後立山連峰 縦走
朝日岳(2418m)白馬岳(2932m)唐松岳(2696m)五竜岳(2814m)鹿島槍ガ岳(2890m)
2006/8/3〜8/7

唐松岳山頂より 右より剣岳 立山連峰 薬師岳
8/3(木) 京都0:02(急行きたぐに)−泊駅5:08ータクシー(¥8550)−北又小屋6:00/6:40ー2合目7:30ー4合目8:22ー8合目9:55ーイブリ山10:35/11:00ー朝日小屋13:25/14:00ー朝日岳15:00/15:30ー朝日小屋16:10
夜行列車「きたぐに」では、ほとんど眠れぬまま、下車の泊駅に着きました。予約していたタクシーが待っていました。少し前には通行止めだったという道は、北又小屋までゆっくりと走っていきます。北又小屋で洗顔と朝食を済ませて歩き始めます。
標高840m1合目からイブリ山10合目(1791m)まで標識が立っています。このコースは急登の連続で下りコースに適しますと地図に載っています。ブナ等の樹林帯は風もなく汗が流れ出ます。7合目を過ぎた頃からオオサクラソウ、ニッコウキスゲ、クルマユリ等の花が沢山咲き出してきます。
 |
 |
 |
オオサクラソウ |
キヌガサソウ |
木道になると山頂が近い |
雪渓も何箇所かを通過して木道になり、展望の良い朝日平に朝日小屋が建っています。少し休んだ後朝日岳に登ります。この頃から、雲が出てきて展望はいまいちです。
 |
 |
朝日平の朝日小屋 |
朝日岳山頂 |
8/4(金) 朝日小屋5:35ーツバメ岩8:50ー雪倉岳10:23/45ー蓮華温泉分岐12:25ー三国境13:27ー白馬岳14:20ー白馬山荘14:40
昨日に続き今日も快晴です。標高が高く、紫外線は強いですが時々気持ちの良い風が吹いてきます。右前方に雪を抱いた剣岳と立山連峰の猛々しい景色を見ながら進みます。
足元では次から次と植物図鑑を見ているように、色々の花々が咲き誇っています
 |
 |
雪渓を登る |
木道 |
雪渓もあちこちで残っています。普段ではこの季節では見られない、キヌガサソウやミズバショウ、サンカヨウもまだ咲いています。木道の周りではハクサンコザクラ、リュウキンカ等が沢山咲いています。チシマギキョウ、イワツメクサ類は岩礁帯に、けなげに咲き誇っています。
 |
 |
後立山連峰の眺め |
白馬山荘より杓子と鑓の夕焼け |
三国境まで来るとコマクサや時期が少し過ぎたウルップソウも見られます。今日の白馬山荘は一人一つの布団で休むことが出来ました。
8/5(土) 白馬山荘5:30ー白馬鑓ケ岳7:26/40ー天狗山荘8:25/42ー天狗の頭9:06ー不帰嶮−唐松岳13:13/50ー唐松山荘14:10
今回山友会の仲間4人でやってきましたが、2人は日程の都合で白馬鑓から猿倉に下ります。少し遅くに小屋を出た私達は、杓子岳の頂上を踏んできた2人に鑓ケ岳の手前で追いつきました。鑓の頂上に来るとこれから行く唐松岳、五竜岳、鹿島槍が岳が綺麗に見えてきます。あんな向こうまで行くんだと思うと気持ちが奮い立ちます。
 |
 |
白馬山荘と白馬岳 |
白馬鑓ケ岳山頂 |
天狗の頭を過ぎると、天狗の大下りで400mのガレ場をぐんぐんと下り、いよいよ不帰の嶮です。以前に友人が「いつの間にか通り過ぎたよ」と言っていましたが、結構永い急峻が続きます。
 |
 |
天狗の頭より唐松 五竜 鹿島槍ケ岳 |
不帰キレット |
足場ははっきりとしていますのでそれほど怖さはありません。むしろ楽しんで岩場を通過する事が出来ました。
 |
 |
不帰キレット |
