「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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ベートーヴェン 交響曲第4番
Beethoven: Symphony No. 4


ハンス・シュミット=イッセルシュテット ウィーン・フィル 1966年
Hans Schmidt-Isserstedt
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。とても66年の音とは思えないほど、豊かな音で美音。優雅で楽しい。繊細で、特に、木管の音色にはうっとり〜しちゃいます。

1楽章
このハンス・シュミット=イッセルシュテットさんの盤は、同じウィーン・フィルでも、78年のバーンスタイン盤とは、雲泥の差ほどある盤である。レニーさんを引き合いに出して悪いが、ホント違うのである。
確かに、1966年と古い録音なのだが、なんのなんの〜 
う〜ん、こりゃ凄いと唸ってしまうほど、デッカ盤の綺麗な録音なのだ。
で、典雅と言って良いほど、優美で、格調高く、流麗な響きとなっている。干支が一回りすると、これほど違うのかなあ。昔は良い音してたんだなぁ〜なんて、驚いてしまう。

冒頭の「どぉ〜〜 そぉ〜み〜ふぁ〜れ〜 みどれし そぉ〜〜ふぁ」と、重い暗い雰囲気のなかで抜き足差し足風に出てくるのだが、ここのフレーズには膨らみ感があるし、息づかいが深い。
単なる、慎重な音の置き方ではなく、聞き耳を立てたくなるような、劇を見ようかという感じの雰囲気があるのだ。
特に、最後のヴァイオリンの高音域の音色 「しっしぃ しぃぃ〜 しぃ〜(ごろごろごろ)れぇ〜」という間合いの巧いこと。引っ張るなぁ〜と、ニヤリと笑えてしまう。

で、「しっしっしぃ〜 ジャーン っしぃ〜しっ 」「れぇぇ〜 っれっれっ れれれれれれ」 と、勢いよくテンポアップして奏でられていくところは、足腰が柔らかく、優美なんだよなあ。
歯切れは良いし、格調の高さがあり、サロン風楽曲のように爽やかに感じられる優美さを持ち合わせている。音も、かなり美音だ。
音が上に向かって広がっていくっていう感じというか、ホント美音なのだ。
ヴァイオリンに、弾む木管の音色を聞いてしまうと、ひゃぁ〜 綺麗やんっ!絶品っ。
そして、このために、冒頭の抜き足差し足フレーズがあったのかしらん。って感じで、ここのフレーズに差し掛かってくるだけで、もう耳が喜んで喜んで〜 こりゃ〜ご馳走だぁ。の世界なのである。

アホなワタシは、まるで、美女を奪いにやってきた若い男性が、忍び足〜 むふふっ。で、駆け足になってきたところで、あー ここで、喜びを発散しながら、誘拐が成功っ!
両名、喜び勇んで、駆け落ちしちゃった〜と言う感じで、手を取り合って、ワクワク、ウキウキしながら、駆けだしていくような光景を思い浮かべてしまうのである。
(あぁ なんて下品な想像だろう。これは、モーツァルトのオペラの一幕か?)
まっ こんな風に、ウキウキさせてしまう歌劇を見ているかのような、ベートーヴェンなんである。
特に、ペコペコペコっと鳴ってくるファゴットの響き、絡みつくクラリネットに、透き通るようなフルートやオーボエの音色には、どひゃ〜ん。綺麗すぎる。
で、適度な大きさで鳴ってくるティンパニー。
特に、木管には、高音域にすわーっと爽やかな音が出てくると、天使さまの声のように聞こえて、惚れ惚れしちゃいます。フルート、オーボエ、クラリネットの美音には、完全にノックアウト。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ」という振り子のような冒頭に続く、「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜〜しら しっそふぁ〜み ふぁ そ らし〜し〜ど れ〜」と、優美で繊細なフレーズが続く。
もちろん、弦のフレーズが主体なのだが、ティンパニーのしっくりとした叩きのうえに、低弦の響きが、はまっているし、フレージングが長めで、綺麗な持続音が乗ってくる。
「どふぁ どふぁ どふぁっ・・・」と締めてくる音も、これが、何気ないのだけど、丸い響きがするのだ。
音のふんわり感と、微妙に音を大きくして、ふっと息を継ぐような、間合いがあるんだよなあ。
「んたら らららら たららら〜」のフレーズも、まろやかだし、そこに木管が、きりっとした音色で乗ってくる。
重層的に鳴ってくるところでの木管の音色や、金管の音色が、ちょっと明るめで、ちょっと、暗い響きにならないとダメな感じのフレーズになると、う〜ん。ちょっと、違和感を覚えるんだけど。
ソロになっているところは、ハイ、明るく伸びやかなフレーズが生きてますねえ。
ホント、クラリネットの音色が、ぽわ〜っと浮かんで消えていき、ホルンと絡み、恋に憧れを抱くような少女のように愛らしい。ホント、木管の音色は、絶品っ。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」の後に続く、音階のようなフレーズ、そして「っそ〜っし れれれそっ」という3つのパーツが、そんなテンポアップしては来ないのだが、弾み方が優美だ。
で、楽器の受け渡し、音のバタバタっとしないで、まとまりが良い。畳みかけてくるところは畳むけれど、あとは、のびのび〜という感じがする。木管の「うぱうぱ そしれふぁそ らそふぁみれ らどみふぁそ しれふぁそ らそふぁ〜」ってな感じのフレーズも、ポコポコ言ってて面白い。木管の二重奏は良いですね。
「ど みぃ〜ど れふぁ〜れ (れっ ふぁ ら〜) れ ふぁ〜れ み〜そみ〜(みっそっし〜)」
「み そみ〜ふぁ〜そら〜 らっら っそっそ ふぁっふぁ み〜」
愛らしいとしか語彙が見つからないけれど〜 可愛いですねえ。
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」のというフレーズしか、耳に残らずに終わってしまうような盤が多いなか、この中間部の可愛らしさには、ハイ、チャーミングで、微笑ましいデス。

第4楽章
4番って言えばクライバーさんの盤が有名だけど、あのテンポは、凄かった。
で、このシュミット盤は、さほどテンポはあげないのだが、快活さを持って喜びにあふれてて〜
「どしどみ そらしど れふぁそふぁ みれどし しっどっれっ!」
弦が、細かくカシカシ言っているなか、「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」
「そどみそ ふぁみふぁれ どみどら そっそ そぉ〜」
ハイドンの驚愕さながら、びっくり状態の大きな音で、「そっそ どしどみ れどしど しらそふぁ・・・」と、落ちていくが、品は良いし、その後に、綺麗な木管の通る音が入ってくる。
「そぉ〜っそ ふぁれどら しそふぁそ そらっれっ」って奏でられるフレーズの後ろでパコパコって囁く響きも良いし、チェロの甘さも出てくるし、バランス良い、見通しの良いフレーズが続く。
もちろん、この楽章の特徴である、「うぅ〜 パぁ〜 うぅ〜 パぁ〜」と面白いフレーズも、「れぇ〜ど ししらら そそっし そそっし」という、オチのついたフレーズも面白いけれど、イッセルシュテット盤は、特に、繊細なフレーズが楽しく聴けちゃうのだ。
無窮動のような主題に、耳を傾けるのも大好きだし、放出するような、う〜ぱぁ う〜ぱぁ。というフレーズも面白いけれど、この盤は、優美で、リズミカルではあるけれど繊細。

中庸って方も多いんですけどねえ。確かに、そうかもしれないけれど、筋肉隆々って感じや、ゴリゴリ言っている硬い盤とか、快速痛快盤など、いろんなタイプの演奏があって、確かにそれぞれに面白い。
でも、イッセルシュテットさんの盤は、ちょっとアプローチが違って、とっても繊細で、新鮮に聞こえるように思う。なんて可愛いフレーズが、この交響曲に詰まっているんだろって〜 じーっくり聴けば聴くほど、耳から、鱗状態だと思いますねえ。4番って面白いっ。そう理屈抜きに思っちゃう。
総体的には、楽しくてウキウキしちゃう感じで、結構、女性的で繊細です。
古いけれど、問題なく録音状態が良いので、一度、おためしあれ〜。
バーンスタイン ウィーン・フィル 1978年
Leonard Bernstein  Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

殴られた気分だ 

録音状態はまずまず。ドスコイ状態で、バタバタ、ゴリゴリ〜馬車ウマのような馬力があって、猛烈と土煙をあげて走っていく。その土煙やすごい。ばらけてしまって〜 情熱的なのはわかるが、ここまで、ドスコイで演奏しなくても。これが、ウィーン・フィルなの?
野蛮というか、猛烈な勢いで走って逃げちゃいました〜という感じの演奏だ。ある意味、これをウィーン・フィルに演奏させちゃったというのは、すごいんですけど。
ベートーヴェン交響曲全集BOX
1楽章
このウィーン・フィルで振ったバーンスタイン盤は、ライブ盤である。
スイスイっと走っていくし、重低音の響きも厚みがあって、熱い。 冒頭は、そろ〜っと、「そぉ〜 みぃ〜 ふぁ〜 れ〜みどれし そぉ〜〜ふぁ」と、重い暗い雰囲気のなかで抜き足差し足風に出てくる。
その後、うって変わって、「しっしっしぃ〜 ジャーン っしぃ〜しっ 」
「れぇぇ〜 っれっれっ れれれれれれ」
「みどそど みそどみ らふぁれど しそふぁれ・・・」 と続いていくのだが、が、この時のティンパニーの響きが、ひぇ〜っというほどの熱さを持っていて、冒頭から、熱がこもっているのだ。

ウィーン・フィルの流麗な響きを、こんなにゴツクしちゃってどうするの?って感じだが、ドスンという響きのティンパニーの音と共に、悲鳴を上げている。
キレは抜群に良いのだが、打楽器軍団が、まるで、ムチを入れられて走っていく馬車馬さながら〜 猛烈な土煙をあげて、どどど〜っと走っていく。 まあ、ある意味、ショルティのシカゴ響の盤以上に、想定外のように、熱くて猛烈なことに、まず、度肝を抜かれて驚かされる。ひやぁ〜 これ、ホントにウィーンなの?

