「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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ブルックナー 交響曲第3番
Bruckner: Symphony No.3


ブルックナーの交響曲第3番は、1873年に最初の稿が完成しています。「ワーグナー交響曲」の愛称を持っています。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
1872年に着手して翌年73年に初稿(第1稿または1873年稿)が完成しています。で、73年8月、バイロイトのR・ワーグナーに面会して、この第3交響曲と2番の両方の総譜を見せて、 どちらかを献呈したいと申し出たそうですが、この時、ワーグナー夫人のコジマは、物乞いと勘違いしたそうです。(そのときの模様は、詳しくウィキに掲載されているので、ご覧ください。) 75年には演奏不能として初演できず、 76年改訂しはじめて77年に完成(第2稿、または1877年稿)して初演した際には、ほとんど、お客さんは残っていなかったそうです。
78年、出版に合わせて一部修正、88年〜89に大幅改訂(第3稿、または1889年稿)しています。
改訂の経緯等や、各楽章においての稿の違いは、他サイト等をご覧ください。

第1楽章 ニ短調 2/2拍子 ソナタ形式
弦の下降する音型を背景に、トランペットによって第1主題が奏でられ、経過句で膨らんで行き、頂点部分で特徴的な旋律を力強く演奏しフェルマータで休止する。曲は静まり主題を確保した後、繰り返す。再度静かになると第2主題の登場です。 第2主題は、3+2、2+3のブルックナーリズムによって対位法的に構成されるもので、変化しながら展開されます。第3主題は、金管で提示され、エコーの効果を示しながら進んでいく。提示部終わりには、 ミサ曲第1番グローリアのなかのミゼレーレの部分が奏されます。展開部の初めは第1主題の反行形が木管で、段々と発展し、第1主題を使ってクラマックスを築きます。

第2楽章 変ホ長調 4/4拍子 A-B-C-B-Aの形式
第1主題(A)は内面的な旋律で、第2主題(B)はヴィオラが奏で、中間部(C)は、神秘的にと書かれた楽想で、第1主題の再現で頂点となります。ワーグナーの影響が反映され、ワルキューレの眠りの動機が引用されています。

第3楽章 ニ短調 イ長調 3/4拍子
ヴァイオリンの旋回モチーフと、低弦のピッツィカートとが交互に現れる序奏、最強音で主題が開始されます。
中間部は6度の下降を特徴とする歌謡的な楽句が現れ、ワルツ的な伴奏になり、ピッツィカートをおりまぜたワルツの雰囲気の濃い曲想になります。

第4楽章 ニ短調 2/2拍子 自由なソナタ形式
第1稿、第2稿では展開部と再現部とが分かれ、第3稿ではブルックナーが晩年に用いた展開部と再現部が合体した形で、再現部は第2主題から始まります。コーダ最後は第1楽章の主題が戻って全曲をしめくくります。 第1稿では、その部分は省略され2小節前で終わるので、中途半端で終わったように聞こえます。

いつも、途中で寝てしまう楽曲で、なんだか、さっぱり解らなくなってしまう楽曲で〜 終わり方まで、尻切れトンボ状態で、根気よく聴けません。良いリスナーとは言えずごめんなさい。 

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クーベリック バイエルン放送交響楽団 1980年
Rafael Kubelik
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
(Bavarian Radio Symphony Orchestra)

 こりゃ良いわ〜拍手


録音状態は極めて良い。クリアーな録音である。奥行き感もあるし、金管・弦・木管のバランスが整っており、大変上品な演奏だと思う。
1878年改訂版(エーザー版)
 
クーベリック盤は、1878年改訂版を使っている。
1878年っていうと、第2稿が出来ているので、その改訂版ってことになるんだろう。いわゆる、エーザー版である。ブルックナーの交響曲って、冗長的で、同じ音型が続き、退屈極まりないってところが一般的な感想かもしれない。 で、オマケに、版がイッパイあって〜 これがヤヤコシイ。
ブルックナーって、お弟子さん?たちも含めて改訂魔なのだ。で、3番って、メチャ地味で解りづらい。
ブルックナーのなかで、4番、7番、8番あたりは、よく聴かれると思うのだが、それ以外は、う〜ん。と唸ってしまうかも。

