forestメーリングリストからのページ

2004年1月12日改訂
2005年4月24日一部改訂

 このページでは、forestメーリングリストで送られてきたメールのうち、皆さんにも見ていただきたい情報を掲載します。量が増えてきたので、古い分からバックアップのページに移行していきます。

 forestメーリングリストについてのくわしいことは「『forestメーリングリスト』について」というホームページへ 
http://www.jca.apc.org/jatan/forest-ml.html

お問い合わせは
 熱帯林きょうと 橋本征二さんへ 
Eメールアドレス  mataichi_n@mwd.biglobe.ne.jp

「自由貿易が森林破壊を加速させる! STOP 林産物自由化 STOP グローバル自由伐採協定 資料リンク」というホームページ(forestメーリングリストについての紹介がある)のURLは
    http://www.kiwi.ne.jp/~scc/wto/index.html

このページの目次とリンク(目次に戻るにはタイトルをクリックしてください。

(1〜40は「forestメーリングリストのページのバックナンバー」へ)

61.住民の権利を認めない木材認証にNO!!
マレーシアのNGOと先住民族のアピールにご賛同をお願いします。

みなさま

 SCCより依頼を受けましたので、転送します。
 以前、英文のまま転送しましたが、和訳を作ったので、広く転送していただければ
とのことです。


住民の権利を認めない木材認証にNO!!
マレーシアのNGOと先住民族のアピールにご賛同をお願いします。

森林破壊が深刻な地球環境問題として叫ばれはじめて、すでに久しい年月が経って
います。しかし、現在も毎年1250万ヘクタールの天然林が減少しており、歯止めが
かかっていません。世界の森林面積は約38億ヘクタール(国連FAO)ですが、人間の
手がつけられていない天然の森林は、13億ヘクタールまで減少していると世界資源
研究所が警告しています。生物の多様性が最も高く、多くの先住民族が暮らす熱帯
林は1960年〜90年の30年で約20%、アジアでは30%も消失しました。

環境・社会・経済の全ての側面に配慮して適切に管理された森林から出た木材を認
定し、エコラベルをつける木材認証制度が、環境NGOや先住民族団体、木材関連会社
によって1993年に設立されたForest Stewardship Council(森林管理協議会、
FSC。 http://www.wwf.or.jp/forest/aboutfsc1.htm参照)という非営利団体によ
って推進され、世界的に注目されています。当初、それを厳しく批判していたマレ
ーシア(日本への最大の熱帯木材輸出国)も、特に欧州での認証木材への高い需要
に注目して、独自の木材認証制度を作り、FSCのお墨付きを得ようとしています。し
かし、住民の土地に対する権利など社会面への配慮が乏しく、当初、認証制度作り
に参加していた現地の環境NGOや住民団体が抗議して脱退しています。住民の権利を
守ってこそ森林を守ることができるというメッセージをマレーシア政府に伝えまし
ょう!!

ご賛同いただける方は、5月31日までに、お名前(ローマ字)及び/もしくは団体
名をサラワク・キャンペーン委員会(E-mail: scc@kiwi.ne.jp  Tel:
090-1500-6635 ホームページ:http://www.kiwi-us.com/~scc/ )まで、ご連絡く
ださい。
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マレーシア先住民族コミュニティー・森林NGO連合(JOANGOHutan)
マレーシア木材認証委員会による持続可能な森林経営に関する認証制度を拒否する
(英語原文: http://www.thirdculture.com/scc/mtccappeal.html

私たち、個人及びNGOは、JOANGOHutanのメンバーがマレーシア木材認証プロセスの
策定に参加するために招待されたと理解する。また、以下の点で同プロセスに重大
な欠陥があることを見出したため、JOANGOHutanが参加を取りやめたことも認識して
いる:
1) この認定制度は、業界に有利なようにマレーシア政府がお膳立てしたもので
ある。
2) プロセス開始の段階からマレーシアのNGOとの十分な協議は行われず、その
代表権も認められなかった。参加が求められた後も、その意見は完全な形では取り
入れられなかった。
3) マレーシア木材認証委員会(MTCC)の認証制度は、現状では先住民族と森林
地域共同体の権利を認知していない。

このため、以下に署名した私たちは、

* 森林経営認証のための基準、指標、活動、実施規範(MC&I)、別名MTCC
制度をJOANGOHutanが拒否したことを支持する。
* 森を生活基盤とする住民の土地に対する権利が、十分、明確に保証され
ない限り、いかなる認証制度も信頼できるものとして認めることはでき
ない、とするJOANGOHutanの主張に賛成する。
* Forest Stewardship Council(FSC)が現状のMTCC認証制度を拒否し、
透明で責任を明確にしたプロセスでMC&I策定を最初からやり直すよう
MTCCに迫ることを要求する。そのプロセスは:
?   最初から全ての関係者の意見を平等に取り入れなければならない。
?   独立した、非政治的な機関によって推進されなければならない。
?   先住民族の権利と利益を明確に保護するFSC原則2と3を遵守しなけれ
  ばならない。

JOANGOHutanは、MC&Iプロセスに参加していたが2001年9月に全員合意して脱退した
マレーシアのNGOや住民組織、14団体によって結成された。
この連合の目的は、木材認証制度の策定に関連する事柄に関して、NGOや先住民族の
関心や利益が反映されるようにすることにある。

JOANGOHutan加盟団体:

1. Persatuan Orang Asli Semenanjung Malaysia (POASM-Association of
Indigenous People in Peninsula Malaysia), Semenanjung Malaysia;
2. Sinui Pai Nanek Sngik (SPNS), Perak;
3. Komuniti Orang Asli Daerah Slim River, Perak;
4. Center for Orang Asli Concerns (COAC), Selangor;
5. Partners of Community Organizations (PACOS Trust), Sabah;
6. KERUAN Association, Sarawak;
7. Borneo Resources Institute (BRIMAS), Sarawak;
8. SILOP, Sarawak
9. Indigenous Peoples' Development Centre (IPDC), Sarawak;
10. Institute for Development of Alternative Living (IDEAL), Sarawak;
11. SACCESS, Sarawak;
12. Sahabat Alam Malaysia (SAM-Friends of the Earth), Malaysia;
13. SOS Selangor (Save Our Sungai Selangor), Selangor;
14. Suara Rakyat Malaysia (SUARAM-Voice of Malaysian People), Selangor.

海外で賛同する個人及び組織
個人名・組織名 連絡担当者 国


(2002年5月23日 小浜さんのメール)

60.紙と森林伐採に関するQ&A

 紙の原料は「低質」な木材しか使われていないとか、紙生産と森林減少は関係ない
といった、誤解を招く広報が業界などによって行われています。紙は身近な存在であ
りながら、その原料や伐採による影響については、意外にも正確に理解されていませ
ん。以下に、紙と森林伐採に関する基本的な疑問をQ&A形式でまとめてみました。

Q.紙の原料は何ですか?
A.日本国内で消費されている紙・板紙(段ボールや紙箱など)のほとんどは、木材
と古紙を原料にして作られています。紙・板紙の原料の57%は古紙で、残りの43%は
木材から作られるパルプです。

Q.日本の古紙利用率が高いというのは本当ですか?
A.57%という古紙利用率は世界でも高いものです。ただ、紙と板紙を別々に見る
と、板紙の古紙利用率は90%ですが、紙の古紙利用率は32%で、中でも、印刷・情報
用紙(21%)や包装用紙(6%)が低くなっています。

Q.パルプは国産が多いというのは本当ですか?
A.パルプは、その約8割が国産パルプであるとされています。しかし、これは日本
国内でパルプに加工されたものを指しているだけで、その原料である木材チップの約
7割は輸入されているものです。パルプとして輸入されているものと合わせ、紙生産
に使われているパルプ全体の約4分の3が海外の原料で作られたものです。

Q.パルプの原料は廃材や人工林材が多いというのは本当ですか?
A.製紙業界によると、国産パルプの原料の29%が製材残材という丸太から製材を取
った残りの部分で、35%が人工林(植林)からのものとしていますが、残りの36%は
天然林からのものです。天然林とは、その土地本来の植生が自然に生育した森林で、
そこには多様な動植物が生息しています。

Q.天然林は低質なものしか使われていないというのは本当ですか?
A.「低質」というのは、建築用などの製材として使えないという意味で、曲がった
木や細い木などを指しています。しかし、曲がった木は輸送時に効率が悪いために、
伐採しても林地に放置されることもありますし、建築用材として使える太い木が丸ご
と製紙用原料となることもあります。従って、紙原料のすべてが「低質」であるとは
言えません。そもそも、自然にとっては「低質」であるわけではなく、国によって
は、豊かな生態系を育んでいる原生林(自然のままで人手が加えられていない成熟し
た森林)が伐採対象となっています。
  Q.紙の生産と森林減少が関係ないというのは本当ですか?
A.統計上では、農地や牧草地などの他の土地利用に転換されない限り、伐採しても
森林が森林でなくなったとはみなされないため、「減少」したことにはなりません。
従って、伐採と森林「減少」の関係を論じること自体が間違っています。豊かな生態
系を育んでいる原生林が伐採されれば回復するのに百年単位の年月がかかりますし、
天然林が伐採されて植林に転換されてしまえば元の生態系は完全に失われてしまいま
す。伐採された木材の大部分が紙の原料とされている場合もあり、紙生産による森林
破壊(森林の「劣化」と言います)は起きています。

Q.天然林から得られた紙原料はどこの国から輸入されているのですか?
A.天然林から得られた紙原料は、オーストラリア、アメリカ、カナダ、チリから多
く輸入されています。中でも、オーストラリア、カナダ、チリでは原生林も伐採の対
象となっています。

Q.紙原料の伐採はその国の法制度に従って行われているというのは本当ですか?
A.熱帯諸国を中心に、違法な伐採が横行している国は多いですが、そうした国から
の紙原料の輸入はあまり多くありません。しかし、合法な伐採であるからといって、
自然破壊でないというわけではありません。豊かな生態系を育んでいる原生林が伐採
対象となることもあり、また、天然林の消失も進んでいます。生産国の政府は、現地
の産業界や消費国の需要に応えるために十分な保護措置をとっていないというのが現
状です。

Q.日本の間伐材は紙の原料として使われていないのですか?
A.間伐とは植林した木を育てるために林業に欠くことのできない作業です。資源の
有効利用の意味でも間伐材の利用が望まれます。しかし、製紙用原料として利用され
ている間伐材の量は約60万m3とされており、パルプ用原料の2%にも満たない量で
す。間伐材が使われない主な理由は、輸入原料に比べて割高であることとされていま
す。紙原料だけの問題ではありませんが、日本の管理された林業からの木材が使われ
ず、海外の天然林伐採が行われているという現実は、社会システムの欠陥と言えるで
しょう。

Q.日本人1人当たりの紙の消費量はどれくらいですか?
A.日本人1人当たりの紙・板紙の消費量は年間239kgで、世界第7位です。世界平均
53kgの4.5倍、中国(28.3kg)の8.4倍、インド(4kg)の60倍にもなります。1日当たり
にすると655gで、A4の紙130枚分(紙分78枚、板紙分52枚)に相当します。2000年の
紙・板紙の生産量は、10年前と比べ13.3%増、20年前と比べ76%増、30年前の約
2.5倍と増加しています。こうした紙の大量消費が、海外の森林破壊を招いているの
です。

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
小浜崇宏
TEL 03-5367-2865 FAX 03-5367-8379
http://www.jca.apc.org/jatan/

(2002年4月26日小浜さんのメール)

59.ウェルド渓谷開発(オーストラリアのタスマニア)に反対する地元グループに支援の声を


> タスマニアのNative Forest Networkから林業公社による森林破壊を伴う開発計画に
> さらされている天然林の窮状を訴えるメールが届きました。地元住民のみならず、
> 運動の趣旨に賛同してくれる人たちの世界的なサポートをいただきたい、とのこと
> です。転載歓迎。
>
> タスマニア州南西部、国立公園に隣接するウェルド渓谷では現在、オールドグロス
> 林を含む森林の、タスマニア林業公社による開発が行われようとしています。これ
> にたいして、貴重な自然生態系の保護を訴える地元住民、環境保護運動家達による
> 道路封鎖がすでに五日目を迎え、いまも当局とのにらみ合いが続いています。
>

> 〓転載歓迎〓
> みなさま
>
> JATANボランティアの原田です。豪州タスマニア南西部における州林業公社
> による森林伐採、チップ工場建設、道路敷設に反対する地元住民グループに
> 支援のメッセージを送りたいと思います。ついては趣旨にご賛同していただ
> ける方(団体)は以下の英文末に団体名・個人名の英語表記をお書きいただき、
> 今月15日(金)までに下記アドレスにご返送ください。
>
> ご協力方よろしくお願いいたします。
>
> 麻布大学環境政策学科 原田 公(英語)
> E-mail: haradaa@azabu-u.ac.jp
>
> 詳しい情報をお知りになりたい方はつぎのサイトをご参照ください。
> 1. http://www.tasforests.green.net.au
> 2. http://www.southcom.com.au/~sos/protests/weld/weldblock.html
> 3. http://www.wilderness.org.au/member/tws/projects/Forests/southwood1.html
>
> 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
> We are, as a coalition of Japanese forest observers, appalled to learn
> that a new development project called "Southwood Project" is already
> in a development application stage. The proposed project includes not
> only a wood-chip mill and a wood-fired power station but new link roads
> to build from the Southwood area into the Styx Valley, the Weld Valley
> and other old growth forests with World Heritage potential. We are deeply
> concerned that Japan's demand for paper production threatens endangered
> species habitat, destroys the old growth forests and worsens the greenhouse
> effects there in Tasmania, and also concerned about the plight of some of
> the tallest hardwoods that are facing destruction and the river system that
> flows through the magnificent valley. We, fully supportive of the community
> sit-in action now in progress to prevent logging and roading of the ancient
> Weld Valley, are urging the authorities concerned to stop further extending
> clearfelling and woodchipping the old growth forests.
>
> Endorsed by:
>
> --------------------------------------------------
> (日本語訳)
> わたしたちは国内外の森林問題に深い関心を寄せる日本人識者のグループです。
> 豪州タスマニア南西部における、「サウスウッドプロジェクト」なる新規開発計
> 画がすでに実施段階に入っていることを知り驚愕の念を禁じえません。現在タ
> スマニア林業公社が提示している同計画によれば、木材チップ加工工場、木材
> 燃料発電所のみならず、州南西部からスティックス渓谷、ウェルド渓谷をつな
> ぐ道路建設事業が盛り込まれています。これら地域は「世界遺産」登録候補地と
> して推されるほどの貴重なオールドグロス林を擁しています。日本の製紙原料
> 需要のために絶滅危惧種生息地が脅かされ、オールドグロス森林が破壊され、
> また温室効果が悪化しているタスマニアの現状を深く憂慮するわたしたちは、
> 同州が誇る世界最大の顕花植物、雄大な渓谷を流れる河川系が瀕している窮状
> についても同じ危惧の念を抱いている次第です。ウェルド渓谷の森林伐採と道
> 路敷設を阻止するために立ち上がった地元住民を中心とする座込み運動に対し
> 心より支援の声を送るとともに、当該当局が、オールドグロス林の皆伐、木材
> チップ採取の続行を中止するよう強く要望いたします。

(2002年2月16日 JATAN小浜さんのメールより)

58.ブラジル政府がアマゾン保護のために歴史的決断!