不帰キレット |
 |
 |
不帰キレット |
不帰キレット |
唐松岳山頂で充分に休憩と眺望を楽しんで今日の宿の唐松山荘に着きました。ここは八方尾根から3・5時間で来ることが出来る上に、土曜日とあって超満員でした。生ビール800円は高いでしたが、極上の味でした。
 |
 |
唐松岳山頂(剣岳をバックに) |
八峰キレット |
8/6(日) 唐松山荘6:00ー遠見尾根分岐8:07ー五竜岳9:30/10:00ー北尾根の頭12:23ー口の沢のコル12:44ーキレット小屋14:10
朝から快晴です。右手に剣岳、後方には昨日まで歩いてきた白馬岳、前方に大きな塊のごつごつした五竜岳を眺めながら結構厳しい岩場を通過していきます。
 |
 |
 |
イワツメクサとタカネシオガマ |
トウヤクリンドウ |
雷鳥 |
雷鳥の親子4匹を見かけます。私達が近づいても親鳥は悠々と砂浴びを楽しんでいます。昨日唐松山荘で泊まった人達も、今日はほとんどキレット小屋とまりですから、前後して進んでいきます。梯子や鎖の連続の道ですが、花も沢山咲いていて、心が安らぎます。
 |
 |
キレット小屋 |
奥から朝日・白馬・唐松・五竜 |
最後の岩峰を回り込むとやっと目の前にキレット小屋が現れます。良くぞこんな狭い所に建てたなと思われます。ここは水場はないはずですが、飲み水は無料でもらえましたし、夕食は手作りハンバーグにデミグラスソースが掛かっていてとても美味しかったです。寝る場所もゆったりとしていました。
 |
 |
八峰キレット |
花畑 |
宿に着く1時間ほど前に奈良大学の4人に出会いました。1人が大ブレーキになってこれから唐松山荘に行けるのだろうかと心配していました。その後パトロールの方に出会いました。その人の勧めで引き返してきました。進むも戻るも勇気のいることです。
8/7(月) キレット小屋5:30ー鹿島槍ケ岳北峰6:50/7:10ー南峰7:40/8:05ー布引山8:45ー冷池山荘9:45ー爺ケ岳南峰11:10/50ー種池山荘12:15ー扇沢出合14:35ー大町温泉「なかや荘」
5時からの朝食を済ませて、顔なじみの人達が次から次と出発です。いきなりの急登です。梯子や鎖が次から次と現れます。八峰キレットも大したこともなく、いつの間にか終わって鹿島槍ケ岳の北峰です。吊り尾根の急な下りを過ぎると南峰です。今回の登り始めの朝日岳から、白馬、五竜の稜線がはっきりと見えます。
 |
 |
八峰キレット |
鹿島槍ケ岳山頂 |
永くて、厳しかっただけに感激も一杯です。爺ケ岳までは少し登りがありますが、後は下るだけです。でも柏原新道はごろごろ岩の私の嫌いな道で5日間の疲れもあって、とっても長い道のりでした。鹿島槍で出会った御夫妻が大町温泉の同じ民宿に泊まることになり、車で来られていたので乗せていただきました。扇沢出合で5日間の今回の山行は終了となりました。厳しい岩場の連続で気を緩めることができませんでした。キレットは大丈夫だろうかと心配していましたが、思っていた以上に簡単で楽しく通過する事が出来ました。晴天に恵まれて素晴らしい展望の中、沢山の花との出会いで、大満足の山行でした。
8/8(火) 大町温泉8:19ーしなの大町8:34/8:37ー松本9:36/10:19ー中川12:33/12:40ー金山13:55/14:09ー大垣14:45/15:06ー米原15:41/15:51ー大阪17:13/17:27ー王寺18:07
18切符を乗りついで帰ってきました。
後立山連峰の花のアルバム 山行記に戻る トップページに戻る |