大峰 奥駈道  2005/4/29-5/6       トップページに戻る

4/29(晴れ)5月の連休に奥駈けを縦走することになり、まず熊野本宮から那智大社までの熊野古道を歩くことになった。 王寺から車2台13名で出発する。請川から歩き出す。 道中、藤ライラック、花水木、ツツジ、新緑の木々、川沿いに並んだ こいのぼりが目を楽しませてくれる。 小雲取越は標高差400Mのなだらかなアップダウンで、小和瀬まで、初日の歩きには、適当である。 ここから1時間あまり車に乗って湯の口温泉に着く。素泊まりの宿でバンガローを4つ借りる。今日から3日間ここで宿泊となる。

 王寺7:30ー下地橋11:26ー松畑茶屋12:50ー百間蔵13:24ー賽の河原13:54ー桜茶屋跡14:47ー小和瀬15:40

     下地橋から歩き出す     なだらかな 熊野川   百間蔵からの熊野の山々

4/30 (晴れ) 大雲取越は標高差800Mで小和瀬から歩き出す。 越前峠 石倉峠 舟見峠とアップダウンの繰り返しで熊野古道の中では一番険しいと思われる。特に小和瀬からの胴切坂の階段歩きは大変である。雑木林や植林帯の中の歩きで色々の小鳥の囀りが聞こえるが、姿は一向に見えない。地蔵茶屋跡からは、前回歩いた折は車道歩きで嫌であったが、今回は新しい川沿いの道が出来ている。しかしアップダウンが多くて車道歩きより疲れる。那智大社に来ると沢山の観光客で賑わっている。車での帰り道ジャスコに寄って、三食分の食料の買出しをして、湯の口温泉に戻る。

 小和瀬8:25ー円座石8:50ー楠の久保旅籠後9:21ー越前峠10:30ー石倉峠11:00ー地蔵茶屋11:13/50ー粥餅茶屋跡12:49ー舟見峠13:14ー登立茶屋跡13:55ー那智高原公園14:25ー青岸渡寺14:50  

     苔むした地蔵様          越前峠          胴切坂

5/1 (雨) 今日からいよいよ奥駆道である。 高津橋から奥駆道の道標があるが、少しでも楽な様に、下向橋から歩き始める。しかしこれは失敗で地図ではコースがはっきりあるのに、初めから藪漕ぎとなる。やっと奥駈道の吹越宿跡に出る。大黒天神岳、五大尊岳、大森山と雑木林の道を進んで行く。アカヤシオ、ミツバツツジ、シャクナゲなどが満開である。篠尾辻から雨が激しくなり傘をさして歩く。玉置山の境内に入り、後25分は今日の一番辛い登りであった。

 下向橋7:50−吹越宿跡9:09ー大黒天神岳10:12ー五大尊岳11:54ー篠尾辻12:27ー大森山13:09ー玉置辻14:05ー玉置神社14:39
    五大尊岳への登り          キンラン         本シャクナゲ

5/2(晴れ) 玉置山神社の駐車場まで車で行く。昨日は雨だったので、さっと通り過ごした神社をお参りする。境内にはシャクナゲが満開である。山頂に行き林道と平行に、時々林道を横切りながら、岩の口まで下っていく。アップダウンを繰り返しながら香精山、地蔵岳に進む。地蔵の手前で大きく崩れている所がある。岩に抱きつくようにして、何とか通り越す。
4日目ともなり暑さもあって、傘捨山(あまりの辛さに傘を捨てたと言われる)に登り付いたときは、皆バテバテでほっとする一時である。行仙岳手前で、浦向の方にNTTが工事用に付けられた道を下る。階段ばかりで(翌日勘定すると920段あった)明日この階段を登らなくてはならないのかと思うと、いくら温泉つきでも、上の行仙宿の方がいいかなと思ってしまう。今日は下北山温泉の民宿「もりなか」に泊まる。

 玉置神社8:07ー玉置山8:43ー花折塚9:30ー横峰金剛9:50ー岩の口10:15ー貝吹金剛11:43ー香精山12:20ー地蔵岳13:30ー傘捨山14:35ー行仙宿15:48ー佐田辻16:08ー駐車場16:40

   地蔵岳手前の崩れた所     マンサクとツツジの咲く道      佐田辻からの階段

5/3 (晴れ) 4日間の歩きで酷使して古傷の左膝が痛む。あるいは昨日滑って転んだ折に打った「打ち身」であってほしい。今日は無理をしないで、エスケープルートをとる事にする。浦向から昨日の階段を登り行仙岳に行く。頂上は快晴で素晴らしい展望である。倶利迦羅岳から転法輪岳にのぼる。ブナの木の新緑にピンクのツツジとヒメシャラの赤茶色の幹が混じって素晴らしい景色である。今日は風もあって涼しい。持経の宿の少し手前で、池原への分岐に出る。皆との別れである。
嫌いな林道歩きであるが、半分は砂利道である。新緑が鮮やかで小鳥の囀りを聞きながら、草花の写真をゆっくり撮ったりしながら進む。崖崩れがあちこちであり、車は勿論人も通らない。 対岸は層雲峡のような景色で嫌いな林道歩きも苦にならない。ゆっくりと2時間程歩いた所で、ガードレールが大きく崩れて歩くのも恐ろしいような所に出る。そこを渡った所に迎えの車が待っていてくれた。 そこから車で他のメンバーが下りてくる、前鬼まで走る。5時半頃疲れた様子で、9名が下りてくる。今日と明日の宿は上北山温泉の近くの民宿「冨貴屋」である。

