コスタリカ チリポ山   3819m
                                             2006/3/10-3/20

「中米の楽園」コスタリカ共和国、スペイン語で「豊かな海岸」を意味して、北緯10度、太平洋とカリブ海に囲まれた、九州と四国をあわせた位の小さな国、多種多様な動植物が生息、自然保護政策の先進国、非武装永世中立国、自然大好きな私が5年前から憧れていた国に行って来ました。

3/10 成田空港 17:05発のコンチネンタル航空で約12時間かかって、ヒューストンに着き、4時間のトランジットの後、3時間40分乗ってコスタリカの首都サン・ホセに21:40にやっと着きました。日本より15時間遅れの時差です。今日は永い永い一日でした。

3/11 ポアス火山国立公園へ、噴煙上げる活火山や火山湖の周りのハイキング。伝統工芸の街サルチーや主要産業のコーヒー園を見学

   
バナナの木はあちこちでみられる ポアス火山国立公園 木に共生したアナナス  火山湖

3/12 サン・ホセからロス・サントス森林保護区内のサン・ヘラルド・デ・ドタ(2200m)へ、今日の宿泊 トロゴンロッジは自然に囲まれた素敵な宿です。テラスにはハチドリが次から次とやってきて、ホバリングしながら蜜を吸っています。、庭の花や樹木にも沢山の鳥がやってきます。近くの森にハイキングに行きます。手塚治の「火の鳥」のモデルになった幻の鳥、ケツアールも名ガイドのアレハンドラが見つけてくれました。雌雄2匹がダンスをするように舞うのも、見ることが出来ました。

    
トロゴンロッジの庭 花の蜜を吸うハチドリ(ハミングバード)
   
ロッジの食事風景 森で見かけたケツアール(火の鳥のモデル)

3/13 朝からオプションのキャノピー・ツアー(35$)に参加しました。キャノピーとは天蓋(天井から吊るす蚊帳)と言う意味で、森の樹木間にロープを渡して、ハーネスをして滑車にぶら下がって移動します。冒険一杯でまるでターザンかオランウータンになった気分です。昼からはチリポ登山基地の村、サン・ヘラルド・デ・リバス(1350m)に移動です。ここのロッジ(エル・ペリカノ)の周りにも、鳥が一杯いますし、夜にはホタルがあちこちで光っています。

    
キャノピー・ツアー(ハーネスを付けて滑車をすべる) 森を散策

3/14 早朝にロッジを出ます。宿の車で登山口まで送ってもらい、5:43から歩き始めます。ガイドは若いデニスさんです。日本で観葉植物として植えられている樹木があちこちで自生しています。バイオリン引きと言われる「ブラック・フェイスド・ソリティア」が綺麗な声を奏でてくれます。今日は14,7k 標高差2100mの登りです。1kごとに標識が出ていて励みになります。避難小屋ジャノ・ボニート(2525m)で昼食です。雲霧林帯では苔が湿気を適当に維持して共存しています。10数年前に山火事が1週間ほど続いたそうで、そのあたりからは樹木が少なくなり、展望もよくなり、花が沢山見られるようになります。15:33 約10時間かかってクレイトネス小屋に到着です。(3475m)登山中に必要のない寝袋や着替えはポーターが先に届けてくれています。

    
登山口でがんばるぞ 荷物を運ぶ馬  雲霧林帯の垂れ下がった苔 山火事で燃えた地帯
   
11k The Burnsの表示 14K The Rast Step 3400m 山小屋が見えました 山小屋の表

3/15 朝2:30に起きてお茶とりんごを食べて、3:15ヘッドランプを付けて出発です。15夜の満月が輝いています。標高差400mの登りです。頂上の少し手前で太陽が昇り始めました。輝かしい日の出です。山頂(3819m)に5:45到着です。少しだけ遅れていた仲間も直ぐに付いて皆で記念撮影です。運よく現地の人らしき1人がいて、皆のそれぞれのカメラのシャッターを押してくれました。今日は下まで(標高差2500m)下りなければならないので長居は出来ません。

