「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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シベリウス 交響曲第1番
Sibelius: Symphony No.1


シベリウスは、フィンランドの作曲家です。クレルヴォ交響曲に続き、交響詩フィンランディアやトゥオネラの白鳥などの交響詩を既に作曲した後、1899年にこの交響曲第1番を作曲しています。

ウィキペディア(Wikipedia)によると、
第1楽章は、ホ短調、序奏付きソナタ形式。ティンパニのトレモロのうえに、クラリネットが寂しげな序奏主題を奏で、第2ヴァイオリンが刻んで主部に入ると、残りの弦楽器が第1主題を提示します。
主題がおさまったところで、ハープの特徴的な伴奏を伴ったフルートの副主題の後、オーボエが第2主題を提示し、再現部の後、終結部は金管楽器の重々しい響きに続いてピツィカートで締めくくられます。

第2楽章は、変ホ長調、3部形式。第1主題は第1ヴァイオリンとチェロで演奏され、第2主題は、ファゴットから木管楽器がフガート風に受け渡し、副主題で盛り上がった後、中間部に入りホルンが穏やかな主題を奏でます。
この後、副主題を巧みに使いながら盛り上がり、最初の主題が回帰します。

第3楽章は、ハ長調、ソナタ形式。スケルツォ主題は、ティンパニに導かれ、弦楽器、木管、ホルンが掛け合いながら提示する荒々しいものです。トリオ部分では、ホルンが主体となり伸びやかな牧歌を歌います。
「スケルツォが回帰すると楽器の組み合わせや手順を変えて発展します。

第4楽章は、ホ短調、序奏付きソナタ形式。「幻想風に」という指示通り、幻想曲や交響詩のような楽章です。
序奏では、第1楽章冒頭の序奏主題が、弦楽器によりユニゾンで演奏され、主部ではクラリネットとファゴット、オーボエが不安げな第1主題を提示します。主題が強さを増し、シンバルや大太鼓がアクセントをつけたところで、ヴァイオリンが下降音型で崩れ落ち、第2主題がヴァイオリンのユニゾンで切々と歌われ、第1主題による展開部、再現部に入り、第1主題の再現、第2主題の再現が行わるが、曲はそのまま拡大を続けクライマックスを築きます。
その後、第1主題によるコーダとなり、急速に減衰し最後はピツィカートで曲を閉じます。

交響曲1番は、少し晦渋な後期の交響曲よりも、親しみやすい、厳しくも自然豊かな聴きやすい楽曲です。

マゼール ウィーン・フィル 1966年
Lorin Maazel    Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

ひぇーぇぇ〜


録音状態は良い。すっかり古くなってしまったが、マゼールの圧倒的な迫力に打ちのめされてしまう。なにせ、すごみがあって、タイト。甘い1番だと思い込んでいたが、なんのその。あまり心臓には良くない。← シベリウス交響曲全集
1楽章
ティンパニーのロールのあと、クラリネットのソロで、「どしど れどぉ〜 し・・・ どふぁ どら どそ・・・」と、悲しげなフレーズが長く奏でられる。
弦でカシャカシャ・・・という流れをつくり、「らぁ〜 そみふぁ ふぁどふぁど らっそら〜 そみふぁ ふぁみふぁみ どぉ〜」
「そぉ〜そ らそふぁ ふぁそらっ そぉ〜ど しぃ〜し どしら らしっど しぃ〜み」
「みぃ〜み れみれみ れっ みぃ〜み〜」と、美しく歌っていく。
金管の弾みのある「らぁ〜 そみっふぁ ふぁっそら そみふぁっ どぉ〜」という主題が、勢いよく、くっきりと影を落としている。マゼール盤は、勢いがあって、豪快。金管の咆吼も鋭く、切れ味抜群だっ。
ハープが入って、チャーミングな木管が、小鳥のように鳴き出すと、別人のようになって、歌うところは、しっかりと歌うが、またまた鋭さが顔をもたげて、寒々しく、濃い陰影を落とす。
オーボエの、つ〜んっとした響き、切れのある弦の響き、鋭く尖ったフレージングが特徴で、すごくタイトで、締め付けられたような感じで、熱く突き進んでいく。推進力が凄い。
ブラスの響きも、熱いが、しかし綺麗な音を放つ。低弦のピチカートも、奥まったところから、木管を前面に出しつつも、すごく引きしまっており、ごごごぉ〜っという響きがパイプオルガンのような感じで続く。そこを、エッジの鋭い木管と弦で、細かいキツい音で、パパンっ パパパンっと、勢いを付けて主題を奏でる。
いやーっ これは恐るべし1番で、ハープが入って、ロマンティックな甘さが、チャイコの影響を受けていると言うが、うっそーっ こんな怖い1番って聴いたことがなかったような・・・。ごっついブラスの咆吼と、怖いティンパニーに呆気にとられている内に、ぷつんっと音が途切れて、幕を閉じてしまった。

