「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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ドヴォルザーク 交響曲第5番
Dvorak: Symphony No.5


ドヴォルザークの交響曲第5番ヘ長調(作品76)は、1875年に作曲されており、交響曲第4番までは、ワーグナーの影響が見られたものの、一転して、スラブ風の牧歌的な作風となっているものです。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

第1楽章 ヘ長調 ソナタ形式
全体的に牧歌的で楽しげな曲調で、序奏はなく、いきなり、クラリネットとフルートによる牧歌的な第1主題Aが奏でられます。急激に盛りあがり、壮大で華やかな第1主題Bに続きます。 次に現れるヴァイオリンのフレーズが第2主題で、とてものどかな旋律となっています。

第2楽章 イ短調 三部形式
前楽章とは異なり、不安げで寂しい楽章で、チェロによって悲しげに主題が提示され、次にヴァイオリン、フルートに引き継がれていきます。中間部は明朗な感じですが、再現部は 、再び暗鬱な主題が繰り返され寂しげに終わるもの。

第3楽章 変ロ長調 スケルツォ
前楽章の主題を用いた序奏があり、ほとんど続けて演奏するように望んでいるようです。主要部のスケルツォの主題は、序奏とは一転して非常に明るい快活なものです。

第4楽章 ヘ長調 ソナタ形式
第1主題の変奏による荘厳な低弦の序奏で始まります。イ短調の序奏から、ヘ長調の第1主題の後、クラリネットとヴァイオリンが、第2主題を応答風に提示します。
最終楽章で、ワーグナーの「ワルキューレ」とよく似た和声進行が見られるとのことですが、どこがそうなのか、ちょっとワタシにはわかりません。粘りのある民族的な楽曲ではなく、とっても清々しい、爽やかな楽曲です。

ノイマン チェコ・フィル 1972年
Václav Neumann  Ceska filharmonie
(Czech Philharmonic Orchestra)

こりゃ良いわ〜拍手

ノイマンは、ドヴォルザークの交響曲全集を録音しているが、これは1回目の録音で、アナログの時代の盤である。これは絶品の1枚だと思う。
全集BOX7枚組の1枚 1968年〜73年
当盤は、ノイマンの旧録にあたる。アナログ時代のモノだけど良い演奏だと思う。
全集を2種類持っているが、82年の録音より、72年の方が、私的には好きだ。
こっちの盤の方が、すっきり切れが良く、弦の艶もあり、弾み方も快活で若々しい。なんで〜新の方が、ゆるゆるになってしまっているのか、その理由はワカラナイ。交響曲第8番は、めちゃんこメタボ系になってしまって、どんより〜していた。
さて、5番・・・。
先に、新録音の82年盤を聴いてしまったのだが、アプローチは基本的には変わらないように思う。
あまり牧歌的な雰囲気を、前面には出してこない。クラリネットもフルートも音色は明るめ、弦の音にハリがある。さらり〜と流れていくが、リズム感や抑揚は、まずまず。
爽やか、冷たさの残った春風が通り過ぎていくような感じ。
スウィトナー盤の方が、活発に跳ね回る女の子なら、このノイマン盤は、ちょっぴり内気だ。
緻密さ、密度の高さ、巧いって感じはしない。木管やホルンは柔らかいが、ヴァイオリンの高音域は、ボーイングの音というか、触れる、さらさら〜っとした音が気になって、ちょっと強めに感じてしまう。
低音部分は、チェロやコントラバスの音色も、しっかりしているし、「ん ぱーん ぱぱぱ」ってリズムも、ピチピチしているわけじゃーないが、ナチュラルに聞こえて、すっと入ってくる。