録音状態は、ライブ盤ってこともあって、さほどヌケが良くない。
しかし、この迫力には圧倒されるし、のっけから、ぐいっ。と引きずり込まれるものがある。
「れっ れれれっ れれれっ・・・」という弦の響きには、柔らかさもあるけれど、いきなり沸点に達したように熱いのだ。
まっ このティンパニーの音と低弦の馬力だけでなく、フレーズ自体には、弦の流れる雰囲気も持ち合わせているので、気持ちが良いって言えば、すっかっとしてて気持ちが良い。
まっ それだけ〜って感じもする演奏でもあるのだが、熱くて、若々しく、青春時代の若書き風に演奏されてて、すこぶるエネルギッシュである。
もっとクールに冷静に演奏してくれててもよかったんだけど。これだけ、ライブ盤特有の、燃え上がる演奏を 聞かされたら嬉しいかも。まるで、マグマが噴出してきた火山の噴火みたいだけど〜
むふふっ これを生演奏で聴いたら、まあ、面白いし、楽しいとも思う。

それに、木管の綺麗な音色は、ハイ、これ、もちろん健在でありまして〜 ドスコイ状態の馬力のある、マグマの噴出を彩っており、フレーズの、間合いにアタマを出してくる。
ふふっ。「パパパパ パパパパ どぉ〜ふぁ〜そっそ どぉ〜」 このフレーズだけでも、癖になりそう。(笑)
艶のある弦と、抜群の馬力のある低弦、可愛くて綺麗な木管っ。この役割分担の見事なこと。
決して美音ではないし、優美でもないし、まっ、まるで熱い火の玉のように、勢いで走っていくけれど〜
柔らかいフレーズと、ごっつい音の圧倒的な広がり感が、見事に描かれて、これはこれで耳のご馳走となっているかも。とにかく、血湧き肉躍る風演奏である。

2楽章
「どふぁ どふぁ どふぁ」という振り子のフレーズの後に、「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜〜し〜ら しっそ ふぁ〜みふぁそ らし〜ど〜れ〜」と、大変綺麗なフレーズで、 歌うように演奏して欲しいのだが、ちょっと無粋な感じがする。
ウィーン・フィルとは思えないほど、中音域の音色が聞こえず、「どふぁ どふぁ どふぁっ・・・」と、1楽章に大活躍だったティンパニーが、またもや顔を出してくる。
「どっふぁ どっふぁ どっふぁ〜」と、これまたティンパニーの音が大きいのではないかしらん。
空中分解風になってしまって、中音域がカスカス。 オーボエの音が浮いてしまっているし、木管がまろやかに絡みついて来ない。 「んたら らららら たららら〜」のフレーズが、悲惨な感じで、ちょっと壊れているみたいだ。
えっ なーんか、アマオケみたいになってるんですけど。困ったなあ。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」と、優美に流れてくるフレーズだが、ちょっと重いかな。
木管は可愛いのだが、「そぉ〜しぃ れれれ そぉっ」というお尻のフレーズの方が重いかもしれない。
ワタシが、女性的なフレーズだと、勝手に思っているからかもしれないが、柔らかさよりも重厚な感じ。
筋肉質というよりは、ちょっとお肉がついちゃった感じで、ドドドっ・・・という響きの方が勝っているせいかもしれない。
木管も、可愛いわりには、ちょっと線が細いというか、切れ切れに聞こえてしまう。
弦と絡むような、まとわりつくような可愛さが少ない。音質が、ちょっとばらけてしまっているのかも。
どうも〜難しいなあ。 4番って、なかなか面白い楽曲なのだが、男性的であり、女性的でもあって、両方の天秤が、ちょうど頃合いというバランスが整わない。
情感が、どことなく薄いというか、ふわっとした幻想的で夢見るような雰囲気が少ないからかもしれない。

4楽章
う〜ん。ゴツゴツしていてるが、ちょこっと可愛い楽章になってて欲しいのだが、ごーっという響きが勝っていて、優美じゃない。やっぱり、1楽章同様に、ティンパニーの響きが、おっそろしい地響きを立てて走っていく。
フルートの響きは良いのだが、木管が、ワタシの耳には可愛くは囁いてくれず、弦と一緒になって走っていってしまう。丸くて弾むような響きになっておらず、木管群が、こんな刺々しいのは、う〜ん。困ったモノだ。テンポが速い。速いのが、荒くたい。という形になってしまっているのは、ちょっと、いただけない。

ライブなので、熱いのは嬉しいのだが、う〜ん。ちょうど頃合いっていうのが難しい。ばらけてしまうほど快速にしなくても良いのではないかと思ってしまう。 弦と木管の役割分担が、ぴたっとハマル盤と、そうでなく、それぞれが強調しすぎて〜 パワフルすぎて〜 空中分解を起こしてしまう盤があるようで、う〜ん。難しい。
特に、木管が快速テンポについていけくのに必死〜って感じで、ファゴットさん、ちょっと可愛いそう。

総体的には、テンションが高く。エネルギッシュなのは認めるが、バレンボイム盤でも感じたのだが、まとまりの欠けたバラケタ演奏のようでは、かなり、うるさい楽曲になってしまう。情熱的だとは言えるが 、重厚さと、躍動的は一緒にならず。ちょっと困ってしまう。
それにしても、ウィーン・フィルが録音しているベートーヴェンの交響曲って多いんですけどねえ。指揮者でずいぶん違うものになっちゃいますね。改めてそう思っちゃった。 しなやかで躍動的、熱く、そして可愛く、柔軟に、それでいて重厚さも〜っという、両極端の要素を可能にできるっていう演奏は、なかなか難しいのかなあ。って 改めて、思っちゃったデス。
ブロムシュテット シュターツカペレ・ドレスデン 1978年
Herbert Blomstedt  Sächsische Staatskapelle Dresden
(Staatskapelle Dresden)

ほぉ〜良いヤン 

録音状態は良い。柔らかくて、しなやか、そして熱くて・・・でも後半は、パンチが欲しい。
ブリリアント(Brilliant Classics)レーベルから発売されている5枚組BOXからの1枚 原盤は、Brilliant Classics

1楽章
ベートーヴェンの交響曲のなかでもマイナーな扱いの4番だけど、ワタシ的には、7番、8番と共に、最後の9番の合唱より、ずーっと好きである。
ワタシが所有しているのは、ブリリアントから出ている廉価版だが、これ、なかなかにお得盤である。ブロムシュテットさんの演奏は、中庸だといわれがちがだが、しなやかで弾力があり、そして適度に硬めにしまっていて、勢いがある。
で、じわじわ〜っと熱くなってくるのだ。
冒頭、「どぉ〜〜 そぉ〜みぃ〜ふぁぁ〜れぇ〜 みどれ し そぉ〜〜〜ふぁ」
1音1音の響きに膨らみ感があって、ルカ教会での残響の良さが感じられる。
木管の余韻のなかで、立ち上ってくる弦の良い音、決して残響は多めではないのだが、引き締まった持続音があるのだ。
木管が音を、そろっと置いていくのだが、フレーズ自体に、丁寧な膨らました感覚を感じることができる。
色の濃い音ではなく、素っ気ないほどに地味な音なのだが、ハーモニーのなかで、音が、丸く膨らみを持ってて、ふくよかだな〜って感じるのだ。
強くアクセントを置いていくところや、低弦のまろやかさもあって、結構、この序奏部分で満足感あり。

で、「しぃ〜しぃ〜しぃ〜 しぃぃ〜っ」と叫ぶように音が強調されるところでは、う〜ん。キレがあって、思いっきり鳴らしてて、実に爽快だ。「れぇ〜 れぇ〜 れっれっ れっれれれれっ・・・っ」て走っていくところも、お武士さんたちが、いざっ!って感じで気合いを入れて突っ込んでいくような気迫があって、ひやーっ。
渋いのだが、この気迫は、覚悟に通じるみたいな感じで、ホント凄い。うん。良いですね。
ティンパニーの響きが、ひぇ〜っというほどの熱さを持っていて、冒頭から、熱がこもっているのだ。
ンタタタタタ・・・とティンパニーが、ほどよく入ってくるし、実に木管の音色が良いです。
ファゴットも、フルートも良い音色で、惚れ惚れ〜
弦の響きは、ちょっと硬めで、大きめに響いていくけれど、残響が、実に気持ちよく響きを醸しており、その熱い推進力と共に、ホットに流れて行く。特に、弦の切れた後の残響が良い。硬くもなく柔らかくもなく、う〜ん。弦の切れのあるリズム感が特筆的だ。聴いているうちに、気がついたら、たたった タタタタ・・・と、口ずさんでいるんだよねえ。
リズムの刻みのなかに、しっかり歌心があるっていうかなあ。ノビ感もあって柔軟だ。ホント、聴いてて楽しい。
伸びやかな解放された、広がりを感じさせる、気持ちの良さがあります。

ノリ感があって、しなやか。それに、ティンパニーのインパクトのある叩き方〜って言えば、どこか、世俗的になりがちだが、高音域のヴァイオリンの美しさ、木管の音色の美しさが、ふんわり〜と乗ってくるので、バランスの良さが感じられ、とても満足度が高い。
繰り返しは、してないようで、あっ ここ違うフレーズになっているって感じたところがあるのだが、(ワタシの聞き間違いかもしれないので、確かなことは言えませんが)、嬉しいですねえ。この柔らかい推進力は〜 とっても素敵だ。
ティンパニーは、頑張って叩いてるし〜 アッハハ〜 このティンパニーのすごみ感が爽快っ。気合いが入って〜パワフルさが、聴いてて楽しいっ。硬いのに柔らかいっ、という表現が、とってもぴったりくる演奏で〜 
(えっ 変な表現だ〜)と言われそうですが、ほんと、矛盾した言い方でしょうが〜 これ以上好ましい表現がないような気がします。(笑)

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ・・・ ふぁ〜みぃ〜れぇ〜どぉ〜」
精密機械をスケルトンで見ているようなチェリビダッケ盤とは違って、なんて慈愛に満ちたフレーズなんだろう。と、この冒頭のフレーズだけで夢見心地になってしまう。
なんて美しくて品のある弦の響きなんだろう。いかにルカ協会で録音しているからって、小さな教会で、祈りを捧げているかのような雰囲気が漂ってくる。
音の透けてくるような線の細い美しさではなく、暖かい空気感を漂わせた、これぞオケの音って感じ。
音の響きが柔らかい。弦の響きの良さは、なーんでしょ。これって美術品だよなあ。
残響の良さだけでは片付けられない優しい響が、心に滲みてくる。
よく通るフルートの響きではないし、とっても木管群は滋味なのだが〜 天使の羽のように飛んでいるし、低弦が顔を出して、「ったら たら らら ったら たららら〜」というリズムを刻むと、まるで揺りかごのなかで、すやすや眠る赤ちゃんを見ているかのような気分に〜なってしまうのである。
特に、クラリネットのフレーズは、う〜ん。これを聴くだけで、シアワセ・・・って感じだ。
決して華麗ではないし、目立たないんだけどな〜 
穏やかさ、まろやかな日差しが射し込む静謐さ、小さな幸せ感という感覚で、とっても満たされた感覚になる。

