ヴァリスアルプス オートルート(シャモニーからツェルマット)
2010/6/29-7/5 10人
シャモニーからツェルマットまで11の峠と谷の180kの行程を乗り物などを利用しながら7日間で歩きました。ネットでアルプス・プランニング・ジャポンの亜津美さんをガイドとして指定しました。
29日 ツェルマットに送る荷物とオートルートの途中で交換する荷物とオートルートに持っていく荷物の3つに分けて、ガイドの亜津美さんを待ちました。2年前にツールドモンブランを経験しているので、オートルートと重なるその部分は飛ばしてデュクセンヌまで2時間ほど専用バスに乗って行きます。
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ダム上部までのリフト |
休憩のひと時 |
ダムの上部までリフトに乗って上がります(2364m).上の小さな売店で昼食のサンドイッチを購入してもらいますが、大きすぎてほとんどの人は食べ切れませんでした。岩あり雪あり花ありと今日は2時間ほどの行程でプラフルーリ小屋(2624m)に着きました。
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シュタインボックが通過しました |
プラフルーリ小屋も近くなりました |
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小屋が見えました |
プラフルーリ小屋 |
6/30 小屋前のルウRoux峠(2805m)までの上りは早朝で太陽が当たっていないので慎重に軽アイゼンを着けて登ることにしました。峠から下り、湖畔沿いの平坦な道を延々と進みます。色とりどりの花があちこちに咲いていて、写真を撮るものとそうでない者の差が開いていきます。
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プラフルーリ小屋の朝食風景 |
寝室 |
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小屋前のルウ峠への道 |
もうすぐルウ峠 |
峠を越えて雪道を数回進み、丘の上のディス小屋(2928m)が見えたところで一休みしてから小屋に入りました。この小屋は沢山の各国からやってきているクライマーが泊まっています。私たちのようなハイカーはわずかです。
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マーモットのお迎え |
堰堤の上の道の花畑 |
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ダム湖を見ながら一休み |
ディス小屋が見えました |
7/1 私たちメンバーの1人が昨夜誕生日を迎えた者がいて、ディス小屋では盛大なパーティを開いてくれました。
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誕生日パーティで盛り上がる |
亜津美さんと高山ガイドのクリストファー |
今日は氷河を通過するので高山ガイド(クリストフ氏)が早朝に小屋にやってきてくれました。幸いにも氷河は凍っていませんでしたので、アイゼンを着けずに通過することが出来ました。モレーンやクレバスとまで行きませんが、溶けた小川を越えたりしながら進みます。峠下からは垂直の梯子が2段に渡ってつけられています。高山ガイドがいることでハーネスとロープを着けての登りとなります。6人と4人に分かれての登りです。ロープで繋がっているので、皆で呼吸を合わせての登りとなり、かえって緊張してしまいました。
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モレーンに |
氷河は慎重に |
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ハーネスとロープを着けて |
梯子を上る |
シューヴル峠(2855m)峠で休憩した後クリストフ氏はすごいスピードで帰って行きました。

シューヴル峠からの展望 向こうにマッタホルンが
私たちもゴロゴロ岩の道を下った後は久しぶりの草原の道を進んでアローラの町(2006m)に着きました。ここのレストランで昼食を採って、ポストバスでエボレーヌの町に出ました。そこのホテルが今日の宿泊地です。
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オキナ草の草原 |
アローラの町のレストラン |
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エボレーヌのホテル |
近くのレストランで夕食 本格的なラグレットの釜と名物お上 |
7/2 エボレーヌは小さいながら町です。昨日は荷物の交換の車が来てくれ、アイゼンなどは返しましたが依然と荷物は軽くはなりません。早朝に町を散策します。沢山の花が雑草の様に咲いています。いずれ牧草として刈り取られるのでしょう。
マイエンヌ・ド・コールまでバスに乗ってそこから歩き始めます。緩やかな登りの花一杯の草原を歩きます。その後はトーラン峠(2919m)までの登りです。雪渓もなん箇所か横切りますが適切なガイドのサポートがあります。