2楽章
穏やかにチェロが、まず響いてくる。
「ふぁれどし〜どれどし ら〜ふぁ ふぁし〜れ〜ど〜しら みどしら〜しどしら〜そ〜そ ふぁ〜・・・」
悲しげな和音が広がってくる。
ノイマン旧盤は、この楽章は、とっても良く、じわ〜っと染み入ってきて、やられたっ。
「ふぁれどし〜」 この2楽章はイ短調である。素朴で開放的な気分がありながら、物悲しいっ。
う〜ん。このシンプルなフレーズで、ノックアウト。メチャ演歌っぽく古風な旋律で、ふぁれどし ふぁれどし〜っと、泣き節っぽいのだが、わりとアッサリ演奏されている。
フルートとクラリネット、オーボエの木管が、「ふぁ〜ふぁ れれ〜ど し〜そそ ふぁ〜そら〜」
「れれ〜らら〜  ど〜 み〜どしら〜 み〜ど〜しら」
弦が、ハープのように響いて天上的な柔らかなフレーズとなっている。地味で、モーツァルトのように羽根のついた天使たちが舞っているわけじゃない。でも、しみじみ〜 じっくり聞かされた。こりゃ良いわ。
ほとんど続けて3楽章に入る。

3楽章
「ど〜っ どしど れそれっ ふぁみれどれ み〜しれどっ」
ソフトなのだが、木管の音色がクリアで、明確だ。ピチピチと跳ねている。
弦のハリのある音色と、残響が広がる。芯はあるが、スウィトナー盤より、もう少しソフト感がある。同じような木質感なのだけど、こっちの方が、草原の広がり、木漏れ日、 光がこぼれてくる感じで、お祭り雰囲気はあるけれど、もっと素朴だ。
トライアングルが、そっと鳴っている。う〜ん。2楽章に続いて、これもやられたっ。
あ〜 柔らかい。ホルンにクラリネット・・・ う〜ん。残響も良い。

4楽章
チェロとコントラバスか。「っ たらら〜 らららっら ら〜ら」と序奏をして、「しどっれ ふぁ〜し」と鳴ってから、木管が絡むが、「らしっど ふぁ〜そ」と重ね る。
金管が出てきて「ふぁ〜ふぁ ふぁ〜ふぁ」 とフレーズを刻むが、このあたりは、う〜ん。柔らかいが、弦の柔らかさと芯のある音で、リズムよりフレーズを歌ってくれている。
んちゃ んちゃ んちゃ・・・とは鳴るのだが、ノイマン盤の旧録は、弦が主体である。
「しどれみ ふぁそ らしど〜 れっれれっ・・・ 」
「そっそ〜ふぁみれっみ しっし〜 らそふぁっそ れっれ〜しふぁそ どれらしふぁ・・・」
↑ このフレーズは、なんて柔らかく、弦が鳴ってくれるんだろ。絶品っ。
あくまでも、ふわーっと響いて、ハーモニーが美しい。
オケの厚みも充分で、低音の響き、ティンパニーの熱。柔らかさのなかにも、幾分厳しさも加味されて、まろやかに球体のように響いている。 う〜ん この楽曲、もっと聴かれて良いと思う。
素朴さだけではなく、陰影がしっかりついて、古風な和音が詰まっているし、歌謡性もあり。最終楽章も美しく、さりげなく、でも、しっかり構成されて鳴り響く。
アナログ盤だけど、この残響は文句なく、奥行きもあり、これは〜良いっ。

ノイマン盤の旧録は、特に2楽章以降は絶品っ。
1楽章は、スウィトナー盤が良いと思ったけれど、リズム主体でもダメなようだ。
素朴で、シンプルで古風なフレーズ、地味だけど、弦のうえの木管群のハーモニーが美しいっ。このノイマン旧録盤、じんわり〜 しみじみ〜っという感じだ。
単なる艶のある弦だけでもダメだしなあ。ウィーン・フィルなんかが演奏したら、テカテカしそう。
木綿風の風合いが無ければ、この楽曲はダメっぽい。肌触りが、ちょっぴり、ごわっとしながらも、軽さがなきゃダメだし。う〜ん。柔らかな光も必要だし、こりゃ意外と難しそうな楽曲だと思う。
ノイマン盤旧録、ハイ、文句なしにお薦めです。
スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン 1977年
Otmar Suitner Sächsische Staatskapelle Berlin
(Staatskapelle Berlin

