「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

モーツァルト 交響曲第29番
Mozart: Symphony No. 29


ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 1979年
Christopher Hogwood
Academy of Ancient Music



録音状態は良い。利発なお子ちゃまのように活発で、とても軽快。
2楽章は、ふんわりしているし〜 リズミカルだ。
今にも通じるスタイリッシュさがあり、歌心もあり、総体的にバランスが良いように思う。結構、ワクワク感もあって好き。

← カップリング:モーツァルト交響曲第25番、29番
ワタシが所有しているのは古いCDで、上のジャケット写真のCDは、25番と29番の2曲だけの収録だったが、現在31番もカップリングされている盤もある。

←中古で買い求めたのが下のジャケットである。
モーツアルト:交響曲25番、29番 31番
今回聴いたのは、下のCDの感想です。

他にも響曲全集(19枚組BOX)が発売されている。

 

1楽章
「らっら っららら そららら そららら しっし ししし しどどど しどどど」
「れっれ っれれれ どれれれ どれれれ みっみ みみみ れ〜 どぉ〜ら」
ホグウッド盤は、最初は小声でひそひそと出てくるのだが、繰り返しをする主題のところで、とても明るくなって、一気に華やかな雰囲気に持っていく。
「らぁ〜ら らららら そららら そららら しぃ〜し しししし しどどど しどどど」
「れぇ〜れ れれれれ どれれれ どれれれ みぃ〜れ〜どぉ〜れ〜 み〜れ〜ど〜らっ らぁ〜らぁ〜」
ワクワクするというか、何か新しいことが始まるような期待感があって〜 トリルも可愛いし。
適度にレガートが掛かってて、ふわっとしたところと、キレのあるトリルが間に挟まって、メリハリがついている。明快っていうか、爽快だなあ。
アクセントをつけてくるヴァイオリンのフレーズも綺麗に入っているし〜
全くキツク感じないし、これだと楽しめちゃう。

2楽章
「られぇ〜 らふぁ〜 そ〜みどぉ〜」 柔らかいフレーズだ。
「れ〜み〜ふぁ〜そ ふぁ〜み〜れ〜 れぇ〜どぉ〜らふぁ」と、語尾でふわっと消えるようにして垂れる。
このシンミリした悲しみみたいなのがオツに決まっている。
弱音付きのヴァイオリン、そして、同じくオーボエが吹かれる。
「みふぁそふぁら らそふぁみれ どれみれ しどれみ れっど」
このフレーズも、微妙に暗くて影を落としているんだけど、ハープシコードのような煌めく音と、弱音付きのヴァイオリン、そしてオーボエの音色に、それぞれ特徴があって、陰影をグラデーションのように描いている。
ゆったりとした歌心があって、指先まで細かい神経が通っており、広げた指先から、ふわっとしたモノが、音が、ふわっと浮いて出て行くような感じがする。

3楽章
「しれっし らぁ〜 っらそらっ み〜 っらそっら らそっら しらっし どれみれぇ〜ど」
「れみっふぁそぉ〜  れみっふぁ そぉ〜 ふぁっふぁっふぁぁ〜ふぁっふぁ〜ふぁふぁふぁ〜」
この付点音符、なかなか難しいわあ。すんなり頭に入ってくるわりには、書こうとすると抜けてしまう。
とほほ。音符を着けていく方が無理がないかも。(笑)
軽快なフレーズなのだが、力の入れ方を、ちょいとアクセントをつけ、むぎゅっと押し付け気味に、音に圧をかけている。
まるでお饅頭を作っているみたいに、もちっとさせているところが、巧いなあ。って思う。
「 パパッパ パぁ〜パっパ パッパ パぁ〜」

