「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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ハイドン 交響曲第100番「軍隊」
Haydn: Symphony No.100 "Military"


ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ 1971年
Antal Dorati    Philharmonia Hungarica

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は極めて良い。豊かに流れるように演奏されており、明朗で愉快だ。
カップリング:ハイドン交響曲第93番、94番、97番、100番、103番、104番の6曲セット 2枚組BOX

1楽章
「み〜ら みれっど し〜ど らしど〜ふぁみ〜れ〜ど (みっみっれどし)」
ゆったりしたフレーズで、流麗に奏でられる。カラヤン盤とは、ちょっと違う流麗さだ。この軍隊の序奏部分は、重苦しいフレーズなのだが、このドラティ盤は、とことん重苦しくにはなっていない。
重量はあるものの弾力性があるのが特徴で、録音状態が極めて良く、弦が軽やかに楽しげに歌う。
序奏部分は、ちょっぴり暗めだが、主題が変わると舞曲風になる。
「み〜ふぁっらみ〜 ふぁみれど し〜どっふぁみ〜 どふぁみっみ・・・」
このフルートなんぞ、ホントに小鳥がさえずっているかのような、みごとな演奏。
へえ。すっげ〜 のびやかで、音符が弾んで、宙に飛んでいくかのようだ。
コロコロと転がっていく音符。
これでカラダが動かないなんて〜言わせない。といわんばかりで、めちゃリズムが良い。テンポは速め。
強弱がしっかりついてて、主旋律だけで歌わせない、奥行きの深さが感じられる。
軽やかさと共に、ふわーっと響く空気感がたまらない。
特に、弱音で奏でられる部分には、絶句状態で聞き惚れてしまった。
「みれ みっれふぁ そらそふぁみっ みれ みっれど しらしそふぁみ〜」 
なんと可愛く、このフレーズを弱音で鳴らすんだろ。鳥肌が立つほど、微妙なニュアンスが心地良い。
ドラティさんは、腰を折りたたんで、小さく演奏してねっ。と振っているのだろうか。

2楽章
「れ〜 みれふぁれ〜 ふぁっふぁっ らそふぁそら〜ふぁ」
「れっれ みれどしら〜そふぁ みっみ ふぁみふぁそ〜み」
木管のフレーズを繋いでいく呼吸の気持ちよさ。間合いの良さ。フルート、クラリネット、オーボエの美しいフレーズが醍醐味になっている。へえ。交響曲で、これほど、木管が美しく、ソロで豊かに吹かれているのを聴かせてもらうのって嬉しい。典雅っていうのは、こういうことを言うのかしらん。
ちょっぴり渋くて、艶のある明朗な響き。そして、室内楽の楽しみを、交響曲のなかに包含してくれているような感じ。
トライアングルがチンチンっとかすかに鳴っているが、打楽器は、アクセントの1つ程度かもしれないが面白い。「れ〜 みれみふぁ れ〜」が、いきなり、ジャンジャンっと、シンバル付きで演奏されるのには、驚かされるが、ドラティ盤は、ガツンと一発入れてやろう。って感じではない。
奥の方から、軍隊が歩いてきたかのような雰囲気があって、攻め込まれて来たかのような激しさがない。
カラヤン盤は、ちょいと、ここは派手なのだが、ドラティ盤は、落ちついている。
打楽器の使い方は、豊かさの1つの象徴のようだ。
打楽器付き合奏で、「れぇ〜 みれみふぁれ〜 ふぁっふぁ らそふぁそふぁ〜ら」
「れっれっ みれどしら〜 そふぁ みっみ みれみふぁれ〜」と奏でられているが、上品だよなあ。
チンドン屋さんのような派手で、ドン ドン と鳴ってこないところが、優雅というか典雅である。軍隊がやってきて、華麗な行進をしながら、過ぎ去っていく〜
で、メンデルスゾーンが、「真夏の夜の夢」のなかで、結婚行進曲に使ったんじゃーないかと思うようなファンファーレが鳴り響く。
このトランペット。確かに仰天させられるけど。ふふっ。楽しい。みごとに決まっている。
トルコの軍楽隊イメージの楽曲で、のほほん〜としているのに、弾力性を持ちつつ締まった感じがするのは、なかなかのテクだと思う。豊かに鳴り響いているのが、文句なしに気持ちが良い。