2楽章
ハープが奥で鳴っており、「らぁ〜ら らそらそ れみふぁら らそらそ れみふぁ ら どふぁふぁそ らどぉ〜」
「ふぁっ ふぁみふぁみ れ〜れ れどれど ふぁ〜ふぁそ ふぁどぉ〜」 
ふわ〜っとした風が吹いて、人肌の暖かさを取り戻す。
チェロの「れぇ〜 れれ れみふぁそ ふぁ ふぁみど れぇれれれ れみふぁそ らぁ〜っ」
このフレーズも、リズミカルで、たれんっと垂れたフレージングではない。引きしまった筋肉質な雰囲気は持っているが、木管が、なにせ良い音なのだ。ホルンの響きのまろやかさと、金管の咆吼の鋭さの対比が、なんとも言えない劇的な効果を生んでいる。粉雪が舞っているかのような雰囲気が、すごくリアルで〜 やっぱりオケが巧いです。
シンバルの鋭い音が入っており、ひぇ〜っ。クレパスが目の前に広がっているかのような厳しい大地がイメージされる。

3楽章
「タンタンタン タカタンタン・・・」出だしからテ勢いよく、スピーディだ。
メチャクチャ怖いティンパニーの打ち込みがあり、これが、あのウィーン・フィルかと怖ろしくて、荒々しい、猛々しい演奏となっている。もちろん60年代の録音状態なので、いくらなんでも、サラウンドのようには響かないが、レアなのだ。
ほんとに生々しい響きを持っており、ホント信じられないぐらいにレアだ。
木管の響きが、それぞれ個性的な響きを持っており、もちろん、アタリマエのような違いがあるのだが、それが、くっきり目の前に提示されている感じがする。
で、ティンパニーの叩かれている感じが、目の前で繰り広げられているかのような、生々しい音が残っており、ほんとに、仰天してしまった。

4楽章
「しぃ〜〜(ふぁふぁ〜) しどれ どぉ〜(ふぁふぁ〜) し〜しら〜 そらしら〜 そ〜 ふぁみ〜 どぉ〜ふぁ〜」
「どそぉ〜 どらぁ〜 どそ〜 そそぉ〜」
悲痛な雄叫びをあげた後に、木管の二重奏が始まる。
チェロとコントラバスの響きも綺麗に聞こえているし、力強い。それに速いっ。すごい勢いで、これを怒濤の勢いって言うのだろうと思う。音がはぜて、飛び散っていく。
シンバルのはぜる音と、低弦のごろごろぉ〜っという音の対比が、ふぅ〜ん。改めてすごい楽曲を作ったものだな、と、思ってしまいました。これで、交響曲第1番ですよね〜
目の前で花火が炸裂しているかのような、勢いがって、そのくせ、甘くてロマンティックな主題が弦のユニゾンで奏でられていくと、目の前の風景が、全く違う別次元のものが広がり、果てしなく続く〜
胸が締め付けられるかのようで、う〜ん。うるっと来てしまいます。

