ベートーヴェン 交響曲第2番 Beethoven: Symphony No.2

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Beethoven: Symphony No.2
リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 1987年
Riccardo Muti Philadelphia Orchestra

ムーティの演奏は、活き活きとした活劇を見ているかのような勢いがある。瑞々しく流麗で、エネルギーの迸っている演奏だ。ベートーヴェンの交響曲は、第3番の英雄以降しか、あまり聞かないのではないだろうか。聴いてつまらないわけではないが、交響曲全集に収録されているものの、部屋の片隅に追いやられたかのような感があって、わざわざ取り出してまで1番も2番も聞かないように思う。今日は、ムーティ盤を聞いたが、すごく勢いがあって、瑞々しく演奏されてて、ほほぉ~っ 良いやんって感じなのだ。
旋律の流麗さ、活気ある流れには、やっぱり舌を巻いてしまう。木管の柔らかいフレーズが間に挟まっているのは、皮がパリパリ 中はジューシーという感覚に似ている。素材を活かす巧さ。がっしりとした弦と金管のフレーズの後ろで、さりげなく吹かれている木管のフレーズは、なんとも言えない美味だ。なんてチャーミングなんだろう。クラリネットも可愛く転がって装飾音を奏でており、ハイドンとは違った明るさがある。抜けるような青空のような明るさとは違って、しっとり陰影のあるフレーズで、中音域の弦の和音が大変美しい。中音域の幅の広い厚みのある音が広がっており、考えごとをしているかのような、ほのかに微笑むような、表情のニュアンスが美しい演奏。特に第3楽章。ベートーヴェンの楽しさの1つに、付点のリズムがあると思うが、その先駆けとも言える楽章になるだろうか。同じ音型を楽器を変えて楽しむ。ここで、この楽しさを知ったね~。いろんな仕掛けを考えているので、とても面白い。意表を突いてくる。EMI特有のモヤ感があり、スカッとしたヌケの良い録音ではないので、ちょっと悲しい。


■ ベートーヴェン 交響曲第2番
Beethoven: Symphony No.2
ヘルベルト・ブロムシュテット シュターツカペレ・ドレスデン 1979年
Herbert Blomstedt Sächsische Staatskapelle Dresden (Staatskapelle Dresden)

ブロムシュテットの演奏は、柔らかすぎず硬すぎず、メリハリがあって愉悦性が高い。美音だと感じ入る。ゆったりめのテンポだが、フレージングにキレがありスイスイと進んで行く。ルカ教会でのセッション録音だけあって、すこぶる良い音響。ひやぁ~嘘みたいに豊かに響き、美しい残響が聞こえてくるという優れた録音だ。主題が主部に入ってくると勢いが増し、低弦のゴシゴシ弾かれているところも力強い。バランスのよい響きが収録されている。超喜んでしまった。ティンパニーの音も力強く叩かれているが、程よい響きが教会のなかで木霊のように響く。美音のくせに、ツンっとすましておらず、筋肉質で熱いし、アポロの彫刻を見ているかのような八頭身という感じの均整の取れた演奏である。この1楽章を聴いているだけでも、これはすごい、これは絶品! 歌心はあるし、響きが芳醇で言うことなし。超シアワセ気分になってルンルンで口ずさんでしまうほど。弾力のある美音で奏でられると、これだけ、愉悦性を感じられるんだと、改めて驚かされた演奏だ。


ベートーヴェン 交響曲第2番
Beethoven: Symphony No.2
レナード・バーンスタイン ウィーン・フィル 1978年
Leonard Bernstein Wiener Philharmoniker (Vienna Philharmonic Orchestra)

