トゥール・ドュ・モンブラン
                             2005/7/5-7/15

              
               エリザベッタ小屋からのブランジュ氷河とエギュ・ド・テラテイト

   アトラス、トレック主催のトゥール・ドュ・モンブランのトレッキングに参加しました。

フランス、イタリア、スイス にまたがる モン・ブラン{Mont Blanc}4807m 山群を1周する、トゥール・ドュ・モンブラン{TMD} は 7つの谷と 5つの峠を越えて、3つの国の趣の違った山小屋に泊まります。4000m峰の山々や 氷河を眺めながら、花一杯のトレッキングコースは 夢心地の11日間となりました。

7/5 関空から3名ルフトハンザ航空でフランクフルトで乗り換えて、ジュネーブに着きました。30分程後に成田からの5名とツアーリーダーのH氏が到着して、合計10名でシャモニーのホテルに入りました。ツアーリーダーのH氏はアンナプルナにも登られた、バリバリの山屋さんです。、技術的にも精神的にも良く行き届いた指導と気配りをしていただき、今回安心して山行する事が出来ました。

シャモニーの パーク・ホテル・         朝食風景       最終日の朝食

7/6 シャモニーから1時間ほど送迎バスに乗りますが、時差からの睡眠不足で、ほとんどの人が車酔いになりました。コンタミンの村を過ぎノートル・ダム・ドゥ・ラ・ゴルジュから出発です。

     色とりどりの花が咲き乱れている           小雨の花畑を行く

残念ながら小雨がちらついていて合羽を着ての歩きとなりました。 しかしこの辺りから高山植物が一杯で、デジカメがフル活動です。今日は初日なので3時間の、短い歩きで ラ・バルムの小屋に泊まりました。

    ラ・バルムの小屋  振り返ってのラ・バルムの小屋   夕食 ポタージュ 肉の煮込み

7/7 ここからは森林限界をすぎて、草原地帯で残雪を通ったり放牧された牛を間近にしながら、花々の道を歩きます。今日は一番永い7時間コースです。 私には歩く速度がゆっくり過ぎて、荷物が重いので、かえって疲れます。 

    バリエーションコースの滝と花畑                 花畑

今日も小雨が降ったり、雪が降ったりで、眺望は望めません。  牛小屋を改良した、レ・モッテの小屋が今日の宿です。日本の山小屋風で通路をはさんで両側に一列に並んで寝ます。明り取りの窓からは隙間風が入ってきて、近くで寝ている人は寒かったそうです。今回ここが最悪でした。

      モッテの小屋      最悪だった寝室      野菜一杯のスープ

7/8 今日は3・5時間の短いコースです。いきなりの急登ですが花が一杯で、1・5時間ほどの登りも苦になりません。セイニュのコルを越えてモンブランやグランド・ジュラスが見えるはずの素晴らしいコースですが、曇り一時雨の日で展望は望まれません。 

     振り返ってのモッテの小屋と花畑   霧の中のセイニュのコル ロバでも行ける

今日の宿のエリザベッタ小屋はブランジュ氷河と グラシェ針群と ベニの谷が 間近に見える素晴らしい場所に建っています。

展望の良い所に建つエリザベッタ小屋  小屋の近くのマリア像とオダマキ ジャガイモとウインナーの夕食

7/9 久しぶりの太陽ですが、風が冷たくて、又合羽を着ての出発です。コンパル湿原は水が澄んでいて、花が一杯で気持ちの良い歩きです。 アルプ・ヴィエイユの斜面を登って、シュクルーイのコルに着きますが、雨や霰がちらちらしてきます。今回始めての山頂 モン・チェティフ山(2343m)の展望台に登ります。  1・5時間の往復ですので荷物を岩陰にデポして、早足で登ります。  山頂からグランド・ジュラスが少しの間見ることが出来ました。    