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。牧歌的でもあり、華やかさもあり。
舞曲風のリズムでは、幾分草書体だけど、のりが良いし、巧いっ。
カップリング:序曲「わが家」(1978年)
1楽章
ドヴォルザークの交響曲では、7〜9番が有名どころである。
が、二ノ宮知子さん原作の「のだめカンタービレ」のアニメ版を見ていたところ・・・  ドヴォルザークの交響曲第5番が取り上げられていた。「Lesson9」 ニナ・ルッツ音楽祭での場面である。「のだめ」には、驚きつつホント感心させられる。
マイナーな曲でも、こうしてきっちり取り上げてくるところが凄いよな。
サワリだけを聴いてみても、なかなか良い曲だなっ〜と印象に残ったので聴いてみた。

冒頭から、春を告げるようなフレーズが流れてくる。
クラリネット 「そ〜れそし そっそっれそぉ〜 れ〜 しれそしれ〜 れっれしれ〜し そ〜ら〜し〜」
フルート 「そ〜 しれそしれ〜 そっそれそ〜 れっれしれ〜 れみふぁ〜」
↑ 2本で奏でられていて綺麗な和音なのだ。
ホルンも絡むし、このフレーズは言葉で書けない。楽譜見てね。
で、クラリネットやフルート、ホルンの音色が、牧歌的にあいまって、う〜ん。この冒頭のフレーズだけで、もう別世界に行ってしまう。ヴァイオリンが、小川のように波打って出てくる し〜。
「そ〜 らっらら どっどど れっ・・・」
「どっしらそ らっどしら しれ〜 そっしらそ しふぁ〜み〜 しふぁ〜み・・・」
序奏部分のまろやかな牧歌的で、自然感たっぷりで、色調は穏やかだ。
そして、「どっしらそっ らっどしらっ しれっ そ〜」という、舞曲フレーズが弾んで絡んでくる。
まるで、春の到来を、カラダイッパイに表現しているかのように弾んでくる。
とにかく、「どっしらそ〜 らっどしら〜 しれぇっれ〜」
ホルンの音色がナチュラルで、このフレーズ自体も。すごく印象的で、何度も音を変えて出てくるので、直ぐに耳に馴染んで、鼻歌で歌えてしまうほど。
で、スウィトナー盤は、ノビのある跳躍で。う〜ん。この跳ね具合が、たまりません。
ノイマン盤と比べて明るくて陽気だ。快活で、オキャンなのである。ピチピチした若い息吹を感じさせる。舞曲風タッチが、みごとに描かれた弾み方だ。
ノイマン盤が悪いっていうわけじゃーないけれど、うふふっ こっちの方が、断然、オチャメに活気がある。
「ふぁ〜らそふぁ そっしらそ らど〜し らどぉ〜」
このバックに流れる弦の下降具合が、ちょっぴり酔っぱらい風情で面白いし。

2楽章
「ふぁれどし〜 ふぁれどし〜」というフレーズが、印象的に絡み合っている緩楽章である。
スウィトナー盤では、単なる静けさだけではなく、抒情的に描かれているし、フレーズが優しく膨らんで流れていく。旋律の歌い方が、ふくよか〜って感じだ。
でも、なーんか演歌っぽい楽章だなあ。フレーズの使いまわしで終わっちゃったというところが、シンプル。

3楽章
短い前楽章に続いて演奏される。少し華やいだ楽章に変わるが、基本的には同じ路線。
た〜ん たららった。と舞曲風に変わり、テンポアップされていく。宮廷風ではなく、ハイ 田舎臭い感じは否めないが、でも楽しげである。クラリネットの明るい音色が、ころころ〜 と転がっていくし親しめる。草原で、短めのスカートが、ひらひら〜と回転しているような、ちょっぴり牧歌的な舞曲で、お祭りを描いているのだろうな。
「ふぁっふぁ〜 ふぁっふぁ ふぁ〜 ふぁらそふぁ〜 れっれれ〜 れどし れっれ〜」
もう少し深みがあったら良いのだろうが、舞曲風に終始しちゃうところが、交響曲としてはダメだしされちゃうところかもしれない。 あくまでも牧歌的で、水彩画風なところが、ちょっとモノ足らないが、楽しげな光景が目に浮かぶ。
「ど〜っ どしど れそれっ ふぁみれどれ み〜しれど しっらそっ・・・」
クラリネットが、愉快に吹かれているところが二重丸だっ。

