スイス・トレッキング紀行
2008/6/24-7/8
昨年ニュージーランドに手作りマイプランで行った8名で、3名は入れ替わったものの、又8名でスイストレッキングの旅を計画しました。グリンデルワルトとツェルマットで1週間づつシャレーを借りて、自炊しながら毎日登山電車で上まで登りトレッキングしながら下リました。
出発前日にパスポートを点検した私は「え!今年は何年だっけ?2007年10月」私のパスポートは半年以上前に切れていたのです。頭が真っ白になってしまいました。一緒に行く友人が何とか旅券発行所に交渉してくれて、7日掛かる所を4日にしてもらい1人遅れて出発する事にしました。もちろん1人でなんか海外に行った事はありません。おまけに廉い切符でしたので香港、ヒースロー空港で乗り換えてチューリッヒまでの空の旅です。皆が乗ったのと同じ飛行機便を3万円の手数料で取って貰う事ができました。「案じるよりも生むが易し」座席も通路側に変換してもらって、〔もちろん英語で交渉です)チューリッヒ空港に到着です。ハーフプライスカード(SF99)を購入し、ベルン経由でグリンデルワルトの駅に到着しました。先発の友人が出迎えてくれて大歓迎を受けました。あまりにも簡単に到着できました。もっと困難であったら感激も一塩だったのでしょうが贅沢でしょうね。
グリンデルワルトに近づくと頂上は雲に隠れたアイガーが見えてきました。借りていたシャレーは駅から5分程のアイガーが目の前に見える素晴らしい所でした。でも私が行くまでの4日間は素晴らしい天気だったそうですが、その後3日は雲が出ていて山頂は見えず、4日目のツエルマットに移動の日にやっと頂上を見せてくれました。
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グリンデルワルト駅近くのアイガー初見 |
私の歓迎の一夜 |
26日(木) グリンデルワルト ゴンドラ フィリスト 徒歩 バッハアルプゼー 徒歩 ブスアルプ バス グリンデルワルト
この日のコースは私がテレビで見て、今回の計画を作るきっかけになったコースですので先発の皆にぜひ残しておいてと頼んでいました。本当はファールホルン(2681m)に登ってからブスアルプに下るコースを取りたかったのですが、今の時期は雪が多くて駄目といわれたので、ワルドスピッツを通りブスアルプに出ました。昨夜に雨が降ったので野の花は生き生きとしていました。
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バッハアルプゼーへの道 |
ビオラの花 |
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バッハアルプゼー |
花畑を行く |
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アルペンアネモネ |
のどかな道 |
27日(金) グリンデルワルト ゴンドラ フィリスト 徒歩 シュバルツホルン2928m〔撤退) グローセシャイデリック バス グリンデルワルト
下山ばかりのトレッキングではなしに、少し登山も取り入れようと計画したコースでしたが、ガスが垂れ込めていて遠望が効かず、積雪も多いようでしたので、登頂はあきらめてグローセシャイデリックまで歩きバスで下山しました。
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シュバルツホルンへの道 |
ゲンチアン |
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グローセシャイデリックへの道 |
シュバルツホルン |
28日(土) グリンデルワルト 登山電車 インターラーケン・ウエスト 船 シューピッツ 電車 ガンデンシュティク リフト・徒歩 エッシネン湖 徒歩・リフト ガンデンシュティク 電車 ブリーグ・ツェルマット
今日はツェルマットへ移動の日です。買い込んでいた食糧も食べきりました。昨日まで姿を見せなかったアイガーの山頂が綺麗に現れました。こんなにごつごつとした山だったのですね。荷物はファーストバゲージ(20SF)を使ってツェルマットに送りました。インターラーケンウエスト駅からツーン湖を船で渡ります。乗船場にはマガモ、バン、カンムリカイツムリなどの水鳥が直ぐ近くに泳いでいます。素晴らしい景色を見ながら、風に吹かれての数時間の船旅です。ガンデンシュティクで途中下車して、横乗りのリフトで周りの景色を充分楽しみながら、エッシネン湖まで歩きました。湖畔でマス料理が食べれると楽しみにしていたのですが、肉料理しかありませんでした。昼食に時間が掛かり、エッシネン湖をゆっくり見ることが出来ずに引き返しました。ツエルマットについてから貸しシャレーの場所を探すのに時間が掛かりました。グリンデルワルトでは駅前でしたが、ここは坂道を登っていかなければなりません。おまけに3階と4階に分かれた住まいでした。でもマッターホルンが目の前に見えます。
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アイガーの夜明け |
ツーン湖 |
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エッシネン湖へ |
エッシネン湖 |
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横乗りリフト |
29日(日) ツェルマット 登山電車 ゴルナグラード 徒歩 リフェルアルプ 登山電車 ツエルマット
登山電車 スネガ ゴンドラ ロートホルンパラダイス ゴンドラ スネガ 登山電車 ツェルマット
