ボロディン 交響曲第2番 Borodin: Symphony No.2

 ボロディン 交響曲第2番
Borodin: Symphony No.2
キリル・コンドラシン コンセルトヘボウ 1980年
Kiril Kondrashin Royal Concertgebouw Orchestra

コンドラシンの演奏は、ライブ盤なのだが、録音状態は極めて良く、重厚だが芳醇な品の良い演奏だ。
冒頭の「ど~ どどれ ふぁみど~ みっどぉ~」は、柔らかく響いている。他盤の重々しい響きとは異にしてて、ロシア臭くないやんと文句を言いたくなってしまうほど。もちろんボロディン特有の苦みが含まれた和音だが、力強く、色彩感あふれる金管で、ソフトにくるまれている。録音は、幾分ソフトフォーカス気味だが、残響の豊かさが残って、適度な奥行き感を伴って美しく響く。どことなく、都会的なセンスがあって、品良く進んでいく。コンドラシンさんとコンセルトヘボウとの演奏は、指揮者の亡命後、早くに亡くなってしまったことによって短い期間で終わってしまった。ホント惜しまれる。こうしてフィリップスに残されていることがとても貴重だ。録音当時のコンセルトヘボウは美しい。このCDでも、金管、特に、ホルンの美しい響きが聴ける。もちろん弦のフレージングの美しさも鳥肌もので嬉しい限り。美音にて綴られた演奏。ほわぁ~っと夢見心地で、カップリングされているシェエラザードと共に聞き惚れてしまった。金管の響きを聞くだけでも値打ちもの。
第2楽章は、短い和音のあと、弦の素早いピチカートが続く。速めのキラキラした音を振りまきながら、スイスイ進むことに驚く。リズミカルだし、音が立って浮いた感じだ。木管の響きが、星空のように輝いているし、歌謡風のフレーズに繋がっていくところも、ボロディンの優しい女性的な雰囲気が出ている。この作曲家さんは、本業が別にあって、学者さんだったと思うのだが、憎いですよね。シンプルだが、楽器を使い回す手腕もたいしたもの。アンサンブルが精緻なオケでないと、アラが出そう~ オケも力量も試されるだろうが、コンセルトヘボウは、やっぱ巧いです。

第3楽章は、コンセルトヘボウならではの美しさが、存分に味わえるものとなっている。たとえ、この楽章だけを聴けるだけでも超満足だと思う。クラリネットの可愛い音、ホルンのソロ部分、木管群の囁き。鳥肌が立つほどに巧いです。聞き惚れてしまった。堂々と、朗々と歌うのではなく、優しく、慈愛に満ちた演奏だと思う。アクの強さ、圧の強さはなく、あまりに立派すぎず、さりげないしなやかな演奏だ。いやー下手なコメントは不要でしょう。うっとり聴いてください。上質な響きは、他盤を寄せつけない。
第4楽章は、舞曲風のフレーズが、弱音でソフトに流れてくる。コンドラシン盤は、前楽章の印象そのままに、弾力的で品良く踊る。力強いのだが、響きが柔らかいので、スタイリッシュに聞こえる。他盤で聴く時、通常ならば、もっとタメて、粘っこく~ 血湧き肉躍る的に演奏されることを期待するのだが、コンドラシン盤は、チューバの豪快さ、ティンパニーの迫力のある気合い十分の打音に満足できちゃう。重低音の響きは、このチューバぐらいで、あとは品良くまとまっている。柔らかい跳躍感で演奏されてて、体操競技を見ているみたい。オリンピック選手並の運動機能性というか。鞍馬の跳躍や床運動を見ているかのよう。また、オケの音色を楽しむ点では、やっぱり巧いな~と。最後、拍手が鳴るので、あっ、生ライブだったんだ!と驚くのだが、いやーホント聴いてて幸せな気分でしたね。とっても良かったです。


■ ボロディン 交響曲第2番
Borodin: Symphony No.2
ロジェストヴェンスキー ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 1993年
Gennady Rozhdestvensky Kungliga Filharmoniska Orkestern(Royal Stockholm Philharmonic Orchestra)