3楽章
「しらそら みっみっ ふぁみれど どっどっ れどしら そらしどどれ ふぁみれど れっれ・・・」
メヌエット の部分は、明るくて、陽気だが、嫌みにならない。カラヤン盤を聴いていた時には、ここで退屈しちゃったのだが・・・。ティンパニーが柔らかく、全体を包み込むように響いているのが良い。
モダン楽器という聴きなれた音質なので、私的には、きっと心地良いのだと思う。
うぱ〜っと鳴らされる甲高い金属質な金管が入っている盤だと、耳に刺さる感じがするのだが、ドラティ盤は、そんな感覚には鳴らないし。ちょっぴり、くすんだ色合いの音質なので嬉しい。

4楽章
小さな蜂が飛んでいるかのようなフレーズが、超スピードで走っていく。
「らどみ みみみ れどし・・・」 う〜 ワカラン。「どどど れどし ら〜」?
あ〜 私の耳が悪いのか。
「ふぁらど ふぁふぁふぁ ふぁみれど どふぁら どどど どしらそ〜」
羽根のついた虫が飛び交っているかのようなイメージがするんだけど〜 レンゲ畑に気持ちよく座っていたら、小さな蜂がブンブン飛んできたって感じだ。
でも、日当たりが良く、心が広くなっているのだろうか、眉をしかめたりすることなく、のどかに見ていられる。
ドラティ盤を聴いていると、そんな気分だ。
ところどころにティンパニーが硬めに入ってくるところがあるし、弦の飛び跳ねる感覚の面白い楽曲でもあり、飽きさせない。最後には、シャンシャンとシンバルが入ってくるけれど、これまた軽快で、楽しかった。
シンバルの音と共に、弦が揺れており、それが心を揺らしてくれる。そして、カラダも・・・。

フレーズ自体は、シンプルだが、音の強弱が微妙についている。しかし、その差が頃合いで疲れない。
メリハリがあるという感じではないし、コントラストの強い演奏ではない。むしろ、色彩的には中間色のブレンド感覚があり、落ち着いてこのバランスを楽しめる。各楽器のノリも良いし、バウンド感覚が優れているので、とても愉快に、爽快に、明るく、のびのびと〜 聴いていてホント心地良い。
カラヤン ベルリン・フィル 1981年
Herbert von Karajan    Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

う〜ん。どうだろ

録音状態は良い。なんだかシンキクサイ。思いっきり深刻に描こうとしてるみたいなんだけど〜 なんか違うような。
カップリング:同96番「奇蹟」、101番「時計」

1楽章
軍隊っていうネーミングなので、もっと冒頭から勇ましいのかと思っていたのに、肩すかし。
「み〜ら みれっ〜ど し〜ど らしど〜ふぁみれ〜ど」 ゆったりした音楽である。
へ? なんだこれっ ミリタリー調だと思ったのに、舞曲でもないし、午睡向けかなあ。と聴き始める。
主題が一巡すると、これがまるで風向きが変わり、「ふぁ〜みふぁ〜し〜れ しどみ〜れふぁ」と、不安な気持ちに。おおっ これから戦闘態勢に入るのか。と、思わず、チャイコフスキーの序曲1812年をイメージしたのだが、しかし、これは危惧で・・・。すぐに鎮まってしまう。
続いて、木管が2管で可愛く、「み〜ふぁっらみ〜 ふぁみれど し〜どっふぁみ〜 どふぁみっみ・・・」
冒頭とよく似てて、爽やかな春風のように奏でられる。おおっ すごい、まるで春風のようだ。
ふ〜ん これが、ハイドンの100番 キリ番だから爽快なのかなあ。メチャ平和だ。