グリーンピースプレス・リリース
ブラジル政府がアマゾン保護のために歴史的決断!
グリーンピースのアマゾン調査がきっかけに

ブラジル‐2001年12月6日 グリーンピースは、先住民族の土地と森林保護地域を
守るために、森林管理計画を差し止めるという、前例のないブラジル政府が出し
た制令を歓迎した(1)。これは、アマゾン地域でのすべてのマホガニー材の伐
採、取引を停止させることを意味する。ブラジル環境庁IBAMAの長官、ハミルト
ン・カサラ氏(Mr.Hamilton Casara)によって発表されたこの決定は、グリーン
ピースがアマゾンでのマホガニー違法伐採および取引の度重ねる暴露によって引
き出されたものである。

グリーンピースは、9月と10月に、アマゾンの先住民族の土地で行われていたマホガニー
伐採業で横行する違法行為を暴露した。グリーンピース調査報告書「マホガニー
をめぐる犯罪の協力者たち:Partners in Mahogany Crime」は、連邦検察官と環
境専門家らに配布された。この報告書では、マホガニー・マフィアと世界の木材
取引業者との関連の存在があばかれている。

IBAMAは、違法伐採、森林管理計画、そして製材の分野を調査した。グリーンピース
との共同調査の結果、IBAMAは、ブラジルの歴史上最大の大量なマホガニーの違
法伐採を摘発した(2)。

「マホガニーの違法伐採業者は、長年アマゾンを破壊し続けてきた。マホガニーは、
原生林のへの悪影響をもたらす、何千キロメートルにもおよぶ違法な道路を開通
させた原因であった。本日の歴史的発表は、ブラジルでのマホガニー違法伐採の
終焉を意味するものである。」(グリーンピース・アマゾン・コーディネーター、
パウロ・アダリオ)

ブラジル政府は、独立した機関によって認証される過程にあるマホガニーの経営計画を、
持続可能な森林経営のうちに入るとして、今回の決定から除外している。加えて、
先住民族の土地と森林保護地域周辺については森林認証を受ける義務を課した。

“このことは、政府が、アマゾン伐採業界と市場に、違法伐採を止めて、認証を受けるか、
もしくはビジネスを中止するかの、二者選択を明確に迫っていることを意味して
いるのだ。”

アマゾンでのマホガニーの違法伐採を止めさせる活動は、世界の残された原生林保護
のために、グリーンピースが展開している国際的なキャンペーンの一環である。
世界原生林のおよそ80%は、すでに破壊されたか悪影響が及ぼされており、残り
の20%を保護するために残された時間は少ない。

注:
1) 制令第1条 すべてのマホガニー森林経営計画の差し止めにあたり、認証の
過程や最終段階にある経営計画は除外することが、パラ州、マトグロッソ州、ア
クレ州のIBAMAにより承認された。
2) 2001年10月の政府とグリーンピースの共同調査において、国際市場でおよそ
700万米ドルに値する総計7165立方メートルの違法マホガニー材を押収した。政
府は、総計で、約30,000立方メートルの違法マホガニー材、11台のトラック、5
台のブルドーザーを差し押さえ、複数伐採者と会社に数百万米ドルの罰金を課し
た。

・添付資料:ブラジル政府の制令(英文)

お問い合わせ:グリーンピース・ジャパン Tel.03-5338-9800 広報担当 小山 徳子
森林問題担当 尾崎由嘉


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
MINISTERIO DO MEIO AMBIENTE
INSTITUTO BRASILEIRO DO MEIO AMBIENTE E DOS RECURSOS NATURAIS RENOVAVEIS IBAMA

INSTRUCAO NORMATIVA No 22, de 05 de Dezembro de 2001.

THE PRESIDENT OF THE INSTITUTO BRASILEIRO DO MEIO AMBIENTE E DOS RECURSOS NATURAIS
RENOVAVEIS IBAMA,
in the use of its powers given by Article 2o,
incised X, and 24, of the Annex 1 of Estrutura Regimental annexed to
Decree No 3,833, of 5th of June 2001, and of Decree s/No of 16th January
2001, published in Diario Oficial da Uniao (Official Diary of the Union)
on the next day, and

Considering the results obtained by the environmental audit, realized by the
section of surveillance of this Institute, into the yards/stocks,
transport and accountancy of the companies, which prove the irregular
exploitation and commerce of mahogany, Swietenia macrophylla;

Considering, moreover, the results obtained by the environmental audit, by its
technical section of inspection, which confirm the disregard of
technical parameters of management and the disregard of technical
recommendations, inherent to the activity of forest regeneration under
the responsibility of plan holders, as well as their responsible
technicians,

RESOLVES:

Article 1o To suspend all the forest management plans of mahogany, approved by
IBAMA, in the States of Para, Mato Grosso and Acre, excluding the
management plans in the course of certification or in conclusive phase
of certification.

Article 2o The analysis and approval of new plans of forest management with
incidence of mahogany species and also projects of other species in
zones surrounding the indigenous lands and conservation units (Resolucao
CONAMA 13/90) are conditional to the regime of certification.

Article 3o To order the Directorate of Environmental Protection, by the
intermediary of Executive Management Office of the respective States, so
that possible administrative measures are taken, given the
irregularities detected by the environmental audit.

Article 4o To order the Directorate of Forests to establish the calender of
work reunions with the State Secretaries of Environment, Federations of
Industries, Trade Unions, NGOs and the Public Ministry, by means of
Technical Chambers of Forests, to define positive agenda with views on
the order of activities of Forest Sector by State.

Article 5o To revoke the Instrucao Normativa No. 17, of 19th October 2001.

Article 6o This Instrucao Normativa comes into force in the date of its publication.


Hamilton Nobre Casara
Presidente do IBAMA


(2001年12月7日 グリーンピース・ジャパン 尾崎さんのメールより 一部削除)

57.紙利用企業へのアンケート結果

プレスリリース(JATAN 小浜さんよりのメール)

オーストラリアの原生林(オールドグロス林)伐採問題に対して
23%の企業が原生林から生産された紙の利用を停止すると回答

 熱帯林と世界の森林保全に取り組む熱帯林行動ネットワークは、日本が大量の紙原
料を輸入しているオーストラリアの森林問題について取り組んできましたが、この
度、紙を利用している国内の主要67社に対してアンケートを行い、23%の企業が原生
林から生産された紙の利用を停止したいと考えていることを明らかにしました。
 熱帯林行動ネットワークは、「オーストラリアの森林と製紙用伐採」と題したブッ
クレットを発行し、オーストラリアの原生林(オールドグロス林*注)が日本の製紙
用原料として用いられていることを明らかにしました。このブックレットの発行とと
もに、紙を利用している国内の主要67社に対し、この問題に関する情報提供と解決に
向けた提言(添付1参照)を行い、今後の対応策などに関する回答を求めた(添付2
参照)ところ、25社(回答率37%)から回答が得られました。回答が得られた企業の
内訳は、出版12社、印刷1社、紙製品1社、新聞5社、通信販売3社、コンビニエンスス
トア3社です。

52%の企業が原生林(オールドグロス林)伐採について「認識していなかった」
 回答をまとめた結果(添付3参照)によると、紙にオーストラリアの原生林(オー
ルドグロス林)が伐採された原料が使われていることについては、6社(24%)が「認
識していた」と回答した一方で、半数以上の13社(52%)が「認識していなかった」
と回答しました。実際、オーストラリアの森林問題に関する国内の情報はほとんどな
く、今回当団体が情報提供できたことについては、有意義なことであったと考えてい
ます。

23%の企業が原生林から生産された紙の利用を「停止する」
 原生林(オールドグロス林)から生産された紙の利用については、5社(23%)が
「停止する」と回答しました。紙の原料に限らず、豊かな生態系を育む原生林を伐採
した木材の利用を停止する動きは、世界的なものになっています。当団体は、こうし
た意向や動きを歓迎します。また、この質問に対しては、「調査を行う」などのその
他の回答(8社)や無回答(6社)が多かったことを考えると、今後はより多くの企業
がこうした取り組みを行う意向を示す可能性があると考えられます。

意識が高い古紙の利用、認識の低い植林木
 今後の予定については、15社(60%)が「古紙利用率の高い紙を使う」、7社
(28%)が「植林木を原料とした紙を使う」と回答しました。現在の古紙利用率につ
いても、50%以上と回答した会社が11社(44%)を占めたことと併せ、古紙の利用に対
する意識は高くなっていることが見受けられました。一方、自社で植林事業を進めら
れている企業が少なからず見られたものの、その他の企業では植林木を利用すると回
答した企業の数は少なく、植林木の利用に対する認識がまだ低いことが伺われまし
た。当団体では、「オーストラリアでは利用可能な植林木の量も着実に増加し、十分
な供給量になりつつある」ことを明らかにしており、自社で進められている事業によ
るものだけでなく、既存の植林木の利用を進めていくことが、原生林を含めた天然林
の伐採を停止するためのひとつの有効な手段であると考えています。

 今回の活動で、オーストラリアの製紙用伐採の問題を主要企業に訴えることができ
たほか、23%の企業から原生林から生産された紙の利用を停止するとの回答を得るこ
とができました。しかし、こうした動きはまだ途上段階であり、オーストラリアをは
じめとした海外の森林保全を進めるためには、さらに多くの企業にこうした取り組み
を進めていただく必要があると考えています。

 オーストラリアでは、伐採された原木の約4分の3がそのまま木材チップに加工さ
れ、そのほとんどが日本に輸出されています。伐採される天然林の中には、樹齢
200年以上の樹木が大部分を占めるオールドグロス林も含まれており、伐採に占める
オールドグロス林の割合は7割前後にも及んでいます。オーストラリア国内でもオー
ルドグロス林伐採に対する反対意見は多く、世論調査では8割前後の人々が反対して
います。
 なお、原生林を含めた天然林が日本の紙の原料として利用されているのはオースト
ラリアだけではありませんが、日本との関係の大きさ(オーストラリアから輸出され
る木材チップのほとんどは日本向け)や原生林(オールドグロス林)への影響の大き
さの面から、現在当団体では、オーストラリアの問題に取り組んでいます。

注)オールドグロス林とは、ほとんど人手の入っていない樹齢200年以上の樹木が大
部分を占める成熟した森林のことで、原生林とほぼ同義です。なお、災害や人為によ
って破壊された後に自然植生が発達した森林は二次林と呼ばれ、原生林と二次林を合
わせたものが天然林と称されています。一般に、原生林(オールドグロス林)は、最
も生態系の豊かな森林であるとされています。


添付1
オーストラリアの原生林(オールドグロス林)保護に関するアンケート回答まとめ
(集計可能な項目のみ)

Q.貴社で使用している紙製品の古紙利用率は、何パーセントくらいですか?
(集計上、20%ごとに区分しました)

  70%以上      2社(8%)
  50%以上、70%未満 9社(36%)
  30%以上、50%未満 8社(32%)
  30%未満      3社(12%)
  無回答       3社(12%)

Q.貴社では、紙製品にオーストラリアの原生林(オールドグロス林)が伐採された
原料が使われていることを認識されていましたか?

  認識していた    6社(24%)
  認識していなかった 13社(52%)
  その他       1社(4%)・・・製紙会社の回答を記載
  無回答       5社(20%)

Q.貴社は、原生林(オールドグロス林)から生産された紙の利用を、今後停止した
いと思いますか?

  停止する    5社(23%)
  停止しない   3社(14%)
  その他     8社(36%)※
  無回答     6社(27%)
  使用していない 3社(割合計算から除外)

 ※「その他」の内訳
  調査中・調査を行う  3社
  使用しているか不明  2社
  再生紙を中心に進める 1社
  用紙の供給状況による 1社
  製紙会社の回答を記載 1社

Q.貴社では、パルプが含まれる紙製品について、今後古紙利用率の高い紙や、植林
木を原料とした紙を積極的に利用していく予定はありますか?また、そのような計画
を今後検討する予定はありますか?(複数回答)

  古紙利用率の高い紙を使う  15社(60%)
  植林木を原料とした紙を使う 7社(28%)
  今後検討する        6社(24%)
  予定はない         0社
  無回答           5社(20%)

(2001・10・1)

56.奥吉野の原生林伐採問題をとりあげたホームページを開きました

こんにちは。奈良の前圭一です。
このたび、新しく奥吉野の原生林伐採問題をとりあげたホームページを開きましたの
で、みなさん一度ご覧ください。吉野川の源流部で三之公(さんのこ)という所で、
王子製紙の子会社が伐採しています。地元の川上村が約800ヘクタール買収するこ
とになりましたが、あと100ヘクタールぐらいは伐採されることになります。
このホームページを運動を広げる手段にしたいと思いますので、いろんなところに紹
介いただければ幸いです。
http://www1.kcn.ne.jp/~kmae
(2001・5・30)

55.オーストラリアの森林伐採に関する現地調査の写真を掲載

みなさま

 4月下旬より5月上旬まで、オーストラリアの森林伐採に関する現地調査に行って
参りました。日本はオーストラリアから木材チップを輸入し、製紙用原料として用い
ていますが、伐採対象は樹齢数百年といったオールドグロスを含む天然林が多くを
占めています(詳しくは、「紙と森林伐採について考えるページ」
http://www.jca.apc.org/jatan/woodchip-j/をご覧下さい)。

 訪問中に撮影した写真を、http://www.jca.apc.org/jatan/av01.htmlに掲載しました。
写真は40枚近くありますので、ネットが込んでいない時間帯にご覧下さい。

 なお、この報告会を7/7(土)に東京で行います。ご参加お待ちしております。

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
小浜崇宏
TEL 03-5367-2865 FAX 03-5367-8379
http://www.jca.apc.org/jatan/
森林破壊防止のため、コピーや印刷はしないようにしましょう!

