「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

モーツァルト 交響曲第33番
Mozart: Symphony No. 33


スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン 1974年
Otmar Suitner
Sächsische Staatskapelle Dresden
(Staatskapelle Dresden)

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。軽やかで爽やか。品の良い美しい音色で、バランスが良い。
スウィトナー&シュターツカペレ・ドレスデンBOX 10枚組
このCDは、スウィトナーとシュターツカペレ・ドレスデンの全集で10枚組BOXである。
そのうち、モーツァルトの交響曲は、28番〜41番まで収録されている。
ワタシのお気に入りのBOXなのだが、実は、いつも聴いては、うっとり〜 睡魔に襲われており、あまり褒められたリスナーではない。

10枚組のなかの2枚目のCDには、
1〜3  モーツァルト:交響曲第31番「パリ」(1968年)
4     モーツァルト:交響曲第32番(1974年)
5〜8   モーツァルト:交響曲第33番(1974年)
9〜11 モーツァルト:交響曲第34番(1974年)

以上のように録音された時は古いのだが、文句なく録音状態は良い。透き通るようなフレーズで、軽やかに、すっと爽やかに聴ける。おそらく小編成で演奏されているのだと思うが、録音状態は極めて良いと言っていいと思う。

冒頭、「どぉ〜(どれみふぁ ふぁそらみふぁ) ふぁ〜みれ〜(しどれみ ふぁそらふぁ) そぉ〜ふぁみ」
「どしどし ら〜 どしどし ら〜 らそらそ ふぁ〜」と続く。
とても伸びやかで、瑞々しいフレージングで、軽やかでありながら芯があり、特に弦の響きは、まろやかで、語尾が、きゅっと引き締まって、うえにのびていく。
豊潤で艶のある音だと思う。弦の響きは、カサッとした乾燥したものではないし、ガシッとした弦に弓が当たるような無粋な響きはしない。かといって、彩度の高い音ではなく、渋さはあるのだが、まろやか。

この前、レヴァインさんの振るウィーン・フィル盤を聴いたのだが、その演奏よりは、すっと音が綺麗に減衰していくので、控えめで、軽やか。 愉悦性とか、コクという点では、いささか負けちゃうかもしれないのだが、生酒のような、もっと瑞々しさがあって、ささやきのモーツァルトって感じで、チャーミングさ感じる演奏だと思う。
特に、オーボエの音は、とっても素敵で、フルートに似たような音に聞こえちゃう。
全体的には派手さはないし、訴えてくる力は、他盤に比べると分が悪いのかもしれないが、これは極上だと思う。
控えめな感じがするところが、また可愛く〜 とっても品のある演奏で、ワタシ的には、耳のご馳走的な演奏である。

レヴァイン ウィーン・フィル 1986年
James Levine
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)



録音状態は良い。爽やかに、艶のある弦が、とっても素敵。
カップリング:
1〜4 モーツァルト 交響曲第28番(1984年)
5〜8 モーツァルト 交響曲第33番(1986年)
1楽章
レヴァインさんとウィーン・フィルによるモーツァルトの交響曲は、全集として完成している。
11枚組のBOXになっているのだが、モーツァルトの全曲は、とても聴けるわけないわ〜と、ワタシは、ぽつりぽつり単発で購入したものである。まあ、世間の評価はどうなのかわからないが、しっとり馥郁たる香りのするモーツァルトではないけれど、開放的で明るく楽しい演奏になっている。
さて、33番は、そんなに有名ではないけれど〜 さらっと爽快で薫風香る時期には、うってつけの楽曲だ。
ザルツブルクに居た時代のラストを飾る作品だそうだ。

あまり馴染みがないので、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
1779年に作曲されており、ザルツブルクの宮廷音楽家を務めていた最後の時期の作品の1つで、第3楽章メヌエットのみ、82年頃、ウィーンでの演奏会で取り上げた際に追加されたとされるとのこと。
オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、ヴァイオリン2部、ヴィオラ2部、低弦(チェロ、コントラバス)という編成だ。
メヌエットを加えた版では全4楽章で、演奏時間は約20分

第1楽章 アレグロ・アッサイ 変ロ長調 4分の3拍子 反復を省いたソナタ形式
第2楽章 アンダンテ・モデラート 変ホ長調 4分の2拍子 ソナタ形式
第3楽章 メヌエット 変ロ長調 4分の3拍子
第4楽章 アレグロ・アッサイ 変ロ長調 4分の2拍子 ソナタ形式
と書いてあった。