2楽章
「れ〜ふぁみれふぁれ〜 ふぁふぁ らそふぁそら〜ふぁ」
優美で、どこかで踊っているかのようなフワフワしている。はあ。いつも、こんな音楽で良いのだろうか。
ふと、浪漫派の楽曲に染まっている耳には、到底、楽天的すぎて・・・。ついていけない気分に・・・。
あのぉ。この交響曲のタイトルは、軍隊ではないんでしょうか。と、心配して問いただしたい気分に。
で、軍隊っていうタイトルは、当時どうやら、トルコの軍楽隊が人気というか、流行っていたようだ。
西洋かぶれ。いや、トルコかぶれというか、異文化、エキゾチック、そんなムードにの影響を受けていたらしい。モーツァルトだって、トルコ行進曲付きなんてあるぐらいだから。
で、ハイドンの場合、木管のフレーズの可愛い「れ〜ふぁみれふぁれ〜」が、いきなり、ジャンジャンっと、シンバル付きで演奏されるのだ。
はあ? 思わず、あっけにとられる。「ら〜 そらしら み〜そふぁみふぁれ ど〜みれどしら」
どーやら重々しく、ジャンジャンとシンバルを入れて、ちょっと派手に鳴る。
バスドラムとか、トライアングルも使われているようだ。
ここは、カラヤンといえども、あまりカラーが出てこない。
また、いきなり結婚行進曲か〜と思うようなトランペットが鳴りまして、「ぱぱぱ ぱ〜 ぱぱぱ ぱ〜」と、仰天させられるのだ。まあ。雰囲気が変わって良いんですけどねえ。

3楽章〜4楽章
「しらそら みっみっ ふぁみれど どっどっ れどしら そらしど・・・」
はあ。また踊るのかよぉ。今度は、メヌエットらしい。
確かに明るくて、陽気で、心配ごともなさそうで、毎日良いねえ。と言いたくなるような気分。
活き活きとして楽しげだが、もう、踊り疲れたなあ。(かなり退屈)
4楽章は、ちょっとは速くなったのだが、「そっし そっら そっし みみみ・・・」
パパパパ パパパパ・・・が続いているだけで、う〜ん。
弦が上で鳴って、下で鳴って。共鳴しあっているという感覚もあるし、「ふぁみれどしらそふぁ〜」と同じ音を4音続けて上品に降りてきたり。それなりに楽しいのだが、全体的なトーンとしては、やっぱ。楽天的すぎて。私的には、う〜ん。こんな社会情勢に戻してくれーっと、言いたい気分だけどなあ。
思わず、苦笑いしちゃう。

結果的に言うと、シャンシャンシャン・・・となるシンバルだけが、軍隊のムードを出していたという感じ。
カラヤン盤では、軽快ではあるけど、いつもと違って、カチカチの枠というか型には、あえてはめていない感じがする。緩いちゃ〜緩いんだが。これ計算かなあ。
それにしても、どーして、ハイドンを録音したんでしょうねえ。 下手すると、商店街のチ○ドン屋さんになりなねない楽曲だが、上品にまとめました。というところだろうか。うー よくわかんないですねえ。
ショルティ ロンドン・フィル 1983年
Georg Solti    London Philharmonic Orchestra