(2001・5・29)

54.BPP社の樹木プランテーションに関してイバン人勝訴の高裁判決


「BPP社の樹木プランテーションに関してイバン人勝訴の高裁判決」

以前、このMLに情報を流していましたボルネオ・パルプ&ペーパー社(BPP)に
よる樹木プランテーションですが、2001年5月12日、サラワク州都クチンにある
高等裁判所から原告(イバン人)勝訴の判決が出されましたので、お知らせしま
す。(以前流した関連情報: Forest 1605,1606,1666など)

判決は先住民族が問題にしていた土地への企業の進入を禁止する命令と、土地権
利証を無効とする宣言、政府機関から企業に対して発行された土地権利証の変更
を求める内容が含まれていますが、破壊された土地に関する損害賠償は証拠不十
分として却下しています。

この裁判はサラワク州ビントゥル省に造成中のBPP社プランテーションが、
イバン人コミュニティの先住慣習地を不法に開拓したという内容のもので、
コミュニティ(Rh.Nor)の代表4人が、以下の3者を訴えていたものです。

1.Borneo Pulp Plantation Sdn Bhd (土地権利証保有者:民間)
2.Borneo Pulp & Paper Sdn Bhd (実際の操業者:民間)
3.Superintendent of Lands & Surveys, Bintulu(土地権利証発行者:政府機関)

イアン・チン裁判長は、判決文の115段落で以下のように述べています。

「原告は当該地への先住慣習権(NCR)を有していることから、原告は当該地に
おける先住慣習権を行使する権利を有していることを、ここに宣言する。第一及
び第二被告は当該地に進入する権利を有していないことから、両被告、及びその
従業員、または代理業者が今日以降、当該地への進入を行うことを禁止する。原
告により要求されていた損害賠償金に関しては、損害賠償金を認めるための証拠
が不足しているため、損害賠償金に関する命令は発しない。この裁判における事
実認定から、第一被告に発行された当該地を含む土地権利証は無効であることを
宣言し、同時に、第三被告が当該地を含まぬよう土地権利証を変更するための必
要な措置を取ること、そして当該地が、出来る限り証拠として認められた地図に
記されている境界線に従って、確認されることを期待する。
There will be costs to the Plaintiffs against all the Defendants.」

(乱訳失礼しました)
(2001年5月16日)

53.サイバー・アクティビスト募集開始(グリーンピース)

(グリーンピース 福田さんのメールより 一部削除)

2001年2月21日   
グリーンピース、サイバー上で環境保護活動展開
サイバー・アクティビスト募集開始

                                                         
環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、本日午前零時より同団体が運営す
るホームぺージ上でサイバー・アクティビストの募集を開始しました。市民の
声を迅速に、有効に政策に反映させる新しいツールです。

サイバー・アクティビストとは、グリーンピース・ジャパンがホームページの
ネットワーク上にもつ"GP−Cyberメーリングリスト"にサイバー・アク
ティビストととして予め登録し、サイバー上で環境保護活動をおこなってくだ
さる方のことです。グリーンピース・ジャパンが主に取り組んでいる有害物質
、森林、原子力、鯨などの環境問題で、政府や企業に対して、市民の声をとど
けるため、Eメールを使って直接アピールする手段です。あっという間に、簡
単に、市民の声が届けられという手軽さで、今後21世紀の市民団体の主力と
なるツールといっても過言ではありません。

これまで、市民団体が企業や政府に声を届ける手法としては、署名やはがきキ
ャンペーンなどが中心でした。しかしE―メールを利用することにより、普段
から環境問題に関心があっても忙しくてなかなか行動に移せない、環境保護と
いってもなにから始めてよいかわからないという人など、環境に関心をもつ人
々の入り口を広げるツールになればと考えています。

これまでどのようにして政府や企業に声を届けていいかわからなかった市民が
、ネットワークという新しい情報ツールを手にいれ、それを使いこなすことに
よって、市民が大企業や政府を動かすという可能性が高くなってきたといえる
でしょう。

すでにグリーンピースは世界各地でこの手法をつかって、実際にアピール行動
を行なっています。現在全世界で登録者数は欧米を中心に67,000人にも
のぼり、これまで約10万通のメールが、各政府や企業などに届けられました


日本では、3月中旬に第1回目のサイバー・アクションを開始する予定です。
サイバー・アクティビストに登録したい方は、今すぐ下記にアクセスしてくだ
さい。

http://www.greenpeace.or.jp

以上

52.松岡利勝農林水産副大臣が、東南アジア地域などで不法に伐採されている木材の
輸入を規制することを表明(2001年2月14日)

(グリーンピース 福田さんのメールより 一部削除)
昨日13日、松岡利勝農林水産副大臣が、東南アジア地域などで不法に伐採されている木
材の輸入を規制することを表明した。これに対し、環境保護団体グリーンピースは、副
大臣の考えについて、「不法伐採による森林破壊に歯止めをかける賢明な決断」と高く
評価した。

松岡副大臣は同日の記者会見で、「消費国として環境破壊に手をかすわけにはいかない
」と述べ、東南アジアと関係の深い日本が率先して制度化に取り組む考えを示して(朝
日新聞14日朝刊)おり、日本という世界有数の木材消費国が不法伐採された木材を購買
しないということで、今後販売する側にとっては、伐採する森林と伐採方法の慎重な選
択を余儀なくされる。

消費する側がどのような森林からどのように伐採された木材かという情報を入手するこ
となく、単に低価格の木材を手に入れようとすることが、違法伐採の横行を加速させて
いる。消費国側が違法伐採について、輸入規制政策を取らない限り、販売国側の輸出に
歯止めはかからない。

代表的消費国であるG8とEU諸国は、木材および林産物の世界貿易量の74%、2億800
0万m3近く1996年に輸入した。輸入量が膨大なこれらの国々が、世界における木材生産
需要を押し上げる強力な要因であることに疑問の余地はない。なかでも日本は、約7300
万m3(1998年)もの輸入量で世界の上位を占めていることから、今回の日本政府の決断
が今後重要な意味をもってくる。

グリーンピースは、昨年の九州・沖縄サミットで不法伐採の問題を議題にのせ、G8各
国に実効性のある対策を取らせることを目標として、さまざまな活動を行なってきた(
1)。それによりサミット最終日に採択されたコミュニケに「67. 我々は、持続可能な
森林経営に関する我々の外務大臣の結論を全面的に支持する。・・我々は、輸出及び調
達に関する慣行を含め、違法伐採に対処する最善の方法についても検討する」との一文
が入った。そして松岡副大臣の今回の表明は、そのサミットのコミュニケの内容を反映
しているものである。


(1)*富山 2000年7月3日〜5日
虹の戦士号がロシアを出航し、富山に向かう不法伐採の運搬船の追跡をし、海上で抗議

日本政府に対し「サミットで違法伐採問題をG8の議題に」と要請。
*神戸 2000年7月11日〜13日
ブラジル現地法人が違法伐採を行なっている大阪の永代産業(株)の木材を積んだコン
テナが神戸へ到着したため、抗議を行なった。永代産業は今後一切違法伐採木材を購入
しないと約束。
* 沖縄 2000年7月21日〜23日
レポート「G8は、どれだけ森林保護の約束を守ったか?―G8各国の成績発表」を発表

G8は、98年に公約した内容をほとんど守っておらず、森林保護政策の失敗を曝露。
サミット会場周辺でのアピール行動を行なった。


お問い合わせ:グリーンピース・ジャパン

詳しい資料は、ホームページをご覧ください。
G8関連プレスリリース一覧  http://www.greenpeace.or.jp/library/99af/release
/p_index.html
『違法伐採』レポート  http://www.greenpeace.or.jp/library/99af/report/r_inde
x.html

51.無謀な鉱山開発からエクアドル・フニン地区インタグの原生林を守ろう!
賛同団体/賛同人になって下さい!

みなさま、
 
日本・ブラジルネットワーク(JBN)では、エクアドルを舞台に活動するナマケモノ倶楽部と協
力して、エクアドル・フニン地域における生物多様性と文化的多様性の保全に立脚した発
展モデルの推進を支持しつつ、その推進を根本的に脅かす、チリ・コデルコ社による銅山
開発の可能性に反対する署名運動を行っています。
 
以下の要請文にご賛同いただける個人・団体の方は、このメールをそのままこちらに返信
してください。日本・ブラジルネットワーク(JBN)あてアドレス(jbn@super.win.ne.jp)・
FAX(03―3254―7900)でも結構です。知人・友人・関係団体・他のメーリングリスト等への
転載を歓迎します。また質問・意見など大歓迎です!!
 
賛同人を募る署名運動は、2月10日をとりあえずの集約日とします。賛同者名・人数等を集
約したうえで、要請文をコデルコ社ほか関係機関に宛てて出します。
 
ちなみに、今年10月にカルロス氏ほか現地でキチュア先住民市長・アウキ氏ほかを招聘し
、1月間にわたって日本各地で、「生物的・文化的多様性の代名詞」としてのエクアドルの
発展に協力する「フィエスタ・エクアドル」を開催します。現在、実行委員会を組織していま
すが、どなたでも結構です。ご興味ありましたら、ぜひご参加ください。
 
 
日本・ブラジルネットワーク(JBN)
代表 原後 雄太
 
 
(以下、若干の長文を失礼します)
 
無謀な鉱山開発からエクアドル・フニン地区インタグの原生林を守ろう!
賛同団体/賛同人になって下さい!
 
生物多様性という点でこの地球上の十大ホットスポットの一つと言われるエクアドル
北西部、フニン地区インタグの森が、いま、銅山開発の危機にさらされようとしてい
ます。この地域は今までも鉱山開発の危機に見舞われてきました(その最大のものは
JICAと三菱マテリアルによるものでした)。今回の開発計画は、エクアドルのエ
ネルギー鉱山省とチリの公営鉱山開発会社CODELCOとの間で進められているも
のです。地元の環境保護団体DECOIN(Defensa y Conservacion Ecologoca de
Inta インタグ生態系防衛委員会)からのSOSに応えて日本でも反対キャンペーンを
開始することにしました。
 
