば 好業績を上げる強力な組織の土台が出来上がっていると言えよう。リーダーは相手の成功を望む人である。相手の成功を望むのであれば 相手も私たちの成功を支えてくれる。簡単なことだが この簡単な概念があなたを変えるに違いない。リーダーシップは夢を共有する事である。それくらい単純で分かりやすいことであるのだ。多くのリーダーは 特に財界や政界におけるリーダーはそれを忘れている。しかし いつかそのしっぺ返しを必ず受けることになるだろう。

 仮にあなたが銀行の融資を受けたいと思っているとしよう。融資担当の彼女はあなたを助けたいと思うかも知れないが 彼女は銀行に対する義務がある。大切な職務責任がある。「説得の偉大な秘訣」を体験すれば 次のことが頭に浮かんでくるだろう。
 「銀行が本当に欲しい物は何だろうか。必要としている物は何だろうか どうすれば私のニーズを彼らのニーズに結びつけることが出来るだろうか 双方が満足するには どうすればいいのだろうか」 「さあ 考えてみよう。銀行の第一のニーズは 元金を守ることだ。彼らは 私に貸したお金が確実に返済されるという確証が欲しい それは当然だ 結局のところ それが私の約束しているところだからだ。彼らが知りたいのは 私がその約束をきちんと守れるかということだ。つまるところ 守らない人が多くて 銀行は過去において嫌な経験をたくさんしているということだろう。銀行の第二のニーズは利息だ この融資によって 彼らは安定した収入の流れを確保しようと思っている。銀行はそうゆうビジネスをやっているからだ。第三のニーズは かなりニーズとしてはレベルは低くなるだろうが 元金が保証され 利息がちゃんと獲得できるのであれば 地域社会への貢献度が高い物に融資しようという気持ちはあるだろう。」
 少し逆説的に聞こえるかも知れないが 結局のところ自分の夢を実現するためには 相手の夢を実現させてあげなければならないのだ。長期において 私が勝って あなたが負けるはあり得ない。勝ちがあるとすれば それは全員が勝つしかない。それ以外の勝利は錯覚に過ぎない。錯覚の勝利は手に入れられるかも知れないが 持続することは絶対に無いのである。 あなたが銀行に行く そこで貴方の欲しいことについては話さず 銀行が欲しがっていることについて話す。
 
 成功とはお金のことではない。
 お金を持つことで 幸せになれない。お金は貴方ではないのだから。
 物を獲得することで 幸せにはなれない。物は貴方ではないのだから。
 地位や名誉によって 幸せになれるものではない。名誉は貴方ではないのだから。
 あなたを幸せにするのは あなた自身である。

 愛を豊かに持とう。寛容な精神を持とう。明るい性格を持とう。運が向いていないときに 勇気を出そう。運が向いている時に 謙虚でいよう。自分自身を超えて 他の人の幸せに貢献できる道を探そう。そうすれば 自分自身の幸せは必ずついて来るに違いない。
 そして 人生の中でどんなことが起きても 貴方は決して独りぼっちではないということを覚えておいて欲しい。
       あなたの夢が実現する事を祈りつつ
       ジェームス・スキナー
 定年で 頼もしい人生を喜んで送ろう。今までの頑張りに やっと 神様から自由という贈り物を頂いた。 これからの青春を自然と共に満喫しよう。 青春ばんざい 万歳!
      平成18年05月12日
                                    ダイジェスト作成 北田 進久
                                     Eメール kcbds@m3.kcn.ne.jp