4楽章 
うっ なんだか険しく始まった。
チェロが、「っ たらら〜 らららっら ら〜ら」と序奏をして、「しどっれ ふぁ〜し」と鳴ってから、木管が絡んで「らしっど ふぁ〜そ」と重ねたあと、金管が出てきて 「ふぁ〜ふぁ ふぁ〜ふぁ」っと入ってくる。
「しれ しれ しれ・・・」と続き、んちゃ んちゃ んちゃ・・・である。
なんか、最終楽章にしては、重みに欠けるっというか、ノー天気に思えちゃうんだけど。
メロディーとしては、ヴァイオリンが主体で歌謡風のフレーズで、いっきに明るなって聞きやすいが、すぐに翳りがみえる。
「そっそ〜ふぁみれっみ しっし〜 らそふぁっそ れっれ〜しふぁそ どれふぁ・・・」 って奏でてくるところが、渋くて明るい。
ここが、ドヴォさんの魅力でもある。
メロディーはシンプルだが、スウィトナー盤では、金管の放出がエネルギッシュ。
トロンボーンや木管も、もちろん可愛く鳴っているし綺麗だ。巧いっ。でも、中声部に厚みが少ない。
木管や弦がソロ状態になっているところがあって、オケとしては厚みが感じられないので悲しくなっちゃうのだ。
リズムが良いし、明るいトーンなので好きだが、2楽章以降は、ノイマン盤の旧録の方が、ずーっと柔らかさがあって響きが優しいかもしrない。

スウィトナー盤は、どっちかと言うとリズム主体で、ちょっぴり歯ごたえ、肌触りは硬め。
1楽章は、これ、活きが良くって〜 惚れ惚れしちゃう。スウィトナー盤は、幾分草書体で、ノリノリでやりましたって感じがする。 この5番は、恐らくドヴォルザークの交響曲全集か、全集の崩れで他の番とカップリングされていると思う。
交響曲の後期のセットだと、7〜9番で2枚組となるのが通例だと思うので、 いきなり全集が買いづらい場合は、ナクソス等での視聴をお薦めします。

ノイマン チェコ・フィル 1982年
Václav Neumann  Ceska filharmonie
(Czech Philharmonic Orchestra)

むむっ〜

録音状態はイマイチ。全体的に緩く、最終楽章だけ熱い。
ノイマンは、ドヴォルザークの交響曲全集を録音しているが、これは2回目の録音でデジタル時代の盤である。全集BOX6枚組の1枚 1981年〜87年
1楽章
クラリネット 「そ〜れそし そっそっれそぉ〜 れ〜 しれそしれ〜 れっれしれ〜し そ〜ら〜し〜」
この冒頭は、ノイマン盤の方が自然に聞こえる。
スウィトナー盤は、太字にした「れ〜」が、前の音にかぶりがちだったのだが、こころもち、ちょっと出だしが速かったのかもしれない。
ノイマン盤は、リズムは均一的だが、ちょっと速めで、さらり〜っと流れていく。 まっ これが自然に聞こえるのだが、あまりに自然というか素朴というか。う〜ん。印象的な出だしには聞こえづらく、ほぉ〜と息をのむような、引きずり込まれるような魅力には欠けている。
その点、スウィトナー盤は、巧いっ。
ノイマン盤が、特に何が悪いってワケじゃーないのだが・・・どうしてかな。全体的に音色がくすんで、明るさには欠けているし、弦に艶もない。魅力的なホルンや木管も、ぶっきらぼうというワケでもないのだが、 伸びてこない。ほんわかさはあるのだが、弾むような、快活さが無いような気がする。
せっかく、牧歌的で、楽しい筈の楽曲なのだが、どーも、こっちに伝わってこないなあ。