【以下、要請文】
CODELCO社
代表取締役
ホアン・ヴィジャルツ・ローダさま
 私たちは遠く日本から、エクアドルの貴重な原生林の行く末を大変心配しながら見
守っています。貴社とエクアドル政府が銅山開発を進めようとしている地域は、生物
多様性の点で地球上の十大ホットスポットと言われています。そのプロジェクトは約
4000ヘクタールの敷地と、ダンプカーが行き来する大型道路と、約5000人の
入植者を必要とし」、且つ、たった12ポンドの銅を得るために1988ポンド
もの危険物質を廃鉱としてそこに残していきます(以上の数字はJICA(日本国際
協力事業団)によるEIS(環境影響報告書)に基づいています)。この銅山開発は、わ
ずかに残された(もとの面積の7〜8%)北西エクアドルの原生林に壊滅的な被害を与え、
多くの稀少生物を絶滅におい込みます。今までの様な、自然から奪う一方の開発はもう限界に
来ています。すでに乱開発は気候変動という形で世界中に影響を与え始めています。
銅山開発で滅ぼされる動植物の運命は、即、私たち世界中の人間のものでもあるので
す。
 あなた達は一度でも現地の人と直接話をしましたか?地元インタグでは、自然を壊
す発展はいらないと地元の人達自身のイニシアティヴで代替的な発展への取り組みが
始まっています。国の政府だからといって、直接影響を受ける地元の人達の同意なし
にそのような開発を進めてよいのでしょうか?もう少し、地元の人達を尊重して彼ら
の意見を採り入れてはいかがでしょうか?
 私たちはこのように破壊的で、一部の人間だけが短期的な利益を得るだけの開発の
中止を要求します。この要望を聞き入れていただけない場合は、日本において本格的
なキャンペーンを開始するつもりです。
賛同団体:
このメール/手紙は以下の方達にもコピーを送っています。
エクアドル、エネルギー鉱山大臣パブロ・テラン氏
チリ、鉱業省事務次官ジャクリーヌ・サインタルド・ヴェラ氏
DECOIN代表 カルロス・ソリージャ氏 
********************************************************************
Mr. Juan Villarzu Rohda
Executive President, CODELCO
Huerfanos 1270
Santiago, Chili
Dear Mr. Rohda,
  We are watching the fate of the precious primeval forest in Ecuador with
great anxiety from the opposite side of the world - Japan. It's said that
the region where your company and Ecuadorian government are trying to
promote a mining project is one of the 10 greatest hot spots of this planet
vis-a-vis biodiversity. Your mining project needs about 4,000 hectares of
land, very wide roads which dump cars run along to the site and  almost
5,000 immigrant workers and will leave behind 1,988 pounds of dangerous
materials as waste products to get only 12 poubds of copper (we take these
figures from the EIS by the Japanese International Cooperation Agency). It
will destroy the virgin forest of north- west Ecuador (of which only 7 or 8
% of its original size remains)and exterminate a lot of endangered species.
We can't continue with this kind of  developement which deprives the world
of its natural resources. The result of this reckless developement has begun
to affect the world as seen in recent climate changes. The fate of the
animals and plants which will be exterminated by the mining project is
nothing but that of our own; the humanbeings all over the world.
 Have you ever talked about your project with the local people? We know that
the local communities have begun initiatives for alternative developement,
denying such projects that destroy nature and choosing the sustainable way
of life which will preserve nature and their traditional life style. We
can't accept the idea that the national government can promote this project
without the agreement of the local people who will be  directly affected .
Couldn't you have more respect for the human dignity of the local people by
giving more attention to their ideas?
 We call on you to stop this mining project, which is so destructive of the
environmment and will benefit only a few people in the short run. If you
don't listen to our call, we'll begin a much bigger campaign in Japan.
_____________________________               (signature)
We'll send a copy of this e-mail/letter the people below.
Mr. Pablo Teran
Minister of Energy and Mines
Ms. Jacqueline Saintard Vera
Subsecretary of Mines
MINISTERIO DE MINERIA de Chile
Mr. Carlos Zorrilla
President
DEFENSA Y CONSERVACION ECOLOGICA DE INTAG
***********************************
【以下、解説】
■エクアドルとインタグ地域について
エクアドルは、南米赤道直下にある、面積日本の約3分の2、人口約10分の1の小国で
す。経済的にも貧しく政治的にも無力なこの国に、しかし世界中の注目が集まってい
ます。それはその類い稀な文化的・生物的な多様性のゆえです。
 有名な植物学者アルウィン・ジェントリ−は、この点でエクアドルを世界一と評
し、また環境保護活動家アンニャ・ライトは、この国を地球規模の環境破壊の海に浮
かぶ「ノアの方舟」にたとえています。エクアドル国内には3万5000に及ぶ植物種が
認められています。6000メートルを超えるアンデスの山とそれを取り囲む山麓の雲霧
林から、東部アマゾン源流地帯や西部海岸地帯の熱帯雨林まで様々な生態系がモザイ
クのようにこの国の国土をつくりあげています。
 また、10あまりの先住民族が人口約1200万人のうちの約42%を占めてお
り、様々な方言を持つ13の言語が話されています。
 しかしこの地上の「楽園」エクアドルは同時に、近年世界で最も急激な森林破壊・
土壌侵食に見舞われている国でもあります。石油採掘や入植のための道路が、アマゾ
ン源流地帯の原生林の奥深くまで切り裂きつつあります。すでに9割以上の雲霧林
が、マングローブ林が、そして熱帯乾燥林が失われたと言われます。エクアドルが世
界の環境運動の一つの焦点となった理由がここにあります。
■JICA・三菱マテリアルによる開発とDECOIN
 1991年JICA(日本国際協力事業団)の委託により三菱マテリアル(現地で
の呼称はビシメタル)がフニン地区において鉱脈探索の試験採掘を始めました。地元
の人達に全く情報を提供せず、反対運動の主張にも全く耳を貸さず、環境保護の法規
制を無視した探索を7年間続けました。世界規模での手紙キャンペーンが始まり、ま
た地元コミュニティが1997年5月、フニン山中の採掘キャンプを人が出払ってい
るときに機材を避難させた上で焼き討ちするという明確な意志表示を示したことによ
り、現在まで計画は停止状態で宙に浮いています(はっきりとした中止は表明されて
いません)。このときビシメタルが作成した環境影響調査書が反対運動の手に渡りま
したが、それには銅山開発による砂漠化の進行や危険物質による川の汚染等が書かれ
ています(後掲「フニンの銅の採掘権に関する基本的事実参照」)。
 その反対運動のさなかの1995年、DECOIN(Defensa y Conservacion
Ecologoca de Intag「インタグの生態系の防衛と保護」)が誕生しました。メンバー
はすべて地元インタグの住民で、反対運動を行いながら、自然や伝統的な文化と共生
可能な発展の方法を自分たちのイニシアティヴで考え出しています。すでに、エコ・
ツアーや伝統的栽培法による有機コーヒーのフェア・トレード、女性グループによる
工芸品の開発などが実践にうつされています。今回の反対キャンペーンでもDECO
INは主導的な役割を果たしています。
DECOIN(DEFENSA Y CONSERVACION ECOLOGICA DE INTAG)代表:Carlos
Zorrilla
PO BAX 144
OTAVALO, IMBABURA ECUADOR
decoin@hoy.net
TEL/FAX   (593 6) 648 593
URL:http://www.decoin.org/index.html (英文)
■ナマケモノ倶楽部(通称:ナマクラ)について
 1999年7月発足。中南米に棲むナマケモノという動物の低エネ、循環共生型、非暴
力平和の生き方をヒントとし、「Slow is Beautiful」をキーワードにして、環境運
動(ナマケモノと原生林を中心とした生態系の保全)、文化運動(環境共生型ライフ
スタイルの提案)、フェアトレード・ビジネス(生産者と消費者の協力による有機農
業、エコツーリズムを中心とした持続可能な地域づくりの推進)の3分野の融合を目
標に活動。現在国内会員約150名、海外会員約120名。
 これまで具体的な活動:ブラジル・エクアドルとの有機無農薬コーヒーをはじめと
するフェアトレードの推進、2000年4月に開催された「有機コーヒー・フェアトレー
ド国際会議」(ブラジル)、「オルタナティブ・エキスポ」(エクアドル)への参加
・支援、エクアドルの現地NGOの支援、コタカチの雲霧林地帯ばかりではなく、エス
メラルダス州のマングローブ地帯、マナビ州の熱帯乾燥林地帯、またアマゾンの熱帯
雨林地帯で、環境保護運動と持続可能な地域づくりのパートナー・協力者としてのナ
マケモノ倶楽部への期待が高まっている。
 ナマケモノ倶楽部は、このエクアドルのあちこちで現地のコミュニティー・NGOや
海外から支援にやってきた個人や団体が、豊かな文化や生物の多様性を損なうような
開発に反対し、持続可能なもうひとつの発展のあり方を模索し実践しているのに出会
いました。わたしたちがエクアドルを応援しようと言う時、それは(ガラパゴス諸島
やキト旧市街だけでなく)国全体が世界遺産とも言えるような、この国が持っている
真の豊かさを守りながら、人々が健全な地域づくりを進め生活の向上をはかろうとす
る努力を応援しようということです。
ナマケモノ倶楽部事務局
住所:136-0072 江東区大島6-15-2-912  Tel/Fax 03-3638-0534 
 E-mail  babi@sloth.gr.jp  URL http://www.sloth.gr.jp/
(賛同メールはwen@windfarm.co.jpへ)
以上
★★フニンの銅の採掘権に関する基本的事実
               (DECOINからの資料の翻訳)★★
(ページ・ナンバーは日本国際協力事業団(JICA)と日本鉱業事業団(?)によ
る環境影響調査報告(EIS)のページ数を表す。この報告は以上の事業団の出資の
元で三菱が行った採掘活動の結果作られたものである。出典の示されていない情報は
DECOINの調査によるものである)
位置:インタグに位置するチョコ・植物地方は、北西エクアドル、インバブラ郡の一
帯にある。ここはこの惑星の生物多様性に関するホットスポットのひとつである。そ
の場所はエクアドルの西部森林地帯内の、トイサン山脈の側面にあたり、何千ヘク
タールもの雲霧林がその中に存在する。鉱山開発エリアはコタカチ−カヤパス生態系
保護区とも境を接するため、この保護区も影響を受けることになる(p130)。銅
とモリブデンの鉱床は険しい斜面の途中にあり、豊かに生い茂る原生林(現在残され
ているエクアドル西部森林地帯−元々の原生林の7〜8%−の一部である)の中心で
あると同時に、何千人もの農民や他の住民に、灌漑用ならびに家庭用の水を供給する
水源地でもある。また、採掘予定地域は険しい斜面であるのに付け加えて、エクアド
ルアンデス山脈は地質的な断層が縦横に走っており、それために地震が起こる確立も
非常に高い。
フニンの銅:原鉱の約0.6%が銅である。ということは、原鉱1トン当たり12ポ
ンドの銅が生産され、1988ポンドが不要の鉱物として棄てられることになる。こ
の鉱床には1億トンの銅が眠っている。この計算で行くと、この鉱床が掘り尽くされ
た時には、1600億トンの不要鉱物がこの地域に残されることになる。フニンの銅
は鉛、ヒ素、カドミウム、クロームなどと一緒に埋まっているので、これらの鉱物が
廃棄物の中に残り、何世代、あるいは、そしてかなりの可能性で何世紀にも渡って、
周囲の地表・地下の水を汚染し続けるだろう。
汚染:EISによると、鉛と砒素による汚染レベルは、この地域の河川の現在の通常
値の10,000%に達するであろう。付け加えて発ガン物質であると信じられてい
るカドミウムのレベルは4,000%の増加、クロームは1,600%、硝酸塩は800%(p3
13付表54)。これらの汚染が、採掘地域内あるいは周辺地域の人間を含むすべて
の生物の健康に深刻な影響を与えるのは明らかである。
鉱山開発とその為の整備:原鉱の中の銅の含有量の低さ(0.6%)は、地下採掘
(これは被害が比較的少ない)が不可能であるということを意味する。ということ
は、ここは露天掘り鉱山となるであろう。この坑道は直径にして2kmに及ぶ予定で
ある。付け加えて、上に記した鉱物の廃棄物は660ヘクタール(約1550エー
カー)の広さの土地に貯蔵される。これとは別に汚染水を貯えておくダム用地221
ヘクタール(550エーカー)が必要である。この水は、銅を原鉱の他の物質から分
離する過程で出るものである(通常この処理には硫酸が使われる)。合計で、この開
発には鉱山自体も含め4025ヘクタール(1万エーカー)が必要となる(p80−
81)。 最後にこの鉱山計画には距離75km幅8mの道路建設が含まれている。
近代化の波が押し寄せていない地域に道路が開通することによって、大規模で無計画
な植民が起こることは、われわれは経験から知っている。調査書もプロジェクトに必
要な人口5000人の町を作ることを要求している。これは、現在最大の(そして唯
一の)町の人口が186人しかいないガルシア・モレノ教区(銅鉱床はその教区にあ
る)の人口が120%増えるということである。鉱山や油田発掘に沸く町にはアル
コール、麻薬、売春、性病(エイズを含む)、犯罪その他の社会問題がつき物であ
る。これらはすべて、日本企業がつくったEIAの中で「このような影響が出る可能
性がある」としてあげられているものの引用である。
鉱山地域のコミュニティ:フニン、バルセロナ、セロ・ペラド、ラ・リベルタドが鉱
山開発によって住民が移住しなければならない採掘区域内の4つコミュニティであ
る。これらのコミュニィティはおよそ100の農家が住んでいる。
地域内の生物分布帯への影響:採掘許可区域は海抜800mから3500mの間にあ
り、EISの中に述べられている以下の生物分布帯を含む:湿潤熱帯林、湿潤亜熱帯
林、高湿潤亜熱帯林、亜熱帯雨林、湿潤山岳林(p100);DECOINは加えて
もう一つの生物分布帯が影響を受けると見ている。それは高湿潤山岳林である。日本
側による研究によると、鉱山開発は大規模な森林伐採、気候の変化、コタカチ・カヤ
パス・生態系保護区への影響、絶滅の危機に瀕している何種類もの動物への打撃、特
に大型のほ乳類が”あさましい”森林伐採と爆薬の破裂音に影響を受けると予測され
る(p130)。(下記の影響を受ける動物の詳細リスト参照)
その他の影響:地震の結果、銅山開発で廃棄された鉱物や廃汚水が山肌を滝になって
流れ落ちるという潜在的可能性に加えて、降水量も深刻な問題となるのは間違いな
い。科学者は地球の気候の変化のせいで、すでにエル・ニーニョ現象の頻度や激しさ
が増していることに言及している。このエル・ニーニョ現象は南北中央アメリカの全
太平洋岸の生物に影響を与えている。過去何年間か、エル・ニーニョ現象は通常の降
水レベルの1000%増しの雨をもたらした。この多量の雨はインタグ地域で深刻な
地滑りを引き起こしている。そしてこれはほぼ確実に、フニンの銅山に開かれる廃棄
された鉱物を入れておく立坑をあふれさせるだろう。フニンのEIAを請け負ったグ
ループはこの事態を考慮に入れていない。しかも、彼らの通常の12ヶ月間の降水差
の見積もり−いわゆる”乾期”に対する雨期の降水量が150%増−はいただけな
い。ラ・フロリダ−エル・プラセール保護林での記録によると、この二つのシーズン
での降水量の差は550%である。
フニン地区で絶滅の危機に瀕する種:
1.ジャガー 2.メガネグマ 3.プーマ 4.オセロット 5.アンデスジカ
6.バク  7.コースタル・タピール(沿岸に住むバク?) 8.クモザル  
9.ホエザル  10.バルサ(花) 11.オソ バンデロン 12.山犬
13.パカラナ 14.アンデス・トーカン 15.カサドリ 16.ハイイロタカ
  17.ハヤブサ 18.アカアシミツドリ       
これはほ乳類と鳥類のみを見た場合のリストである。さらに全体−両生類、は虫類、
昆虫、植物−を網羅した徹底的な調査がなされれば、もっと長いリストになるはずで
ある。

 

50.「紙と森林伐採について考えるページ」作成のお知らせ

ホームページ作成のお知らせ
   「紙と森林伐採について考えるページ」

 熱帯林行動ネットワーク(JATAN)では、紙生産のための森林伐採の問題についてのホームページを作成しました。
 海外の様々な国で、製紙用原料のための原生林を含めた天然林の伐採が行われています。 原生林・天然林の伐採は、多様な生物が生息する生態系だけでなく、地域の環境をも破壊しています。海外の森林伐採には、日本の木材貿易と紙消費が大きくかかわっています。
 このホームページは、紙と森林伐採の問題について、国内の人々に広く訴え、関係者への手紙を書くなどの行動を促すために作成したものです。一度ご覧いただけると幸いです。

 URL:
 http://www.jca.apc.org/jatan/woodchip-j/

 内容:
   伐採地の状況
    現地最新情報
    オーストラリア
    ・タスマニア
    ・東ギプスランド
    ・西オーストラリア
    チリ
   紙原料の日本の貿易
   国内の紙生産・消費
   私たちにできること
    手紙を書こう
    身近な生活から

熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
小浜崇宏
新事務所:TEL 03-5367-2865 FAX 03-5367-8379
http://www.jca.apc.org/jatan/
森林保護のため、印刷やコピーはしないようにしましょう


49.エクアドルの雲霧林地域における鉱山開発事業

森林関係の活動家のみなさま

世界でも10指に入る生物多様性のあるエクアドルの雲霧林地域における鉱山開発事業
の可能性が、ふたたび高まってきました。

エクアドルのフニン地域では、かつて日本のODAにもとづき、銅山開発調査が行われ
ました。金属鉱業事業団を通じて、三菱メタル社が実際の開発調査を受託・実施しま
したが、住民参加・協議や情報公開のないトップダウン式の開発方式に対し、地域住
民の不満が爆発し、97年に調査キャンプを焼き討ちする事件に発展しました。

日本・ブラジルネットワーク(JBN)は、98年に実行委員会を組織して、98年に地
元の住民代表、アウキ市長、有機コーヒー生産組合代表の3名を日本に招聘し、JI
CA協議のほか、アドボカシー活動を行いました。

現在、世界最大規模のチリの鉱山会社コデルコが、日本の開発調査の結果にもとづ
き、採掘事業に関心を示しています。日本では今年の10月にフィエスタ・エクアドル
と題し、「エクアドルの生物的・文化的多様性に学び交流する」ことを目的とするイ
ベントが企画されています。そのなかでもフニン地域の鉱山開発問題と開発オルタナ
ティブ
(エコツアー、有機農業、クリーンエネルギー、民族文化の尊重)などを訴えていく
予定でおります。

今後、折に触れてこのエクアドル・鉱山開発問題に関するアピールを行っていく予定
ですが、皆様のご理解とご協力をお願いします。

以下、現地のNGOであるインタグ生態系防衛委員会(DECOIN)代表のカルロ
ス・ソリジャ氏からの、協力を求めるメッセージです。コデルコ社へのアピールを
行ってください。来年10月に1月間かけて日本各地で開催予定のフィエスタ・エクア
ドルでは、カルロス・ソリジャ氏と、現地のキチュア出身のアウキ市長(今年5月に、
80%の支持を得て再選)を招聘する予定です(アウキ市長の来日は2度目)。

なお、興味のある方は、さらにくわしい背景情報をお送りします。原後までご連絡下
さい(yuta@win-mail.net)

日本・ブラジルネットワーク(JBN)

原後 雄太

(2000年12月12日  以下、英文は省略)

48.WRM(世界熱帯林運動)の月刊通信から 38号の表題と要約

 ウルグアイ/英国に事務所のあるNGO、WRM(世界熱帯林運動)の月刊通信から、38
号の表題と要約を紹介します。
 世界各地の熱帯林問題の短信として価値があるかと思います。
 詳細の英文が必要でしたら、http://www.wrm.org.uyにアクセスして下さい。