3楽章
「そっ どどみ そっみ そふぁれしっ」と、勇壮に出てきているが、ちょっと、パンチが効いてないかもしれない。
「そぉ〜し れれれそっ」ってフレーズに続く、細かな、んちゃ んちゃ・・・という裏拍子の弦と木管の響きが、可愛く添えられている。この楽章は、裏拍子の方が気になっちゃうかな。(笑)
ティンパニー付きのフレーズが豪壮すぎて、硬くて、バタバタと演奏される盤もあるけれど、結構、このブロムシュテット盤はおとなしいかもしれない。
もっと躍動感が欲しい。それに、室内楽的に響いているというか、少し厚みが少なめなので、低弦の響きが、もう少し欲しいかも。それに、もう少し木管のフレーズが強調されていても嬉しいかもしれない。
でも〜 結構、可愛いのである。
音階を奏でるフレーズと、なんたって、ウパウパウパと木霊のように響いているところが可愛い楽章なので、ワタシの耳は、ちょっと違った、方向を向いているかもしれないけれど。(笑) 
それにしても、ベートーヴェンというより、まるで、モーツァルトみたいな楽章だな〜という感じがしちゃった。

4楽章
「っどみど そらしど れどれふぁ そふぁみれ どしらそ・・・(しっどっれっ)」と、細かい弦の動きと、「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」「そどみそ ふぁみれ どみら そっそそ〜」という、2つの躍動するフレーズが印象に残る演奏になっている。
3楽章に続いて、ちょっとパワーが欲しいかなあ。
恐ろしい地響きをたてて、ご〜っと響く盤を聞いてきた耳には、ちょっと、モノ足らないかもしれない。
でも、「れどれみ しどれみ れどれみ しどれみ・・・」と、細かい音型を、カシカシと弾いている弦は繊細だし、フルートとファゴットなどの木管の可愛いフレーズは、滋味だけど綺麗だし、まずまず楽しめちゃう。
もっと、欲を言えば、すーっと伸びた高域の音も欲しいんだけど・・・。派手には鳴らない。素朴に聞こえちゃうけれど、繊細で、まとまりは良いって感じでしょうか。

まあ、この4番の後半は、豪壮に鳴らして欲しいし、かといて、優美であって欲しいし、羽が生えているかのようなモーツァルトの楽曲のような可愛さや、繊細で、柔らかい音も欲しいし、木管の合いの手も、可愛く入ってきて欲しいし。
え〜そんな要望には、全て応えられませんよぉ〜と言われそうだが、、、
でも、この4番は、外側は、ガチガチ、ガシガシしているけれど、中身は、繊細で柔らかいってところが、ミソなんですよ。
あ〜 わがままでスミマセン。
総体的には、ブロムシュテット盤は、後半がおとなしいし、パンチが効いてないので、そこの点は、ちょっと不満だが、前半2楽章は、とっても美しいです。つくづく、バランスの難しそうな楽曲だな〜と改めて感じちゃいました。
C・クライバー バイエルン国立管弦楽団 1982年
Carlos Kleiber  Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
(Bavarian State Orchestra)

こりゃ良いわ〜拍手

ライブ盤 録音状態は良い方だと思う。一部、ちょっと籠もった感じもするが、82年のライブ盤にしては極めて良いと言うべきか。テンポの速さと回転度数の高さ。運動機能の高さと共に、しなやかに歌うし、豊かな低弦の響きも感じられる。で、ライブ特有のテンションの高さもあって、う〜熱いっ。 サイコーっ!

1楽章
冒頭、そろっと、「どぉ〜ふぁ〜そ〜み〜 ふぁ〜れ〜み〜ど〜 そぉ〜ふぁ」と出てくる。
この冒頭は、小声で、丁寧に刻まれていく。木管の持続音が、ずーっと綺麗に入っているし、わずかに膨らみ、消えていく音の恐ろしい静寂感もある。
わずか数小節で、すごい緊張感が漂うのだ。
弦のピチカートも小気味が良いし、適度にテンポを刻んでいる。
弦の低弦の音がうねり、「し し ししし し〜れぇ〜 しっ れぇ〜っ」というフレーズになると、一気に爆発。ティンパニーの音と、弦のボーイングの鋭さ。低弦の響きが硬めで、すこぶる逞しい。
まあ。ホント、鋭い、すごい音量で叩きつけてくるインパクトには圧倒される。
合奏の切れの良さと、ティンパニーの叩き方、低弦の音量、木管のタタタ タタタ タタタという、スマートな刻み。
で、「どぉ〜 ふぁ〜 そぉ〜 どぉ〜」というフレーズのなかの、低弦のガシガシっとした響き。
ヴァイオリンの高音域の音より、コントラバスの低音域の方が、大きく感じるような、ド迫力があるのだ。
これ、まさに地響きなんだよなあ〜 
天地がひっくりかえるかのような重戦車状態で、突き進み、なぎ倒していくようなパワーがある。
そのくせ、なんてしなやかで、弾力があって、推進力があるのだろう。爽快感と同時に、快感〜。
木管のフレーズは、もちろん繊細だし可愛いし、艶もある。

確かに今となっては、録音状態は最上とは言い難いのだが〜 
ヴァイオリンより、ホント、ティンパニーと低弦の威力がすごい。
極めてパワーがあり、お腹に響いてくる。
「どれみ みふぁそ どれみ そらど・・・ 」っというフレーズをアップテンポで繋いでいくところの弾力性と、音の強さには、ホント、あぜんっ。ぼーぜん!
鋭い幅の広いで、ざっ ざっ バッシ バッシと、辺りを払いながら突き進む意思の強さ、威厳のある逞しさ。これは、いやがうえでも、メチャ、テンションがあがる。

2楽章
「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜〜しら しそ ふぁ〜み ふぁそ らし し〜ど〜 どれ〜 そらし〜み ふぁ〜そ」
もの哀しいフレーズだが、歌うように、深く揺れがある。
ところどころ 「ふぁっど ふぁっど ふぁっど〜ふぁっど ふぁっど ふぁ〜」という低弦とティンパニーの響きがあるが、 それよりも、低弦の合いの手、「ンタララ たららら〜」という音が大きめに入っており、大変心地良いバランスになっている。
1楽章でも感じたのだが、低い弦の音が、すごく豊かに入っている、で、安定したバランス感覚を感じるし、堅牢さと安定感、そして、のびやかで、明るめの歌いっぷりだし、音量の調節によって、弾力性も感じられるしなあ。う〜ん。伸びやかな歌いっぷりの良さにも驚かされるし。
硬さと柔らかさ、カンタービレ。すげ〜 この同居しているところが凄い。クラリネットの音色も、なんだかセクシーだし、こりゃ〜完全にやられます。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」 「そしれふぁそ・・・みらどれ」「そ〜し〜 れれれ そっ」
動物的な躍動感にあふれており、しなやかで、くね〜っとした曲線を持っていながら、硬いティンパニーの響きで締まっている。
ぐぐっっと前に圧縮された感じのする、ん タララ タラララ というシンコペーションで、アクセントが結構ついてて、タイトに感じられる。最初は、さほど速いとは感じないのだが、いやいや〜 音階をのぼり、くだりするシナの良さは、う〜ん。気持ちよい。木管の歌いっぷりの良さは、しなやかで女性的だ。
中間部の木管と弦の掛け合いは、恋人たちの語らいのように、柔らかいし、愛らしい。
1つの楽章のなかで、男性的な面と女性的な面を合わせ持ってて、その対比が、極めて明らかに描かれているので、ハッキリしてて面白い。

4楽章
細かい弦のカシャカシャ・・・という動き、圧倒的な速さで、怒濤の流れがあり、そのなかで躍動していく楽章だが、さすがに、メチャメチャ速い。
しなやかに、すばしっこく、くねっとした密度の高い演奏で〜 あっけにとられる。
「みぃ〜れ ど〜し らそらしっど っれみっみっれ っどっどし らそらしどっど っしらそらし どっど ふぁ〜」
細かい動きのなかに、「ん〜ぱっ ん〜ぱっ」というリズムが潜んでいる。
「れ〜ど ししらら そっ そそっし そそっし そそっし・・・」
「しっど しっど」という、合いの手が入ってくるのだが、この機能美に、やられる。

「ふぁ〜れ ど〜ら そっそっそ ふぁみふぁれ どみどら そっそっそ」
「みふぁそらそふぁ〜 みふぁそふぁみ〜」
弦のしなやかで、小気味良く回っていく回転美に、やられちゃいますねえ。
思わず、口をあんぐりしながら聴いてしまう。
この運動機能の高さと、しなやかさに圧倒される。 まるで、オリンピックの大会で、女性の機械体操を見ているような気分だ。 弦と共に、木管のすばしっこさが〜 川のなかを覗き見してて、スイスイ泳ぐ、魚を見ているみたいで。
で、エネルギーの放出度が、これがまた気持ちよい。 速度をあげて、音量をあげて、盛り上げてて、うぱーっ。
と大放出しちゃう。 ハイ、これは快感です。
(演奏後の拍手入り、ブラボーって声が、いっぱい飛び交っています。)

ベートーヴェンの交響曲第4番といえば、C・クライバーの赤いオルフェオ盤(ライブ盤)が、名盤として誉れ高い。結論から言っちゃうと、これほど熱くて、逞しく、しなやかで〜 勢いの凄まじい盤は、ないんじゃーないだろうか。これを聞き終わると、さすがっ。「快感〜っ!」って感じになっちゃうのだ。
ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 1985年
Riccardo Muti  Philadelphia Orchestra

いかすぜっ ←演奏   なんじゃ こりゃ〜 ←録音状態

録音状態は、う〜ん。ダメですね。霞か雲か・・・という感じで、完全にモヤとしており、最終楽章のみ晴れ。快速でスピードあふれて格好良く、色彩感のある弦の響きと、しなやかさで楽しい。低弦ゴリゴリ感もあって、八方美人的に多彩。
← ベートーヴェン 交響曲全集
1楽章
録音状態は、想像していた以上にマズイ。いや〜 超がっかしである。
しかし、この演奏は、すごい速い。
「しっしぃ しぃぃ〜 しぃ〜(ごろごろごろ) しっ  れぇ〜(ごろごろごろ) れっれっ れれれれ・・・」というフレーズから、打って変わって、超快速バージョンなのだ。
ティンパニーのロールと共に、木管が、ペコペコペコ・・・と鳴り出すと、即座にG発進である。ぐぐっと加速する。
それが、まるで、古くさい表現だけどスポーツカー並みなのだ。
まあ、痛快ですわ。前につんのめってはいるが、弦の切れというか、弓のさばきが凄い、すぱっと空気を切っていくかのような雰囲気があって〜 しゅぱっ!
クラリネットも、フルートの響きも、可愛く聞こえてくるし、このリズム感、躍動感はすごい、ワクワクさせられる。
それに、しなやかで逞しくって、筋肉質ときているから、もう〜 最高っ。
美しい、八頭身って感じで、シックスパックの均整のとれた腹筋・背筋を拝ませていただき、しなやかに、ヒョウのように跳躍されて、色彩感のある弦の響きで、華麗に歌われると。う〜ん。うっとり。
「ど〜 ふぁ〜 そぉ〜 どぉ〜」「しぃ〜ら そぉ〜みれ〜ふぁ・・・」と、色彩感あふれる木管が切れ良く、可愛く歌う。
「パパン っパ パパン っパ・・・」と、リズミカルに歌われてしまうと〜 そりゃ〜 クラクラしちゃうでしょ。
ティンパニーの音の入りと、弦の切れとのタイミングもばっちりだし、低弦のゴリゴリ感のあとの、木管の歌に繋がる、受け渡しの曲線が、ふわっと、乗っかっていく感じだし〜
流れの良さが、イチバンなんだと思うのと、リズム感かな。