      シェクールのコル と モン・チェティク山    エリザベッタ小屋からのコンバル湿原

下山してからロ−プウェイとリフトを乗り継いで、山岳リゾート地のクールメイユールのホテルに着きます。

 クールメイユールのホテルと モン・チェティク          放牧されている牛達


7/10  今日は半日、休息日で自由行動となりました。  ツール・ド・モンブランなのに、未だにモンブランを拝む事の出来ない皆は、朝天気が良ければ、クールメイユールからロープウェイで登れる、エル・ブロンネルの展望台に行く事になりました。8時過ぎにホテルからタクシーでロープウェイの乗り場に行き、35ユーロを払い1回乗り換えて、3462mの展望台に着きます。雲は少々あるものの、モンブラングランドジュラスが綺麗に輝いて見えます。  以前に観光で行った、エディー・ド・ミディが向こうに見え、ここから又ロープウェイがミディまで繋がっています。その間の真っ白の雪原を登山者が歩いているのが、小人のように見えます。とり急いで、写真を撮った後に、山の説明をしてもらうころから、雲が湧き出して、あっという間に景色が一変してしまいました。30分程遅いと何も見えないところでした。
     エルブロンネルからのモンブラン  ブロンネルからミディへのロープウェイと登山者

下に下りてレストランで、ピザやスパゲティーを昼食に食べました。バスで、アヌーバーまで移動します。見晴らしの良い花畑の間をハイキングしながら、小高い丘の上に建つエレナの小屋に着きます。 ベッドルームは大部屋でしたが、シーツも掛かっていてなかなか美しく、料理も良く今までで一番良い小屋でした。

      エレナの小屋 スパゲティーの前菜とケーキも        食堂風景


7/11 小屋を一歩外に出ると、吹き飛ばされそうな風が朝から吹いています。合羽を着ての出発となりました。一面の花畑をずんずん登っていくと、ガスが掛かってきました。フェレの峠は、スイスとイタリアの国境でモンドランやフェレの谷が見える展望の良い所ですが、全く何も見えません。フェレの村から、バスを一回乗り継いで、保養地のようなシャンペ湖のホテルに着きます。

シャンペ湖のホテル・ドゥ・グレシャー ホテルの夕食 メロンと生ハムの前菜 牛乳を飲んだ店のエーデルワイス


7/12 バス移動の予定が駄目になり、1時間20分ほど歩いて、シャンペ・ダン・パ まで行き、トレック開始。今日は日本的な樹林間の道で見晴らしはありません。少し登りつめると、ボビーヌに出て、なだらかな道を進むとフォルクラ峠に出て、今日の宿泊地のトリアンのホテルまで下ります。 ホテルとは云う物の10人一緒の2段ベッドの部屋です。夕食はサラダとポテトのチーズフォンドュの様な物で、郷土食のようでとてもおいしかったです。

  トリアンのホテルの夕食  ホテルとは名のみの寝室    トリアンの町の教会


7/13 朝から始めての快晴です。なだらかな道を歩き始めて、登りになる手前で公衆トイレがあり、私一人が用をたしに入りましたが、鍵がどうしても開きません。上が開いていたので、便座の上に乗り、よじ登って外に出る事が出来ました。やれやれでした。急坂を登りつめると、バルムのコルに着きます。ここはスイスとフランスの国境です。

   バルムのコルのフランス側         スイス側       バルムの小屋

モンブラン
エギュ・ベルト デ・ドロワットが青空に浮かび上がって見えます。ゆっくりと展望を楽しんだ後、ロープウェイで下りた処のレストランで、ビールで皆で乾杯の打ち上げをして、バスでシャモニーに戻ります。

 シャモニーからのモンブラン(1番左の山)の朝焼け   バルムのコルにて リーダーとチームメンバー


8日間のトレッキングは前半、天気には恵まれませんでしたが、涼しくって楽であったと思います。高山植物は丁度良い季節で、日本では見られない花も沢山あり、大満足でデジカメがフル活躍でした。
素敵なチームリーダーとチームメンバーに恵まれて、思い出に残るトレックが出来た事に感謝します。

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