(以下は要約つき)
【アフリカ】
- カメルーン:植林は森林破壊の間違った解決
 フランス統治下の50年代に、熱帯林の破壊対策として、「森林を復活させるため
に」4万haの植林事業が行われた。在来種の植林でさえも、単一樹種の植林では「森
林」を復活させることはできなかったし、ユーカリ植林は土壌の酸性化と川の漁業へ
の悪影響を及ぼした。また政府が全ての樹木の所有権を持っているために地元民との
間に土地の権利問題や、近隣の農民から有害鳥獣の住処であるとのトラブルも引き起
こしている。
 問題を引き起こす修復技術の推進よりも、根本原因である伐採企業とIMFの示すマ
クロ政策問題をこそ解決すべきである。

- ガボン:森林と温暖化の論争
 ガボンは石油と木材の輸出国である。どちらも温暖化に寄与する活動だが、温暖化
の責はこの国の人口増加にあるわけではない。多国籍企業の参入と先進国の過剰消費
が石油開発と森林減少の原因となっているのである。 丸太の生産は75年の百万m3か
ら90年代の3百万m3へと増加している。同様に石油も需要に応じて産出され続けてい
る。
 CDMの下で森林保護への補償金を払うことで、一方で石油を産出し続けられるとい
うのも変な話である。自国の責ではないにしろ、ゲームのルールを変えない限り、結
局気候変動の悪影響はこの国に還ってくるのだから。

- タンザニア:ビクトリア湖の新たな金鉱問題
 ビクトリア湖は世界で2番目に広い約700万haの淡水湖で、多くの地元民の暮らし
に欠かせない。湖の環境問題には、輸出漁業の乱獲と種の絶滅、富栄養化や産業から
の排水問題がある。これらは20世紀初頭の英国植民地時代のさまざまな商品作物の栽
培に端を発したものであるが、他の衣類や皮なめし産業、製紙工場、醸造所、なども
毎日2万lの産業排水を湖に流し続けている。
 今年6月にガーナと南ア系の資本に加えて大統領所有の企業が、南岸近くの金の採
掘事業に乗り出した。タンザニアとウガンダの環境保護団体は、採鉱に使われる有毒
なシアン化ナトリウムが漏洩して湖を汚染する危険を指摘して反対している。EUが近
い将来、有害物資に汚染された東部アフリカ産の魚の輸入を禁止する予定であること
から、輸出漁業への悪影響も指摘されている。
 
【アジア】
- ビルマ:外資と結びついた開発の人権侵害
 シエラレオネの軍政と癒着していたことで悪名高いカナダのICC社による、ビルマ
軍政を支援する「開発」のための採掘プロジェクトや、ヤダナガス田からの越境パイ
プライン開発における強制労働、そしてタイ電力公社によるサルウィーン川の大規模
ダム開発プロジェクトにおける水没予定地住民の強制立ち退きと軍隊によるせん滅作
戦は、いずれもひどい人権侵害の例である。

- カンボジア:オイルパームプランテーション
 旧ソ連大使館に住み着いていた99世帯は、プノンペン市当局の約束に乗せられて、
入植村モノロム1に移住したが、約束のオイルパームの土地は支給されず、雇用も半
数以下しか確保されず、多額の負債でオイルパーム会社に縛り付けられ、アグロフォ
レストリーの試みも禁止されていた。また近隣のタネイ村の300世帯は、土地をこの
会社に取り上げられ補償は一年以上も遅れており、近くの国道沿いに移住して商売で
日々の糧を得ている。

- 東南アジアの森林破壊、洪水と責任
 自然災害と呼んでいても、洪水には例えば森林破壊など人為的な要因が含まれてい
る。
 国連アジア太平洋経済社会理事会(ESCAP)は最近、この8月のメコン河の氾濫の原
因として伐採などによる森林破壊を名指しで批判した。激しい雨と洪水によりカンボ
ジアやベトナム、ラオス、タイで数百人が死亡し、百万人が家や土地を失った。
 またESCAPは、アジア地域の森林破壊が夥しいことを示している。アジア諸国のほ
とんどは1945年の75%から95年の25%へと森林率が下がっているにも関わらず、各国政
府は商業伐採と単一樹種植林のための森林破壊を推し進める政策を変えようとしてい
ない。

【中米】
- コスタリカ:単一樹種の「森林」の危険性
 過去20年間のフエタノルテ地方での単一樹種植林は完全な失敗だった。1000万米ド
ル以上もつぎ込んだ人工林の7割以上が成長不良である。二次林の持つ生物多様性が
無視されていた。言葉の上で「植えた森林」と呼ぼうが実際には人工林は森林ではな
い。メルク先住民族が商業伐採により絶滅に瀕した在来種のマステートを復活させよ
うとしているのには全く補助金が出ないが、4万haの単一植林には国から補助金が出
るのである。
 これらの問題にも関わらず、コスタリカ政府はCDMにプランテーションを含めるこ
とを強く支持している。どれだけの被害が出れば人工林は森林でないことを認めるの
か?

- ニカラグア:「チリ林業モデル」の採用
 94年の構造調整プログラムの締結は、この国の商品化に道を開いた。多くの森林の
伐採権が国内外の企業に付与され、先住民共同体は汎米大陸国際人権法廷に政府を訴
えている。開発と停止のせめぎ合いが続いていたが、チリの林業モデルを用いた、新
たな林業開発促進法の原案が作られ、7月から「コンサルテーション」の期間に入っ
ている。先住民族とのコンサルは一件だけであるが、「全ての森林を売り飛ばす無意
味な法律であり、全く別の法律が必要だ」と答えている。

【南米】
- ボリビア: 石油探査の先住民族に関わる懸念
 東部低地のベニ地方?で石油が発見され、この地域全体が産油地域とされることで
先住民族に大きな懸念が生じている。資源を保有していることは懸念の種である。南
米地域の石油漏出による河川の汚染の前例は数多い。

- ブラジル:忘れっぽいベラセル社とアラクルーズ社の権力
 NGO、タイガ救援ネットワークの記事への反論でベラセル社は、バヒア州のユーカ
リ植林は既に荒廃劣化した土地に行ったものであり、地域住民からも歓迎されてると
している。その忘れっぽさは驚きの種である。
 92年のベラクルーズ社としての参入以来、同社は環境NGOからマタアトランティカ
の森林破壊で訴えられ、93年2月には環境省によって操業を一時停止されている。親
会社となったアラクルーズ社は、この地域での活動を広めるべく、4万5千haの人工林
の環境影響アセスメント(EIA)を速やかに通させた、このままではEIAはアワスメント
になってしまうと環境NGOは批判している。

- 真のチリのための森林は?
 今後5年間で6百万ドル掛けて行われる林産業界の「チリのための森林」PRキャン
ペーンは、「木材は再生可能です」「チリのための森林」としてパインの人工林を映
し出すだけのイメージ戦略である。業界団体の調査でも97%が森林を危惧している一
般の人たちを惑わすためだけに企画されたものである。
 環境NGOは「真のチリのための森林」とは何かを明らかにする共同キャンペーンを
開始している。業界団体を出費のかさむキャンペーンに追い込んだことは誇ってもよ
い。

【オセアニア】
- アオテアロア(ニュージーランド):遺伝子組み替え樹木への反対運動
 この8月、ニュージーランドの環境リスク管理局(ERMA)は、
<www.context.co.nz>特別Webサイトで、森林研究所(FRI)の遺伝子組み替え樹木のフ
ィールド実験の研究申請に関して、700件の意見書を受け取った。通常は意見書50件
がせいぜいである。GPの遺伝子組み替え作物担当のマリオ・ラウトナーはこれを、公
衆の懸念の証拠であるとして、FRIがこのフィールド実験を自粛することを求めてい
る。
 もし京都議定書のCDMに植林が組み込まれれば、より多く炭素を吸収する魔法の木
を求める遺伝子組み替え樹木の研究に火を付け、環境を危険にさらすだろう。

小倉 正 OGURA Tadashi @Matsuyama-city
oguogu@jca.apc.org

(英文の部分は削除 米澤)

47.北海道の陸別国有林で違法伐採 グリーンピース現地視察で確認

(一部削除 米澤)
グリーンピース・ジャパン
福田未来子


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北海道の陸別国有林で違法伐採
グリーンピース現地視察で確認

2000年11月14日

環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、11月12日(日)北海道の陸別
国有林内にある水源涵養保安林の現地視察を行い、森林蓄積量、伐採率が林野
庁発表と比べ著しく異なり、伐採が適正に行われていないことを確認した。

現地は、日本ではすでに希少価値になる天然林地帯であり、ナキウサギ等の重
要な保護すべき鳥獣の生息地でもあると言われている。現況は、同時期に伐採
されたと思われる大径原生木の切り株が大量かつ広範囲に及んでいた。切り株
には調査印、ナンバーテープはなく、国自ら伐採を行ったと思われる。切り残
された原生木は細く弱々しく、または朽ちかけた老木が大半を占めている。水
源涵養保安林は、本来周辺にある水源を守る目的で保護されており、違法伐採
によって、その機能を保持することは難しいと思われる。

地元の元林業関係者によれば、このような違法伐採は氷山の一角という情報も
あり、国内全体に違法伐採が横行している可能性もある。国民の財産である貴
重な国有林で違法伐採がどのくらいの範囲で、どの程度行われているかは、現
在のところ一切わかっていない。日本政府は、1998年バーミンガム・サミット
で他のG8諸国と共に、違法伐採に立ち向かうための行動プログラムを採択して
いる。更に、今年7月の外相会合に提出された『G8森林に関する行動プログラ
ムの実施』において、国内の違法伐採問題の存在には触れておらず国内法につ
いて触れた後、法律を破ったものは罰金が科せられるとしている。 

なお13日(月)は、グリーンピース・ジャパンは北海道森林管理局帯広分局
を訪問し、以下の3点を要請した。
@
違法伐採への関与について真実を明らかにし、責任の所在とその対処を厳正に
行うこと。
A 調査が完了するまでの一時伐採中止
B 森林破壊現場の復元

林野庁は、自ら伐採を行うと同時に司法捜査権を持つという矛盾を抱えている
。従って林野庁が調査を行っても公正かどうかは証明されないので、独立した
第三者機関による科学的調査が早急に行われるべきである。
今後グリーンピース・ジャパンは林野庁・環境庁に対しも、陸別国有林の現状
について問題を明らかにし、同様の要請を行い、早急な対応を求めていく。

お問い合わせ:グリーンピース・ジャパン        

別紙2枚:グリーンピース・ジャパンと地元の団体の要請書

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

要   請   書

北海道森林管理局帯広分局長 殿
2000年11月13日

 グリーンピースインターナショナル
 森林問題担当 ティム バーチ
 グリーンピースジャパン
 森林問題担当 福田 未来子

 2000年11月12日現地(陸別190 林班い小班)を視察した結果、同地区の蓄□マ量、伐採
率共に林野庁の発表と比べ著しく異なることを確認し大きなショックを受けた

 現地は、水源涵養保安林であり現在の日本ではすでに希少価値になる天然林
地帯であ
る。その上、ナキウサギ等の重要な保護すべき鳥獣の生息地でもあると言われ
ている。
 現況として、同時期に伐採されたと思われる大径原生木の切り株が大量に見
られ、その範囲は小班全体に及んでいた。切り株には調査印、ナンバーテープ
はなく、国自ら伐採を行ったと思われる。切り残された原生木は細く弱々しく
、または朽ちかけた老木が大半を占めていて、明らかに水源涵養保安林として
の機能を保持することはむずかしいと思われる。
 何より、森林破壊の光景は、見るものを愕然とさせるに余りあるものである

 日本政府では、1998年バーミンガム・サミットで他のG8諸国と共に、違法伐
採に立ち向かうための行動プログラムを採択している。
 更に、今年7月の外相会合に提出された『G8森林に関する行動プログラムの
実施』において、国内の違法伐採問題の存在には触れておらず国内法について
触れた後、法律を破ったものは罰金が科せられるとしている。 
 今回の違法伐採疑惑問題は、日本政府自身が自らの法を犯しているという非
常にショッキングかつ国際的にも許されない事態に発展する可能性がある。 
 又、日本は『生物多様性条約』の締約国であり、このような状況下でどの様
に当地域の生物多様性を保護していると言えるのか、甚だ疑問である。アマゾ
ン、ロシア、インドネシア、カメルーンなどで違法伐採が横行している時、先
進国であり世界最大級の木材輸入国で、違法伐採を無くしていく事を世界に約
束した日本が、国内において政府自身により違法伐採に関与していることは到
底信じがたいものがある。
 林野庁は、この地区一体の蓄積量は正確なものではないとし、それ故伐採率
もいいかげんな数字だと発表しているが、国有林、特に天然林を切り出す北海
道の保安林がその様な適当な資料により伐採量を決められ計画を立て実行され
る事により、現地のような無残な状況になることは許されるものでない。
 グリーンピースは、まず陸別地域において独立した調査機関による調査を求
めていくと共に林野庁、環境庁に本件を問いただす所存である。
 一方、北海道森林管理局帯広分局に対し自らの違法伐採への関与について真
実を明らかにし、責任の所在とその対処を厳正求めるものである。
以上  

ーーーーーーー

要請書

北海道森林管理局帯広分局長殿          2000年11月13日
                       違法伐採を究明する会
                       代表 田中恵一


今回(陸別190林班い小班)の視察した結果林野庁に具体的要請を行う。

1.同地区の蓄積量を出した時期・調査方法・責任者。
2.同地区の伐採計画の時期、伐採率の算出方法・伐採量・責任者。
3.同地区の伐採実行時期・責任者・実行結果・責任者

上記の情報公開

それに対し我々は同地区の正式な現地調査を行い、林野庁の情報の正否を明ら
かにするものである。

調査方法として

1.同地区の小班全区の蓄積調査(分局の調査方法にならう。)
2.同地区の同時期に伐採されたと思われる切り株による伐採量調査

(特別監査方法にならう)

その結果を受けて、万が一不正伐採の事実が出た時点で次の地区の調査を追加
して行う。

191林班 は小班
191林班 ろ小班
190林班 ろ小班

以上、上記を実行する上で、当地の調査入林の許可を求める。


46.国際熱帯木材機関(ITTO)、熱帯林の持続可能な森林経営の達成に向けての具体的な目標を打ち出せず

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プレスリリース
                               2000年11月7日


                    熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
                    APECモニターNGOネットワーク(AM-NET)
                    ウータン・森と生活を考える会