96年のヴァンスカ盤を聴いた際にも、超驚いたが、う〜ん それに劣らない、マゼールの鋭さに、改めて敬服した。
う〜ん この鋭さと甘さに、心臓の筋肉が、ぐいっと締まってしまうようで、とっても心臓に悪いですっ。
取り扱い要注意ってところでしょうか。
後年、88年からピッツバーグ交響楽団と収録したシベリウス交響曲、管弦楽曲等がありますが、録音は古いものの、断然、こっちの方をお薦めします。また、2015年に、交響曲全集がCD+Blu-ray Audioで復活しています。
カラヤン ベルリン・フィル 1981年
Herbert von Karajan  Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

まっ こんなモン

録音状態は、すこしこもり気味で、お世辞にも良いとは言えない。 現在は、リマスタリング盤が出ているとは思うが、未聴である。演奏は厳しい。
カップリング:1〜4 シベリウス 交響曲第1番 5〜7 カレリア組曲
1楽章
強弱のメリハリがすごく、ティンパニーがトレモロを奏でると、わき上がってくる。
1番は、聴きやすく取っつきやすい交響曲だが、弦が入ってこないと、美しくなく〜 ちょっと我慢ってところか。ヴァイオリンが甘美な旋律を奏で始めると、なにか、ほっとする。それを突き破るように、ティンパニーが鳴らされ、炸裂状態にしてしまう。それが1楽章の展開で、、、このティンパニーが、かなり暴力的で、悲壮感というより、疲れてしまう。
一撃という凄みがあるが、どうも一発でしとめるタイプではないらしく、ヴァンスカ盤のように、録音状態に透明度がないため、目の前で、ボカボカボカと殴られているような感じがする。つまり、ボディーブローだな。で、なんだか疲れてしまうという算段である。

2楽章
1楽章とは、うってかわって、ほっとさせてくれる楽章だが、カラヤン盤は、クールで重い。コントラバスの響きが、風をイメージさせる旋律のなか、ものすごい低音で弾いている。この楽章は、テンポは総じて遅い。
さほど甘すぎず、寂寥感も適度にあって好ましいのだが、ティンパニーが目立ちすぎ。
この楽章のラストは、カラヤン盤は、甘く終わってくれる。

3楽章
スケルツォ かなり重厚で、地響きをたてて来る。透明度は低いが、ちょっと堅めの低音は迫力十分。
途中まで退屈しかけたが、ラストで、あのティンパニーが低弦を伴って、いきなり目の前に迫って止まった。
追突されるのかと・・・ちょっと怖かった。

4楽章
歯切れがよく、地響きをたてて踊り始める。ヴァイオリンの奏でる旋律は、甘く〜 上昇する気持ちと相まって、うっとりさせられる。ハープの音が、ちょっと隠れ気味なのが惜しい。そのうち、主題が変化し、酔ったおじさんが狂ったように踊り出す・・・って感じる。ヴァンスカ盤は、白い大地をイメージしたが、カラヤンは、酔ったおじさん風に聞こえる。
げっ また暴力的なティンパニーとシンバルが打ち鳴らされ・・・すごい嵐のような踊りが終わる。
途端に、甘い旋律が復活する。う〜ん。このフレーズの落差の激しさ。当初は、う〜ん。こりゃ凄いなあ。と感心していたのだが・・・。何度か繰り返すと、空々しい感じがする。
カラヤン特有の、しつこいレガートは、さほど感じないが、最終の緩やかな主題に戻ってきたところでは、かなり甘美で盛り上げてくれる。う〜ん。やっぱ、ここは美しい。ただ、これだけ激しく落差をつけると、まったくベツモノが同じ楽章に存在しているようで、映画のBGM的はモノに近くなってしまう。やっぱ、カラヤンは劇的効果抜群の演奏を繰り広げます。
う〜ん。これはこれで良いのかなあ。と思ったりします。
ヤンソンス オスロ・フィル 1990年
Mariss Jansons  Oslo- Filharmonien
(Oslo Philharmonic Orchestra)