1楽章
「み〜し〜み みそみ し〜どぉれ そふぁそ〜」 ちょっぴり、原始霧らしきモノが出てきているが〜 
ピアニッシモから、じわじわ〜 蠢いてて来て、そぉふぁ〜 そぉふぁ〜 そぉふぁ〜っと畳みかけてきて、弦と金管があわさって、うわ〜っと一気に膨れあがってくる。
「そぉ〜 ふぁみれ み れぇ〜 どしら〜」
初めて聴きた時、なんだか、けったいな音の繋がりだなあ。という感想を持った。
綺麗な和音でもないし、不協和音でもないし・・・ 地味で、静かなくせに、いきなり切れたみたいに爆発するし、変な人なのである。
「そしらそ そしらそ ふぁらそ ふぁらそ ふぁしらそ〜っ」
なんだかケッタイな音が続いているなかで、トランペットの細切れが合わさってくる。
まっ 多少は馴れるものの、第一印象っていうのは、やっぱり強烈で〜 今でも、さほど変わらず、3番は晦渋な交響曲である。(笑)
よくわからん。フレーズが、クネクネ、ひろひろ〜 「そふぁれ ど そふぁれ ど そふぁれ・・・」
よく飽きもせず、同じ音ばっかり使うよねえ。
「それみれ どそふぁそ らみれみ ふぁどしら・・・」 ぶっとい金管が好きで、ぶぉ〜ぶぉ〜ぶぉおお・・・

まっ、この渋い音の使い方から、明るめの音に変わると、ほっとするし、晴れ晴れとした気分に変わるので、その変化が面白かったりするのだが、初めは、やっぱ相当につきあいづらい。
この人は、いったいどんな人なんだ? ハテナ? なのだ。一般的には、やはり渋すぎなんだよなあ。
しかし、苦みがあるというか、独特のアクがあり、独特の習癖があるのだが、これが馴れると、自分の方に映り、自分の習癖になりまして〜 いわゆる、オタクになります。

さて、クーベリック盤が、どんな演奏をしているか。曲自体が、とても、とっつきにくいので〜なんとも感想が書きづらいのですが、録音状態も、とっても良いので、カンペキっ。
だから、初めは退屈でも、1楽章の中間部荘厳なフレーズまでは、ぐっと我慢して聴いたら良いと思う。
クーベリック盤は、和音の響きが、とっても上品で、群を抜いていると思うので〜。

おおよそ歌えないフレーズだし、半音あがったり下がったり、神秘的というより、不可解。難解。
けったいなフレーズが、ボコボコ・・・。
凸凹したフレーズで、なんの脈路もないところで、山の頂のように、金管が咆吼して飛び出してくる。
トランペットが突出して、らーみーれみ ふぁふぁふぁっ らしれみ〜 
山道で、虎か熊に、いきなり出くわした気分で、安心できないのだ。
で、リズムっていうと、そっふぁっれ〜 そっふぁっれ〜 そっふぁっれ〜 忙しい切迫感のあるリズムが生まれる。で、突然、コーダ風に早変わり。
「み〜しぃ〜し み〜」 
「みそみ しぃ〜 どれみぃ〜み   らぁ〜そぉ〜そ らぁ〜」
「らどら み〜(みそみ)ふぁそら〜どれみ れ〜しっふぁ〜」
「み〜 みっみ ふぁ〜そ」 と、音で書くと単純だが、荘厳な和音に鳴っていくのである。
この荘厳さは、威力あり、威風堂々的で、クーベリック盤で聞くと、一糸乱れず緊張感があり、張りつめたなかでの美を感じる。ここは、ハイライトですねえ。
さすがに、綺麗に、美音で、暖かい音で、厳しいフレーズを演奏してくるなあ。と思う。これはニンマリ。
気高いっ。あとは、最後まで、堂々としたもので気品あり。
3+2 2+3連符の組み合わせが、綺麗キッパリと口調で演奏されている。

2楽章
静かなアダージョの楽章だが、いいな〜っと感じていると、フレーズが途切れたりするのだ。
ちょっと天の邪鬼かな〜と思うが、冒頭、静謐で、清楚なフレーズが続く。
ホルンと中音域の弦の柔らかな、フレーズが出てくると、う〜んと、唸りつつ昇天しちゃう。
かと思ったら・・・ 金管が、大きな音で、魔王が降り下りてくるかのようなフレーズを吹く。
「らぁ〜み れどしらみ らぁ〜み れどしらど」「ど〜し ど〜し」
いったんは、沈静するのだが、振り子のように戻ってくるのだ。
「みぃ〜れど しらそど みぃ〜れど しらそど」
「ふぁ〜みれ どしらし そ」
「し〜ら みれどしらど し〜ら みれどしらど どぉ〜し どぉ〜し」

う〜ん。迷いの楽章か、逡巡する聖職者って言うような、タイトルを付けたくなるような楽章である。
しかし、ホルンと弦の絡みが、すごく美しくて。この美しさには惚れ惚れ〜 
金管が上品なのだ。
うるさくなく、周りの音と調和が取れているし、金管の音が、構成されている和音の1つの音なんだよねえ。ふむ。良い音デス。