82年のC・クライバー バイエルン国立管とのライブ盤と、このムーティ盤と、どっちが速いのか調べてないけれど〜 良い勝負だと思う。同じように、熱くて、逞しくて、しなやかだ。
ティンパニーの籠もったロールには、超がっかりだが、ヴァイオリンの音が、その厚ぼったい空気を切り分けて、走ってくるのが凄いし、1楽章だけで何度も繰り返して聴いては、もう、夢中になってしまう。
これで音が良ければ最高なのにねえ〜 あぁ〜っ。ガックシ。それにしても、音が悪いと、嫌だ〜というワタシが、音が悪くても、すごっ。感動っ!と言えるぐらいに夢中にさせられるのは、う〜ん。スピードと、リズムなのだろうか。
音の跳躍感って、目では見えないのに、見えるように曲線が描かれていくところが〜 う〜ん。
脳みそのなかで、曲線が浮かぶのだが、う〜ん。絶妙なバランス感覚は、なんと表現したら良いのだろう。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ」という振り子のようなフレーズで、ここは、まったり〜 柔らかい。
「んたら らららら たららら〜」のフレーズの流麗なフレーズは、ちょっと録音状態がイマイチなので、ちょっと不利かも。
ティンパニーが絡むと、さらに、もわっとした空気感が漂ってしまう。
精密機械のような盤もあったのに、ちょっと・・・ 精密機械にはなれないが、優雅さがある。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」「そぉ〜しぃ れれれ そぉっ!」
結構、厚みがあって、低弦の響きのごついこと。
あれれ〜 1楽章の軽快なスピード感とはちがった、重い重い響きが、ごごごぉ〜っと鳴り響く。
低弦の響きに厚みがあって、そのくせ、弦のしなやかに、抜群のリズム感を持っている。マッチョなおじさんなのに、陸上の選手のように、軽々と棒高跳びをしているかのような感じ。
カラフルな木管のフレーズが、軽やか。
んちゃ んちゃ んちゃ・・・という裏拍子の弦と木管の響きが、軽やかなのだが、低弦の響きが、相当に重く、みょうなバランスのなかで構築されている。
やっぱ、録音状態がよろしくないので、ウパウパウパと木霊のように響いているところが可愛い楽章なのだが、こりゃ〜 
やっぱ、ひどい。ひどすぎるかも〜 ごごご ごぉ〜 土石流のような響きだ。

4楽章
「っどみど そらしど れどれふぁ そふぁみれ どしらそ・・・(しっどっれっ)」と、
「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」「そどみそ ふぁみれ どみどら そっそそ〜」という、2つのフレーズが交錯して、
あれっ? この楽章は録音状態が良いのだが・・・
もやもや〜とした霧というか靄が、なくなってきて。晴れ間が見てきました・・・という感じだ。
フルートの音色とオーボエとか、ヴァイオリンの音色も蘇っているし、あれれ? ワタシのCDがおかしいの?
快速で走ってはいくけれど、リズム感もあるし、やっぱり、しなやかだ。
もっと、欲を言えば、低弦の響きと、木管の軽さ明るさ、この対比を、もっと強調しても面白かったかもしれない。
バランスというよりも、ここは対比でしょう。
やっぱ、この4番は、面白いっ。
ごごご〜っという土石流的響きで勝負するのか、1楽章のようなヒョウのように跳躍した流麗さで勝負するのか。
この色彩感のある弦の響きで、華麗に歌うのか、う〜ん いや〜 多彩ですよね。
それぞれの場面、場面で、八方美人的だけど、ちがった面を出してくるところが、面白いかもしれないですね。
それが、この盤の個性かも・・・。それにしても、もう少し録音さえ良ければねえ〜
ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 1985年
Christopher Hogwood  Academy of Ancient Music

これもありかっ

録音状態は良い。 独特の軽快感、シャープさで、結構楽しい。
2楽章は、ちょっと、かったるいが、4楽章は、超快速で、飛び出してコースアウトになりそうな勢いで、驚かされる。まるで、ボブスレーに無理矢理乗せられた感じだ。
カップリング:ベートーヴェン 交響曲第4番、5番
1楽章
最初こそ、「どぉ〜〜 そぉ〜み〜ふぁ〜れ〜 みどれし そぉ〜〜ふぁ」と、テンポは遅めだが、繰り返しが終わって、「しっしぃ しぃぃ〜 しぃ〜(ごろごろごろ)れぇ〜」というフレーズにさしかかると、ハイ、結構 どろどろ〜っと鳴ってて、そっから軽快に走り出す。なんとも、待たせるのが巧いですねえ。
えへっ やっぱ、切れがありますねえ。思わず、ニヤっとしてしまう。
モダン楽器のような、ごつい感じはしない。
古楽器ならではの、語り口調だが、勢いの良さと、テンポアップの仕方が、う〜ん、軽快なのだ。
物腰の柔らかさ、しなやかさ、動物的な跳躍というよりは、すーっと走って行く、エンジンのトルクのような感覚かな。
木管の響きも良いし、弦の切れ味と、弦のシャープな鋭利な響きが、すごく綺麗だ。
で、ンタタタタタ・・・という、リズム感と、ティンパニーが、ほどよく入ってて、薄口という感じを払拭する。
ヴァイオリンの響きが、ホント、シャープで綺麗だ。

金管の響きもカラフルな感じがするし、「れっっれっ れぇ〜っ」と、鋭いけれど、ノビ感もあるし、なにせ、ティンパニーの硬めの響きが、小気味良い。また、木管のしまったスマートな音色が良いです。
ふんわり〜としたフレージングではないけれど、切れの良さと、テンポアップされたリズム感、そして、音の伸びた際のすーっとしたストレートな、通りの良さが命って感じかな、と思います。
また、ペコペコペコっと鳴ってくるファゴットの響き、ふわっとしたクラリネットの音が、弦に絡みついて彩りを添えており、モダン楽器とは、全く異なったストレートな響きが特徴だ。
音が伸びた時の、ふわーっとした余韻は、確かに少ないのだが〜 音を投げ出したかのような、素っ気なさ、ぶっきらぼうな、無骨な感じは、全く感じさせない。すーっと、受け入れやすい1楽章だ。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ・・・ ふぁ〜みぃ〜れぇ〜どぉ〜」
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ」
「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜〜しら しっそふぁ〜み ふぁ そ らし〜し〜ど れ〜」と、ゆったりしたフレーズだ。
木管のフレーズにノビがないので、ちょっと苦しい。
旋律は、速めにきりあげており、まあるい残響は、ちょっとございません。
それに、金管がねえ〜 どひゃん。2箇所程度、ちょっと音が割れたような、えっ と思う音が飛び出してくる。
また、木管が安定してないのか、ちょっとアヤシイ部分がある。
まあ、そうはいっても、特に、聞き苦しいわけでもなく・・・、これはご愛敬かもしれない。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」の後に続く、音階のようなフレーズ、そして「っそ〜っし れれれそっ」という3つのパーツが、そんなテンポアップしては来ないのだが、弾み方がすごく調子が良い。
エッジのきいたすーっとした繊細なフレーズで奏でられている。
ティンパニーの馬力のある叩きの合間に、弦や木管のきりり〜っとしまった音が入ってきて、軽快だ。軽快だけでなく、やっぱり付点のリズム感が、そうとう弾んでおり、かなりお転婆風でもある。
(おとなしい、おしとやかな、優美な演奏とは〜 ちょっと、お世辞にも言えないかも。笑)
もう少し、シックで、わずかに、優美さがあればなあ・・・・。

リズム感やスピード感に、ふわーっとした、ほわっとした空気感が、絶妙なバランスで乗っているという具合には、ちょっと至らないのだが、キツいとか、気に障るとか、切れがありすぎて怖いぐらい〜というモノではなく、にんまり笑える程度には、軽快さのなかにも、余裕は感じられる。
弦の音質は、確かに硬いが、いろんな風合いがあり、そこも楽しめる要素にはなっていると思う。

4楽章
ホグウッド盤は、相当に軽快で、スピード感がある。
クライバー盤のように快速ではあるのだが、あの愉悦さをもって、柔軟に、ノリノリっていうわけには、いかない。
だって、重量が少ないのだ。
やっぱ適度に重量はなければ、ぐいっと、頭をもたげて跳躍するっていうわけにはいかない。
しかし、快活であることに変わりなく、棒高跳びをするような、しなりに、しなって〜という、あの曲線はないものの、その代わりに、超スリリングである。

線の細さ、密度の低さ、音の通りは、超ストレートだ。
「うぅ〜 パぁ〜 うぅ〜 パぁ〜」という面白いフレーズは、かなり楽しめるし、滑り落ちていくような場面も、楽しい。
ヴァイオリンの細かい、カシャカシャした音が、よく〜 まあ、これだけ速く指がまわり、ボーイングできるものだと〜驚いてしまった。 まるで、氷の張った池のうえを、アイススケートで滑って遊んでいるというか、急峻な氷河を、スキーで滑っているかのようなスリリングさがある。
いや〜 これでは例えが充分ではないなあ。
そうそう、まるでボブスレーに乗って、あの狭いコースを、弾丸のように、滑り落ちているかのような感じとい言えばよいだろうか、あの怖いほどのスピード感、あの鋼鉄の乗り物、そのものって感じ。

怖さ、スリリグさ、弾丸ライナーのような、鋼鉄の乗り物に託してしまう怖さ〜 ひぇ〜。
間違って、コースを飛び出してしまいそうな勢い、あっと言う間に滑り終えて、冷や汗かいて、ひぇ〜って感じである。
超スピードの4楽章で、驚いき、のけぞってしまって終わるのだが、う〜ん。2楽章なんかは、やっぱ、かったるいというか、薄口すぎて、ちょっとなあ・・・。楽章の様態というか、スタイルで、かなり受ける印象が異なってしまうので〜
バランスがねえ。ちょっと問題かな・・・。と思ってしまいました。
チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1987年
Sergiu Celibidach  Münchener Philharmoniker
(Munich Philharmonic)