   
満月とチリポ湖(不凍湖で魚も住まない) チリポ山頂とガイドのデニス

クレイトネス小屋に戻り、朝食を済ませて出発です。昨日10時間かかって登って来た道を、5時間の予定で下らなければなりません。ジャノ・ボニート小屋でお茶とお菓子をつまんだ時以外はほとんど休みなしで下って行きました。マッターホルンに登ったことのあるメンバーを含む、参加者6人は中々の健脚です。(マッターホルンに登るには1時間で400mの標高差を歩けなければ連れて行ってもらえないそうです) 昨夜はほとんど睡眠が取れていないので、眠気は来るはで、へとへとで、登山基地に到着です。ペリカノロッジでビールで乾杯の後遅い昼食です。喉が渇いていたので今までで一番美味しいビールとなりました。

      
 山頂手前の日の出 下りてきた時の昼食 中央がチリポ山 アントニオに向かう道で日の入り

日本を発つ少し前に山小屋が1泊しか泊まれないと分かったらしく、急な事でホテルが取れずに今日は強行行程となってしまったようです。これから3時間掛かって、西海岸のマニエル・アントニオまで車で移動です。今朝チリポ山頂手前で見た日の出の同じ太陽が、今は西の方に輝いて沈みかかっています。車を停めて車の屋根に上って撮影です。、上天気に恵まれ、思い出に残る永い1日でした。7時頃にアントニオのホテルに着きました。シャワーを浴びていると突然に停電でまっくらです。当分直らなかったので、皆ヘッドランプを付けての夕食となりました。山だけでなく、ホテルの中でまでヘッドランプの世話になります。

アントニオ公園のイグアナ ホワイト・フェイスド・モンキー イルカツアーに出かける

3/16 アントニオ国立公園で野生生物を探しながらのネイチャーウォーキングです。入り口を入るなりイグアナのお迎えです。白い顔の猿(ホワイトフェイスドモンキー)が直ぐ近くで木の枝を渡っています。子供を抱いているのもいます。ナマケモノも何匹か双眼鏡で見ることが出来ます。展望台では青い海、青い空に素晴らしい展望でしばらく時の経つのを忘れてしまいます。お昼からはオプションでシュノーケリングとイルカと鯨のウォチングにサンセットクルーズ(70$)です。私はシュノーケリングでパニくって、ちょっと嫌な思い出になってしまいました。

サンセット ナマケモノ コスタリアの民族舞踊


3/17 午前中は自由時間で海岸を散歩したり、お店を冷やかしながら買い物を楽しみます。ココナツの実のジュースを飲んだり、パイナップルのスライスを食べたりもします。昼食の後サン・ホセまでの永い移動です。途中タルコレス川には鰐やアヒルの仲間が沢山います。池のような水溜りには7種類の水鳥が双眼鏡で見ることが出来ます。ほんとに素晴らしい自然が残っています。
コスタリカ最後のサン・ホセのホテルの夕食は、民族衣装を着た男女4人とマリンバの奏者2人が私達7人の為にダンスを披露してくれます。私達も一緒になって踊ります。中々激しい動きで目が廻りそうになります。

   
展望台からの眺め 海岸風景

3/18 午前中は自由時間ですので、街に出ます。パリのオペラ座を真似た国立劇場や、軍隊を放棄した後の建物の博物館、大統領の住まいなどを見て廻ります。午後4時間足らずの飛行でヒューストンに向かいます

パリのオペラ座を模した国立劇場 サン・ホセの街並み 教会

3/19 ヒューストンから成田空港まで13時間の苦行となります。「タッチ」の映画を見たり、数読で時間をつぶします。
3/20 日付変更線を渡って日の沈まない永い永い1日となりました。成田から伊丹に飛んでやっと自宅に戻りつきました。

 山が好き、鳥が好き、花が好き、冒険も好きの今が青春真っ盛りの私にとって、コスタリカは本当に満足させてくれた国でした。アルパインツアーの添乗員のSさんを筆頭にガイドのAさんDさん、仲間の6人の皆さん 有難うございました。

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