3楽章
ブルックナーのスケルツォは、ちょっと一風変わっているけれど、癖になりそうな音型を持っている。
ヴァイオリンの「しどしら っしっしっ しどしら っしっしっ・・・」
「みふぁみれ みふぁみれ みっしっしっ・・・」
悪魔が踊っているのか、降りてくるのか、おっそろしいスケルツォだが、クーベリック盤だと、空恐ろしい反面、優美である。
弦のつま弾く音色と、シュルシュル シュルシュル・・・と、風が舞うようなフレーズが、交代交代に表れて、階段を下りてくるのだ。
この下降旋律は、なかなかに特徴があるし、中間部には、ワルツのような優美なフレーズが表れる。
う〜ん。相反する性格の主題が、こうも並び立つものかねえ。
信じられないような気分なのだが、まあ。この印象は、盤によっても違う。
超マッチョ風であったり、ガンガンに勢いがあり、格好良いという感想に変わる盤もあるんだけど。
クーベリック盤は、品が良く端正だ。ワルツ部分は、超上質で、育ちの良さが表れているって感じがする。

4楽章
この楽章は、「しどれみ しどれみ しどれみ・・・」という、短いフレーズを繰り返す。延々に・・・
金管が、華やかに「ふぁらっし しらそふぁみれどし どしらそ どしらそ ふぁしらし ふぁしらし〜」
ティンパニー付きでと奏でるのだが、どこか、鼻が詰まったような音が混じっている。
で、唐突にワルツ風に主題が変わるのだ。
「し〜れ れれっ れっふぁ ふぁっふぁ・・・」 ようわからん。
翳りのある優美さ、明るいのか暗いのか、同居しているような、どう、とらえて良いのか迷う。
単純に、明るくないところが、一筋縄ではいかない。
テンポも、冒頭は、すごく快速なのに、緩くなって優美に奏でてくるし。ヴァイオリンの旋律が綺麗なのに、何が言いたいのか、わかりづらいし・・・。

またまた、金管が汚い甲高い声で叫ぶ。
「れみれど れどれ みふぁみれ みれみ〜 ふぁそふぁみ れどしら・・・」
この甲高い声をあげておきながら、ボソボソと尻すぼみなのだ。
最後、何言っているんだか。ワカラン。おいおいっ。どーなっとるんじゃ。
ブルックナーって、何が言いたいのか、ワタシ的には、解りづらいんだよなあ。
性格が違いすぎる主題が突然現れ、すぐに消える。
まったく正反対の性格の人が、同居してて、あっちいったり、こっちいったり。意見が分かれて対決しているワケでもない、勧善懲悪世界を描いているわけでもないのに、心理的に揺れ動くというか。
これだっけ、主題を交代されておいて、さて、どうやって結論を導きだすんだろう? と、不安になる。
牧歌的なフレーズもあって、ホント綺麗なんですよねえ。春の楽しげな雰囲気を醸し出すフレーズが、入っているだけに〜 おいおい。これだけ可愛いフレーズが、えっ。続かないのぉ〜(がっくり)

最後になると、金管で、派手に、あの耳障りのファンファーレが鳴る。それもエコー付きで鳴り響くのだが、 あちゃー なんか、汚い音だなあ。う〜ん。ますます汚い音になっていくのだ。
ホントのラストは、「み〜しっし み〜 みそみ し〜どれ み〜 み〜ふぁ〜 ・・・」 
格好の良いフレーズで明るめに、「み〜しっしみ」で、終わるんですけどねえ。 まあ、ちょっと金管の音が割れそうになっているが、う〜ん。強烈な盛り上がり方だ。

クーベリック盤は、エーザー版での演奏であるが、専門家ではないので、ノヴァーク版との違いを説明できる能力がない。他に、詳しいサイトが多々あるので、そちらをご参照ください。
総体的には、曲を聴いているだけで、相当に疲れてしまう。 ワタシ的な感想で言うと、弦と金管のバランスがちょうど良いこと、バイエルン放送響の音色が好きなこと、品が良いこと、録音もバッチリ良いのでお薦めしたいが、エーザー版はメジャーではないので、どうも分が悪いように思う。 (また、違いがワカラナイので、なんとも言いづらいです)