冒頭の「ど~ どどれ ふぁみど~ みっどぉ~」は、柔らかく響いている。柔らかすぎると思うほど、ソフトフォーカス気味だが、残響の豊かさと、ふわっとした感覚だ。意外と爽やかなボロディンだ。てっきり、無骨にぶっぱなしの金管で飛び出してくるのかと思ったが意外だった。金管のノビも良いし、奥でびぃ~んっと鳴っているミュート付きの金管も良く聞こえる。もう少し体重移動が、「みっどぉ~」の語尾について来てれば、もう少し面白かったかもしれない。弦が鳴り始めると透き通るような透明度と、爽やかに弾かれてくるので、反対に金管がめだってくるようだ。チェクナヴォリアン盤は、若々しい勢いがありスピード感たっぷり感じられるが、ロジェストベンスキー盤は、誠実そうな丁寧さが感じられる演奏だ。 熱気までには至らず、金管の「うっぱ~ うっぱ~」の面白いフレーズは、汗くささや泥臭さ、豪快なはったりに欠けている。その代わり、弦が柔らかく美しい。
第2楽章は、弦の歌謡風のフレーズに繋がっていくまで爽快だ。テンポは速くない。弦や木管、金管のバランス、フレーズを楽しむには良いが、少しスピード感があれば良いのにと思ってしまった。 金管に迫力がなく、逞しさが欠けており、女性的で線が細め。腰が強くないのか粘りも少なめ。木管、特にフルートは綺麗で、歌謡風のフレーズは、大層美しく響いている。 儚げな憂いを含んだ美女風で、動物が走り回っていたような印象を持った他盤とは印象が異なる。

第3楽章は、前楽章の歌謡風のフレーズが、そのまま生かされており、儚げな夢を見ているような響きがする。ハープに乗って木管が吹かれてくると、鳥肌たちそうなほど。ホルンが、「れ~み ふぁ~れ らしふぁ~そらし みそふぁ みれどみれ~ しれみそふぁ~みれ」吹かれているが、壮大なスケールで朗々と歌いあげるタイプじゃなく、草原で1人、ぽつんと立っている感じだ。儚げで、頼りなさそう~(がっくり)低弦のユニゾンの旋律は、ちょっと、とってつけた感じがして、しっくりこない。回想シーンのように、主題が廻ってきたのに、あまり擬人化されていないのかな。 パワフルに強烈に汗くさく闘う男のイメージを、適度に植え付けてくれないと、郷愁感や情念としてのパワーに欠けてしまう。熱き男だからこそ、という、この落差が欲しい。まあ。もっと、ねちっこく、粘りを持たせて、汗くさい男の歌として仕上げる方法もあるけど、ロジェベンさんの演奏は、わりと淡泊で、さらり~ としている。「そぉ~らしそ~ られ~ れ~みふぁ~」という金管のフレーズが剛毅、豪壮って感じではないので、どうしても、ヤサオトコに聞こえちゃうんだろうけど。まあ。普通の男性って感じですかね。演奏としては、和音の響きも良く聞こえ、じっくり、フレーズに耳を傾けやすい。

第4楽章は、舞曲風のフレーズが、柔らかくしなやか。遠くから、「タタタぁ~タタ タタタぁ~タタ」と、繰り返してリズムが聞こえて、「っどど~ どれらそ みそれふぁ みれどっ~」と言う舞曲が繰り広げられる。血湧き肉躍るという感じには、到底ならずタメも少なめで、もっと ねばって~ぇと言いたくなる。 金管の語尾に粘りがなあ。もの足らない感じがしてしまう。「っどどぉ~どれ らそみ それふぁ みれどっ~どどぉ~らそみ れふぁ みれどっ」最後、大宴会という感じではなかったし、泥臭い汗臭い、いわゆるロシア臭さは、ロイヤル・ストックホルム・フィルの演奏では感じない。郷愁を感じさせるフレーズは、人として等しく感じるモノだし、2楽章は、とても良いと思う。勇壮果敢に、汗くさく演奏するN・ヤルヴィ盤が、どうしても印象深く残ってしまっているので、モノ足らない感じがしてしまうのは、申し訳ないが~ ごめんなさい。


■ ボロディン 交響曲第2番
Borodin: Symphony No.2
N・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 1991年
Neeme Järvi Göteborgs symfoniker(Gothenburg Symphony Orchestra)