4楽章
「みら〜らっ しれ〜しっ どっどれ そ〜ふぁみれっ そ〜ふぁみれっ れれどししらそっ」
躍動感のあるフレーズで、オクターブ超えをしていく楽曲で、ぴょーん。と飛んでいって、タタタ タタタと駆け下りてくる。
パパパパっとホルンも柔らかく挟まってくるし、弦の跳躍感あふれる演奏だ。
ホグウッド盤は軽快で明るく、ちょっと長い間聴いていると高音域が強めかな〜って感じになるが、利発なオコチャマ的なキビキビした動きで、かといって緩楽章はふんわり演奏されているし、自在に変化しており、聴き応えがある。

オリジナル楽器の演奏だと言うが、さして違和感なく聴ける。現代っこ風という感じの演奏だ。
渋面を作った理詰めな感じはしないし、こんな風に言ったら誤解されるかもしれないが、スタイリッシュだし、ワクワクっとさせてもくれるし〜 純粋に楽しむ気持ちも前に出ているように思う。

ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 1993年
Frans Brüggen
Orkest van de Achttiende Eeuw
(Orchestra of the 18th Century)

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。落ち着いた渋みのある大人の演奏で、優美な雰囲気を感じさせる。モーツァルトの18歳の楽曲とは思えないんだけど〜それが良いのかどうか。(笑)
カップリング:モーツァルト 交響曲29番、33番、31番「パリ」
1楽章
普段は、あまりモーツァルトの交響曲を聴かないのだが、29番は、25番とワンセットのように聴くことが多い。
モーツァルトが10代終わりに書いたとされており、結構楽しい楽曲で、いつも自然と25番と一緒って感じだ。

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、
1773年から翌年にかけてモーツァルトは、9曲の交響曲を書き上げた。そのうちの5曲までが、イタリア風序曲の形式で作曲されているのに対し、残りの4曲は、ウィーン風の4楽章の構成がとられるようになった。
この第29番は社交的娯楽的要素の強いイタリア様式を脱却し、後の交響曲への確かな成熟を予測させる表現力を備えた作品である。
モーツァルトが10代で作曲した交響曲中、第25番とこの第29番は、とりわけ人気が高い。・・・と書かれてあった。

この29番のはじめの部分が、キュートだ。
「れっれっ れれれ どれれれ どれれれ みっみ みみみ れ〜 どぉ〜ら・・・」
「らっらっ ららら そららら そららら しっし ししし しどどど しどどど」
「れっれ れれれ どれれれ どれれれ み〜 れ〜 ど〜 れ〜 み〜 れ〜 ど〜」

このフレーズが、とても快活で、キュートで聴いてて、とっても楽しいのだ。
自然だし、素直だし、弾んだ感が華やかで、いっきに、しっかりとハートをつかまれる。
まあ、一種、一目惚れに近い状態になってしまうというか〜 若い青春時代の晴れやかな、胸キュンにさせられる楽曲である。まあ、いつ聴いても、中高年になっても、モーツァルトは別格で、大好きだ〜という先輩諸氏の気持ちが、幾分わかりつつある。 (って、これって歳をとったってことかしらん・・・ 汗)

ブリュッヘンと18世紀オーケストラの演奏は、ホグウッド盤と比べると、落ち着いているというか、渋い。大人なのだ。
で、ちょっぴり重めで、あまり、ワクワクとはさせてくれない。
「たぁ〜らら らった た〜らら らった」と、弾んでいるが、音そのものが渋いというか。音そのものには透明感はあるが、トリルで飾られていても、弾まない。舞わない。踊らないのだ。
う〜ん、モダンオケだと、ヴァイオリンの高音域の音は、透き通り、音が舞っている感じがするのだが、 18世紀オーケストラの使用されている楽器そのものが違うのか、少し音の色彩が、くすんで重い感じがする。
そこが、好みの分かれるところかも。
まあ、しかし〜 そもそも18歳で作曲したという楽曲が、大人びているのかもしれない。