レニーさんのベートーヴェン交響曲全集BOXは、ライブ盤だある。久々にお聴きしたのだが熱いし濃い。ゴリゴリした感覚が、耳慣れすると面白くなってくるが、相当に濃い演奏で、厚すぎて、うぷぷぅ~ ウィーンフィルの艶のあるなだらかな美音が醸し出された演奏というより、アタックの強い演奏だ。古い輸入盤なので、録音状態は改善されたかもしれないが、バンバン、ドンドン、ゴリゴリという感じで響く。躍動的なリズム感は、スマートとはとても言えず、重い荷物と格闘しているかのよう。ティンパニーが強烈で、インパクト強すぎて台無しにしちゃう感がある。木管のフレーズや弦の優美で繊細な、優しいフレーズを壊しちゃう。こんなに鳴らさなくても・・・と凍りついてしまった。)ボコボコにされた感じで、打ち身が酷く疲れちゃう。
ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、この2番を書いた頃には、既に難聴が始まっていたというし~ えっまだ、1770年生まれだったから32歳頃でしょ。それなのに、もう悪くなってたのかと驚くほど。そんなことを感じさせないリズミカルで明るい楽曲だが、この演奏を聴いた当時は、レニーさんまで、耳が悪くなったのかと心配しちゃいました。


ベートーヴェン 交響曲第2番
1978年 バーンスタイン ウィーン・フィル G ★★★
1979年 ブロムシュテット シュターツカペレ・ドレスデン BERLIN ★★★★★
1987年 ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 EMI ★★★★
未聴は未整理です。

ベートーヴェンの交響曲第2番(作品36)は、1802年に作曲されています。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、ハイドンの枠組みのなかではあるが、作曲技法として進化しているそうです。第1楽章序奏の規模が拡大し、重要性が増していること、動機が、より緻密になり、ソナタ形式楽章におけるコーダが第2展開部としての様相を呈し始めていることなどが指摘されるとのこと。また、木管楽器(特にクラリネット)が活躍し、チェロと、コントラバスを分割して扱う手法が、顕著になっていることが注目されるとのことです。
第1楽章 ニ長調 4/3拍子~4/4拍子 序奏付きのソナタ形式(提示部反復指定あり)
序奏部は、大胆な転調を含む大規模なもので、ニ短調の主和音がアルペッジョで下降するパッセージが見られます。主部は、力強い第1主題と、穏やかな第2主題からなっており、展開部は長く2部に分かれ、コーダも長く第2展開部としての役割も果たすもの。第2楽章 イ長調 8/3拍子 ソナタ形式 旋律の美しさによって有名です。第1主題部は弦楽部に始まり、木管で繰り返されるもの。第2主題は、第1ヴァイオリンで導かれ、コデッタの後、反復なしで第1主題を主とした展開部に入り、再現部は、対位法を効果的に使ったものとなっています。
第3楽章 ニ長調 4/3拍子 複合三部形式 交響曲に初めて「スケルツォ」の名称を用いたもので、規模が小さいもの。
第4楽章 ニ長調 2/2拍子 ロンドソナタ形式 問いかけるようなユニークな動機の第1主題で開始し、動機が楽章全体を支配しています。チェロによる田園的な経過句の後、木管に第2主題が現れ、短いコデッタの後、反復なしに展開部へ移行します。劇的な迫力があり、総休止を効果的に使って進行するものです。コーダは、全体の3分の1を占める長大なものです。初演では「奇を衒いすぎている」と評されたそうだけど~ 次の3番に繋がる重要な作品です。


 

YouTubeでの視聴


ベートーヴェン 交響曲第2番
Beethoven Symphony No. 2 in D Major, Op. 36
シュターツカペレ・ドレスデン - トピック ブロムシュテット
Staatskapelle Dresden - Topic
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=8ChmtfUdue8
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=FEoCJ-KtTmg
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=TiiY6619NkM
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=BpWJhtE0xmw


Beethoven Symphony No. 2 in D, Op.36
リッカルド・ムーティ - トピック Riccardo Muti - Topic  ムーティ フィラデルフィア管弦楽団
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=LJgSS6I60HE
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=3IODxQ_lmq0
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=y9yI6ZbVQWE
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=SW5zH5ELCuI



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