まっ こんなモン

録音状態はあまり良いとは言えない。堂々と歌いあげてくれるのだが、ちょっとしたところの精度が気になっちゃう。
カップリング:
1〜3 シベリウス カレリア組曲  4 シベリウス 交響詩 フィンランディア
5〜8 シベリウス 交響曲第1番
1楽章
クラリネットのソロから始まる。
「どぉ〜 しどれどぉ〜 しぃらそらぁ〜そらしらぁ〜そぉ ふぁみ〜 どふぁ〜 どそぉ〜どらぁ〜どそぉ〜・・・」
このフレーズは、まったりでも、スッキリでも、ちょっと違うのだが、ヴァイオリンが鳴りかけると、すーっとした雰囲気が漂い、高音域のシャカシャカしたところと、ティンパニーの鳴り、そして金管が合わさってくると、勢いが出てくる。
リズム感はあるが、いつものスピード感は、少し影をひそめており、木管のフレーズは、ゆったりめ。
歯切れの良い金管は印象に残るものの、どこか、ペタンっとした感じがする。
う〜ん 何故なんだろう。録音がちょっとイマイチなのが、足をひっぱっているのかなあ〜。
勢いが出そうで、出ないという感じで、ノリきれない。
こっちが期待しすぎなのかなあ、それとも他盤の、怖いぐらいの演奏を耳にしすぎてしまったせいか、もう少し何か、金管とティンパニーだけでない、旋律の絡みで訴えて欲しかった感じだ。

2楽章
「らぁ〜ら〜 らそらそ れみふぁそ らそらそ〜 れみふぁ どふぁふぁそ らどぉ〜」
穏やかな楽章だが、繰り返す際に、もう少し深みがあったらなあ。
「れぇ〜 れれれみふぁそ らぁ  ふぁみど れぇ〜 れれれ・・・」
木管群のフレーズは悪くないのだけど、もっと欲を言いたくなっちゃうかも。綺麗なんだけど〜 歌いっぷりも悪くないし、盛り上げてくれるところもいいんだけど、沈んだところでの、ふわーっとした雰囲気より、クールなヒンヤリ感が、煌めきみたいなものが、ちょっぴり欲しいでしょうか。まあ、でも、柔らかい感じはします。

3楽章
弦を掻き鳴らす音に続いて、厳しいティンパニーの打ち込みがある。結構、硬くて、バンバンバンっ!っと、激しい。
勢いの良い弦のフレーズがあり、跳躍もあって、リズミカルだし、金管の鋭さも感じられる。
木管の速いパッセージもあって、前につんのめり気味の勢いがあって、すごく推進力を感じる。
金管のふわーっとしたところは、う〜ん。速いのは巧く乗り越えたが、ゆったりしたところの音が、ちょっと〜 精度が甘いという感じがする。

4楽章
「どぉ〜 パパぁ〜 しどれどぉ〜 パッパぁ〜」
フレージングや、弦の歌いっぷりは良いし、力強く感じられる。
でも、ちょっとしたところの木管の二重奏「そぉ〜ふぁそ らそぉ〜 そぉ〜ふぁそらそ ふぁ そらしぃ〜らぁ〜」とか、木管が活躍する場面では、ちょっとした間合い、受け渡し、細かいところで、密度が薄く感じられる。
勢いをつけて、「らぁ〜そ ふぁそらふぁ〜  そぉ〜ふぁ みふぁそし (どっ)」っというところの、ボンッという響きや、間合いを詰めて、もっとタイトに、畳みかけてくる勢いが欲しいかなあ。
シンバルは、シャンシャン鳴っているんだどなあ。ちょっぴり粗いというか、やっぱり、もっと締まってこないと〜機敏に感じないんだけどなあ。
シベリウス独特の、ユニゾンの旋律は、とても甘さがあり、歌いっぷりも堂々としている。
なかなかに勢いがあるし、重量もあるので、後半は良かったんですけど〜 総体的に言えば、立体的な感じで音が立ち上ってこないとか、緩く聞こえちゃうところあって、ちょっと惜しいです。
もう少し録音がよかったら、良かったんでしょうが・・・。

サラステ フィンランド放送交響楽団 1993年
Jukka-Pekka Saraste  Radion sinfoniaorkesteri
(Finnish Radio Symphony)

