「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

モーツァルト 交響曲第36番「リンツ」
Mozart: Symphony No. 36


モーツァルト交響曲第36番(KV.425)は、「リンツ」という愛称で呼ばれ、なんと4日間という超スピードで完成されたと言われている1783年の作品です。楽器編成は、弦5部に、オーボエ、ファゴット、ホルン、トランペットが各2本、ティンパニーとなっています。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、

第1楽章は、ハ長調の上奏付きソナタ形式
モーツァルトが、交響曲で初めて緩やかな序奏を用いており、主部は湧き上がる美しさがあります。第1主題の旋律は、全音符で伸ばされた音が印象的で、旋律中のb音が彩を添えています。第2主題は、激しい短調と長調が交替し、全体的にオクターブの跳躍が目立つもの。

第2楽章は、6/8拍子のヘ長調ソナタ形式
当時の緩徐楽章にしては珍しく、トランペットとティンパニが用いられ、展開部で低弦とファゴットによって提示されます。
スタッカートのパッセージが印象的なもの。

第3楽章は、3/4拍子ハ長調
飛び跳ねるようなリズムが印象的な主部と、オーボエとファゴットの美しい二重奏のトリオからなっています。

第4楽章 2/4拍子ソナタ形式
両主題は、4度の跳躍で、軽やかな第1主題とレガートな第2主題のあと、対旋律を伴ってドーシドの音型が模倣され展開されており、その後も、7度跳躍の印象的なパッセージが現れ、コデッタも充実している。展開部はアルペッジョの旋律が展開されるものです。

ベーム ベルリン・フィル 1966年
Karl Böhm
Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。リマスタリング盤。60年代後半の録音とは、とても、とても思えず、息づかいが深く、暖かく優美でしなやか、あ〜この頃の時代って、なんてふくよかなのだろう。自然に口ずさんで、楽しめるシアワセ感が味わえる。
モーツァルト全46曲交響曲集10枚BOXより。
1楽章
とっても古い録音だが、リマスタリングされており、今でも充分に、充分すぎるほど、ゆったりと聴けるモーツァルトである。
あはは〜っ ベームさんの演奏は、やっぱり優美で、とっても、ふくよかな膨らみを持った演奏である。
う〜ん。冒頭からして、ピリオドの演奏とは全く違うっ。
「れぇ〜っれ みぃ〜みぃ らぁ〜らっし れれぇ〜」「れしぃ〜っどどぉ〜」
「そぉ〜〜 そふぁ ふぁし(れ〜 どししらそふぁ ふぁみれみ〜 らぁ〜 そふぁみれ そっ (そふぁみれど〜)」
で、「ふぁっ そっ らぁ〜しどれらっ しっらっ (れっ) しっら しらっ・・・」というところも、ティンパニーが邪魔することなく、そっと小気味良く入ってきて、テンポよく、カシカシカシっと弦が弾む。
トリルも可愛く、オケのバランスが良い。妙なかすれた声で、カシカシっと五月蝿く弦が泣かない。
音が丸く、ツンツン カンカンっと鳴らないのだ。人当たりの悪い、ツンツンした音は、モーツァルトじゃないっ!と言いたくなってしまう。ベーム盤は、ちょっとしたアクセントを付けて、このリズム感が〜絶妙っ!
合いの手のヴァイオリンの音も、とても美しい。ぽこぽこ奥で言っている木管の響きも快感。これなら〜 するっとノリ感も良く、聴けちゃうっ。あーっ シアワセっ。気がついたら、自然に口ずさんで、楽しめるモーツァルトがイチバン嬉しいのだっ。

2楽章
「れぇ〜みれ し〜 らそふぁみ れ〜ど どどぉ〜」
中間部で、さらっと転調しており、一瞬暗くなるが、ゆったりとした舞踏風フレーズで、装飾音も可愛く、また弱音で、さりげなく陰影をつけており、ピチカートがあるが、さりげない呼吸感が感じられる。スタッカートがキツくなく、木管は控えめで、弦の二重奏のように、大人の余裕って感じで、柔らかい優美な6/8拍子が刻まれている。