N・ヤルヴィの演奏は、分厚く無骨で汗くさい。恰幅の良い演奏である。驚くほど重厚に、冒頭のフレーズが奏でられる。ボロディンの交響曲2番っていえば、「どぉ~~ どどれ ふぁみど みっどぉ~」という冒頭のブレーズだが、低弦の迫力は文句なく、硬めで重量級。タメ感もあって、語尾も長く伸びている。ゴリゴリ、ガシガシ~「どぉ どどれ ふぁみど みっ どぉ~」と、金管の鳴りっぷりが良い。まるで、恰幅の良いおじちゃんが、我こそは~という威圧感まるだし。豪快に歌っている感じだ。まあ、この楽曲なんでね~ 大草原を駆け回っている甲冑をまとった大将が、主人公なんだろうから、主人公になりきって、指揮棒を振っているのだろうと、勝手に想像しちゃう。録音も良く、低音の響きが十二分に入っており、ガッシリ、ガツンっという感覚がある。重いし、硬いのだが、テンポは結構速めで、意外と素早い動きで進む。主題の金管の咆吼も、たっぷり渋くて、割れ感も多少あるのだが、これがまた、良いスパイス的な存在だ。で、弦の推進力も、合いの手を入れていく木管は、超快速で、ぐぐっ~っと、テンポアップされる。主題こそ、粘って重厚すぎるほど重厚だが、中間部は速い。
第2楽章は、低弦のピチカート 「れれ そそ らら しし らそ ふぁみれ みどらそど」って感じで、奏でられる。「れそらし ふぁしどれ・・・」と、木管、金管が呼応して行くのだが、思った以上に速めで、すばしっこい。で、歌謡風フレーズになると、表情が変わって、ゆったり~ 木管と弦が、チャーミングに歌い始める。フルートが清涼剤のように可憐にフレーズを吹いている。が、弦が、もっさりしており、どことなく、そそくさ~っと演奏している感じがする。弦の節回しが、もう少し粘るか、歌い上げてくれてもよさげなのだが、あまり関心がないというか。さほど、こだわってないというか。弦のピチカートに覇気がなく、荒々しさを残している感がする。粗野なおじちゃん主人公なのだから、まあ、いいか~とは思うが、1楽章でエネルギーを使い果たしたかのようで、元気がない。

第3楽章は、まるで、戦いの幕間という感じで、大草原に、吟遊詩人が登場~ というような楽章だ。前楽章の歌謡風のフレーズが、雰囲気そのままで、戦いのあと、夜空を見あげ、酒を飲み、夢を見ている。でも、あまり郷愁を感じさせる感じには仕上がっていない。チェクナヴォリアン盤では、かなりロマンティックに、女性的に歌いあげているのだが、N・ヤルヴィさんは、甲冑を着た大将が、戦いの後、お酒を飲んだら、きっと、ががーっと、鼾をかいて寝るでしょうって感じ。荒々しいというか、熱気が、まだまだ残っており、汗臭い、酒臭い、男臭いって感じがする。現実的でリアル感がある。あくまでも、力強い逞しいマッチョな大将なのだ。弱音は、決してはかない、故郷も思わない。夢見る夢子ちゃんのようなフレーズは、歌わないよねっと言う感じで、聴いていると、そこまで、哀愁の漂う雰囲気はしない。戦いの合間の休憩でしかないかな~ もちろん、フレーズは、歌ってはいるが、カッチリしており、まだまだ、偉そうに胸を張っているし、金管のフレーズは力強く、女性の姿は見えず、あくまでも戦う男のロマンが醸し出されている。
第4楽章は、朝になったので、また馬を駆けております。元気、ふっ かーつ! という感じで勇ましい。少し体重が重いようで、颯爽とは駆け抜けておらず、脚の太い馬なのだろう。重厚感のあるフレージングとなっている。「タララ チャチャ~ タララ チャチャ~」と、走るフレーズは重々しいし、木管の節回しは、特に粘りある小節まわしではなく、リズム感は、さほど印象に残らない。カッチリしたフレーズで、縦割りという印象だろうか。舞曲風の独特のリズム感があると思うのだが、あまりアクセントを効かせていないため、ワクワク感は少ない。2拍目にアクセントを、もう少しつけてくれてたら、もっと弾むのにな~っと思うが、これは、DNAが違うのかもしれない。総体的に、1楽章は、メチャメチャ立派だったのに。冒頭こそ、恰幅の良い演奏だったのに。ダンダン、尻すぼみになってきて、4楽章では、これでは、故郷に凱旋できないよね~って感じで、まるで、敗走しているかのように聞こえてきちゃう。もっと、頑張れ~っと、鞭を入れたくなっちゃいました。