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。意外としなやかに歌い、親密感がある。
予想では、ガンガンにミリタリー調でくるのかと思ったのだが、意外と拍子抜けするほど、市民的で平和的だ。
カップリング:ハイドン 交響曲第94番「驚愕」1983年、100番「軍隊」1983年、101番「時計」1981年
1楽章
ショルティさんのことだから、硬めでガシガシ、ドンドンと威勢が良いのかと思ったのだが、あらら〜
良い方に肩すかしをくっちゃって、結構、しなやかである。
シャキシャキしているのだけど、スタイリッシュというか、格好が良く、そのくせ流麗だ。
この1楽章の冒頭も、重々しくないというか、精神性がどうのこうの〜というより、適度に序奏を繰り出して、その後、フルートと共に、楽しげに弦が奏でられている。
音色は、柔らかいし明るいし、ホント楽しげだ。ここのフルートは、とっても可愛い。女性の奏者なのだろうか。と思うほど、チャーミングである。「たら らっらら ら〜 たら らっらら ら〜」
まるで、少女が笑っているかのような、天真爛漫な健康的な笑いを感じる。
リズムが良いんでしょうねえ。ドラティ盤の方が、弦が上品で流麗な感じがするが、それにも負けない。
こっちは可愛さで勝負。
えっ ショルティが、可愛い? う〜ん。そうなんだよね。意外なんだけど。
可愛いって感じるんだよなあ。ワタシの耳がおかしいのかなあ。空気感もしっかり感じられるし、木管が、なにせ可愛いっ。それに、ティンパニーが派手に鳴らないところが、よかったりする。(笑)

2楽章
「れ〜 みれふぁれ〜 ふぁっふぁっ らそふぁそら〜ふぁ」
「れっれ みれどしら〜そふぁ みっみ ふぁみふぁそ〜み」
へえ。この2楽章は、フルートが、とびっきり気持ちよい。レースで編み物をしているかのような柔らかさ。
木漏れ日を感じさせる雰囲気、ドラティ盤のような改まった典雅さは感じられないけれど、素朴ながらも、親しみやすく、堂々としていない。
軍隊をイメージさせるようなフレーズ、「ら〜そらしら み〜そふぁみふぁれ ど〜みれどれそら」  
ここのシンバルが入ってきて威勢が、恰幅が良くなるのかと思ったのだが、意外と威厳たっぷりには演奏されていない。どことなく親しみやすく、ガンガンには鳴ってこない。穏やかさがある。
異国から攻めて来たという感じではなく、親睦のために、軍楽隊がやってきましたよ〜って感じ。

3楽章
「しらそら みっみっ ふぁみれど どっどっ」
メヌエット部分は、柔らかい。もう少し格調高く演奏してもらっても良いんだけど。小市民的である。
いや〜 それでも、ドラティ盤と比べちゃうと〜だが。
あまり、弦をめいっぱい弾かせておらず、メリハリをつけてはいないし、引き方が柔らかい。この点、もう少し、かっしりしてても良いんだけどなあ。モーツァルトとは違うから、転がる雰囲気がつけづらいのか。
でも、もう少し転がってくれると嬉しいんだが。主題の「タラララ ラッラ」このフレーズの「ラッラっ」部分が、あまり弾まないんだよな。重くならないように気をつけたんだと思うけど。テレテレとはなっていないけれど、もう、ほんのちょっと、キレがあっても良かったぐらい。でも明るく穏やかである。

4楽章
さほどテンポを速めず、弦が軽やかに舞っている。
ここの主題を聴いていると、メンデルスゾーンのようにも聞こえてくる。フルートと弦のかけあいが、ほのぼのとしていて、じゃれ合っているかのようだ。
テンポを速めないことで、のどかな雰囲気を与えている。
タタタタ タラララ タタタタ タラララ〜 この繰り返しなのだが、このシンプルなフレーズが、繰り返されているなかで、表情が変わる。意外と表情付けが細やかで、弱音で囁くようになったり、急かす感じがしたり、おどけてみたり。
弦とフルート以外にも、重々しさがなく、リズムが丁寧に刻まれているし、金管の音色も、ソフトに色合わせをしている感じがする。
さほど弾力性に長けているわけじゃーないし、底抜けに明るいわけでも、爽快でもないんだけど。素朴に、うまくまとまっているって感じ。結構、楽しい楽曲にしあがってて、ワタシは意外と楽しめちゃった。
特に特徴があるわけでも、個性的でもないんだが、軍隊というサブタイトルとは、ちょっと違うかな。