       国際熱帯木材機関(ITTO)、熱帯林の持続可能な森林経営の
          達成に向けての具体的な目標を打ち出せず

 国際熱帯木材機関(ITTO)の第29回理事会は、10月30日から横浜で開催され、11月4
日に閉会した。ITTOは、1990年に「西暦2000年までに、持続可能な経営が行われてい
る森林から生産された木材のみを貿易の対象とする」という、いわゆる「2000年目標
」を策定したが、今年5月に行われた前回の理事会では、全体的には「2000年目標は
達成されていない」と評価しており、今後の取組みが注目されていた。しかし、今理
事会では当初から具体的な時期を定めた目標を検討することはなく、結局、目標の
「達成に向けて可能な限り迅速に移行するための最大限の努力(commitment)を再確認する」に留まった。
 これまで日本政府は加盟国の中で最も多くの出資を行ってきた。世界最大の熱帯材
輸入国である日本は、ITTOにおいて2000年目標に向けて進んでいることを、これまで
言い訳にしてきた経緯がある。
 今や、ITTOは持続可能な森林経営の達成に向けた具体的な時期を定めることができ
ず、その意志や能力が欠けていることを明らかにした。私達は、加盟国がこのような
機能していない機関への出資をやめ、真に有効な森林破壊を防ぐための機関やプロジ
ェクトへの出資を行うよう、再検討すべきであると考える。
 また、熱帯林地域の持続可能な森林経営が達成されていないことが明らかになった
今、世界最大の熱帯材輸入国である日本は、行政、産業界を含め、熱帯材消費に対す
る取り組みをさらに進めるよう、再検討すべきであると考える。

違法伐採に対する取り組みさえ決議できず

 10月30日のプレスリリースでも発表したとおり、今理事会では、違法伐採に関する
取り組みを行うことが期待されていた。決議案はEUから提出され、消費国により支持
されたが、生産国(ブラジルなど)の強い反対を受け、決議は次回に持ち越しにされ
た。言うまでもなく、違法伐採は持続可能な森林経営の達成に向けての大きな障害と
なっており、それさえも決議できなかったことに対して、我々NGOは大きな失望を隠
せない。
 少なくとも、ITTOは多くの国で横行している違法伐採を止めるための行動計画を作
るべきであると、我々NGOは考えていた。そして、生産国における法律の執行を強化
するために、消費国においても違法に伐採された木材の輸入を止めるための措置を行
うべきであると考えている。

インドネシアに使節団を派遣へ

 ITTOは、4人(生産国および消費国から2人ずつ)の専門家チームをインドネシア
に派遣し、持続可能な森林経営のための行動計画の作成を支援することを決議した。
これは、インドネシア政府の要請に基づいて行われたもの。インドネシアは、ITTOが
「いくつかの管理単位の森林において持続可能な経営が行われている」と報告した6
ヶ国のうちの1ヶ国であったが、その6ヶ国においてさえ、全体的には森林経営の状
態が悪いことを示している。
 専門家チームは、林産業の縮小、競争力の改善、植林の推進、木材の価値の再評価
、森林経営の地方分権化など、林産業の構造改革のためのパイロットプログラムの作
成を支援する。また、違法伐採に対する強力な対策を用いた行動計画の作成を支援す
ることも記載されている。我々NGOは、違法伐採に対して断固たる態度を示すことを
期待する。


 ITTOとは、熱帯木材の生産国29ヶ国と消費国23ヶ国とEUが加盟する国際機関で、造
林・森林経営活動の支援などの分野について国際的な協力を促進することを目的とし
ている。1990年に「西暦2000年までに、持続可能な経営が行われている森林から生産
された木材のみを貿易の対象とする」という、いわゆる「2000年目標」を策定し、
「持続可能な熱帯林経営の基準・指標」やその「計測マニュアル」などを作成してきた。

 今でも、インドネシアやブラジルなど、ITTOに加盟する生産国の多くの国において
、違法伐採が横行している。また、1990年にITTOが調査団を派遣し、伐採量の削減が
勧告されたマレーシアのサラワク州では、現在も先住民族の伐採道路封鎖による抗議
行動が行われている。

 熱帯林は、1990年から1995年にかけて、毎年1,291万haのスピードで減少した。こ
れは、1980年〜1990年の毎年1,463万haに比べて小さくなったものの、依然として大
きな数字である。全世界の森林減少の大部分が熱帯地域で起きていることは言うまで
もない。しかも、この数字には商業伐採による森林劣化が含まれていない。また、熱
帯林地域の丸太生産量は、1991年から1997年にかけて年平均4.1%増加している。熱
帯林破壊の問題は、決して解決した訳ではない。

(※JATAN 小浜さんのメールより 一部削除)

45.先住慣習地と樹木プランテーション 〜いまサラワクで何が起きているか〜

【サラワク・アップデイトより】

先住慣習地と樹木プランテーション 〜いまサラワクで何が起きているか〜

高山楽

大規模な産業植林が地元では大きな反対を受けているにもかかわらず、グローバ
ルレベルで積極的に進められている大きな理由の一つは、一般の人々に与えられ
る情報や概念が操作されていることである。「樹木」という概念は、(それがた
とえどんな樹木であったとしても)「森林」という概念の同義語として使用され
ており、「森林」という概念は、ほとんどの人々から良いものとして、また人間
に必要なものとして捉えられている。多くの一般市民(特に都市部に住んでいる
人々)にとって、大規模な植林が森林とは似ても似つかないものであるという事
実はなかなか理解されにくいことなのだ。(WRM, 1999, p.15)

 「サラワクに巨大な樹木プランテーションが造られる」というニュースが現地
から私の手元に飛び込んできたのは1997年の秋だった。一次産業が主要な収入源
になっているサラワク州で、油やしやゴムなどのプランテーションが造られるこ
とはそう珍しいことではない。「今度は一体何千ヘクタールのプランテーション
が造られるんだろうか」といつも通りニュースに目を通した私だったが「Borneo
Paper & Pulp」「373,700ha」と書かれた数字を見て、一瞬自分の目を疑った。サ
ラワクで最も盛んで、「広大な」と形容されて報道される油やしプランテーショ
ンでさえ、一農園数千ヘクタールの規模であるし、サラワク全体の油やし園を合
わせたとしても248,430ヘクタール(1998年現在)しかないのだ!私はその時初め
て、世界中の他のパルプ・プランテーションと比べても、他に類を見ない巨大樹
木プランテーションがサラワクで造られようとしているのだということを強く実
感したのだった。

 それから3年後、今年の6月になって、私はプロジェクト地域を訪れた。1997
年以来、私は地域住民の抗議活動や逮捕、裁判などについての情報を幾度にもわ
たって受けとっていた。プロジェクトは着実に進んでいる ― それが、今回私を
プロジェクト地域へ向かわせた一つの理由でもあった。また、過伐により森林資
源が乏しくなったサラワクで、伐採に代る産業が台頭してくることは目に見えた
ことだった。近年の油やしプランテーションの拡大もその一つの流れとしてみる
ことができるだろうし、気候変動が環境保護の重要なテーマになっている昨今、
そこに(二酸化炭素を吸収するのに役立つと言われている)樹木プランテーショ
ンという流れが生まれてくることもまた、予想できることだ。今回訪問したプロ
ジェクトは、今のところ気候変動対策と直接の関係はないが、サラワクの別の地
域では、既に日本企業による二酸化炭素固定のための植林の調査も開始されてい
る(「サラワクは今…」参照)。

 世界中の問題が多く指摘されるプランテーションにはある共通の特徴がある。
それは、大規模な土地に単一(または少数)の樹種を植えることであり、その目
的は多くの場合、輸出産品を作り出すことにある(WRM, 1999)。また、大規模で
単一であるが故に、生態系の破壊など、環境に様々な悪影響を与え、同時に、地
元の人々の「理解」と「合意」がなされぬままに進められることが多いため、社
会的影響も無視できない。今回は紙面も限られているため、後者の「理解」と
「合意」という基本的な視点からこのプロジェクトを見てみようと思う。

いざサラワクへ〜A村のケース

 うだるような暑さの中、早速ビントゥルの町より車に乗り込み、幹線道路、未
舗装の道路と走ること約1時間。プロジェクトによって影響を受けている村(A
村)の住民が集まる小屋に到着した。A村はサラワクのコミュニティの中では大
きな方で、64世帯約280人から構成されており、全世帯がプロジェクトに反対して
いる。A村の住民によれば、彼らは1844年から今の地域に住んでいる。この村が
抱える問題は、全世帯が反対しているにもかかわらず、一部の土地がプランテー
ションによって取られてしまったということだ。

 村の住民が地図を広げていかに村の慣習地がプランテーションによって脅かさ
れているかを説明してくれた。地図上には、村の慣習地を示す境界線が描かれて
おり、そのうち、どのくらいの土地がプランテーションによって破壊されてしま
ったかが示されている。この村は、焼畑地や森林などを含む広大な土地(ムノア)
を持っているが、南西の方からはBorneo Pulp & Paper(BPP)社が、北東の方か
らはSamling社の樹木プランテーションが押し寄せてきている。BPP社は既に村の
土地境界の中まで侵入しており、約680ヘクタールがアカシア植林のために使われ
ている。もちろん、村の合意も補償もないままだ。プロジェクトが開始されて以
来、村の住民たちは植林が自分たちの土地に近づいてきていることには気づいて
いた。そして1998年にはついに自分たちの土地が脅かされることになり、住民は
土地境界に立って植林地の造成を止めさせる直接行動に出た。しかし、そうこう
している間に、村の土地約680ヘクタールが開拓され、アカシア一色に変わってし
まった。 翌日、プランテーションが既に進められているという土地に案内され
た。車で走っていると、急に生えている樹の種類が変わり、気づけば周りはアカ
シアだけの林に変わっていた。しばらく走ると、今度はまだ新しい植林地に着い
た。熱帯林が存在したと思われる土地は、皆伐され、雑草くらいしか見当たらな
い。そこに数十センチほどのアカシアが一面に植えられている。こうしたアカシ
アはいずれ伐採されて紙パルプになり、先進国に輸出されていく。「植林」と聞
けば聞こえは言いが、これはれっきとした「農業」である。そこに元々存在した
生態系は破壊され、「森林」が持つべき機能はそこには既に存在していないのだ。

 さて、住民が初めてBPP社からプロジェクトについて連絡を受けたのは1999年に
なってからだった。この年、住民は奪われた土地の奪回と補償を求めて裁判を起
こしていた。村の住民は、BPP社から「ビントゥルにある役所に来てくれないか」
と要請を受け、役所に出向いたという。「何て言われたと思いますか?」そう私
に尋ねた住民は「今の全領域から立ち退くように、と言われたんですよ」と怒り
を隠しきれない様子で話した。「BPP社は補償と各家族3エーカーの土地を条件に
すると言ってきました」。しかし、A村の住民にとって、そんな条件が呑めるは
ずはなかった。彼らにとっては、土地の奪回が第一の目標であって、土地に対す
る金銭的な補償や、焼畑をするのに不十分な土地を与えられても意味がないから
だ。

B村のケース

 一方、中には積極的にではないものの、移住を既に受け入れた村もある。B村
は12世帯が住む比較的小さなコミュニティであるが、既に元のロングハウスを離
れ、企業が用意した移住地に生活している。私は、客観的に見ても決して条件が
よいとは思えないBPPの移住をなぜこのコミュニティが受け入れたのかに興味があ
った。なぜなら、この村はBPP社のプランテーションによって移住した最初の村だ
ったからである(私の知る限り、今現在もこの村以外に実際に移住した村はない)。
村に到着した私は、住民に挨拶して回った後に、村長の部屋に案内された。細身
で小柄な村長は、60歳前後といったところだろうか。軽く雑談をした後に、私は
徐々に本題の移住の話を切り出していった。「村長、なぜこのコミュニティは移
住することを選んだのですか?」。すると村長は次のように答えた。

「1998年3月に私たちは火事でロングハウスを失いました。その頃、ちょうど
BPP社から移住の話があり、移住することにしたのです。このロングハウスと、一
家族6万リンギの補償、3エーカーの土地を受け取りました。水と電気もただで
使っています。」

 サラワクの別の地域(バクン)で、ダム建設のために移住を迫られた住民(同
じように3エーカーの土地を与えられた)が、農地不足に悩んでいるというニュー
スを受け取っていた私は、3エーカーの土地で十分な食料が得られているのか疑
問に思った。「3エーカーの土地しかないのに、食料は十分に取れているんです
か?」

「ここから2時間歩いた所に、今も農業用の土地が残っています。そのうち道が
作られるそうですから、道ができれば30分で歩いていくことができます。その土
地があるので、食料は十分取れています。」

 私はここで何かがおかしいことに気づいた。移住して補償も受け取ったのに、
元の土地が残されているというのはいかにも変な話である。そんな美味しい話が
世の中にある筈がない。そう、恐らくこの村長は移住に伴って土地への権利が無
くなってしまっていることに、今も気づいていないのだ!BPP社のプランテーショ
ンはまだ開始されたばかりで、土地の開拓もほとんど進められていない。しかし
時期がくればこの村の土地も開拓され、アカシア一色に変わっていく。その時、
村の住民がどんな思いをするのだろうかと考えると、やるせない思いが心の中に
広がった。

 後で聞いた話によれば、B村が住んでいる移住地は元々、他のコミュニティの
土地で、州政府が補償金もなしに他の村から取り上げて移住地として使用してい
る土地だという。「(土地を所有している)C村の住民はまだ十分に状況を理解
していないけれど、もし自分たちの土地が使われていることを知ったら、B村の
住民は追い出されるだろうね」そうA村の住民は語る。

さいごに

 今回の訪問から分かることは、BPP社のプロジェクトが世界的に問題視されてい
るプロジェクトの例外ではないということだ。この記事は、今年6月に行った住
民に対する直接インタビューに基づくものであるため、必ずしも土地権や移住の
条件など、客観的な状況を反映しているものではないかも知れない。しかし、こ
こで特筆すべきことは、環境的な影響もさることながら、地域住民の中に十分な
「理解」と「合意」が生まれていないということである。サラワクでは今日も、
プランテーションを始めとする土地開発に関するブロッケードや裁判、逮捕など
が後を絶たない。これも全て、土地権を持つ先住民族の政府・企業主導の土地開
発に対する「理解」と「合意」の不足がもたらした結果である。近年ではこうし
た問題が先住民族とプランテーション労働者の衝突にまで発展し、死傷者を出す
ほどにまで深刻化している。世界最大級の樹木プランテーションが、こうした
「理解」と「合意」のプロセスを踏まずに進められれば、生態学的にだけでなく、
社会・文化的にも大きな問題を引き起こすことになる。

参考文献: World Rainforest Movement. (1999). Tree plantations: Impacts
and struggles. Montevideo, Uruguay: WRM.