■ ボロディン 交響曲第2番
Borodin: Symphony No.2
ロリス・チェクナヴォリアン ナショナル・フィル 1977年
Loris Tjeknavorian National Philharmonic Orchestra

チェクナヴォリアンの演奏は、もっと派手だと思っていたが、色彩豊かに、すっきりした潔よい演奏だった。冒頭の重々しい印象的なフレーズ 「ど~ どどれふぁみど~みっど~」は、確かに重いものの、何度か繰り返しをするなかで、勢いがついてくる。重低音で、ぎっしり密度が高い演奏というよりは頃合いの密度で、少し乾いた爽快な演奏。 音色は明るめで、色彩感もたっぷり。 がっしり弾いているが、N・ヤルヴィ盤(エーテボリ交響楽団)のように、ねっとり系の重量という印象はない。
金管がメロウな響きであることと、スピーディなので若々しく感じる。金管の「うっぱ~ うっぱ~」の合いの手は、のびがあって開放的で、草原の広がりを感じさせるし、 弦と打楽器と、金管の掛け合いは、これはみごと。 体重移動が巧いので、リズミカルに聞こえる。 弦が高いところから降りてきたり、弦がスピードをあげて、軽やかに身をよじってみたり、主題が替わるところも巧いと思う。重さと軽やかさが、いい意味で交差している。N・ ヤルヴィ盤のような、執拗なダメ押し的な重みがないので、開放的に聞こえるのだと思う。「タタタ~タタ タッター」というリズムが繰り返されているが、馬がパカパカと走っているフレーズのようだ。
文字で書いてしまうと「タタタ タタ タッター」なのだが、「たたら たた たったぁ~」という巻き舌風に聞こえながらも、たたっらったぁ~と、弾みがあるのだ。 このリズムって、文字に書きづらいが、木管の踊るようなコミカルな吹き方と、力強さと、颯爽とした速さに、スゴイや~っ 思わず飲み込まれてしまった。 最後、雷が軽く落ちたような響きで終わる。

第2楽章は、ピチカートの速いこと。なんて、すばしっこい動きなのだろう。直線的ではなく、縦糸ギシギシ~でもなく。捕まえられないような動きをしており、まるで、追いかけてもつかまらない、すばしっこい小動物のようだ。低弦のピチカート 「れそし みれど しられ・・・」と、木管の「たら~たらら~らら~」と優しいフレーズ部分が色を添えているのだが、ホント、コミカルなほど動きが速く、うしろから、煽られてるような気分だ。主題が変わると、ほっとするような、「たらら~ら~ら~」と色彩豊かに歌われる。 ここは、エキゾチックで~ 女性が腰をくねらせて踊っているかのようで、酔ってしまう。 草原の親父たち(勇士)も、きっと、ほろ酔いなんだろう。チェクナヴォリアン盤は、粘りがあって、コクがある。弦のエッジも鋭い。この楽章は、高音域のヴァイオリンは、主旋律を奏でるというより、合いの手の存在にまわっており、フレーズの語尾を強めたり、リズムをつける役割を担っている。

第3楽章は、ここは、誰の盤でも白眉なのだが、チェクナヴォリアン盤は、甘さには少し欠けるが、ちょっとした間合いが良く、郷愁をかき立てられる。 ハープの甘い調べに乗って、ホルンが活躍する。この甘いフレーズを奏でる演奏者が、巧いっ!とは、ちょっと言い難い。 「れ~み ふぁ~れら~しふぁそらしふぁ みそふぁ~みふぁみれ~しれみ~れ」  ちょっと頼りない感じがするが、でも、よい風情なのだ。フルートとクラリネットだと思うが、少し、ばらけた感がするのだが、素朴な味わいがあって、雰囲気が良いのだ。なんだか、ほろ酔い気分で吟遊詩人が歌っているかのようでとても良い、当盤の白眉だろう。1楽章が叙事詩なら、この3楽章は叙事詩で、ロマンスたっぷり~ 甘くてほろ苦くて、儚げ。じわじわっ。緊張感ばかり強いられているより、ほっと気の抜けさせてくれるところが、この楽曲に似合っているような気がする。アンサンブルは、おみごと~とはいかないものの、憎めない。 で、「たら~たらら~ら たら~たらら~ら~」という旋律の力加減が、なんとも絶妙だ。 金管と低弦があわさって、ぐわ~っとパワーが出てくると、底力のあるオケだなあと、その豪快さに感心してしまう。この演奏は、勇士の有終の美を飾る。そんな演奏になっている。精緻さには欠けているのかもしれないけど、おおらかな楽曲で良い。 少しヴァイオリンの音が浮いたように響くのだが、ピッチが高いのかもしれない。甘いフレーズの歌い方が、東洋風というか、中央アジア風に聞こえる。ちょっと表現しづらいが、妙にフレーズを膨らませず、平板でありながらアクセントをつけず、すっと、音の伸しがある。弦のボーイングに、変にヴィブラートがかかっていないのだが、それが、かえって素朴だ。 横笛的、演歌的に聞こえて親近感を感じさせるのかも。