2楽章
「られぇ〜 らふぁ〜 そぉ〜みどぉ〜 れ〜ふぁ〜そぉ み ふぁっそっみっ〜」
「られぇ〜 (らっ ららら ら〜しど れどしら) っそそそ そぉ〜 ふぁみれどしら〜」
しんみり感のある楽章で、ホンマにこれ18歳のときの作品なのぉ〜と驚くのだが、ヴァイオリンの主題の引き継ぎの巧さ。
で、こんな風に飾り付けができることに、超驚かされる。
また、弱音器つきのヴァイオリンの音色の可憐なこと。
オーボエが、「みふぁそふぁら らそふぁみれ どれみれ しどれみ れっど」・・・
でも、ブリュッヘン盤は、どことなく、テンポが緩めで、ホルンのまったりした音が、気怠い。
テンポが緩いと感じてしまうのは、音が、どこか落ち気味なのだ。
音が、ふわっと浮く感じとは、全く違う印象を与えてしまう。ちょっと、この楽章は、この気怠さが気になる。

3楽章
「パパッパ パぁ〜パっパ パッパ パぁ〜」 という、特徴のある付点のリズムが、なかなか難しいのだ。
「しそっし みぃ〜 れみっふぁしぃ〜 みぃれっみぃ〜 ふぁっみふぁっそ〜」
「れみっふぁ そぉ〜 ふぁっふぁっふぁぁ〜ふぁっふぁ〜ふぁふぁふぁ〜」
こんなリズムの主題をどうやったら、思いつくんでしょうねえ。

ブリュッヘン盤で聴くと、弦の切れがあるのと、金管(ホルン)の柔らかい広がりを感じさせる音が、ミスマッチ的なのだが、相反する色彩感が、妙に、気持ちが良い。
強い女性のように、きりり〜とした雰囲気が、格調の高さを与え、ヴァイオリンの高音域の響きが、ちょっと強めなのだが、このリズムには歯切れの良さとなっているように思われる。
コントラストの強さが、歯切れの良さに変貌して、優美さを引き出す。ここは大人の雰囲気がよく似合う。
合いの手のホルンの響きが、この楽章の生命線って感じがする。

4楽章
「み ら〜らっ  し れ〜れっ  どっど れふぁ〜ふぁ」
「そぉ〜 ふぁ みれ  そぉ〜 ふぁ みれ  れっれど ししら そしそ み〜」
躍動感のあるフレーズで、オクターブ超えをしていく。
極めて跳躍の高い楽曲で、アクセントを強めに、びよ〜んと跳躍していって、高いところに飛んでいったと思ったら、タタタ タタタと駆け下りてくるところが魅力的である。
「みぃ ら〜らぁ  れぇ〜れ  どっど ふぁそらふぁ」
「そぉ〜 ふぁ みれ  そぉ〜 ふぁ みれ  れっれど ししら そしそ み〜」
続く旋律には、パパパパっとホルンも柔らかくはさまって、弦の跳躍に色を添える。
ブリュッヘン盤で聴くと、鹿やウサギが、野原を駆け巡っているかのようで、柔らかい跳躍と、弦が揃って滑るリズム感が、とっても楽しい。
この楽章の低弦の響きがシックなのは、とても落ち着いた雰囲気が出て好ましいし、優美な舞踏会に参加しているかのような気持ちにさせてくれた。

で、総体的に、落ち着いた渋みのある大人の演奏で、優美な雰囲気を感じさせる。
モーツァルトの18歳の楽曲とは思えないんだけど〜 う〜ん それが良いのかどうか、ちょぴっと疑問だけど〜
個人的には、落ち着いた演奏もいいと、ホント素直に思います。


1960年 カラヤン ベルリン・フィル EMI  
1974年 スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン  De  
1979年 ホグウッド エンシェント室内管弦楽団 OL ★★★★★
1987年 コープマン アムステルダム・バロック管弦楽団  
1987年 バーンスタイン ウィーン・フィル  
1993年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph ★★★★
所有盤を整理中です。

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