3楽章
「そぉ そぉ〜み みぃ〜ど どふぁら みぃれ〜 (し〜っそ そっそ そっそ そっそぉ〜) しぃ〜どぉ」
ベーム盤で聴くと、 ふわっとした上品な楽章になっている。
わざと1拍めは、ゆったりと、ふぁわっと音を出してきており、心地よいメヌエットで、3拍子は、こうでなくっちゃ〜
飛び上がるのではなく、ガツンっと驚かすようなミリタリー調でもなく、こうでなくちゃ〜ファゴットとオーボエのフレーズが生きないと思わされた。弦は添えものなのだ。

4楽章
「どぉ〜ふぁ〜み れれれっ」
「どぉ〜 ふぁふぁふぁみ れぇ〜みふぁ そふぁみっ」
冒頭のフレーズは、そろっと始まり、弱音で段々と力強く転がっていく。
軽やかでありながら、華やかでもあり、また、優しく、力加減が絶妙で、弦の高音域の美しいこと。
軽やかに跳躍して、レーガーとをかけていくという妙の楽しさが、存分に味わえ、そこで描かれる音のハーモニーが美しい。
「タラン タランっ そっそっらっ らっらっそっ どっど れぇ〜」
転がるにつれて、段々と力がついていく。で、繰り返しの楽しさがわかってくる。
力の抜き加減の妙というのか、弱音の優しさ、柔らかさがあってこそ、リズミカルに跳躍することの楽しさが味わえる。
穏やかさと、しなやかにたわむ力強さを兼ね備えており、それが、自然の力学のように見せられる。
しなやかに、ぽわん〜っと、自然の力で、柔軟に跳躍していく感じで、とってもナチュラル。
力任せに一直線に行かれても、はあ? なんじゃ〜こりゃっとなってしまうが、これだけ、しなやかに、フレージングされると、心が満たされて、聴き手も、つられて歌ってしまう。これでこそ、音符が生きている。
あっという間に、終わってしまって〜 あー もう一度聴きたいっ。


ブリュッヘン 18世紀オーケストラ 1989年
Orkest van de Achttiende Eeuw
(Orchestra of the 18th Century)

げっ ぞっ   めがまわる〜   なんじゃ こりゃ〜

録音状態は良い。テンション高く、せかせかしてて神経質。勢い良すぎてケンカを売られているようで、とっても怖い。これがモーツァルトなの? 性格キツすぎ。
オランダでのライブ盤
カップリング:モーツァルト 交響曲31番「パリ」、35番「ハフナー」、36番「リンツ」、歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲
1楽章
モーツァルトは超苦手である。若い頃に聴いた時、金太郎飴のような楽曲ばかりで、さっぱり区別がつかなかったこと。
超楽天的で、ノー天気な天才の兄ちゃんが創った曲だと、勝手に思っていたことによる。
そこにプラス、ブリュッヘンさんのような古楽器の演奏、ピリオド演奏が登場したことで、なんだか疎遠になってしまったのだ。
まあ、それから時間が経って、なんだかようやくモーツァルトでも聴こうかという気持ちにはなったのだが、それにしても、ブリュッヘンさんの演奏は、強烈である。

「どっど みっみ らっら らっし れっれ〜 しら ふぁふぁ〜」
「(ふぁ〜 ふぁ〜)  どぉ〜 しららそふぁみ みれどれれ らそそふぁ そぉ〜」
キレキレの歯切れの良い演奏で、テンポが良いのだが、良すぎて、カミソリみたいで・・・怖いですねえ。
「どどどど どぉ〜 そそそそ そぉ〜 しししし れれれれ れぇ〜」
「たぁ〜ら らった たたたっ」
妙にテンションが高く、ひとりごち〜 天才の曲を天才が料理すると、こんなにキレキレになるのかもしれないが〜
なんだか人を寄せつかない、キリキリした雰囲気が漂ってきて、段々、ますますスピードがあがって・・・
頭のなかの血管が、集まってきて・・・ ぷつぷつと煮えてきて〜 切れそうなぐらい、湯気が昇ってきて・・・ って感じだ。
ビートの効いた演奏というか、現代人のいらいらを煽るような、なんだか、キツいなぁ〜というイメージだ。
ハ長調のくせに、心地よく聴く、聴かせていただくような感覚からは、とっても遠い。ガツンガツンと、これでもかぁ〜的に、パンチを繰り出して訴えてくる演奏だ。