う〜ん。どうだろ

録音状態は、ライブ盤で、こもっている。
演奏は、熱気があるが、重量級ではなく軽量、木管は綺麗に聞こえる。
カップリング:シベリウス ヴァイオリン協奏曲 Vn:ミリアム・フリート
1楽章
冒頭のクラリネットの音が、う〜ん。艶やかに、まったりと吹かれている。
「どーしどれどー しらそらしらそふぁ〜 どふぁふぁ〜 どそそ〜 どらら〜」
へえ〜 まろやかで美しい。また、それに続く弦のトレモロが美しい。透明度が高く可愛らしく鳴っている。
暖かい音色で、それでいて、爽やかさを感じるとは・・・
う〜ん。冒頭より、なんとも言えない雰囲気がある。凍り付くような盤を聴いたあとだと、なお一層、暖かさを感じる。
春の到来の喜びというよりも、初夏の香りが漂うという感じ。光のキラメキ、風の薫りを感じる。
弦の「し〜 らしらしらし し〜 れ〜どれどれどれ れ〜」と揺らめきながら奏でられている。また、そのフレーズの合間に鳴っている木管の音色が、ホント湖面の揺らめきのごとく輝いている。
ティンパニーの打ち込みは鋭く、スピードアップされており、ヴァンスカ盤のような炸裂はないが、なかなかに怖いものがあり。

2楽章
「ら〜ら〜らそらそ れみふぁそ らそらそ〜」
ふわ〜っとした風が吹いてくる。ふふっ 花の香りがしてくるような馥郁とした演奏である。暖かいなあ。やっぱ。
オーボエの「れ〜 れ〜れっみふぁそ ららら〜 (ふぁみど) れ〜 れ〜れっみふぁそら〜」
ホント、このサラステ盤のフィンランド放送響の木管は、煌めいて感じられ、フレーズを短めに、テンポよく仕上げている。
中盤、「たーたた たたたた たン」と、歯切れのよいフレーズが出てくる。
シンプルな音型だが、金管とティンパニー、シンバルで装飾されてパワフルで、「みどしら みどしら しーし (シンバル) みーみみ みどしらしー」っと奏でられる。
ちょっと泥臭い民謡って感じもするが、サラステ盤は、ボリュームが少なめでスマートだ。
もう少し、ぐわーっと重いうねり感や、粘りが欲しい気もするが、わりと、さっぱり〜爽やかに流れていく。 

3楽章
「タンタンタン タカタンタン・・・」出だしからテンポが速く、弦のピチカートが、ちょっと粗め。
ティンパニーが、充分に叩けなかったようで、ちょっぴり転けそうになった。
ひえ〜っ こりゃ熱いわ。
何度となく「パンパンパン パパパンパン・・・」のリズムが刻まれているが、静謐ななかで鳴り響けば、結構な怖さになっただろうが。ライブ盤なので、少し音がこもってしまい、ちょっぴり残念。

4楽章
間髪入れず最終楽章に突入。弦の悲しい調べが流れてくる。
「しーしどれど らそふぁ そらしら〜 そふぁみ〜 どふぁ どそ どら・・・」
雄渾なタッチではない。ちょっと線が細め。儚げで繊細である。
このオケの木管は綺麗で、聞き惚れてしまうのだが、ちょっとアンサンブルが粗め。
舞曲風フレーズが流れてくるが、「そーふぁみふぁそし〜」このフレーズを何度から繰り返していくうちに、段々と熱気がこもってきて、ひや〜っと思うほど、熱くなってしまう。で、テンポが速いっ。
シンバルとティンパニーの打ち込みが激しくなるのだが、やっぱ、テンポが速すぎるようで、アンサンブルが怪しげになってしまう。(笑)
み〜ふぁみ みれ どれみれ どーしど れみーふぁみ〜 
みーふぁみ みれ どれみれ どーしら そらら〜
らーしどれー みれ そーらしど (そらしどれ・・・) 弦のゆったりとしたユニゾンは、さほど甘くならず、シンプルだ。
どこか、ほっとさせてはくれるが、悲しみを背負ったフレーズになっている。再度、この楽章の主題に戻ると、はげしーっ 舞曲が狂い咲き状態に・・・。
重量感は無いのだが、テンポで、ぐいぐいと熱くなってしまうタイプだ。付点のにはアクが少ないので、素直と言えば素直。
面白くない。と言えば、面白くないかも・・・。ワタシ的には薄口でアッサリに感じてしまった。
ヴァンスカ ラハティ交響楽団 1996年
Osmo Vänskä  Sinfonia Lahti
(The Lahti Symphony Orchestra)