まっ こんなモン

録音状態は良い。丁寧な演奏で、好感は持てる。1楽章を初め、テンポが遅いのだが、丁寧で繊細、几帳面なぐらいで、この美意識には恐れいる。
ライブ盤 最初と最後に拍手入り。

1楽章
テンポは遅め。冒頭から、どぉ〜〜〜
持続音を確かめるように、「そぉ〜み〜ふぁ〜れ〜 みしどら そぉ〜〜 」と出てくる。
響きが切れてしまうぐらいの音の置き方で、動物的に、抜き足、差し足的には入ってこない。
むしろ、神秘的な響きがあって、シーンっとしたなかでの音の響きだ。
弦は良いんだけど、特に、木管の響きが、息を吐く時間が長いためか、「うぉん うぉん」って感じの音が出てくるので、う〜ん。響きが持たない感じ。で、吐く音の強さに凸凹を感じちゃう。
揃っているような揃わないような感じになっちゃってて、そこまでして遅めなのもどうかなあ。
弦は、とってもピュアな響きが出ているので、とーっても綺麗。

ティンパニーが入ってきた後は、さほどテンポをあげてはいないけど、普通っぽい速さにはなっている。
もちろん、速いっていっても、バタバタと走っていくわけがなく、一糸乱れず、細めの線を描きながら進んでおり、足をバタバタ広げて走っていく下品さはない。
ハイ、とっても綺麗な走り方なのだ。チョイ遅めだが、綺麗な走り方をするアスリートの姿のようだ。

がっちりした雰囲気というワケではなく、わりと柔軟で、気持ちのよい響きで、低弦の響きも充分に入っているし、バランスが良い。
高音域のうねるようなフレーズが、綺麗に乗っかって、低弦のうえで舞っている。
フルートの美しい旋律は、天井高くに、虹の架け橋のように描いてくるし、弦は、宙を舞っている感じがするし、う〜ん。響きとしては、超聴き応えがある。あー やっぱピュアな感じがするなあ。
奥から、ティンパニーの残響がまろやかに響きわたり、前にある弦が、繊細に細い糸を吐き出している。音が滑っていくようなところも、美しいっ。
う〜ん。テンポのゆったりしたところが難点なんだが、序奏部のみで、あとは、気持ちよく流れていく。
躍動感を感じた叙事詩が描かれていうよりは、染み入る心地良さがあって、叙情的だ。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ」
精密機械をスケルトンで見ているような感じだ。
優美さもありつつ、繊細で脆そうだが、音の響きが透けて見てきそう。
どっふぁ どふぁっ、、、と続く、柔らかく、フルートの音色は、温かみのある透明度が高い。
弦に関しては、艶はないんだけど、丁寧で清潔だ。
フルートも、クラリネットも、総じて木管は、夢を見ているかのような軽さも持ち合わせており、音量を変えずして、奥ゆかしく奏でられている。もちろん弦も、、、
低弦の響きのイカツサは、ほとんど無縁で、静謐さと、夢を描き、天上への憧れのような視線を感じる。
後半、れれれれ どどどど・・・と低弦の厚みのある響きが入ってくるが、さほど太めではないし、硬すぎに柔らかすぎず、木質的な響きがある。
間合いが長いな〜と感じるところと、さほどで感じさせることなく普通に流れていくところが、あって〜
澱みなく流れていくかと思えば、やっぱ遅めだな。という感じで、その潮の流れは、ワタシには読めないっ。

3楽章
「そっ どどみそ そふぁれしっ」 躍動感にあふれたフレーズなのだが、なーんか几帳面。
杓子定規的ではないのだが、停滞しているとは言わないが、う〜ん。
ちょっぴり流れはあるのだが、やっぱテンポが遅めなこととワクワク感が、ないんである。
はぁ。演奏のお手本みたいな演奏じゃん。ライブ盤というのに〜 あれま。
ワタシが、これを生で聴いていたら怒っちゃうかもしれない。
確かに、綺麗なんですよ。でも、大きなフレーズの流れがなく、テンポが遅めで、リズム感が、均一化してしまって、、、もちっと融通をつけてよぉ。と言ってしまいたくなる。
やっぱ杓子定規なんだっ。可愛らしさとか、ワクワクするな〜とか、若々しさが欲しい。

4楽章
「っどみど そらしど れどれふぁ そふぁみれ どしらそ・・・(しっどっれっ)」と、細かい弦の動きと、
「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」「そどみそ ふぁみれ どみら そっそそ〜」
「どしどみ れどしど しらそふぁ みれどしらそ・・・」
ごーっという響きを持って、ガッツリ演奏していくわけではないが、まずまずのテンポで進んでいくので、ほっと一息つけちゃう楽章である。「う〜ぱっ う〜ぱっ」と、ちょとは弾けてくれているので、嬉しい。
まあ、これがチェリさまの精一杯のサービス精神なのだろうけど。(笑)
妙にテンション高く、ごーっという馬力で、バラバラになりそうな勢いで演奏されるのも、困りものだが、これだけ丁寧に演奏されてるのは、まあ、誠意が伝わって嬉しいかも。
この盤では、絶対に、破綻は許されないので、カシカシ、弦は、一生懸命に必死になってカシカシ弾いておられると思いますよん。
推進力は、この4楽章では感じるし、高音域の弦の残響も綺麗に入ってて、キチンと統制の取れた見事なフォルムを創っている。弦の清潔な響きが、やっぱりこの盤の特徴かなって思う。
ヴァント 北ドイツ放送交響楽団 1988年
Günter Wand
Hamburg North German Radio Symphony Orchestra
(NDR Sinfonieorchester Hamburg)

いかすぜっ

録音状態はまずまず。少しティンパニーの硬さが気になるが、総体的には、スリム系タイトさが感じられる。
カップリング:ベートーヴェン 交響曲第4番〜6番、レオノーレ序曲 2枚組

1楽章
4番って、英雄と運命の間に挟まれてて、メチャ地味な存在なのだが、躍動的で、独特の音型の繰り返しにやられちゃう。
冒頭、そろそろ〜っと、恐る恐るくらい雰囲気のなかで、「どぉ〜  そ〜み〜ふぁ〜れ〜 そ〜みどれし そ そぉ〜〜ふぁ」 辺りを窺う動物のように、腰をかがめ、そろり〜と進む。
で、いきなり疾走・・・。走り出したら止まらない。というワタシのイメージなのだが。
でも、ヴァント盤では、ひやっこい音質で、雨粒が落ちてくるかのような音になっており、動物的ではなく、ピチカートが雨粒のように響き、木管の澄んだ音が綺麗だ。
テンポはゆったりしているが、そのくせ、主部に入ってくると、いきなり疾走する。
「しっしっし〜 ジャジャーン っし〜 」
「れ〜 っれれっ れれれれれれ みどそど みそどみ らふぁれど しそふぁれ・・・」
ダダダダ ダダダダ ダダダダ・・・
このティンパニーの響き う〜 奥行きがあまり感じられず、ドスコイ ドスコイと言っているように聞こえるんだけど・・・。どうなってるの? 
弦や木管は、透き通るように響いてくるのになあ。
「みぃ〜ふぁ〜れぇ〜」というシンプルな音が、激しく鳴って、雷鳴のように響くのだが、そこに、ドスコイ状態のティンパニーが絡んでくる。「どぉ〜 ふぁ〜 そぉ〜 どぉ〜」
まっ 木管のフレーズは、大変綺麗に添っており、硬いながらもノビがあるし、弦も綺麗に切れがある。
クラリネットとファゴットで、チャララ タタタタ・・・と、フレーズを追いかけて行くのだが、そこにも爽快感はあり、清潔感もある。
奥のティンパニーさんとは、ワタシ的には、ちょっと相性が合わないものの、総体的には、引き締まった音型で、サッパリ系の切れがあり、特に、木管の美しさには絶賛しちゃう。

2楽章
「ふぁ〜ど ふぁ〜ど ふぁ〜ど・・・」
「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜〜 ど〜しら しそふぁ〜み ふぁそらしど〜」
もの悲し深い息の旋律が続く。ところどころ 「ふぁっど ふぁっど ふぁっど〜ふぁっど ふぁっど ふぁ〜」という低弦とティンパニーの響きがあるが、クラリネットっと動機が特徴だ。
うねりが綺麗に、ンタラ タララララ となびいている。
決して明るくはならず、儚い夢のようだが、決して甘すぎず、クラリネットの清潔な響きと、シンコペーションの揺れが心地良く鳴っている。
力強さは低弦とティンパニーの響きだが、「ふぁ〜みぃ〜れどれ ふぁみれどぉ〜 どれど しどし ら〜」というヴァイオリンの旋律もみごと。また、低弦の泣いているようなカシカシという響きが、ますます悲しみを深めている。

3楽章
勇猛なスケルツォである。
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」 「そしれふぁそ・・・みらどれ」「そ〜し〜 れれれ そっ」
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」 「そしれふぁそ・・・みらどれ」「そ〜し〜 れれれ そっ」
管楽器群と弦楽器群の掛け合いで始まる。
で、ヴァント盤のティンパニーは、硬いんだけど、力強さがあり締まっている。
この楽章を聴くと。うん うん。さすが、ベートーヴェンの響きだっ。と感じてしまう。
「どぉ〜み そふぁれしっ」
この引き締まった体躯を見ると〜 う〜 ヤワイ楽曲なんぞ聴いてられるかっ。という勇気が湧いてくるので不思議だ。
かといって、中間部には、柔らかい木管が挟まっていて、なんとも言えない可愛らしさもあるし。
最後、「どど ど〜れ みっ」っとホルンが締めてくれるのだが、ヴァント盤が、もう少し録音状態が良く、まろやかで、明るい音でも良いんだけどなあ。

4楽章
メチャ快活で、飛び跳ねてくるような楽章だが、カシカシカシカシカシ・・・っという弦の速い主題があり、
それが、無窮動的な響きが、うねりとなっており、聴いていく都度に、癖になりそう。
ふぁ〜れ〜ど
ティンパニーも、メチャ細かい叩きがあるし、フルートが流れるフレーズを吹いてくるのが印象に残る。
「みぃ〜れ ど〜し らそらしっど っれみっみっれ っどっどし らそらしどっど っしらそらし どっど ふぁ〜」
細かい動きのなかに、「ん〜ぱっ ん〜ぱっ」というリズムと、「しっど しっど」という合いの手が入ってくるのだが、この機能美に、ついうっとり。
ヴァント盤は、確かに、弦が揃っているし、響きはタイトだが、適度に淡さがある。
この淡さは、木管によるところが大きい。