早朝5時過ぎには8人の主婦の誰かが起き出してきて、朝食の準備にかかります。今回皆、役割を決めたわけでもないのに自主的に誰かが、食事の準備をてきぱきとしました。5時40分頃にはマッターホルンの先が黄金色に輝いています。天気が良い日に1番メインのゴルナグラードに行く事にしました。4日間乗り放題の切符を(205SF)を購入しました。日本人の団体が一杯です。ゴルナグラードまで登り、其処から歩き始めます。足元には高山植物が一面に咲き誇っています。私達が到着する前は、寒い夏で開花を心配していたそうですが、私達を歓迎するように咲き出したようで、晩春と初夏の花がみずみずしく競い合っています。リフェルゼーが見える頃には又日本人のツアーが途中下車して、逆さマッターホルンの見える湖を見に来ています。私達は遠回りの道を充分に楽しみながら、リフェルアルプのホテルまで行き、今回最高の贅沢の昼食です。アルコールも入った事で其処から登山電車に乗ってツェルマットまで帰りました。その後スネガからロートホルンパラダイスに行き展望を楽しみました。
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シャレーからの朝焼けのマッターホルン |
ゴルナグラードでセントバーナードと |
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リッフェルアルプへ |
ゴルナグラードへの登山電車 |
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逆さマッターでお馴染みのリッフェルゼー |
リッフェルアルプのホテル |
30日(月) ツェルマット ゴンドラ フーリ ゴンドラ マッターホルングレシャーパラダイス ゴンドラ フーリ シュバルツゼー 徒歩 ヘルンリフュッテ 徒歩 シュバルツゼー ゴンドラ ツエルマット
今回メインの山登りコースでヘルンリ小屋まで登ります。まず始めにマッターホルングレシャーパラダイスまで長いゴンドラを乗り継ぎ3883mのクラインマッタホルンの頂上です。ブライトホルンに登山する人やパラダイスでスキーを楽しむ人達が乗っています。マッターホルンの南壁が望まれて「ほんとにこれがマッターホルン?」と首を傾げたくなるような荒々しい山並みです。Aさんは「次回はブライトホルンだけ登りにこよう」なんて勇ましい発言をしています。フーリまで戻りシュバルツゼーまでゴンドラに乗ります。目の前にマッターホルンがぐっと迫って荒々しく立ちはだかっています。あんな所まで登れるのかなと一瞬不安がよぎります。リフトの駅を過ぎてしばらくすると本格的な岩のゴロゴロした登山道になります。雪渓や梯子、ロープも出てきます。慎重に進みます。上に行くに従い頂上はガスに覆われてきます。ほとんど雪道になりました。3260mヘルンリヒュッテに到着です。宿泊をあきらめせめて昼食を取りました。メニューに3行の外国語が載っていたので3種類の料理が出ると思っていましたが、1種類だけ。英語、フランス語、ドイツ語とどのメニューも3行づつ書かれていました。
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クラインマッターホルンからのマッターホルン南壁 |
ブライトホルン |
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シュバルツゼーとマッターホルン |
ゲンチアン |
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リフト駅からのマッター |
雪渓を歩く |
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もう直ぐヒュッテ |
ヘルンリヒュッテにて 3260m |
1日(火) ツエルマット 登山電車 リフェルアルプ 徒歩 グリンゼー・スネガ 徒歩 ツエルマット
リフェルアルプから東側を歩くことにしました。誰もいない樹林間の気持ちの良い道です。アルペンローザやシャボテンの種類、ゲンチアン、ムシトリスミレやフウロなど道は花畑、雪を抱いた山々の遠望、湖に映る影何処を見ても絵葉書の世界です。今日で6日目、皆は10日目大分くたびれてきました。
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リフェルアルプからの道 |
サボテンの一種 |
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カラマツの道を行く |
グリーンぜー |
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ねずみ返しの倉庫 |
登山電車の横を流れる滝 |
2日〔水) ツエルマット 登山電車 スネガ 徒歩 タフターン・リード・ ツエルマット ゴンドラ マッターホルン・グレシャーパラダイス ゴンドラ ツエルマット 登山電車 ゴルナグラード 登山電車 リフェルアルプ 徒歩 ツエルマット
昨日歩き残したスネガから歩き始めツェルマットの見えるリードで昼食をしました。フリー切符が今日で終わりなのでもう一度クラインマッタホルンとゴルナグラードに行こうということになりました。昼からのゴルナグラードはすいていました。一つ先まで行くとモンテローザが目の前に見えました。ひと時ゆっくりした後リフェルアルプまで電車に乗り其処からツェルマットまで歩きました。アルペンローザが両側に咲いていて誰も通らないのどかな道で皆で昔の詩を歌いながら下っていきました。
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ツエルマットの町で羊飼いが通る |
タフターンの町からもマッターホルンが |
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ゴルナグラードからのモンテローザ |
リッフェルアルプからのアルペンローザの道 |
3日(木) ツエルマット
朝から小雨が降ったりしていて今日は天が与えて下さった休息日です。ツエルマットの街を散策しながら買い物をしたりして一日過ごしました。
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アルペンローザ |
オダマキ |
