ベートーヴェン 交響曲第1番 Beethoven: Symphony No.1

 ベートーヴェン 交響曲第1番
Beethoven: Symphony No.1
クラウディオ・アバド ウィーン・フィル 1988年
Claudio Abbado Wiener Philharmoniker (Vienna Philharmonic Orchestra)

アバドの演奏は、ライブ盤。弦のフレーズは優美だ。ブックレットを拝読すると、ハイドンのように同主短調によるのではなく、下属調の属七和音という、主調からみれば下行変質された第7度音を伴う主和音という極めて不協和で不安定な和音から始めているという言葉があった。どうやら、他サイトで拝見していると、ヘ長調、イ短調、一呼吸おいて、ト長調の和音となっているらしい。
ベートーヴェンならではのひと工夫だろうか。爽やかな感じで草原を歩いている感じに聞こえてくる。リズム感が、爽やかで素敵な楽曲だ。素朴すぎるほどで第3楽章のシンコペーションが、あまり明確に表れない嫌いがある。第4楽章の冒頭は、とても面白い出だしで、爽やかな快速になる。少し低弦の響きが鈍いが流麗な演奏だ。ピリオド演奏の方が、スキッとするかも。


■ ベートーヴェン 交響曲第1番 
Beethoven: Symphony No.1
シプリアン・カツァリス 1987年
Cyprien Katsaris リスト編曲ピアノ版

リスト編曲のピアノ演奏は、やはりカツァリスさんの登場だ。とても愉悦性の高い演奏で、ピアノ1台でオケの楽曲を弾くっていうリストの編曲作品を、みごとに表現している。軽快で、素晴らしい運動機能性を持っており、それがイヤミにならない。
軽妙で粒立ちも良く、ホント楽しい。冒頭、可愛く分散音を入れて始まる。「ふぁ~そ どぉ~れ そぉ そそそ らぁ~」力強くもあり、ふわっとして力を抜くところの微妙な音量の加減が、息をのんでしまうほど。
カツァリスさんの演奏は、音を足していると言われているようだが、はたしてどうだろう。ベートーヴェンが作曲した時に、こんな風にピアノの前に座り、譜面を起こしていたのかしら。ピアノで音を確かめながら交響曲を書いていたんだろうね。編曲は、リストの才能によるところが大きいが、速いテンポで演奏され、付点リズムがサイコーに心地良い。最初からピアノ曲だったかのように聞こえ、重厚な弦の和音部分も、ピアノで過不足なく、変拍子での変わり身のスムーズ。鈍重な響きは皆無で、あるべき音が全て鳴ってます~だろう。それにしても、よくまわる右手だこと。惚れ惚れしてしまった。一気に聴き進み、あっという間に終わってしまった。軽く3回程度は繰り返して聴けちゃう。なんて楽しいんだろう。9番まで全部揃っているのか確かめなきゃと思っている。



ベートーヴェン 交響曲第1番
1988年 アバド ウィーン・フィル G ★★★
1987年 リスト編曲ピアノ版 カツァリス Teldec ★★★★

ベートーヴェンの交響曲第1番(作品21)は、1800年に作曲されました。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、ピアノソナタ第8番「悲愴」や七重奏曲、6曲の弦楽四重奏曲などともに、初期の代表作として知られています。第3楽章にメヌエットとしながら、実質的にはスケルツォを導入したりして随所に試みが認められますが、ハイドン、モーツァルト等の古典派の作曲技法の影響が見られ、完全な2管編成のため「軍楽隊の音楽」と揶揄されたといいます。
第1楽章 ハ長調 4/4拍子、2/2拍子 序奏つきのソナタ形式(提示部反復指定あり)
作品の冒頭の和音は、その調性における主和音であるべきですが、下属調の属七の和音が使用されており、なかなかハ長調は確立されず、調性が不安定です。通常の古典派の感覚を逸脱したもので、独創性が認められるもの。第1主題は、モーツァルトの交響曲第41番第1楽章にも似た力強い旋律で、ハ長調の調性を強く確立させています。この第1主題(C-G-H-C)の上昇4度の動機は、全楽章に統一感を与えているものです。
第2楽章 ヘ長調 8/3拍子 ソナタ形式の緩徐楽章(提示部反復指定あり)冒頭は、フーガ風に開始されます。
第3楽章 ハ長調 4/3拍子 複合三部形式 メヌエットとされていますが、実質的にはスケルツォです。
第4楽章 ハ長調 4/2拍子序奏付きソナタ形式(提示部反復指定あり)
序奏のヴァイオリンの旋律が、G音から始まる上行フレーズが繰り返し提示され、だんだん長くなって最後にはF音に達し属七の和音の響きが形作られます。次に、1オクターブ上のG音まで達して、この1オクターブの上行音形と、それに続く旋律が第1主題としての役割を果たしています。
断片的な動機が発展して、主題が生まれるという形は、後の交響曲にも見られるものです。序奏の後の主部はロンド風でハイドン風、第1主題は、第1楽章の副主題(C-E-G-F-E-D-C)の完全な逆行となっています。


 

YouTubeでの視聴


ベートーヴェン 交響曲第1番
Symphony No.1 in C major Op.21
シプリアン・カツァリス - トピック Cyprien Katsaris - Topic
リスト編曲ピアノ版
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=HoeULp673KU
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=5pqJjgh6kTc
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=rhrZhXyW8-c
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=KDb9AkqMntQ

Beethoven: Symphony No.1 In C, Op.21
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 - トピック アバド
Berlin Philharmonic Orchestra - Topic
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=FetOWNlgoFI
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=y30qgWF76uI
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=Ofmu1Yox_GA
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=kTcQq9sRGfE


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