第4楽章は、独特の舞曲風フレーズが、一杯詰まっている。弦は、ちょっとイマイチ精緻ではないのだが、「タララ チャチャ~ タララ チャチャ~」と転がるようなフレーズでは、「チャチャ~」とアクセントが置かれて、次から次へと展開していく。とても、レアに聞こえてくる。立体的に聞こえてくるのは、多分、大太鼓やシンバル等のパーカッション群の効果だろうが、それにしても、活き活きとしてて、血湧き肉躍るって感じ。 粗野で野性的というよりは、見通しもよいし、すっきりとしたフレーズの処理で小気味よい。いわゆるロシア的というのだろうか、汗くささは少なく、金管だけがいたづらに咆吼する演奏でもない。熱い演奏だし、音量があって、音が濁らない。フレーズを引き継ぐときの各パート間に、ちょっとした隙間が見えるのだが、これが、踊るようなフレーズのなかで、かえって、次の出てくる音が生きている感じがする。
ブラスに力があるし、音量たっぷり。甲高いストレートな音が出ているが、この舞曲では、高揚感を生み出す素材になっているし。ふふっ。ちょっと荒くれてた方が、この楽曲に良いんだろう。 甘いメロディを間に挟んで、スピードアップし、木管の舌がよくもつれないな~と思うほど、最後を盛り上げて、シャン!と終わる。なんとも潔い終わり方だ。
チェクナヴォリアン盤は、東洋風に聞こえてきます。ヤルヴィ盤は、ごつくて酒臭くて、髭もじゃのコサックの勇士が、馬に乗って草原で決闘・・・というイメージだったのですが、チェクナヴォリアン盤では、日本の武士が、荒野で決闘って感じなのです。コンドラシン盤のように甘みはないし、ヤルヴィ盤のように描写力も豊かではないのですが、とても色彩豊かで、躍動感がたっぷり、それでいて、涼しげで、虚無感すら感じさせるほど、すっきりとした潔よい風情の演奏となっています。感覚が偏らず、バランスが良いというか。聴き手の要望が、みごとに溶け合っているというか。 とても不思議な演奏。オケが、もう少し巧いとより一層良いのですが~ ワタシ的には、とても親近感が湧きました。良い演奏です。


ボロディン 交響曲第2番
1977年 チェクナヴォリアン ナショナル・フィル R ★★★★
1980年 コンドラシン コンセルトヘボウ Ph ★★★★★
1991年 N・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 G ★★★
1993年 ロジェストヴェンスキー ロイヤル・ストックホルム Brilliant ★★★



 

YouTubeでの視聴


ボロディン 交響曲第2番
Borodin: Symphony No.2 in B minor
Concertgebouworkest  コンドラシン コンセルトヘボウ
Provided to YouTube by Universal Music Group
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=vAg7VoRXXvc
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=u0Yf8bA9Inc
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=oF5xTKOLIcQ
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=44V1JcTpWZ8


orodin: Symphony No.2 In B Minor
エーテボリ交響楽団 - トピック  N・ヤルヴィ エーテボリ響
Gothenburg Symphony Orchestra - Topic
Provided to YouTube by Universal Music Group
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=chGPeYV_gQE
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=WvjlRz9Bt_E
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=RD8y1MgtvgI
第4楽章 https://www.youtube.com/watch?v=Ee76aGgleoc



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