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鱒と豚のステーキとニュウ麺 |
ツエルマットの街 |
4日(金) ツエルマット 氷河特急 アンデルマット 電車 アルトゴウダウ 登山電車 リギクルム
1つだけ豪華な山岳ホテルに泊まりたいと思い土曜日にリギクルムを予約しましたが取れずに、金曜日にツェルマットを1日残して移動する事にしました。アンデルマットまでは氷河特急はあまり良い所を通らないのですが、やはり氷河特急に乗りたい人の為に、張り込んで一等を予約しました。チューリッヒ空港まで要らない荷物はライゼベッグで送り3日分の着替えを持って、氷河特急に乗り込みました。しばらくすると外人の客が私達の席に来て、自分達の席だと主張しました。よく見ると私達の席は明日の分を間違って取っていたのです。それからがAさんの語学力の見せ所となりました。あっちこっちに行って説明してどうしてもこの列車に乗りたいと訴えました。なんと展望車ではないものの、1等の列車が予備に連結していてその車両に私達だけが乗ることが出来ました。貸切です。遠慮しないであちこち歩き廻りしゃべりまわりました。後で聞いた話ですが展望車は暑くて日傘を差したり、2等車に代ったりする人があるそうです。全く怪我の功名でした。アルトゴダウからはスイスで一番古い登山鉄道に乗ってリギクルムまで行きました。1番古い山岳ホテルだったそうですが建て替えられて昔の重々しい面影は全くありません。古い調度品があちこちで展示されているだけでした。でも豪華なホテルでの夕食でした。山頂からはルツェルンの町や湖が絵を描いたように綺麗に見えました。
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氷河特急 |
1番古いリギ鉄道 |
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リギクルムホテル |
ツーク湖の上を飛ぶセスナ機 |
5日(土) リギクルム 徒歩 リギカルバート・ヴェギス 船 ルツェルン
綺麗な朝日を拝み、明日行くピラトウス山や湖を見ながら下っていきます。ヴェギスの船着場の周りは沢山の店が出ていて、其処の一軒で昼食です。美味しそうな網で焼いたウインナーとビールをとりました。 この国ではビールを取ると必ずパンが付いてきます。ヴェギスからは又楽しい船です。ルツェルンでは予約していたシティパッカーズホテルを探すのに又一苦労でした。結論は「地球の歩き方」の日本語が説明されている本を見るのが1番でした。市内見学にカペル橋に行ったり、イエズス教会の荘厳で厳かな雰囲気は格別でした。湖では夜の遅くまで沢山の人が海水浴や日光浴をして賑わっていました。
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リギ山の朝焼け |
ピラトウスとホテルを背に |
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牛が寝転ぶ道 |
もう直ぐヴェギス |
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船でルツェルンへ |
湖畔で日光浴 |
6日(日) ルツェルン バス クリエンス ゴンドラ ピラトゥス山 徒歩 エーゼル 登山電車 アルプナシュタット 電車 ルツェルン 電車 チューリッヒ
前日に調べておいたクリエンス行きのバスに乗ってピラトウス山に行きました。クリエンスでは少し雨が降り出しましたが、ゴンドラに乗る頃は雲がかかっているものの雨は上がりました。ピラトウス山は荒々しい岩肌で沢山の峰がありトンネルの歩道や沢山のコースがありました。雲が一面に垂れ込めて何も見えなくなりましたので、スイスで一番急な勾配の登山列車に乗って下に下りました。アルプナシュッタットで昼食をして、無人の自販機でチューリッヒまでの1/2の切符を買いました。チュリッヒのホテルはスパゲティ屋の4階で又探すのが大変でした。夕食は麺料理とナンの中に色々のものが入った料理で美味しかったです。
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ルツェルン駅 |
カペル橋 |
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1番傾斜のきついピラトウスの登山鉄道 |
ピラトウス |
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ピラトウス展望台 |
ピラトウス・エーゼル |
7日(月) チューリッヒ 電車 チューリッヒ空港8:10 飛行機 ヒースロー空港 香港空港
8日(火) 関空 14:45
チュリッヒ空港に着いてツェルマットからライゼベッグで送った荷物を受け取りに行きました。5時ごろから開いているはずだったのに、6:15オープンとなっています。8時10分発の飛行機に乗るのに2時間もありません。入り口に一番に並んで開くのを待ちました。飛行機に預ける荷物を詰め替えて、旅客券の手続きをして何とかぎりぎりに間に合いました。長い長い空の旅です。でも帰りは皆と一緒だったので、トランジットの時間も気にならないで店を覗いたりして過ごしました。長かった15日間、皆は19日間はあっという間に終わってしまいました。何よりも一番に天候に恵まれた事、花の開花期であった事、気の合った仲間と喧嘩もしないで、ケガや病気にもならないで、楽しい思い出に残る日々が過ごせました。私の計画したスケジュールも少しの失敗はありましたが、まずまずで皆さんに喜んでもらえて良かったです。名シェフで語学力達者なAさんのお蔭です。又皆で次の計画をしたいものです。
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チューリッヒの街 |
チューリッヒ駅 |
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