ひぇーぇぇ〜   
こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は極上 リズミカルで透明感あり。ヴァンスカ盤では、シベリウスの世界で凍死しそうになるほど。 バシャンっと稲光が光り、雷に打たれたような気分に〜 すごい強烈っ!カップリング:シベリウス 交響曲第1番と4番 全集でも購入可能。
1楽章
漆黒の闇のなか、し〜んとした雪の夜 降り積もった雪 まっしろい銀世界のなかで、稲光が光ったと思った瞬間、雷に打たれるかのような凄まじい怖さがある。
ヴァンスカ盤の特徴は、ティンパニーの鋭い炸裂音である。
出だしはクラリネット しずかーに〜哀しいメロディーが奏でられ、ここで、くらり〜ときてしまう。遠くでティンパニーが響く。カサカサ言い始め、どうやら、風が吹いてきたようだ。ティンパニーの響きが、幻想的な世界に誘い、金管が混じってくると、一気に雄大な光景が広がる。これらの立ち上がりのスピード感と音量に驚く。変わり身の速さも、ヴァンスカ盤の特徴かもしれない。弦の声も怖い足音のようだし、金管のふーわーっと吹き出す音は、パワーのある風に聞こえる。
ここら辺までくると、自然の風景という、なまっちょろい描写じゃないな〜と感じ始める。
どことなく、不安な気配がする。迷い道に入り込んだような・・・。そこに、強烈な重厚な金管と、ティンパニーの音が鳴り響く。

2楽章
ほっ 次の楽章は、なんだか穏やかな楽章である。チェロの甘い小さな声がする。
この楽章の主人公は、木管とハープかな。小鳥の声らしいモノもあるんだけど、上下するファゴット? クラリネットかな。
風がやっぱ吹いているね。
明るい希望を見いだせるかのような気がするんだけど、やっぱ曲が進むにつれて不安。暗いっ。
シンバルまで鳴って、金管の咆吼が始まり、弦のピチカートが怖さをかき立てる。
すごい金管の重量感と、パンパンした乾いた音の響き・・・。 あぁ〜 やっぱ、これは凍てついている。

3楽章
チェロかな〜 甘い音なのだが、すごく速いピチカートで、また、いきなりティンパニー!
この楽章のラハティ盤は、猛烈に早い。畳みかけるように弦が下降線をたどり、ティンパニーが音を刻む。ティンパニーの後にすぐ続く、5音程度のリズムは、オリエンタルな舞曲のようだが・・・。雹かあられでも落ちてきているのか。
いや、今にも火山が爆発するのか。岩石が転がり落ちてくるのか。
なんでもいいや〜 とにかく、私は、頭を抱えて、逃げまどいたくなる気持ちにさせられた。
「ぱんぱんぱん ぱかぱんぱん♪」・・・ 
これが鳴ると、ぎゃーっ 何処かに逃げなきゃ〜って気分に追い込まれ、逃げ場がないっというパニックに陥る。
耳に残るって言葉じゃ〜あまい。このティンパニーの音は、ものすごい音圧を伴って、ハイ、貴方の頭の上に雷が落ちる。
これは、完全にパニックっ!強迫観念に駆られてしまう。ヴァンスカは怖い。で、間髪入れず4楽章が始まる。

4楽章
なんだか、チャイコの悲愴を聴いているかのような弦の旋律が始まって、
甘い〜メロディで、「み〜 どふぁ〜 どそ〜 どふぁ〜 どそ〜 そ〜っ」と、ユニゾンがある。
ハープとヴィオラかな。ここは白眉で、とても美しい。シベリウスもマーラーと同じように分裂気質なのかもと思ってしまう。
陶酔しそうなくらい甘いか、雷に打たれるような鋭く厳しいか。
ひぇ〜 この両極端の旋律には、疲れてしまう。
それにしても、最終章は、ここは泣ける。ホントに泣ける。
ここで泣けないヤツは人間じゃない。って思うぐらい、弦の甘いユニゾンで解放され、ハープの音が聞こえてくると天国にのぼった気分で、ほっとさせられ、改めて対比の鋭さに驚かされる。
と思ったら、また金管が咆吼して〜 あ〜 やっぱ絶望の縁に追いやられてティンパニーの連打で終わった。