総体的には、タイトで引き締まった感じは受ける。どわ〜んっと重いわけでもないし、熱っぽく煽るわけでもないし、スリム系かな。 録音としては、ワタシが所有している盤は、どうも、ティンパニーの響きがイマイチなのが惜しいけれど、フルートの澄んだ音と、クラリネット、ファゴットなどの木管が、硬い塊のなかをスイスイと泳いで行くところが、粋だと感じる。
楽曲自体の弦と木管の対比も面白いし、緊張感と引き締まったタイトさが、美意識に繋がるんでしょうね。う〜ん。まっ 引き締まった体躯はあるが、とりわけ、ギンギンに絞りきったタイトさというよりは一種の軽さも感じられ、軽妙さも見え隠れしているし、その硬さとのバランスが面白いと思う。
アバド ウィーン・フィル 1988年
Claudio Abbado
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

むむっ〜

録音状態は良い。前半の2楽章が、カサカサしており、瑞々しさに欠けている。また、潤いのない音で、優美さがなく、かなり、たれ〜っとしている感じ。後半の2楽章は勢いがあるのだが〜 う〜ん。なんじゃこりゃ。ライブ盤
カップリング:ベートーヴェン 交響曲第1番、第4番
1楽章
出だしから、遅〜い。鬱々としている。間延びしている〜 
冒頭の「どぉ〜〜 そぉ〜み〜ふぁ〜れ〜 みどれし そぉ〜〜ふぁ」と、まるで緊張感のない、のらくら坊主が、ぼよよ〜んと、朝起き出したかのように、もっさりしているのだ。
で、「しっしっしぃ〜 ジャーン っしぃ〜しっ 」「れぇぇ〜 っれっれっ れれれれれれ」 と、勢いよくテンポアップして奏でられていくところは、ださい。ひとことで言うと、ださい。
同じウィーン・フィルのベートーヴェンを聴くのであれば、60年代後半のイッセルシュテット盤の方が、よっぽど艶があって〜と、ブツブツ文句を言いたくなってしまう。(この4番を聴く限りでは・・・笑)
音が柔らかいので、ティンパニーの叩く音がバタバタしている感じで響いている。

木管のフレージングは柔らかいし、美音だとは思うが、それでもモノ足らない。
弦のフレージングが、幾分紋切り調だ。もう少しフルートだけでなく低音の木管も、もっと聞こえてくれれば嬉しいのだが、どこか埋没している。 靄がかかったかのように中音域から低音域の音が、明瞭に聞こえてこない。
また、高音域のヴァイオリンは普通だけど、低弦の響き、余韻があまり残らず、堅いって感じがしちゃう。なぜなのだろ〜(ワタシの気のせいかもしれませんが)  中が抜け落ちちゃった感がする。

2楽章
ウィーン・フィルの典雅な響きを期待して聞き始めると、がっかりさせられる。
響きに潤いがなく、カサカサした音しか鳴ってこない。
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ」という振り子のようなフレーズから始まり、「ったら たら らら ったら たららら〜」というリズムを刻むのだが、なんじゃー こりゃ。
4番の白眉中の白眉だって感じの楽章が・・・ なんじゃー こりゃって感じだ。
歌心に欠けており、艶もなく息切れしそうな雰囲気で木管フレーズが奏でられている。どりゃーっ怒るぞ! 
弾力性もなく、これでプロって言えるの、まるで、やるき無しの演奏会のようで、超がっかりである。
怒り心頭って感じ。

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」 「そしれふぁそ・・・みらどれ」「そ〜し〜 れれれ そっ」
この楽章から終楽章にかけては、幾分、躍動感が生まれてくるのだが、それでも〜 う〜ん。
全くもって、モノ足らない感じが残る。
フレーズが途切れてしまって、ゆるやかに繋がって流れていかない。オーボエやフルートのフレージングも、優美からは少し遠いような気がする。ソロの名人芸って感じにも遠い。
勇壮なスケルツォとも言えないし、優美とも言えず、中途半端な感じがする。
やっぱ、ここは、誰しもウィーン・フィルには、艶っぽい音が欲しいと期待しているんじゃーないでしょうか。

4楽章
「っどみど そらしど れどれふぁ そふぁみれ どしらそ・・・(しっどっれっ)」
「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」「そどみそ ふぁみれ どみら そっそそ〜」
「どしどみ れどしど しらそふぁ みれどしらそ・・・」
ようやく、この楽章でエンジンがかかってきた感じがするのだが、もう遅いよぉ〜。(怒)
やわらかく残響の幾分多めのなかで、テンポが速めに演奏されている。
ようやく、他盤と遜色なく安心して聴けるようになってきたが、結論から言っちゃうと、最終楽章のみ、しっかり聴かせていただいたという感じ。
余裕をかましているような演奏にも聞こえちゃう。
軽快さが持ち味なのかもしれないし、もしかしたら、録音状態にもよるのかもしれないが、最後の帳尻合わせのように、この楽章だけ頑張っていただいても、これでは〜 これでは十全とは言いがたいよねえ。
特に、前2楽章がモノ足らない演奏で、期待はずれ。ワタシ的には、こんなんダメ〜
ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 1990年
Frans Brüggen  Orkest van de Achttiende Eeuw
(Orchestra of the 18th Century)

まっ こんなモン

録音状態は良い。キビキビと勢いのある演奏だが、もう少し変化があっても〜
← ベートーヴェン 交響曲全集 5枚組BOX1984年〜92年の旧録の交響曲全集で、古楽器での演奏である。プロメテウスの創造物(全曲版)やヴァイオリン協奏曲も含めて旧録が7枚組BOXでも出ているし、2011年の新しい全集もある。
1楽章
ひとことで言っちゃうと、キビキビとした勢いのある演奏で、さらっとしている。
冒頭こそは、そろ〜っと、「どぉ〜 そぉ〜 みぃ〜 ふぁ〜 れ〜みどれし そぉ〜〜ふぁ」と、重々しい空気のなかから始まるが、長く、重苦しい空気感が垂れ込めて、悲痛なほどではない。
間合いは長めだが、音自体の持続性がないし、残響が綺麗に減衰していく。
意外とキレもあるし、また、その後、うって変わって、「しっしっしぃ〜 ジャーン っしぃ〜しっ」と、勢いをつけて走って行くが、そこでは、意外なほど硬めの推進力がある。
この走り出していく前の雰囲気が、とても美しい。弦の綺麗な残響があり、この残響のなかで、シャッと切れていく弦の音が、スマートに乗っかっている。間合いも美しく感じられる。
「れぇぇ〜 っれっれっ れれれれれれ」
「みどそど みそどみ らふぁれど しそふぁれ・・・」 と続いていくときのティンパニーの響きは、硬めでリズミカル。
このリズムは、なかなか巧い。熱っぽさも感じるし、フルオケなみの迫力もある。
ドスコイドスコイと鳴っている低音をバックに、ヴァイオリンのキレ味のある高音域のフレーズが、颯爽と聞こえてくる。まるで、ムチのようにしなり、表面を磨き上げた〜という感じだ。この1楽章の最初は、みごとだと思う。
ただ、木管フレーズは、弦は大活躍なのに、中音域が抜けてしまった感じで瑞々しさがない。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ・・・ ふぁ〜みぃ〜れぇ〜どぉ〜」
柔らかいフレーズを期待したのだが、少し硬めのフレージングで、金管が少し無愛想だ。
推進力はあるのだが、ん たら たらら〜という旋律に、ティンパニーがドスンと響いており、音にタメ感が少ないので、弾力性が感じられない。弦の切り込みは鋭いのだ、木管のノビが、やっぱり少ないのだろう。間延びしちゃった感じがする。
綺麗なんだけどなあ。

3楽章
「そっ どどみ そっみ そふぁれしっ」と、果敢に挑戦する感じで鋭さはあり、おおっ、やっぱりね。
パンチというより、槍で突いてくる感じの鋭さがある。
で、バタバタしている部分もあるし、高音域のヴァイオリンのところと、ウパウパの木管が絡みつかず、なだらかな曲線はちょっと描き切れておらず残念な感じがする。
響きに厚みが足らないのは、これは古楽器演奏なので仕方ないのかも。その代わりに、リズム感を取るのだろうが、ここは、やっぱり木管のフレーズが、もっと可愛く、チャーミングにささやきかけてくれるのが良いかなあ。
旋律の膨らまし方も欲しいし、各楽器の絡みが見事にパッチワークされた音の構成美が、あまり感じられず、ちょっと平板な感じがしちゃう。

4楽章
これは、3楽章と同じノリで走ってしまった感じで、勢いがあって気持ち良い。
速いフレーズは、やっぱり勢いがあるのでスイスイと流れて行く。ティンパニーのパンチが効いているのと、フルートの音色も良く入ってくるし綺麗だ。弦の細かいフレーズも、とても綺麗に聞こえてくるのだが、う〜ん。何の変化もなく、進んでいってしまう。まあ、最後には力を振り絞って走っているのだとは思うが、楽しくないし。困ったなあという感じになってしまった。
総体的には、 ブリュッヘン盤は、速い楽章は、勢いもあって気持ち良く聞こえてくる。
ただ、中間楽章は、ゆったり、まろやかに、オチャメに演奏されてくれたら嬉しいのだが、あまり変化がついてない。
アプローチが同じなので、4楽章の途中では飽きてしまう。
やっぱり、楽章ごとに、表情を変えてくれないと、この楽曲の楽しさが半減しちゃうように思うなあ。
C・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 1992年
Colin Davis  Sächsische Staatskapelle Dresden
(Staatskapelle Dresden)

ばっちグー!