2楽章
このモーツァルトの交響曲第36番リンツは、たった4日で書きあげた〜と言われている。
まあ、その真偽はわかんないが、優美な緩徐楽章で、さりげなくトランペットが添えられている。
このリンツは、クラリネットもフルートもいない。
オーボエ、ホルン、ファゴット、トランペット各2だが、ヴァイオリンに寄り添うように、トランペットが大活躍していることと、ティンパニーが、登場していることぐらいが特徴だろうか。舞曲風な楽章のくせに、とっても平和な感じから、するっと暗くなったり、また明るく戻ったり、その移ろいやすさ〜みたいなのを不思議な感覚と感じる。

3楽章
「そっ そぉ〜み みぃ〜ど どふぁら そぉ〜 (そっそ そっそ そっそぉ〜) しぃ〜どっ」
「そっ そぉ〜み みぃ〜ど どふぁら そぉ〜 (そっそ そっそ そっそぉ〜) しぃ〜どっ」
ふわっとした上品な楽章だと思っていたのだが、ブリュッヘン盤で聴くと、硬くて、厳めしいメヌエットで、軍服でも着てガチガチになって、奥歯で食いしばって、ぎーっと噛みしめながら踊っているような演奏だ。

すっごい力が入っているというか、強力な、独裁者がいるみたいな〜 
おいおいっ ここは軍国主義者の集まりか?って第三帝国みたいなミリタリー雰囲気があるというか、
とても、とても〜 休日に、リラックスして聴こうか〜という感じの演奏ではないです。
力を抜いて気楽には聴けません。
特に、ヴァイオリンの音が強すぎて〜 引きがキツいうか、余裕のないキツい音で汚くてダイレクトです。
演奏自体が神経質で、キリキリしているというか、緊張がマックスって感じの演奏しているのも辛いかもしれないけれど、
聴いている方も、なんだか強迫観念に追い込まれてしまいそうな演奏で、とても気持ちの良い演奏とは・・・
はあ〜 とてもとても言えないです。単にビートが効いているとか、テンポが良いという範疇からも超えている、雑音的な演奏としか思えないです。

4楽章
軽やかな装飾音がいっぱいついている可愛い楽章で、ハイドンの楽曲を聴いている感じだ。
ここのヴァイオリンは、多少可愛く変貌している。巻き舌風の転がる「タラン タラン」という音型に、「たぁ〜ら らら たんたら らった た たぁ〜」みたいな音型が、いっぱい飛び交っているのだ。
短いパッセージが、どんな組み合わせで、急ぎで創られたのかはわからないが、段々とスピードがあがってきて・・・
あーっ やっぱり、最後には、ヒスを起こして、テンションがあがって、テンパってしまう。
装飾音で、首が絞められてくるような〜 気持ち悪さがある。
とても、神経質な演奏で、聴いているこちらにも、イライラが移ってくる感じがして不快だ。
これが、モーツァルトなの? 
う〜ん モーツァルト以前に、音楽って、楽しむモノだと思うのだが、 このブリュッヘン盤は、ケンカをふっかけてきているかのような感じで、ワタシとは相性が悪いのだと思うが、う〜ん。超フユカイ。
血圧高めの方には、ちょっとお薦めできないように思うのだが、どうだろう。
性格がキツすぎて近づけない。ワタシは、ちょっとお近づきにはなりたくない。やっぱ、ご遠慮させて〜いただきます。


1966年 ベーム ベルリン・フィル ★★★★★
1989年 ブリュッヘン 18世紀オーケストラ Ph ★★
所有盤を整理中です。

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