2楽章〜3楽章
チェロの響きは良いし叙情性は感じられるし、陰影が少し深い。
3楽章は、華やかさには欠けているが、トライアングルの音色がよく響く。スウィトナー盤は、このトライアングルが響いてこなかった。
全体的には、まろやかで穏やか。弦は、ちょっぴり強めに弾かれているが、フレージングが幾分緩め。
「れれっれ〜」と弾む付点リズムで、アクセントでもつけてくれたら、もう少し生きるんだけど。
楽章最後には、ちょっと活気が出てくるが、もっとクラリネットが出てくれてたらなあ、よかったんだけど。

4楽章
えっと思うほど熱いっ。ほぉ〜 やっとエンジンがかかった感じがする。
チェロの音が重い筈だが、少し録音が籠もった感じがして、明瞭に響いてこない。しかしっ、弾き方は、強めで、行進曲風に聞こえてくるような、ガシガシ感がある。
全体的には太めの歌い方で、無骨な男性っぽい雰囲気を漂わせてくる。舞曲風に変わるところも、優美ではなく、いかつい。悲劇的に聞こえるぐらい、熱くなってくる。弦のボーイングが強めで、堅牢さを前に出している感じがする 。金管のフレーズは、まろやかな感じではなく、風が吹き荒れるような、荒々しさ。粗野な感じなのだ。
幾分、重心が重めで、低音のフレーズがヴァイオリンよりも良く響く。この点、スウィトナー盤は、ヴァイオリンのフレーズが勝っていた。歌謡風なフレーズが出てくるので、甘めの要素もあるのだけど、 ノイマン盤では、風が吹き荒れ、コートの襟を立てたくなってしまうほど、すーっと冷たい雰囲気がある。
ただ、最後になるとコーダに向けてのスピード感、盛り上げ方、ボーイングに熱気が籠もってくる。
真剣さ、マジメさ。突き詰めてくる感じが、ようやく・・・。
ありゃ〜 最後になって、ノイマンが猛烈に追い上げてきたという感じだ。最後まで、舞曲風に聞こえたスウィトナー盤。交響曲のように、がっしり感を持たせたノイマン盤。
でも、感心したのは最終楽章だけだし・・・。
う〜ん。1楽章は、完全にスウィトナー盤が良いのだが、4楽章はアプローチが違う。
ただし、ノイマンさんのドヴォルザーク交響曲全集を買うなら、68年〜73年に録音したアナログ盤の方が、一般的に評価が高い。
ワタシは、この新録を聴いてから、旧録を聴いたのだが、どーして再録音しちゃったんでしょうねえ。
雲泥の差で・・・ 録音状態も、10年後のデジタルの方が良いと思ったんですけど。ダメっすね。
  ヤンソンス オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 1989年
Mariss Jansons Oslo Philharmonic Orchestra

ばっちグー!

録音状態は良い。適度な残響があり、軽量級ではあるが、爽やかなドヴォルザークで、颯爽と演奏されている。
カップリング:
1〜4 ドヴォルザーク 交響曲第5番
5 ドヴォルザーク 交響詩「オテロ」
6 ドヴォルザーク スケルツォ・カプリチオーソ
1楽章
この交響曲は、まるで小春日和の田園風景のように爽やかだ。
これがドヴォルザークの交響曲とは、ちょっと信じられないほどで〜 8番や9番のような、少し味付けの濃い楽曲とは異にしている。クラリネットとフルートの二重奏で、軽やかに朝の目覚めのように始まる。
一度聴いたら、きっと 虜になってしまうほどの旋律だと思う。