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オータンヌ湖畔で |
花畑で一と休み |
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トーラン峠から |
雪渓を渡る |
見晴らしの良い所では休憩です。トルコ石ブルーのモアリー湖と牛小屋が見えてくると今日の最終地モアリー湖です。レストランで乾杯をした後ベンツのタクシー2台に別れて今日の宿のチナールのホテルに着きました。
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湖畔で一休み |
トルコ石ブルーのモアリー湖 |
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久しぶりの魚介類の夕食・おいしかった |
チナールの町とホテル |
7/3 今日の行程は短いそうですので、ホテル(1675m)近くから出ているロープウェイに乗ってソルボアのコル(2438m)に出ます。マッターホルンの東北面がわずかに見えます。グリスアルプスの高峰が見渡されます。ダンブラッシュ、オーバーガーベルホルン、ツィナールロートホルン、ディアブロン、ヴイスホルン、いくら聞いても覚えられません。
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チナールの朝食風景 |
ソルボアのコル・右端にマッターホルン |
チナールからバルコン道をワイスホルンに向かいます。体が慣れてきたし、今日はアップダウンが少なく、快適な高地歩きが楽しめます。ワイスホルンのホテルは一番古いのではと思うくらいで木のびしびしと言う床、石の階段、共同のシャワー室とトイレ、調度品は昔ながらの趣のある品が並んでいました。しかしこの小屋は人気があってなかなか取れないそうです。夕食はおいしいひれステーキが出ました。ここは惑星の道の最終地でネプチューンが近くにありました。
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のどかなバルコン道 |
ワイスホルンのホテルが見えました |
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ワイスホルンの夕食のサラダ |
ステーキ |
7/4 昨日は短い行程でしたが、今日は7時間の行程です。メイドパス(2780m)まで登っていきます。ずっと続いた快晴も今日は曇天で小雨も少し降るようで傘を差して歩きますが1時間ほどでやんでくれました。メイドパスからは長い長い下りの道です。
樹林帯が久しぶりに現れてお花畑の道を下っていきます。部落が見えるようになるといよいよグリューベンの町に下りてきました。ここも登山者が多く泊まっています。ドミトリーの山小屋風ででシャワーバスが共同です。卓球台が置いてあり全員でピンポンをして遊びます。
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グリューベンの町が見えました |
シュバルツホルンホテルのテラスで |
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ドミトリーの寝室 |
ピンポンで遊ぶ |
7/5 今日は最終日です。放牧の牛が休憩時に近くまでやってきました。アウグストボードパス(2894m)までは雪渓の上りです。
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牛がやってきました 何か頂戴 |
向こうはアウグストボードパス |
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雪渓の登り |
アウグストボードパス |
その後ローマ皇帝が造らした、平たい石が敷き詰められた歩きやすい道が続きます。大きな石の上でしばしまどろみタイムです。数件の家が見えてくるとユングの小さなゴンドラがありました。誰もいなくて近くの民家で訪ねると4時まで40分ほど待てと言われました。4時前におじさんが現れて4人づつ3回に分けて下のサン・ニコラウスの町(1114m)まで高低1000m程をゴンドラで降りることが出来ました。
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石の上でしばしまどろむ |
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、アルペンローザの道 |
石が敷き詰められた道 |
オートルートの最終地です。ガイドの亜津美さんとはここでお別れして、私たちだけで電車に乗ってツェルマットの町にやってきました。2年前に1週間滞在した懐かしい町です。長かったようであっという間に終わったオートルート。何よりも快晴の毎日で、山々の高地を7日間皆無事で歩きとおせたのもガイドのすばらしいサポートがあったからでしょう。ありがとうございました。
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ユングのゴンドラ |
サン・ニコラウスの駅を通過する氷河特急 |
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