このヴァンスカ盤は、ものすご〜く疲れる。厳しく、怖く凍えて〜 絶望の淵に追いやられて、救われるのかと思ったら、また畳みかけられ、追いつめられ、悲痛極まり・・・。チャイコフスキーの影響を受けているというが〜とても、とても、あまちゃんのメランコリックな心境ではいられない。マーラの交響曲6番「悲劇的」のハンマーも、相当怖いが、あれは一撃の怖さだ。
ラハティ盤のティンパニーは、相当怖いです。
録音が極めて良いので迫力満点で。この奏者、どのようなバチを使っているのやら。ぼわ〜んじゃないっす。
マジで、白目むいて ひ〜っ!って叫びそうな雰囲気を与えます。
2楽章が、他の盤より猛烈に早いので、少し音が崩れそうな危ない部分もあるが、これは、スピードの方を取りたい。
精悍で強烈。これほど、凍え冷たく怖い盤は、なかったです。かといって、シベリウス独特の弦のユニゾンでは、しっかり歌ってます。ホントに泣けそうなほどに・・・。
この差がキツイんです。文句なしに絶句でした。ホンマ 久々に疲れはてた。これまでに、シベ1は何度も聞いているのですが、このヴァンスカィ盤は、別の楽曲だと言わざるを得ない。まったく別モノです。
心理的に良くない。いや〜 心臓の悪い方には、ホントお薦めしません。
厳しさ・鋭さに関しては、ぶっちぎりのダントツである。
オラモ バーミンガム市交響楽団 2002年
Sakari Oramo  City Of Birmingham Symphony Orchestra

なんじゃ こりゃ〜

録音状態はまずまず。21世紀にしてはイマイチ。隙間風が吹いている感じで、有機的に響いてこない。
カップリング:
1〜4 シベリウス 交響曲第1番 5〜7 シベリウス 交響曲第3番
8 シベリウス 交響詩フィンランディア
1楽章
クラリネットのソロで「どぉ〜しど れ〜どぉ〜 ししらぁ〜 そらし〜らぁ そ どふぁ どそ どら どそ ふぁみれみ どぉ〜」というような、死に絶えそうな悲しげなフレーズで、長い序奏部が奏でられる。
この序奏部分が、奥の方でティンパニーが鳴っているが、結構長い。

で、弦でカシャカシャと鳴って、「らぁ〜 そみふぁ ふぁどふぁど らっそら〜 そみふぁ ふぁみふぁみ どぉ〜」というフレーズを繰り返して勢いが増してくるのだが、このバンバンっというティンパニ−の音といい、ティンパニーの音といい、荒々しい。
木管フレーズになると、テンポ良く進むが、チャチャチャ・・・ というリズムが、ティンパニーの入りもキッチリしているが、ああ〜このリズムわかりづらい。
で、スピードを速めて、どしらそらしらそみどっ。ババババ・・・ 
「そぉ〜 らららぁ〜っ」と、金管が入ってくる部分が、相当に、荒々しい風が舞い始めている感じだ。
ただ、録音状態は、イマイチで、冷たい雰囲気はするものの、弦のピチカート部分が、かなり奥まった感じで、もわもわ〜っとしてて、弦の音が少し聞こえづらい。
まあ、しかし、ティンパニーの荒々しい鳴りっぷり、シンバルの激しい一撃など、怒濤の雰囲気が出ていて、驚かされる。
迫力はあるのだが、終結部近くになると、この怒濤は、粗っぽい様相となる。