ショルティ シカゴ交響楽団 1992年
Georg Solti
Chicago Symphony Orchestra

いかすぜっ

録音状態は良く、メリハリがあってダイナミックな演奏だ。
だが、いつ聴いても、ワタシ的にはワカラナイ楽曲で〜 途方に暮れる。
1877年ノヴァーク版
1楽章〜2楽章
冒頭は、弦と金管があわさって、うわ〜っと膨れあがってくる。
「そ〜ふぁみれ〜 みれ〜どしら〜」という唐突なフレーズで、「そ〜ふぁ そ〜ふぁ。そふぁみれっ みーれっどしら」と、なんだかケッタイな音が続いているなかで、トランペットのフレーズが吹かれている。
第3番は、晦渋な交響曲である。変な楽曲だな〜という印象が昔からあって、どうも馴染まない。

「そしらそ そしらそ ふぁらふぁそ ふぁしらそ〜っ」という、同じような音型が執拗に鳴ると思いきや、 不安定な和音が流れたり、う〜ん、渋面を創ってしまうフレーズが続く。
そのうち、リズムが出てきて、いつものブルックナーらしく 3+2 2+3 のリズムになるが、この3番の1楽章、2楽章は渋すぎというか、何が言いたいのか、よくわからなくってしまう。

トランペットが突出して、「らーみーれみ ふぁふぁふぁっ らしれみ〜」と、半音あがったり下がったり、転調しているのか、神秘的というより、不可解で、けったいなフレーズが、ボコボコ・・・。凸凹したフレーズで、 なんの脈路もないところで、山の頂のように金管が咆吼して飛び出してくる。
ショルティ盤は、この難しくてとらえどころのない楽章を、わりと見通しよく演奏してくれていると思うのだが、2楽章のアダージョは、穏やかだなあ〜っと感じて、フレーズが途切れたりするので、うとうとしてしまった。

3楽章
3番のなかで、ワタシ的におもしろいと思えるのが、この楽章だけなのだが、ぐるぐる廻って、自分の尻尾を追いかけている犬のようで、なんだかねえ〜
「みふぁみれ みっ みふぁみれ みっ みみみ みみみ・・・」ここの弦と裏の金管の拍感覚はおもしろいのだけど、こりゃ文字では書けません。ジャカ ジャンジャンジャン ジャカ ジャンジャンジャン・・・
変な旋律だと片付けてしまうには、 惜しいような気がするが、いつものことなのだが、目の回るような旋律と、穏やかな旋律と、なんで〜こんなに交互に鳴らすんだろう。
そのうち、ワルツ調になるのだが、長続きせず、目の回る旋律が再現される。後半には、小春日和のような可愛い旋律も出てくるのだが、あんた分裂気質か?と思ってしまう。
初めて聴いた人にも、へっ?って感じだろうが、何回聴いても難解で・・・  ワタシには理解できない超現象だ。
まるで酔っぱらいの舞曲みたいで、ダメ〜っ。

4楽章
「れみふぁそ れみふぁそ〜っ」と弦が鳴っているうえに、かわった和音が続く。
舞曲風にも聞こえ、可愛い旋律もあるにはあるが、うねうね。くねくね。
「れみれど れどれ みふぁみれ みれみ ふぁそふぁみ・・・」と、つんざくようなフレーズも出てくるが、まるで金管と弦が、音楽初心者のように、スケールの練習をしているみたいでもあり、おもしろくない楽曲って感じてしまう。
この主題は、鐘が鳴り響いた残響を描いたなの? それともオルガンの音を再現しようとしたものなのだろうか、わざと、ずれた感じがするんだけど〜 あーっ わからないっ。
コーダ部分は格好良く書けているのになあ。
とりあえず、ショルティ盤のラストは、2稿なので「みぃ〜しぃ〜し みぃ〜」で終わっているので終わった感はあった。

総体的に、ショルティ盤は、さすがにシカゴ響で〜 金管が明晰に、鳴りっぷりのよい音が出てくるのと、録音状態が極めて良いので、スカッと聞こえてくる。
歯切れも良いし、独特のリズムも、綺麗すっぱりと演奏されているように思う。
で、メタリック系で、艶っぽくテカテカしたところもあり、明るく、開放的な音の広がり感もある。回転度の高いトルク音のように響き、快速でシャープなので、わりと、この無窮動の音に引き込まれてしまう。
こんな楽曲は、もっさり、チンタラ演奏されると、うぷぷっ・・・ やめてくれ〜っとなってしまうが、リズミカルに処理されているようにも思うので、聴きやすいかもしれない。ひとことで言っちゃうと、格好が良いように聞こえる。

しかし、この曲を聴こうとおもうと、勇気が要るというか〜
時間も相当に必要になるし、眠気と戦う心構えもいるし、改訂のこともワカラナイので説明できないし、正直あまり聴きたくないです。スミマセン。(謝)

1980年 クーベリック バイエルン放送響 SC ★★★★
1990年 ショルティ シカゴ交響楽団 Dec ★★★★
所有盤を整理中です。

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