冒頭、「どぉ〜(どれみふぁ ふぁそらみふぁ) ふぁ〜みれ〜(しどれみ ふぁそらふぁ) そぉ〜ふぁみ」
「どしどし ら〜 どしどし ら〜 らそらそ ふぁ〜」と続く。
とても伸びやかで、爽やかな瑞々しいフレーズから始まっており、春の陽の陽気さと、弦の美しさ、木管の可愛いフリルのついたレースのような雰囲気がある。
トリルが、パラパラ〜 パパ ぱぁ〜っと、小さく可愛く転がっていき、弦の木管のチャーミングな響き、素朴だけど、サロン的な雰囲気があり、う〜ん やっぱり優美だ。
音は、とってもシンプル。
「どれふぁみ ふぁそしら〜」っと、いたってシンプルなのだ。これだと、ワタシでも作曲できそうだ。と思わず笑ってしまうのだが、いやいや、そこがまた違うんである。これだけシンプルなのに、するっと、飽きさせず、弦のフレーズに組み合わさって、リズムが、精緻で、木管が、ふわっと絡んでくので、なんとも言えない可愛らしさがあるのだ。
「そらどしぃ〜 どれふぁみぃ〜 ふぁそしらぁ〜  らぁ〜(カシャカシャ・・・)」
教会に居るみたいに、晴れやかな気分が満喫できる。
爽やかで、さりげないんだけど、やっぱりVPOの弦の美しさは、ピカイチだよなあ。って思う。
こてっとした重みを感じさせる音質ではなく、さらっとしていながら、コクがあり、まろやかで、タラン、タランっと、滑るようなフレーズも柔らかく、強くアタックせずに、するっと曲線を描いて、のぼってくフレーズは、思わず息をのんでしまう。

2楽章
「ふぁぁ〜ら らぁ〜そ どぉ〜〜れみふぁ らぁ〜そ」
この「どぉ〜れみふぁっ」という大きくうねるフレーズが、濃厚でありながら、重く鳴らないところが素敵だ。
「らぁ〜 そしら そぉ〜 ふぁらそ しぃ〜 ふぁらそ ふぁ〜」と、半音混じりの音が入ってくる。あっ 変ロ長調なんだっけ。
ちょっと翳りのあるフレーズだが、祈りに似た感覚で、慈愛に満ちている。
で、木管の香りが、鳥のさえずりのように感じられる。
この楽章は、中音域の弦の響きに、ヴァイオリンが、冒頭の主題を奏でていくが、「そそそ そぉ〜ふぁっ ふぁふぁふぁ  そそそそぉ〜ふぁっ」と、とても優美に奏でられ、フルートとオーボエなどの木管が、さりげなく中間部で登場してきて、賛美歌のように感じられる。

3楽章
「どぉ〜 どどどど どぉ〜 らぁっ ふぁふぁふぁふぁ ふぁ〜 (みそれどど らどみれれ しれふぁふぁ)」というメヌエットの楽章である。ここは、やっぱり宮廷サロン風の雅びな感じがする。
ヴァイオリンの艶のあるノビのある音と、弦ならではのキレ感覚が、軽やかだが、華麗で〜 あらま。美しい。
キラッとした精緻さのある弦が、やっぱり一級品でしょう。同じ音で弾むのだが、品があるのだ。お歳を召した方の舞踏ではなく、ちょっぴりお若い方の舞踏って感じだが、黒髪が輝いているって感じの艶が、ここでは、存分に聴くことができて、耳のご馳走となっている。

4楽章
「どっ どどどど どれみっれっ れっ れれれれ れみふぁっみっ」
「そぉ〜ら しど しぃらぁ〜 どぉしらそ そぉ〜ふぁ」 このフレーズを繰り返す。
で、続いて低弦が一緒になって「どどどど・・・ どみそ みそど どみそど そみど」と奏でるのだが、この低弦の響きが、おおっ。インパクトあるやん。
「れ〜みふぁそ ふぁみれ れそしれ れどしぃ〜 みれどし しらら・・・」と、テンポ良く軽やかに歌う。
繰り返していくところの妙も巧いし、展開部になるのだろうか、木管が絡んでくるところがあるが、主題を邪魔しないで、オーボエが、ちょっぴり暗めのフレーズを間に入れてくるが、一瞬で終わる。

レヴァイン盤は、軽やかだが艶もあり、さらっと、すーっと消えていくかのような柔らかさを持って、爽やかに演奏している。
最後の楽章は、軽快だが、コクもあり、絶妙のアンサンブルで、とても素敵だ。

1974年 スウィトナー シュターツカペレ・ドレスデン DS ★★★★★
1986年 レヴァイン ウィーン・フィル ★★★★
所有盤を整理中です。

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