 駐車場6:22ー行仙岳7:14ー倶利迦羅岳8:26ー転法輪岳8:58ー平治の宿9:12ー池原分岐10:08ー駐車場12:08


  NTTのアンテナのある行仙岳山頂         平治の宿跡     新緑がまぶしい林道

5/4 (晴れ) 今日から北奥駆道である。前鬼から入るべきであるが、釈迦の登りがきついので、逆コースを取り行者還トンネル西口から登り始める。 きつい登りであるが、マイペースで登りきり尾根筋に出る。弁天の森を通り弥山に近くなるとあちこちで雪が残っている。木もやっと芽吹いている程度である。今日はサポートの運転の方も八経ケ岳まで一緒に登る。八経で一回目の昼食を摂る。皆足の速い人ばかりなので、食事を早くに切り上げて、一足早くに出発する。その後もずっと休憩を少なくして、皆よりも早くに出て、足を引っ張らないように努める。
快晴で尾根歩きの展望は素晴らしくて疲れはあまり感じられない。釈迦岳の山頂には旭ダムから来た登山者で一杯である。私達は向こうに見える弥山から来たのだと思うと誇りに思う。太古の辻には今回初めて行者の方達に出会う。前鬼までの下りはとても永くて、小仲坊に着いた時はほっとする。林道歩きは、崖崩れがあり1時間余分に歩かなければいけないと覚悟をしていたが、サポートの方が無理をして奥まで詰めてきてくださったので助かった。

 行者還トンネル西口6:22ー尾根筋7:10ー弁天の森7:39ー弥山8:45ー楊枝の宿11:36ー仏生が岳12:15ー烏の水12:56ー孔雀覗き13:09ー釈迦岳14:23/33ー深仙の宿15:01ー太古の辻15:30ー二つ岩116:09ー前鬼16:55ー駐車場17:27

     尾根筋に出る    弥山近くの 立ち枯れ         倒れた木
   深仙宿の前のツツジ           七面山     太古の辻の行者

5/5 (晴れ) 今日は一緒に参加したKさんの調子が悪くて参加しないので、女性2名となる。行者還トンネル東口から登り始める。西口に比べて楽に登れる。行者還岳への道は、蕾を持った山芍薬やトリカブト、バイケイソウが沢山生えている。新しくなった避難小屋を過ぎると、梯子やロープが付けられた厳しい登りである。七曜岳山頂からはバリゴヤの頭や稲村岳、弥山の展望が素晴らしい。大普賢から結界門のある阿弥陀が森に出る。 
奥駆をするにあたって女人禁制の山上が岳があり、戸開けのすぐ後なので、別のコースを歩くつもりであった。しかし他の女性は登ると言う。私も上りたい気持ちはあるので、地味な服装で帽子を目深く被って思い切って登る。山頂で4人の登山者に出会っただけで、無事にレンゲ辻の結界門に出る。 レンゲ坂は荒れていて歩きにくい。大峰大橋に出ると迎えの車が待っていてくれた。今日の宿の天川温泉の民宿「本家柿坂」に向う。

 トンネル東口6:50ー尾根7:10ー避難小屋8:23ー七曜岳7:28ー大普賢岳11:05ー阿弥陀が森12:00ー小笹の宿12:45ー山上が岳13:28ーレンゲ辻13:53ー大峰大橋15:25

    行者還避難小屋     行者還岳への登り      大普賢岳から弥山
    レンゲ辻の結界門        山上が岳山頂         レンゲ坂谷

5/6 (雨) 昨日は五番関に下りる予定であったが、女性が人に会いにくいコースとしてレンゲ坂にしてもらった。今日は五番関下の林道から登り始める。五番関からは歩きやすい道である。その上今日はゆっくりのスピードである。大天井岳を過ぎ四寸岩山のころには雨もあがり、下界の雲海が素晴らしい。ワラビやタラノ芽を摂ったりしながら、青根が峰に着く。奥千本のバス停で迎えの車に乗せてもらう。   

八日間に渡った奥駈けもここでお終いである。 サポート付きで温泉泊まりなので、こんなおいしい話はないと参加することにしたが、地図で確認してみると、10時間前後の歩きが毎日続く。 まあ行ける所まで行こうと参加した。  半日だけリタイヤしてしまい、悔いも残るが途中で休んだので最後まで行けたのだと思う。これは山登りというよりも修行に近いようにも思う。なお今回男性5名のみが全縦する事が出来た。

林道終点7:13ー五番関7:33ー百丁茶屋8:44ー足摺宿9:35ー四寸岩山10:00ー青根が峰11:30ー奥千本バス停12:00


         四寸岩山      金峰神社への道           雲海

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