その点、カラヤンが、軍隊をイメージして、敵意まるだしで、敵に攻めてこられる〜って風だったのとは、全く違う。ドラティ盤は、そうねえ。親衛隊のような、格式の高い王様の軍隊風だったんだけど、ショルティ盤は、その点は、庶民的でしょうか。まあ。もっとも、かっしりと演奏されてて気持ち良く、決めてくれるところはあるが、総体的には、小春日和の恋人のじゃれあい風〜かも。(笑)
一番、軍隊っぽいかな〜と思っていたのだけど、これじゃ軍隊、ミリタリー調じゃーないですねえ。
はぁ?と、拍子抜けするほど、市民的で平和的だった。へえ〜 意外や意外でした。
アーノンクール コンセルトヘボウ 1986年
Nikolaus Harnoncourt    Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)

あんたもやるね〜   こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。暖かく、柔らかく、意外と、しなやかで、ふくよかな演奏であるが、最後では、ドンジャンジャン・・・ メリハリがあり、構成が、幾何学模様のように見えてくる感じがする。カップリング:ハイドン 交響曲93番、100番「軍隊」
1楽章
「み〜ら みれっど し〜ど らしど〜ふぁみ〜れ〜ど (みっみっれどし)」
軍隊の冒頭は、まるで午睡を誘ってくるように流麗に奏でられている。
あれ?間違ったっけ。これ軍隊だよなあ・・・。というように、重苦しい序奏部分とはなっていない。
まあ、主題が変わるところで、バンバンバンバン・・・と叩かれて、あれまっ。起きなさいよぉ〜っといわれているみたいだが、ホント、迫力はあるものの重々しくなりすぎず、楽しげな雰囲気を持っている。

で、また、「みぃ〜ふぁら みぃ〜ふぁみれど しぃ〜どみ しぃ〜どみ れっれみ どっどれ みぃ〜」と、可愛く小鳥がささやいてくる主題もあって、う〜 とっても可愛いっ。なんてキュートなんだろ。
思わず、あの厳めしいアーノンクールさんの顔を思い浮かべて、うぷぷっ。と、意外だな〜と思ってしまった次第。
ホント、この木管のフレーズは、超可愛いし、スキップをして春を楽しんでいるかのような、まったく別モノの交響曲のようで驚いてしまった。
全く、嬉しい誤算である。

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、100番「軍隊」は、
・・・「軍隊」という愛称は、有名な「トルコ軍楽」の打楽器(トライアングル、シンバル、バスドラム)が第2楽章と、終楽章の終わりで使われていることによる。
なお、18世紀のヨーロッパの宮廷ではトルコがエキゾティシズムの対象であり、様々な「トルコ風音楽」が流行として取り入れられた。モーツァルトのジングシュピール「後宮からの誘拐」では、トルコの宮殿が舞台であり、序曲において打楽器がふんだんに使用される。
また、「トルコ行進曲」の愛称で知られるピアノソナタ第11番(イ長調K.331)の第3楽章や、ヴァイオリン協奏曲第5番などが、トルコ軍楽のリズムや音色を意識したものとして知られる。
初演は、1794年3月31日に、ロンドンのハノーファー・スクェア・ルームズにおける第8回ザロモン演奏会で行われた。・・・とあった。

まあ、とりあえず、トルコがキーワードで、流行なんだとわかったのだが、軽やかで親しみやすい楽曲だ。
また、アーノンクールさんの演奏も、明るい音色で、ふわっとしており、奥行き感もあって、和やかである。
それにしても、全く毛色の違う主題で、ちょっと驚かされるが〜
それを巧みに交互に組み合わせ、幾何学模様のように、メリハリをつけて演奏されている点は、とても面白いと感じる。

2楽章
「れぇ〜 みれみふぁ れぇ〜 ふぁふぁ らそふぁそ らぁ〜 れっれ みれどし らぁ〜」
宮廷風メヌエットかと思うようなフレーズで始まるが、この部分は、幾分、素朴さが漂っている。
カラフルな音色ではなく、ふわっとした空気感があって、キュートな感じがする。
決して、彩度の高いテカテカした音色ではない。