録音状態は極めて良い。ちょっとボリュームをあげて大型スピーカーで聴く方が良いかも。1楽章は熱いが、重量感が少なく柔らかい。全体的に木管の演奏が聴きどころ。91年〜93年ベートーヴェン交響曲全集からの1枚

1楽章
C・デイヴィスとシュターツカペレ・ドレスデンとの全集のなかの1枚。
1楽章、冒頭、そろそろ〜っと、暗い雰囲気のなかで、「そぉ〜みぃ〜ふぁ〜れ〜みどれし そぉ〜〜ふぁ」 っと出てくるが、この裏に流れている「そーーっっ」という持続する響きがあり、そこに、かぶさる弦の響きとの響きが綺麗である。で、この持続音と共に、序奏部分が永遠に続くかのように長い。
テンポが遅いっていうか、間合いの長さを感じるというか。う〜ん。まるでマーラーの交響曲第1番「巨人」の冒頭に出てくる「ラ音」の響きのようである。

ドレスデンの響きは、細めで女性的で、柔らかい。弦の響きが、特に。
それに、木管の響きに透明度があり、ピンっと張った糸のように絡む。
「しっしっし〜 ジャジャーン っしぃ〜しっ 」「れぇぇ〜 っれれっ れれれれれれ みどそど みそどみ らふぁれど しそふぁれ・・・」 と続いていくが、この時のティンパニーの響きが、ぐわーっと拡散していく。
「ど〜 れ〜 み〜ふぁそふぁ〜 ど〜 ふぁ〜そ っど〜」
と、流れてくる時の裏の木管が、ファゴットだと思うが、ポコポコと鳴り続ける。
意外と、木管の響きが、主旋律に、それぞれに明瞭に絡んでいくので、聴いていてあっ。と気づかされることが多い。
ただし、意外とまとまりに欠けちゃう印象を受ける。弦の主旋律を主体としたところに、装飾的に絡む木管というよりは、各楽器のパーツが分解されて、それぞれに響いているような〜感じがするのだ。
弦の響きが、思ったほど厚めではなく、意外と薄い。
それに、木管の響きが気になるのだ。まあ、面白いと言えば面白いし、それが個性みたいなものだが。
それと、雷鳴のように響くティンパニーの拡散した響き〜

まっ ティンパニーは、かなり強めで、弦がタラン タランっとひっぱって走っていくが、シュターツカペレ・ドレスデンに、期待したほどのまろやかさは、う〜ん。あまり感じられない。
オーボエやフルートの響きの方が優先してます。とうい感じで、木管好きな方にはお薦めだが、音の響き自体が、立体的に、全体として響いてこないのが悲しいかも。

2楽章
前楽章と、うってかわってこの楽章は、「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜しら しっそ ふぁ〜みふぁそ らし〜ど〜」
とっても綺麗なフレーズで、うねりを持って歌っている。いやいや、この楽章は、「どっふぁ どふぁっ どふぁっ」と、リズムと取ってはいるが、木管のカンタービレの旋律が大変美しい。
音の広がり感もあるし、リズム感もあり、単なる淡い夢のようにならず、しっかりとした木質感を持って歌っている。いや〜目の前で、まるで1人、生の木管の響きを聴かせていただいているような〜
室内楽の演奏会を聴きに行っているような感じだ。たいして何もしていない感じなんだけど、弦の刻みが厳しく、フレーズが落ち込んで行くところは、結構、リアルで、生木を裂くような雰囲気があり。
低弦の響きより、やっぱ、木管主役という感じで、堂々とした響きが好きな方には、ちょっとモノ足らないと思う。

3楽章
この楽章は、ワタシ的には、猛者が暴れているかのような演奏を、結構楽しんで聴いているのだが〜
C・デイヴィス盤は、ハイ、お上品でありまして〜
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」と、おとなしくに歌っております。ひとことで言っちゃうと、女性的で、優美。なんとも柔らかい。腰が高いし、ふんわか〜状態である。
えっ このスケルツォは、これで良いのかしらん。ゴツゴツとしていないし、ご〜っ。と、轟音を響き渡らせながら走っていく盤と比べると、腰を抜かすほど柔らかいのだ。
これ、おなじ曲かしらん。と言うほど、C・クライバーのように、スポーティに演奏してとは言わないけれど。え〜 こんなソフトタッチで良いのかしらん。
するり、するり〜っと、手のひらから、こぼれてしまうような細かい砂のようで。薄い衣を着た美女が、横を、すり抜けて行くような、、、なんとも夢の世界のような、まどろみのような要素も持ち合わせたスケルツォで、ちょっと、いや意外や意外な演奏かもしれない。
いや、C・デイヴィスさんは、これはスケルツォとは考えていないのかもしれないなあ。

4楽章
メチャ快活で、無窮動のように、カシカシカシカシカシ・・・っという、速い弦があるが、そこを、木管が、飾りを付けていく。
弦が「ふぁ〜れ ど〜ら そっそっそ」と歌うと、木管が、「そどみそ ふぁみふぁれ どみどら そっそ そ〜」と続けて歌うのだ。はあ。なるほど木霊のように響いて行くのねえ。
まっ フルートの美しさが特筆もので、「そぉ〜そ ふぁれどら しそふぁ そっらふぁれ〜ら〜そ ふぁれ・・・」
リズムが主に、「ん〜た ん〜た」と刻まれるが、攪拌気味にティンパニーが、奥で、ビリビリとした響きを出している。
木管と弦の響きの相乗効果が面白いのだが、う〜ん。
この盤における弦の存在は、どう考えたら良いのか、ちょっと解りませんねえ。
まっ、熱く速く〜というのは、後半に入ってからだが、後半戦は、さすがに熱く〜 弦が飛び跳ね、ファゴットが、タカタカと恐ろしいほど快速で吹いてくる。
「れ〜れ〜っ」と、ゴぉ〜っと、熱く響いているところを、小さな蜂たちが花を求めて、ブンブン集まっているような感じで、これはこれで面白い。

総体的には、ピラミッド型の音の響きではなく、細い、目の透き通った軽めの演奏だ。
特に、弦、低弦の響きのゴリゴリ感とか、太くて硬めの響きが好きな方は、これは〜なんじゃ。という、ヤワな感じがしちゃうかも。で、その反対に、木管の響きが好きという方にはお薦め。

ワタシ的には、木質的な響きは大好きだが、そこに重厚さも欲しいので、ちょっと薄いかなあ。とは思う。
でも、幾分、圧迫感の少ない、女性的で軽やかな演奏だが、綺麗なのは綺麗だし〜
昔の盤ばっかり聴いていると、もっと粘りのある腰の入った重量感が欲しいところだが、お化粧のする若い男の子のようで〜ふふふ。こう言うのも、流行るんでしょう。って感じで。
瑞々しいことも確かだし。ちょっと悩ましい盤である。
それに、デイヴィスさんは、ハイ 熱いです。1楽章は、ホント熱くて、あらら〜っと思うし、4楽章も、スマートに熱くなっているし。
リズムもしっかり刻んでいるし、弾んではいるし〜 いや、細部にこだわっているし、瑞々しさもあるし、細めでカッチリしているんですよねえ。録音状態もバッチリだし、 両性具有型ベートーヴェンって感じでしょうか。
バレンボイム シュターツカペレ・ベルリン 1999年
Daniel Barenboim  Sächsische Staatskapelle Berlin
(Staatskapelle Berlin

なんじゃ こりゃ〜

録音状態は良い。ティンパニーばっかり目立ってて、ハチャメチャすぎて〜唖然としてしまう。ぶっきらぼうで素っ気なく、そのくせ感情の平板な演奏で共感できない。ワタシ的には全くダメでした。交響曲全集、レオノーレ序曲1、2、3 フィデリオ序曲 6枚組BOX

1楽章
4番の冒頭は、そろ〜っと、暗い雰囲気のなかで、「どぉーーっっ」という持続する響きがあり、「そぉ〜 みぃ〜 ふぁ〜 れ〜みどれし そぉ〜〜ふぁ」 っと出てくるが、バレンボイム盤は、区切って出てくるし、このテンポは相当に遅め。
神秘的な雰囲気を持っているというよりは、どっかブキミな響きが籠もっているし、なーんだろ。音が冷たく、素っ気ない感じがする。音が置かれてて、間が持たない感じがして、なーんか変。

「しっしっしぃ〜 ジャーン っしぃ〜しっ 」「れぇぇ〜 っれっれっ れれれれれれ」
「みどそど みそどみ らふぁれど しそふぁれ・・・」 と続いていくが、この時のティンパニーの響きが、ドスン、ドドドドド・・・っと叩かれていく。
ファゴットの響きがちょっと、前に出てきてくれたら良いのに、バタバタバタ・・・と叩かれていくティンパニーの音が、全てをかき消してしまう。木管のフレーズ、特にフルートは良いのだが、「れれれれ・・・ れぇ〜しみ〜ど し〜しらら〜」というフレーズが、もう少し透明度があって、艶があれば良いのに。
「れっ そっそ そふぁっ」というリズムが、重すぎて、 弦の響きと、木管の響きが、う〜ん。イマイチだ。届いて来ない。
それに対して、ティンパニーの音が、うるさいぐらいに聞こえてくる。低弦とティンパニーばっかり聞こえて・・・。
え〜 う〜ん。こりゃイカン。

で、シュターツカペレ・ベルリンの響きは、木質的というより、どっか枯れてて、カサカサしている感じがする。
録音状態は、どうもバランスが悪いのかなあ。まろやかさには遠いし、うるさいティンパニーが、割って入ってしまって、馬鹿でかすぎて〜存在が大きすぎる。
弦のフレーズにも、柔軟さが無いようで、ヴァイオリンが両翼になっているのだと思うが、そこを割って入ってくるようなティンパニーの音が、気になってしまった。
ティンパニーの残響に、かき消されてしまう木管と弦では、あーっ 木管さんたち頑張っているだろうに〜
ちょっと〜 もったいない。木管のフレーズも、なーんか間合いとれていなくて、ぶつ切りに聞こえる。
力強さ、キレの良さは感じるのだが〜 全体的に、バタバタした音って感じする。
確かに、男性的ではあるのだが、硬いし、う〜ん。粗野というか、あらくたいというか、品が無いっていうか。日曜日の朝、せっかちに、お袋さまが、バタバタと掃除をしているような感じで〜 あ〜 うるさい。

2楽章
「どふぁ どふぁ どふぁ〜っ」と続くフレーズのなかで、「ふぁ〜み〜れ〜どぉ〜しら しそ ふぁ〜 みふぁそ らし〜し〜どぉ〜」っと続くのだが、どっか、素っ気ないというか、歌わないですねえ。
「どふぁ どふぁ どふぁ〜」という、フレーズだけが音が大きく、主体となっていて、面白くないです。
重いというか、素っ気ないというか、響かないっていうか、艶が足らなさすぎで、カスカスだ。
「ん タタタ たらら らら〜」という気持ちの良いフレーズが、ぶちこわし。
ここのオケ、木管の音色が悪いですねえ。それに、歌わない木管って、全く楽しくないデス。
かなり、イマイチ〜だなあ。って思ってしまった。(← スミマセン。偉そうに言っちゃって)
音が続かないので、フレーズに持続性が感じられないし、うねりが無いといか、抑揚が少ないというか、音が繋がっているだけで、とっても平板な感じを与える。こりゃツマラン。

3楽章
多分、このバレンボイム盤は、この楽章が面白いんだろうな〜って思っていたのだが、なーんていうか、歯切れは良いのだが、バタバタと音が散らばっている。
それに、せっかちで、1フレーズのお尻が、次のフレーズにくっついてしまって、間合いがワタシとは合わないデスね。「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」「そしれふぁそ・・・みらどれ」「そ〜し〜 れれれ そっ」
この3つのフレーズが1つのフレーズだと思っているのかなあ。
それとも、木管と弦の息があってないのかなあ。最後の拍の部分が、どうも音が重なってしまう感じで、切迫感があって嫌な感じがする。
なんか忙しいのは解るけど〜 バタバタと〜 わあ わあ叫びながら、うるさい男が、テンション高く、中途半端に仕事を片付けて行くような感じがして〜 (はあ。うるせ〜と、横目でチラリ〜見ているワタシ)