2楽章
1楽章の冒頭のように、ハープを伴って弱音で、「ら〜ら〜 らそらそ れみふぁ ら らそらそ〜 れみふぁ ら どふぁふぁそらどぉ〜」と歌うフレーズとなっている。
チェロと木管、弦とのフレーズが続くが、他盤で聴くと、ふわ〜っとした風が吹いてくるように思ったのだが、オラモ盤で聴くと、1楽章の死に絶えそうな雰囲気の続きという感じだ。木管のフレーズが、イマイチ、まとまってないというか、隙間が見えて、綺麗な音として聞こえてこない。
味わいが深いとも言えないし、もっとデリケートに歌って欲しいのだが、音が切れる。
楽器の受け渡しが、イマイチ巧くないような気がする。ホルンの音も続かないし、バラバラした感じがして、さっぱりしているのだが、その分、フレーズ全体が、細切れ状態で、大きなフレーズでつかめていないし、はあ、ここでスタッカートなんだ。
金管パッセージも短いし、今風なのかもしれないが、ニュアンス不足だと思う。

3楽章
速いスケルツォの楽章だが、迫力が不足してて、単に、パーツがばらけているかのように聞こえる。
音が軽すぎて〜 リズムの良さは感じるが、メリハリがなく、ヴァンスカ盤のように、怖いほどの迫力がない。中途半端な感じがする。中間部のホルンは、どうも〜 木管のハモっているところは面白い音が聞こえるが、ハープが奥まってて、乳白色系の暖かみとか楽しいのだが。部分部分は面白く聴けるが〜
速くなってくると、どうも粗くなってしまう。
弦のフレーズがもう少し強めで良いんだけどなあ。ティンパニーと金管のエッジだけ鋭いだけ。という感じ。

4楽章
聴き応えのある楽章で、もっと、大きく、フレージングされてもいいのに、ちょっと、こぢんまりとしている。
まあ、あまり心情的に深入りしないタイプらしく、全く歌わない。
「しぃ〜〜(ふぁふぁ〜) しどれ どぉ〜(ふぁふぁ〜) し〜しら〜 そらしら〜 そ〜 ふぁみ〜 どぉ〜ふぁ〜」
「どそぉ〜 どらぁ〜 どそ〜 そそぉ〜」
まあ、こんなさっぱりしたシベリウスでも、良いっていえば良いんだろうけど、つまんない。
このオラモ盤は、なんでティンパニーだけが目立つのだろう。
涼しさを醸し出すようなフレーズも見られるのだが、なぜか、フルート、コントラバスなどの低弦、これらが、鳴ってはいるのだが、有機的に繋がっていないような気がするのだ。
なぜなんだろうなあ。ストーリー性が感じられないというか。 楽器のパーツは、しっかり鳴っているように思うのだけど、1つのフレーズとして流れて聞こえないというか。
聴いていると、どうも、隙間だらけという感じがする。
大づかみで、大らかさに不足しているというか〜  ようやく、歌い始めるのだが、これが湿気た音で遅いし、まろやかに包まれた感じで響いてないし、う〜ん。
ハープは鳴っているけど、そこだけ浮いているし〜 ところどころ、大音量で鳴ってくるのだが、違和感があって、はあ?
なんでーっ ここだけ? という感じがする。ライブ盤だっけ?違うよね。
なんで、ここだけ、大太鼓がデカク聞こえるの。どうして、ピーっと鋭い音だけが浮くの? とか、ところどころ、首をかしげたくなる場面がある。録音状態によるのかもしれないが、ワタシ的には、違和感があって、緻密さに欠けている感じがした。
1963年 マゼール ウィーン・フィル Dec ★★★★
1976年 ザンデルリンク ベルリン交響楽団 DS  
1981年 カラヤン ベルリン・フィル EMI ★★
1984年 ラトル バーミンガム市交響楽団 EMI  
1986年 ベルグルンド ヘルシンキ・フィル EMI  
1990年 ヤンソンス オスロ・フィル EMI  
1993年 サラステ フィンランド放送交響楽団 Fin ★★
1994年 C・デイヴィス ロンドン交響楽団 R  
1996年 ヴァンスカ ラハティ交響楽団 BIS ★★★★★
2002年 オラモ バーミンガム市交響楽団 ★★
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「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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