【BPPファクトシート】
場  所: ウル・タタウ(ビントゥル)
植林面積: 373,700ヘクタール
産出量 : 75万トン/年
総費用 : 33億リンギ(約930億円)
造成開始: 1997年5月
植林樹種: アカシア
業  者: Borneo Pulp & Paper S/B(JV)
(出展:1996年環境アセスメント最終報告)

44.熱帯林問題に関心を持つ国内外のNGOが、国際熱帯木材機関(ITTO)加盟国政府に質問状を送付

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プレスリリース
                                2000年10月30日


                     熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
                     APECモニターNGOネットワーク(AM-NET)
                     グリーンピース・ジャパン


           熱帯林問題に関心を持つ国内外のNGOが
        国際熱帯木材機関(ITTO)加盟国政府に質問状を送付


 今年10月30日より11月4日まで、横浜の国際熱帯木材機関(ITTO)本部にて第29回理事
会が開催される。これに先立つ10月17日、国内外39のNGOは、加盟国に2000年目標に関
する公開質問状を送った(添付資料を参照)。

 NGOは、ITTOの2000年目標を達成するためのこれまでの行動は不十分であり、2000年
目標は失敗したという見解を持っている。ITTO自身も前回理事会において、全体的には
「2000年目標は達成されていない」と評価している。なお、これを受けた今後の取組み
については、前回理事会では生産国と消費国との論議がかみ合わず、決議は次期理事会
へ持ち越されている。

 ITTOが「いくつかの管理単位の森林において持続可能な経営が行われている」と報告
した6ヶ国についても、現実に違法伐採が横行している。また、1990年にITTOが調査団
を派遣し、伐採量の削減が勧告されたマレーシアのサラワク州では、現在も先住民族の
伐採道路封鎖による抗議行動が行われている。

 また、これまでITTOを含めた国際交渉の場で、持続可能な森林経営を促進するとの名
目において木材貿易における関税の引き下げが行われてきたが、我々は木材貿易の自由
化が持続可能な森林経営を促進するとは考えておらず、むしろ、それをより困難なもの
にしていると考えている。

 公開質問状に対する返事の期限は10月25日であったが、10月27日現在、実質的な返事
はITTO事務局長から得られたのみであった。ITTOの最大の出資国である日本政府を含
め、各国政府からの反応と関心が低いことは残念である。

 熱帯林問題に関心を持つ国内外のNGOは、ITTOに関して以下のように考える。

・少なくとも、ITTOは多くの国で横行している違法伐採を止めるための行動計画を作る
べきである。そして、生産国における法律の執行を強化するために、消費国においても
違法に伐採された木材の輸入を止めるための措置を行うべきである。

・これまで日本政府は加盟国中で最も多くの出資を行ってきた。今理事会でも持続可能
な森林経営の達成に向けた有効な対策を打ち出せないのであれば、各加盟国はこのよう
な機能していない機関への出資をやめ、真に有効な森林破壊を防ぐための機関やプロ
ジェクトへの出資を行うべきである。

 Manoel Sobral Filho ITTO事務局長からの返事では、2000年目標に関する前回理事会
における評価を述べている他、マレーシア・サラワク州において先住民の土地権が裁判
で争われていることやインドネシアでの違法伐採の存在を認めている。なお、違法伐採
に対するITTOの将来の取り組みに関しては、以下のように回答している。

「ITTOでは、データの収集や提供、解決方法の提言を主に行う、違法伐採の問題に関す
る独自のイニシアティブを計画している。次期理事会では、支援を求めている国におい
てケーススタディを行うための提案がされる予定である。その後、ケーススタディを報
告するための国際セミナーが予定されており、問題に関する共通の要素や解決方法の提
言が見つかれば、ITTOのガイドラインの作成が検討されるであろう。」

 次期理事会での違法伐採に対する取り組みが注目される。

 ITTOとは、熱帯木材の生産国29ヶ国と消費国23ヶ国とEUが加盟する国際機関で、造林
・森林経営活動の支援などの分野について国際的な協力を促進することを目的としてい
る。1990年に「西暦2000年までに、持続可能な経営が行われている森林から生産された
木材のみを貿易の対象とする」という、いわゆる「2000年目標」を策定し、「持続可能
な熱帯林経営の基準・指標」やその「計測マニュアル」などを作成してきた。

 熱帯林は、1990年から1995年にかけて、毎年1,291万haのスピードで減少した。これ
は、1980年〜1990年の毎年1,463万haに比べて小さくなったものの、依然として大きな
数字である。全世界の森林減少の大部分が熱帯地域で起きていることは言うまでもな
い。しかも、この数字には商業伐採による森林劣化が含まれていない。また、熱帯林地
域の丸太生産量は、1991年から1997年にかけて年平均4.1%増加している。熱帯林破壊
の問題は、決して解決した訳ではない。



43.ITTOの事務局長のDr.Filhoからの返答(英語)


 わかっていたことですが、事務局長としても、貿易自由化が輸入国と輸出国の双方の
持続可能な森林経営に及ぼすネガティブな影響については、認識がないようです。
 いろいろと認識のズレはあるようですが、とりあえず、メーリングリストに流しま
す。

 以下に、英語で申し訳ありませんが、ITTOの事務局長のDr.Filhoからの返答を掲
載します。もしも、この返答に対してコメントをしたいという方は、ITTOのメールアド
レス itto@itto.or.jp にコメントをお書きください。
 ITTOの会議は、横浜で10月30日から11月4日まで行われます。

 AMネット
 川上

*************************
Dear Sirs,

I refer to your open letter of 17 October 2000 conveying your deep concern
over the situation of the world's tropical forests and society and the
achievement or otherwise of the ITTO Year 2000 Objective. Let me say that
your concern for the tropical forests is indeed shared fully and genuinely by
ITTO and its members.

You may be aware that ITTO was established in the midst of global concern for
the fate of tropical forests and the pressure for urgent and definitive
measures to be taken to save this invaluable resource. It is no coincidence,
therefore, that the cornerstone of ITTO's work lies in its mission of
assisting efforts to bring tropical forests under sustainable management.
This mission has thus far entailed concrete international cooperation as well
as a myriad of initiatives in policy work and project activities to promote
the international trade in tropical timber, the sustainable management of
tropical forests and the development of tropical forest industries.

The driving force behind these ITTO initiatives has been the adoption of the
ITTO Year 2000 Objective. This was the strategy, formulated and adopted in
1991, by which members, through international collaboration and national
policies and programmes, would progress towards achieving sustainable
management of tropical forests and trade in tropical timber from sustainably
managed resources by the year 2000. The strategy was incorporated as one of
the operative objectives of the International Tropical Timber Agreement
(ITTA), 1994.

The ITTO Year 2000 Objective was an exceptionally challenging goal given the
stark reality of the forces at work. Nevertheless, despite the fact that
sustainable forest management as a concept has continued to evolve and to
become more difficult to attain - particularly in natural tropical forests,
despite the fact that abject poverty, population pressure and other symptoms
of under-development are still prevalent in most producer member countries,
despite a clearly inadequate flow of financial and technical assistance and
aid from the international donor community, and despite the effects of the
recent Asian financial crisis on efforts to finance improved forest
management, progress has indeed been made.

According to an independent review of progress towards the Year 2000
Objective, producer members of ITTO have made significant advances in: areas

of policy and legislative reform; the reorganization of administrative
arrangements; the development of new strategies and master plans for forestry;

the establishment of a permanent forest estate (PFE); consultation with local
communities; the expansion of forest lands dedicated to conservation; usage of

the ITTO Guidelines and criteria and indicators; the development of standards
for forest management; the investigation of the possibility of timber
certification; increasing awareness of the importance of sustainable forest
management; and producing more value-added exports. The study further
identified six producing member countries, Cameroon, Ghana, Guyana, Indonesia,

Malaysia and Myanmar, which seem to have established all the conditions to
manage some of their forests sustainably at the forest management unit level.
/ . . .
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Other producing members are moving in the same direction, although all
producing members still encounter problems of full implementation in the
forests. These problems include: strategies not being fully acted upon; a
shortage of qualified and trained personnel as well as finance; illegal
logging and poaching; and protected areas not adequately managed. Further,
more efforts are needed to: apply and enforce guidelines and regulations;
create greater awareness of sustainable forest management among
concessionaires, the timber industry, forest workers, farmers and other
communities; establish a sound basis for sustainable harvesting; implement
strict engineering specifications for road design and greater practice of
reduced impact logging (RIL); and secure and protect the PFE.

As for the consuming members of ITTO, progress is noted in respect to their
commitment to sustainable forest management relating to their own forest
resources, the incorporation of criteria and indicators for sustainable forest

management, and the development of timber certification schemes. Developed
consuming members have also provided technical and financial support to
producing members, though not necessarily channelled through ITTO. All
consuming members have reported a reduction or a phased reduction of import
tariffs on timber and timber products, particularly from developing countries.
Against these positive developments, the report expressed concern that many
good ITTO projects relevant to the ITTO Year 2000 Objective have remained
unfunded. Moreover, higher tariffs and duties being applied to processed
tropical timber products are not helping producing members who are striving to

develop capacity for secondary and tertiary processing. And more could be
done by consuming members to disseminate information concerning the beneficial

changes that are occurring in the management of natural tropical forests.

The study acknowledges that ITTO has probably done more in the thirteen years
of its existence than any other organization to advance the idea of
sustainable tropical forest management. ITTO's pioneering work in the
development of its action plans, series of best-practice guidelines, and its
criteria and indicators, has been particularly important. ITTO has also been
able to mobilize some US$145 million (of a total project expenditure of US$200

million) to fund projects and activities in direct support of the ITTO Year
2000 Objective. Conversely, the report points to a number of lost
opportunities, including the diluted nature of the first version of the ITTO C

& I, the reluctance of ITTO to assume a more proactive role in timber
certification, and the inadequate effort by ITTO to publicise its achievements

and those of its members.

In light of the steady progress made in the face of huge constraints, I
believe that the ITTO Year 2000 should not be construed as a guillotine or
deadline for the application of sanctions against exports of tropical timber
products coming from unsustainably managed sources. Rather, it should be
viewed as an indicating and guiding goal to facilitate the achievement of
sustainable forest management by all members of ITTO.

Following the review undertaken in Lima, the International Tropical Timber
Council (ITTC) has reaffirmed its full commitment to moving as rapidly as
possible towards achieving exports of tropical timber and timber products from

sustainably managed sources. The review has been very useful in providing
ITTO and its members with a valid basis to formulate and implement appropriate

follow-up policies and strategies for the new century and millenium. These
are expected to be taken up by the ITTC when it resumes deliberation on the
progress towards the attainment of the Objective at its coming Twenty-ninth
Session to be held here in Yokohama, Japan starting next week (30 October).

Although concrete and tangible progress has been achieved by ITTO and its
members towards the attainment of the ITTO Year 2000 Objective, we will be the

first to recognise that a great deal of effort is still required in dealing
with the problems of full implementation in the forests. In some ways, this
has been alluded to in your specific reference to the situation in Sarawak and

Indonesia, as well as in the first point of concern raised in your letter.


/ . . .
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The dispatch of the independent ITTO Mission to Sarawak in 1989 was the
cornerstone of ITTO's efforts to help address the problems confronting the
forest sector of that state. Following the mission, several ITTO projects
have been formulated, approved and implemented to assist efforts in promoting
sustainable forest management there. Some of the tangible results of the
efforts include the strengthening of the State Forest Department, reduction in

the annual rate of harvesting in the PFE to the level recommended by the
mission and the improvement of standards of catchment protection in production

forests. Subsequent improvement has also been achieved over the years
covering the amendment and updating of various legislations, including the
Forests Ordinance, the National Parks & Nature Reserves Ordinance and the
Wildlife Protection Ordinance, the addition of 1.5 million hectares of
reserved forests in the state which has helped increase the size of the PFE in

Malaysia by 13.7% to 14.3 million hectares, and the promotion of reduced
impact logging (RIL), including helicopter logging and the training of forest
workers. Sarawak is also included in the voluntary national timber
certification programme currently being developed by the National Timber
Certification Council (NTCC) using the Malaysian Criteria, Indicators,
Activities and Standards of Performance (M C & I), which are based on the
revised ITTO C & I as well as other relevant principles and criteria.

I believe that the problems in Sarawak as raised in your open letter should be

viewed within the context of the overall progress being made by the state
towards the attainment of the ITTO Year 2000 Objective. Even so, I have been
informed that the Native Customary Rights (NCR) lands in Sarawak are clearly
defined in the Sarawak Land Code and that no such lands are developed for
plantation projects (be it oil palm or tree plantation) unless with the
express permission and equity participation of the holders. Aggrieved
claimants of NCR lands are at liberty to institute legal proceedings in the
Court of Law, as illustrated in your open letter. I have further been advised

that it is absolutely not true that over one million hectares of forests and
NCR lands will be planted with Acacia mangium. The tree planting programme in

the state involves the rehabilitation of large areas of degraded land and
logged-over forests through the planting of indigenous tree species.

With regard to the issue of illegal logging in Indonesia, I completely agree
that illegal logging operates against the best efforts to promote sustainable
forest management: it not only has a damaging impact on the forest, it
reduces national revenue and foreign exchange and promotes the wealth of a few

(both within and outside a country's borders) at the expense of forest
dwellers. There is thus a clear need for illegal logging to be closely and
continuously monitored and for appropriate measures to be taken at the
national, bilateral and multilateral levels to counter this persistent
problem. However, the lack of genuine and reliable information on the nature
and extent of illegal logging hinders any efforts to address the issue. There

is also a dearth of information on the underlying causes and factors
contributing to this phenomenon. Indonesia has been experiencing turbulent
times; it is perhaps not surprising that the rule of law does not always
prevail. Yet from recent meetings with the Indonesian Minister of Agriculture
and Forestry, Dr Bungaran Saragih, my sense is that the country is making
genuine efforts to address its forestry problems. Dr Bungaran has requested
ITTO help and I will make every effort to ensure that we will make a
substantial contribution in the search for solutions.

I am pleased to inform you that ITTO is planning its own initiative on the
issue of illegal logging, primarily to assist in the gathering and
presentation of data and analysis and in the formulation of recommendations on

how to counter the problem. At the forthcoming Council Session, a proposal
will be put before the ITTC for case studies of illegal logging and timber
trade to be conducted in member countries requesting such assistance. At a
later stage, an international seminar is envisaged to report on the case
studies undertaken, to update information presented at the World Bank Seminar
on Control of Illegal Logging in East Asia held in August 2000 and to extend
available information on the issue to Africa and Latin America. Should
adequate common elements in the problems and recommended solutions be found,
the formulation of ITTO guidelines on the prevention of illegal logging and
trade in tropical timber may be considered.