勇壮なスケルツォなんだけど、ごーっとした音だけが残って〜 可愛らしさが無いですねえ。
勇壮さと、可愛らしさ、両面欲しい楽章なんだけどなあ・・・。
やっぱり、ワタシ的には、木管さんが、どうも可愛くないんですね。歌わないし、音が悪いし、調和しないし響かないしで、総体的に、無骨というか、粗野というか、田舎臭いっていう感じがしちゃいまして、う〜ん。どうも、いただけませんでした。最後も、うるさいだけ。

4楽章
ハイ、この楽章も、可愛く飛び跳ねていく楽章なのだが〜 うるさいですよぉ。(笑)
カシカシカシカシカシ・・・っという弦の速いフレーズの後に、ティンパニーが入って、「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」というフレーズが続く。
で、ハイ、ここも、ティンパニーが大活躍するんですけど、全てをぶちこわすぐらいのティンパニーでございまして。アンタ、どっか行ってくれ〜って言いたいぐらい。うるさいっ!
「みぃ〜れ ど〜し らそらしっど っれみっみっれ」
「っどっどし らそらしどっど っしらそらし どっど ふぁ〜」
ティンパニー好きな方なら、たまらんでしょうが、う〜ん。苦笑いしてしまいそうなぐらい、、、アハハ〜
こりゃ。すごい。熱いのは解るんです。でも、こりゃ無いでしょ。
リズムの、ドスドスドス感。ぶっきらぼうで、速いだけの木管だけでは〜 あららら〜
運動神経が機敏だとか、シャイな感じだとか、可愛らしさとか、イッパイいろんな要素が詰まった楽章なのに、音を絞り出して、悲鳴をあげて〜  盛り上げて行く手腕は、凄いとは思うけど、こりゃ〜 どひゃん! 全て、ぶっとんでしまって、破壊的で、これは荒いデスね。ハチャメチャになってますねえ。

熱いのは解るんですけど、オケだけ猛烈に走っていく感じがして〜 このテンポに持っていくのは、オケも必死なんだと思うんですけど、聴いている方は、引いちゃいますね。
総体的に、録音状態は良いのだが、ティンパニーばっかり目立って、う〜ん。弦も、木管も、表情が豊かじゃないので、ツマラナイ。で、オケの音が悪くて、細切れだし、めいっぱいで吹いている、弾いているという感じで、無理して持って行っている感じがして、素直に聴けない。
余裕が感じられないし、聴いてて疲れます。

剛健、豪腕、強さは感じられるけど、巻き込まれて一緒に一体化して熱くなれる演奏ではないような気がします。
それに、これ、ホントに、シュターツカペレ・ベルリンなんですかねえ。
ライブ盤じゃないと思うんですけど・・・。う〜ん。総体的に荒い。
緊張感はあるけれど、強すぎ、硬すぎ、リズムを刻みすぎて、ぶつ切り。ゴツゴツしてて、横の流れが、あまり感じられず、表情が一辺倒で、豊かさが無いので、こりゃ〜ツマラン。
一気呵成という言葉でも、ダメだなあ。勢いも熱さも感じるけど、それ以外の言葉が出てこないんですねえ。それに、古色蒼然とした音だとも言えるかもしれないけど、え〜 これは、音質だけではないと思う。
旋律の膨らみ感が少なく、感情が平板化しており、機械的に演奏している感じがする。
ハイティンク ロンドン交響楽団 2006年
Bernard Haitink  London Symphony Orchestra

むむっ〜

録音状態は、まずまず。バービカンセンターでのライブ盤なので、いわずもなが〜ってところがある。直接音のみが入ってて、ゴンゴンした音が入っているが、なにせ一気呵成というか。ぐいーっと突っ走ってしまう。ティンパニーが耳元で響き、皮の揺れが見えそう。
カップリング:ベートーヴェン 交響曲第4番、8番
1楽章
録音状態は、想像していたよりは良いと思ったが、バービカンセンターでのライブ盤なので、直接音が耳に入ってきて、デッドな響きだ。
まあ、思っていたほどにはデッドではなかった。という感じではあるが、正直言ってロンドン響のライブ盤は、録音状態が悪いという印象が、ワタシ的には強い。

「しっしぃ しぃぃ〜 しぃ〜(ごろごろごろ) しっ  れぇ〜(ごろごろごろ) れっれっ」というフレーズのところは、ハイ、耳元にティンパニーが設置されているかのような、強烈な音が飛び込んでくる。
4番の1楽章といえば、低弦とティンパニーの迫力もあるが、「れぇ〜 れぇ〜 れっれっ れっれれれれっ・・・っ」て走っていくところの爽快さが、命って感じだ。
お武士さんたちが、いざっ!って感じで気合いを入れて突っ込んでいくような気迫があって、ひやーっ格好良い。というのが、ワタシ的には好きな場面である。
しかし、ハイティンク盤は、ティンパニーの迫力は満点だが、ここまで、ゴリゴリ音でやられると、苦笑気味。
バレンボイム盤も、うるさいぐらいにティンパニー大好きだったけど、このハイティンク盤も負けていない。
この1楽章は、ティンパニーの生々しい音が炸裂してて、まあ、直線的な演奏というか鋭角を意識した演奏というか。
ケンペ盤のような、槍を持って突き進むような、険しさを感じるが。
まあ、しかし、音を叩きつけている感じがして、弾まないのである。
独特のシンコペーションが、楽しそうに弾んでいかない。 柔軟性に欠けてて、しなやかさがない。

ババババババ・・・というティンパニー、ファゴットのぽこぽこぽ吹かれている音しかなく、音ではあっても、旋律として聞こえてこないというか。
また、合間に囁いてくれる木管が、美しくないと、可愛らしさが少ないと、ホント悲しすぎるのである。
木管が歌ってくれないと〜 奥行き感、しなやかさ、ふくよかさが少ないだけに、色気が、彩りが、全く感じられなくなってしまうのだ。それと、リズム感が、もうひとつかなあ。こりゃ〜硬いわ。
コントラバスをはじめとした低弦と、ティンパニーの猛烈な右側からの音攻撃に、爆撃弾を投下されたという感じを受ける。

2楽章
「ふぁ どふぁ ふぁ どふぁ  ふぁ どふぁ・・・ ふぁ〜みぃ〜れぇ〜どぉ〜」
精密機械のようなチェリビダッケ盤や、しなやかなブロムシュテット盤と比べると。やっぱり、分が悪い。
硬いし、こぢんまりしている感じがする。また、アンサンブルがイマイチなのだ。
音が丁寧に出てこない、綺麗に音が揃っていないような気がする。
特に、旋律の語尾になると、音が小さくなるのだ。
旋律の最後までが綺麗に揃っておらず、尻切れトンボ的なボーイングのような気がする。
「ん たら たららら  ん たら たららら・・・」のフレーズも、最後の音まで、しっかり弾いてよぉ〜
音の長さも揃ってないし。ダメじゃー こんな演奏っ。気合いがタランっ!アンサンブルが雑すぎっ。(なーんちゃって)

3楽章
「そっ どどみ そっみっ そふぁれしっ」 「そしれふぁそ・・・みらどれ」
「そ〜し〜 れれれ そっ」
ふにゃふにゃしているというか、旋律がしっかりと弾かれていない。
語尾まで、しっかり神経が行き届いておらず、はっしょって1フレーズを終わる。 かなり気持ちの悪い、丁寧さに欠けた演奏だと思うし、音のあがりくだりも、下手だ。
下手というより、雑だなあ〜 としか言いようがない。(← かなり怒っている)
木管のウパウパと吹かれている旋律も、心も躍らないし〜 
二重奏の部分も、もっときっちりとしたセッションを重ねて、CDづくりに励んで腕を磨く方が良いのではないかなあ。
ライブ盤を、安直に出されても〜 これは困ります。

4楽章
「っどみど そらしど れどれふぁ そふぁみれ どしらそ・・・(しっどっれっ)」
「ふぁ〜れ どぉ〜ら そっそそ」「そどみそ ふぁみれ どみら そっそそ〜」
この楽章は、躍動感のある演奏だし、1楽章と同様に、ティンパニーが、相当にバタバタ〜どすこい どすこい状態で、猛烈に叩かれているので、インパクトがある。
で、この楽章は、ばっちり、一生懸命練習したみたいで、一糸乱れず(ってオーバーだけど)、結構、スピードをあげて猛進していく。エナジーは感じるし熱い。音は硬いけれど強さがある。
弦の「ちゃっ ちゃん ちゃ ちゃっちゃん ちゃ・・・」、スパスパっ。切れ味鋭く、ファゴットも真っ赤か〜になりながら、破裂音を続けて行く。

まあ、演奏は破綻してないし〜 ライブ盤なので、熱く演奏されたんだと思います。
ティンパニーさん、お疲れさま〜 ティンパニーが相当に頑張ってくれました。いやいや、スピードも早く、猛烈、リズミカルな4番では、完璧を求めることはできないとは思うので、最終楽章が盛り上がったので、よしとしましょう。
1955年 クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 EMI  
1961年 コンヴィチュニー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 Ph  
1961年 モントゥー ロンドン交響楽団 Dec  
1962年 バーンスタイン ニューヨーク・フィル SC  
1968年 S=イッセルシュテット ウィーン・フィル Dec ★★★★★
1971年 ケンペ ミュンヘン・フィル EMI  
1972年 ショルティ シカゴ交響楽団 Dec  
1972年 ベーム ウィーン・フィル  
1973年 ムラヴィンスキー レニングラード・フィル(ライブ) Altus  
1975年 クーベリック イスラエル・フィル  
1977年 カラヤン ベルリン・フィル  
1977年 ヨッフム ロンドン交響楽団 Disky  
1978年 バーンスタイン ウィーン・フィル ★★
1978年 ブロムシュテット シュターツカペレ・ドレスデン DS ★★★★
1982年 C・クライバー バイエルン国立管弦楽団 ORFEO ★★★★★
1983年 スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン De  
1985年 ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 EMI ★★★★
1986年 ホグウッド エンシェント室内管弦楽団  OL ★★★
1987年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI ★★★
1988年 ヴァント 北ドイツ放送交響楽団 ★★★★
1988年 アバド ウィーン・フィル ★★★
1989年 プレヴィン ロイヤル・フィル  
1990年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph ★★★
1991年 サヴァリッシュ コンセルトヘボウ EMI  
1992年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI  
1992年 C・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン Ph ★★★★★
1999年 バレンボイム シュターツカペレ・ベルリン ★★★
2005年 イン・マゼール アニマ・エテルナ ZigZag
2006年 ハイティンク ロンドン交響楽団 LSO ★★

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