軍隊というネーミングになっている軍楽隊の打楽器類が入ってくると、さすがに〜 ジャンジャンなり始めると、華やかさがグレードアップするが、それでも、アーノンクール盤は、品がある。
ホント、大きな誤算というか、もっと硬くてクールで、合理的な演奏かと思い込んでました。
コンセルトヘボウの音色もあるのだと思うが、コクのあるメリハリ感というか、大太鼓の音や響きが深いです。
品が良いというか。コクがあるというか〜
大太鼓やシンバルの音が深い〜という表現は、とっても変ですが〜 いや、深いです。(笑)
で、結婚行進曲か〜と思うようなファンファーレも入ってくるし、どどどぉ〜っという響きもありますが、アーノンクール盤は、とても奥ゆかしい響きを伴っています。
それと主題の切り替えにメリハリがあって、そのパッチワーク感が楽しいですね〜 構成が面白い楽曲なんだな〜と、今更ながら気づいた。で、最後のところは、ジャンジャンと派手に鳴らす。
ありゃ〜 最後は派手なのね。

3楽章
軽快で、ノリ感のある演奏だ。
「しらそら みっみっ ふぁみれど どっどっ れどしら そらしどどれ ふぁみれど れっれ・・・」
弦の滑る音が、硬すぎず柔らかすぎず、ピリオド風に弾かれてテンポの良さがあり、弾み方が良い。
低弦の弾む小気味よさも手伝って、すごい軽快。
で、ぱぱっぱ、ぱぱっぱ、と、舞踏メヌエットというよりは、馬にでも乗っているような、弾み方だ。
なんていうのだろう〜 曲線を描きつつ、音の大きさに変化がついてて、空中で、上に小さくあがる感じだ。
滑り台から、滑っておりてきて、滑り落ちたイチバン底辺部から、少し上昇する。
そんな感じの曲線を描いている感じがして〜 その上昇する感覚が、なんとも言えない快感なのだ。

4楽章
タタタタ タラララ タタタタ タラララ〜 この繰り返しをする楽章で、ワタシ的には、あまり楽しくないのだが、意外とショルティ盤で聴くと表情が細やかで、いろいろ変化するので楽しかった記憶がある。で、 アーノンクール盤で聴くと、テンポ速めで爽やかで、木管フレーズ、弦フレーズ、打楽器と、多層的で共鳴しているところが、音質的に優美で、とてもふくよかだと思う。 やっぱ〜 コンセルトヘボウだよなあ。と、感心しちゃいました。

でもですね〜 しかしですね〜
最後の最後で、壮大に、シャカシャカ、シャカシャカ、ドンドン ドンドンと、やらかしてしまうんです。
う〜ん。せっかく、ふくよかで、奥ゆかしい演奏だと思っていたのに〜 なんじゃこりゃ〜 アハハ〜
最後で、メッキが剥げた。(って感じでしょうか。)
う〜ん。成金のように装飾品、貴金属をいっぱい身につけて、踊っちゃいました。って感じになっておりました。

まあ、これも、きっと計算づくなんでしょうねえ。さすがに、ひねくれてるって感じ。
それにしても、メリハリ感があって、構成をしっかりメリハリをつけて描いており、幾何学模様のように組み合わさっている感じが、ものすごく見えてくるようで〜
その点は、わかりやすく提示されているようで、聴いていて楽しかったです。
ハイドンさまは、やっぱり凄い人なんですねえ。改めてそう感じちゃった。
あっ もちろんアーノンクールさまも・・・。

1965年 クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 EMI  
1971年 ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ Dec ★★★★★
1977年 C・デイヴィス コンセルトヘボウ Ph  
1982年 カラヤン ベルリン・フィル ★★★
1983年 ショルティ ロンドン・フィル Dec ★★★★
1987年 アーノンクール コンセルトヘボウ ★★★★★
1987年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph  
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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