/ . . .
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Finally, I wish to address directly your demand for us to justify the
existence of ITTO. Personally, I think that ITTO is one of the best mechanisms

in place to promote international cooperation for the sustainable development
and conservation of tropical forests and to arrest tropical deforestation. I
recognize that we have not fully achieved the Year 2000 Objective but, as you
point out in your letter, the best efforts of all concerned parties, including

NGOs, has so far failed to turn the tide. ITTO has some unique advantages over

other intergovernmental organizations. For example, within the bounds of our
membership we are democratic - producer members have an equal vote to consumer

members. Our projects are formulated and implemented by member governmentw,
reducing the reliance on foreign consultants and increasing the opportunity to

'learn by doing'. In fact, I should point out that although projects must be
submitted by governments, any organization can implement the project -
including NGOs. We already have a number of NGOs implementing or
co-implementing projects in our member countries; I strongly suggest that if
the organizations signatory to the open letter wish to see more action on the
ground they might consider becoming involved in our project program. Finally,
we are not encumbered by a bureaucracy: this means that we can - and do - act
fast to pursue opportunities for collaborative action in the field. The next
few years are crucial, not only for our small Organization but for the
tropical forests and the forest-dependent peoples. I am confident that our
Council will implement a range of measures, including achievable, measurable,
medium-term targets to help bring about genuine, participatory sustainable
forest management in member countries. If you wish to help shape our agenda,
then I urge you to attend the coming Council session.

I look forward to hearing from you again and to engaging in a dialogue on how
we can develop productive partnerships to achieve our common objectives.

Yours sincerely,



(signed)
Manoel Sobral Filho
Executive Director
※川上さんのメールの一部を削除しています。(米澤)

42.W R M B U L L E T I N 38  2000年9月号

※小倉さんのメールより、一部省略(米澤)

(WRM速報No.37は炭素吸収植林問題の特集号でしたので省略します。)
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各地の闘いとニュース
【アフリカ】
-ガボン:ロペ保護区の議論を呼ぶ合意
 ロペ保護区を伐採から守る政府と伐採企業、NGOの7月の協定では、オコウメ樹の
生えた1万haでの伐採を許す代わりに近くの5200haの高地原生林を新たに保護区にし
た。
 保護区ですら伐採が行われている現状を変え、特に生物多様性に富む地域を保護で
きたことを高く評価する声もある一方で、将来も伐採地の譲歩を迫られるとして既存
の法を厳格に適用することで伐採を食い止めるべきであったとする声もある。フラン
スのロジャーグループが95年に同様の協定破りを行った例もある。

- ケニア:カナダの鉱山会社に脅かされるマングローブ林
 世界のチタン資源の10%があるとされるケニア沿岸のクエール地区で最近1億5千
万トンの鉱脈が発見された。カナダの企業が開発を計画していることはモンバサ近く
の沿岸マングローブ林にとっては悪い知らせである。南の国々でのカナダ企業の行跡
は誉められたものではない。NGOのフォレストピープルプログラムでは「森林を堀り
崩す:カナダの多国籍鉱山企業のケース」としてこの問題を扱っている。

- ナイジェリア:誰を犠牲にして石油を掘っているのか?
 ニジェール河河口地帯の先住民族は、石油開発に伴う環境破壊や貧困、暴力にさら
されている。オゴニ人生存運動(MOSOP-UK)は、米国政府がナイジェリア軍にパトロー
ル用の高速武装艇を8隻軍事援助したことを告発して、人々が権利を持った、尊敬さ
れる人とし
て取り扱われるべき時期であり、そのために立ち上がるべきであるとしている。

- ジンバブウェ:森林破壊と貧困の関わりの神話を破る
 2月発行の「田舎での貧困と環境の関係の経験則:ジンバブウェ」の研究による
と、平均的な田舎のシンディ区では1990年代半ばには、家計の35%以上を森林からの
産物に、4分の3以上をこれら自然の恵みに負っており、中でも木材ではなく非木材
林産物の重要性を指摘している。このように彼ら自身の生死を左右する問題である森
林の劣化を引き起こしているのが貧困である、と主張するのはばかげた考えである。

【アジア】
- 中国とインドネシア:UPM社とAPRIL社
 15ヶ国で操業しているフィンランドのUPMキュンメネ社は世界でも有数の木材・製
紙会社であるが、そこにシンガポールのAPRIL社は上海近郊のチャンスー製紙工場の
51%の株を売却するとともに、パルプを供給する契約をした。APRIL社はインドネシア
での熱帯林を破壊しての紙パルプ用拡大造林に伴う住民や労働者との対立で悪名が高
い。UPM社はこの悪い評判だけを切り放してアジア地域に工場と資源を確保したこと
になる。

- インド:ラジャブ・ガンジー国立公園を「保全」するための先住民族の犠牲
 世銀のエコ開発プロジェクトの一環として行われている保護のための囲い込みに絡
んでカルナータカ州政府は、昨年の51家族に加えて今年9月にも30家族の先住民族を
力づくで立ち退きさせ、数名はけがで病院に運び込まれた。森林局はマスコミを通じ
て、外部の支援NGOが煽動しているとデマを流させた。
 北の囲い込み型の保護一辺倒の考え方と、森林は居住民を含めて一つの生態系とな
っており排除することは間違いであるとする考え方との対立の実例である。

- マレーシア:伐採に反対するサラワクプナン人のブロッケード
 移動採集民俗のプナン人のように、森林開発が文化の絶滅につながるケースもあ
り、暴力行為や脅迫の被害を受けてきた。
 8月11日には100人以上のプナン人たちが林道にバリケードを築き、彼らの伝統的
利用権のある土地で、ランジュン木材会社と親会社のリンブナン・ヒジャウ社などが
土地の権利を無視して伐採を行っていることへ抗議した。8月後半には耕作の都合で
村へ引き返したが状況が変わらない限りまた同じ活動をすることだろう。

- フィリピン:パラワン島の森林保護の新しいアプローチ
 フィリピン全土では森林破壊に手をこまねいているのに対して、パラワン島では
92年からの民主化プロセスの中で、各セクター合意の下で全島で商業伐採が禁止され
ている。過去の環境破壊の傷跡は残るが、新たなエコツーリズム産業など、生計を立
てる努力が続けられている。

- ヴェトナム:500万haの「再植林」プログラム
 政府はプログラム327の下で植林活動を推し進めていたが、多額の費用が掛かり、
世界銀行に支援を求めていた。98年には世銀のコンサルタントがこのプログラムを失
敗と評価した結果、新たに100万haの紙パルプ用植林を含む500万haの再植林プログラ
ムが作られた。99年12月には15ヶ国の援助機関と政府との間で覚え書も締結されてい
るが、トップダウンで、誰のための何のための植林かが不明なプログラムであるとい
う327への批判がそのまま通用するもので、300万haへの下方修正も農業地域開発相は
口にしている。

【中米】
- ベリーズ:エビ養殖がプラセンシア環礁のマングローブ林を脅かす
 この環礁では5つのエビ養殖場と2つの新規計画と2つの拡張計画があり、97年の
UNDPの報告書などですでに土地のわずかな環境容量を越えてエビ養殖が行われている
と指摘され、観光資源や自然の恵みなどへの悪影響が懸念されている。漁獲高への悪
影響も証言されるなど問題はすでに現れているが、政府のエビ養殖優遇政策はマング
ローブ林の破壊を無視して続けられている。

- ニカラグア:先住民族の権利とボサワ保護区
 東部ニカラグアのミスキート先住民達は87年に既に自治法を手にしていたが、近年
は国内外の投資家達の森林・水産資源の囲い込みの前に権利が無視されている。中心
部の75万haを初めとする原生林地域はボサワ生物多様性保護区として世界遺産に認定
されたが、この決定は先住民族の土地の権利をむしろ侵害し、そこで開発を進めるた
めに行われていると彼らは感じており、自分たちによる区画認定プロセスや立法過程
への先住民参加を政府に求めている。

【北米】
- メキシコ:環境活動家を有罪とする司法
 ゴールドマン環境賞を獄中で受けた良心の囚人、ルドルフォ・モンティエル氏は地
方裁判所で6年8カ月の実刑を受け、もう一人は10年の実刑であった。メキシコ内外
の環境・人権団体は彼らの自白は拷問によって得たもので、証拠もでっち上げたもの
であるとして釈放を求めている。多くの国々でこのように、法が正義に味方していな
い現実がある。各団体は、フォックス新大統領に対し執行猶予を与えるよう圧力を掛
け始めている。

【南米】
- アルゼンチン:森林破壊と人工林
 サンタフェ州(80年間で森林は590万ha→130万haに減少)とミショネス州(大半が森
林だったのが現在150万haしかなく年当たり7000ha減少中)の例でも、伐採会社と製紙
会社が継続しての森林減少を引き起こしている。人工林の開発は森林減少の一つの要
因である。

- ボリビア:水力発電ダム計画への異議
 西部のベニ河流域の水力ダム開発(エル・バラプロジェクト)は多くの団体の懸念を
呼んでいる。政府は最優先の開発計画として推し進めようとしているが、この地域は
空っぽではなく、複数の貴重な生態系の広がりと5つの保護区を含み、アマゾン先住
民の3部族1000人が暮らしている。 
 NGOのFOBOMADEの報告書によると建設道路を使っての後での森林伐採や、水没地域
の広大さ、下流への土砂運搬を遮断するための下流農地への悪影響および氾濫原を維
持できなくなる問題、ダム自体の水質悪化、ブラジルへの売電の利益よりも開発コス
トが高いため対外債務が益々増える問題、など環境・社会・経済的な悪影響を指摘し
ている。

- コロンビア:歴史文書もウワ族の土地の権利を支持
 オクシデンタル社の石油開発に伴う紛争は長らくWRM速報でも取り上げてきた
(No.22, 23,26,27,29)が、今回ウワ族は土地の権利を争う法的な闘いを開始すること
にした。彼らはスペインへ証拠の文書集めに出かけ、18世紀の土地の文書を文書館で
発見し、コロンビア政府ができる以前から彼らにその土地の権利があることが明らか
となった。
 
- ベネズエラ:ペモン先住民族のリーダー大統領に異議
 99年に制定された新憲法には先住民族の土地の権利の章が含まれたことは、ILO協
定169と同様に、先住民の方が開発を進める投資家よりもよく環境を守れることを認
めたものだと言える。しかしブラジル向けの高圧送電線建設に対してペモン先住民族
は闘い続ける必要があり、4つの村のリーダーは、生態系の中の一部としてのくらし
という宇宙観を大統領に示し、計画中止を訴えた。副大統領が以前交渉を持った際
に、賛同するリーダー達だけを首都に集め、協定にサインさせたことを非難してい
る。

【オセアニア】
- フィジー:マホガニー植林が引き起こしたクーデター
 60年代に英領政府がマツとマホガニーの大規模植林を進め、利益折半の約束で地主
からべらぼうな安価で土地を借りたことに問題は始まる。80年代に一度国有伐採企業
がマツを安価な輸出用ウッドチップとして伐採した際には、地主には利益が入らなか
った。2000年のマホガニーの伐期になり、土地がリース地であることを知らない米国
の投資家と地主は組んで利益を得ようとしたが、インド系の新政権がEUへの便宜を図
ってほしいと英国企業に1/3以上も安価に売り渡そうとしたため、地主達はデモを組
織し、結果的に5〜7月のクーデターとなった。結局首謀者は逮捕され、マホガニー
は安価に英国企業の手に渡った。

- ハワイ:なぜユーカリしか育たない?
 林道建設の問題などのため、州有林伐採と合板工場計画に対し「ハマクワの友」は
懸念している。植林計画の大半はユーカリであるが、他の国々でも多くの補助金漬け
でしか生き残れない産業をなぜハワイ政府が誘致して儲かると考えるのか?まるで他
の樹木が育たないかのような考えはおかしいと、彼らは環境影響アセスを求めた署名
を始めた。

【その他】
- 論説:温暖化交渉ーリヨンの教訓
 9月、世界中からフランスのリヨンに各国政府の代表が集い、11月にオランダのハ
ーグで開催される気候変動枠組み条約の準備会合を開いた。 代表団の中で、脅迫
「吸収源がなければ京都議定書を批准しない」と力自慢「賛同しないのはご自由です
が、、、」の戦術を多用する代表例は米国と日本である。また、自国の森林を吸収源
として売り飛ばしたい国の代表はラテンアメリカの国々である。
 悲しいことに、これが議論の焦点なのだ。大気への公正な権利、特に北の化石燃料
の消費削減、代替エネルギー源、利用効率向上と省エネといった本当の問題の議論は
ほとんど行われていない。
 地球温暖化は技術的な専門家や一部NGOに任せられる問題ではなく、権力の問題で
あり、皆が参加すべき政治の問題であることを皆に理解してもらわなければならな
い。
 問題はだれにでも理解できる単純なものである、つまり化石燃料を環境に優しい代
替エネルギー源に転換することである。気候変動は、何百万haものユーカリや松の植
林を行うことでは解決できず、今ある植林問題を更に拡大するだけなのだ。
 代表達を自由にさせれば、我々は皆災難に遭うだろう。よりまじめで責任のある行
動へ進むよう、会議場の中と外から同時に彼らに圧力を掛けることがリヨンの教訓で
ある。

小倉 正 OGURA Tadashi @Matsuyama-city
oguogu@jca.apc.org

41.国連大学「森の価値」シンポに参加して

10月12・13日、「森林の価値」と称して
持続可能な開発や生物多様性や炭酸ガス固定機能などに
つき、世界的研究機関の偉いさんと広中和歌子などの
環境政治家が集まり、各種報告がなされました。
「森林と持続可能な開発に関する世界委員会」と
言うのがあって、ここから立派な報告書(日本語もある)
が出されています。IPF/IFF、ITTO,
モントリオールプロセス、ヘルシンキプロセス等も
シンポで発表があったのですが、これらの機関の調査・報告と
何が違うのか、どうも国連関係者や議員さんが仲良しクラブ
を作って、サロンみたいなシンポをやって、実際には
「No Action」。そしてそれぞれの機関の経費は大半が
日本から出ている様子。このシンポの出席者には市民団体が
殆どいない。(企業は多いが)
税金の大きな無駄使いと言いたい。
C.W.ニコルさんが発表者の一人にいて、
私が、間伐材が今、日本の山に放置されたままになっている
事、を問題とする発言をしたら、その後のコーヒーブレイクで
「この会議で<村8分>が2人いる、それが君と僕だ」と
言われ、いまの林政の批判に意気投合しました。
色んな学者に、理論・議論はもう沢山、早くアクションを!
と訴えるチャンスが有ったのが収穫で、シンポの中味に新味はなかった。
( ITTOにも噛み付いておきました )

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Tokiharu OKAZAKI
Tel : 81-3-3951-1081 (NGO office)
81-3-3955-2617 (private)
Fax: 81-3-3951-1084
E-Mail:okazaki@foejapan.org (office)
hiroe@bf.mbn.or.jp (private)
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2000年9月23日より