「そぉ〜 しらそ らぁ〜どしら し れ〜れ〜れぇ〜  そぉ〜 しらそ らぁ〜どしら し みぃ〜れ どしら・・・」
なんせ、このフルートの声と、「らみぃ〜れ どしら らみぃ〜れ どしらっ」と、柔らかいフレーズで跳躍していく感じだ。
朝の出勤前に、ちょこっと耳にするだけで、ハイ、爽快に1日を過ごせそう〜という気になってくる。
まるで、草原かのような牧歌的なフレーズで、シアワセ感が漂ってくる。

ヤンソンス盤は、かなり軽量級で、爽やかな軽量さがあって、のびやかだ。
かといって、ティンパニーも金管もアクセントをつけて、リズミカルに鋭く吹かれているし、ブラスも、煌びやかに開放的な音を出しているので、スカスカという感じは全くしない。 かなり旋律の美しい楽曲だから、普通に演奏していただけるだけで、おそらく、大きな満足感を得られるに違いない〜という曲だと思う。
とっても親しみやすく、スウィトナー盤は馬力が入って熱く立派に演奏されていたが、ヤンソンス盤では、肩の力がほどよく抜けており、さらっとした旋律を、充分に歌わせており、とても楽しそうで華やいだ雰囲気も持っている。
あまり粘らずに、さらっとした風合いの見通しのよい演奏で、木管のフレーズもブラスも、弦にほどよく絡んでまろやかに響き、可愛くリズミカルに弾んで〜 とっても好ましい。

2楽章
「ふぁれどし〜どれどし ら〜ふぁ ふぁし〜れ〜ど〜しら みどしら〜しどしら〜そ〜そ ふぁ〜」
と、悲しげなチェロが歌い始めて、主題がヴァイオリンに移るが、 「れどし ふぁ〜 そふぁみ れぇ〜」と泣いているが、オーボエやフルートと、弦が絡み始めると、さほど悲痛な感じはなくなっている。
ここのフルートはよく響いて、周りに共鳴していく。
中間部分は、木管やホルンが、柔らかい日射しを浴びているかのように、ふわーっとした長音で綴られており、とっても、のびやかな音を、各楽器が出しており、一瞬、幻想的に響いてくる。
主題が戻って暗くはなってしまうが、先程とは違って、弦が柔らかく、フルートがチェロの旋律のうえを、軽く飛び跳ねてくるので、さほど悲痛ではなく、翳り・・・ そう翳りが見えるだけで終わることができる。

3楽章
「れしらそ ふぁれどし らふぁみれ〜」ほとんど間髪入れずに3楽章に引き継がれ、さっきの主題ぽい音が顔を出す。
この部分は、ある意味、前奏曲とか序曲のような感じだ。
で、バレエの幕が開くって感じで、3楽章の弾むような主題が登場する。
ホント、おちゃめなバレエのように、軽やかにフレージングされている。

4楽章
チェロが、「っ たらら〜 らららっら ら〜ら」と序奏を奏でて、金管が、「らしど れっど らしど みふぁっみっれっ  どっれっみっ・・・」と、ブンチャブンチャと吹き始める。結構、力強いが、派手ではない。
で、この楽章の初めの方は短調だが、長調にころっと変わって、風がそよぐかのようなフレーズになってくる。
この雰囲気は、とっても軽妙で〜 ヤンソンス盤では、あまり重すぎず、軽やかにスキップするかのようで、とても好ましい。
他盤では、この楽章はとっても熱く演奏されているのだが、ヤンソンス盤は、さらっと演奏されている。
響きが薄いっていわれるかもしれないが、いやいや、弦は、しっかりと、しなやかに弾かれているし、歯切れも良く、シャキシャキ感がある。で、さらーっと自然な感じで盛り上がっており、 この楽曲1楽章冒頭の主題が戻ってくると、高揚してきて、かなり熱くなって終わっている。この変化は、とても巧いっ。

1972年 ノイマン チェコ・フィル Sup ★★★★★
1977年 スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン Berlin Classics ★★★★
1982年 ノイマン チェコ・フィル Sup ★★
1989年 ヤンソンス オスロ・フィル EMI ★★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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