「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

チャイコフスキー 交響曲第2番「小ロシア」
Tchaikovsky: Symphony No.2
"Little Russian"


ムーティ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 1978年
Riccardo Muti
Philadelphia Orchestra

← 曲に対して    ← 演奏は、こんなモノかな。

録音状態はまあまあ。70年代だしEMI盤なので、擦れてて乾燥ぎみ。 響きもデットな感じで、命〜って感じの金管に華やかさを欠いている。やるなら、もっと派手にやっちゃったら良いのに〜
EMI原盤のブリリアント(Brilliant Classics)レーベル盤 7枚組BOX

1楽章
バンっと一発ティンパニーと弦の響きがあり、金管(ホルン)の「らぁ〜」が入ったあと、「ら〜みふぁ そふぁらそ れ〜みふぁ〜れ ら〜しら しら し〜らぁ〜」という、ゆらゆらとした金管のフレーズがある。
これが繰り返されたあと、 で、弦のピチカートと共に、金管の揺らめくフレーズが吹かれていく。
そこから、弦歌謡風のフレーズが、始まっていくという幕開けだ。
主題だけを聴いてみると、カリンニコフ風だ。風に吹かれた風来坊のようだ。
「ら〜みふぁ そふぁらそ れぇ〜み ふぁ〜れ らぁ〜らら しらし〜ら ら〜しらそ れふぁみそ ふぁら〜」
というフレーズが、連綿と続く。柔らかく、物悲しくも親しみやすい主題だ。

これが、小ロシアという副題の元になったフレーズかなぁ。と思うが、確証なし。
ロシア民謡「母なるヴォルガを下りて」というフレーズを、ウクライナ風に変えたらしいが。この民謡を聴かないと解らない。1楽章は、このフレーズが、いろんな金管に、また木管によって奏でられており、シンプルな主題だけど、なかなかに、じわ〜っと耳に染みこんで行く。
金管好きな方なら、う〜ん。良いんではないだろうか。

まあ、主題を繰り返すところなんぞは、ラフマニノフのように執拗で、シツコイかな〜って感じるのだが、 「ふぁふぁふぁみれっ ふぁふぁふぁみれっ」と、なんだか金管を繰り返されちゃうと、えっ これボロディンだっけ?
「ふぁふぁふぁみれ ふぁふぁそ ら〜ふぁふぁ そそふぁみ ふぁみれっ・・・」って続くみたいになっちゃうし。あれ? あれれ〜 

近親感が湧くのだが、主題を口ずさんでいるうちに、違うフレーズが続いていっちゃう感じもする。
テンポをあげる前には、ティンパニーが一発入るし・・・
繋ぎは、「ふぁふぁふぁみれ〜 らららそふぁ〜 どどどしら〜 れれれどし〜」と、音はいたってシンプル。
何度も繰り返されるし〜 主題も戻ってきて、輪唱のように「ら〜みふぁ そふぁらそ れ〜みふぁ〜」を繰り返し、先程の「ふぁふぁふぁみれ〜」と重なって、ティンパニーがバンバン重厚に鳴ってくる。
あらまっ。あんまり展開していかないんだ〜。最終コーナー直前で、チューバが参加してバンバン鳴らした後、再び主題が戻ってきて、寂しくコーダに入っちゃう。

2楽章
ちょっぴり行進曲風。木管が活躍している。
「どれみ ふぁっ ど ら ど らぁ〜 そっそら し ら そ し ら〜」
木管のフレーズが重なってくるところは、やっぱ可愛いなあ。と思うが、ちょっぴり寂しく、歌謡風フレーズを挟んで、可愛い子供の行進曲のような感じがある。

3楽章
行進曲風の軽やかなスキップのような「た ンた ンた ンた」と繰り返すフレーズが、3楽章に置かれている。バレエ音楽風でもあるんだけど〜 「らっし らっし らしらしらしらし ら〜」
「れっみ しどら そぉ〜ら れっみ しどら そぉ〜ら そっら みふぁれど〜・・・」
ティンパニーが入ってくると重厚さを増すが、主題となるのは、ヴァイオリンの軽やかなスキップと、妖精が舞っているような、フルートの軽やかな高音域の「たらら ら〜ん」という綺麗な音だ。
で、ファンタジアのような、羽根のついた生き物が舞っている感じ。
なかなか劇付随音楽っぽくて、楽しい。
中間部は、「どどど〜ら どどど〜ら どられど そっそみ・・・」というフレーズが流れてくるが、中音域の弦のピチカートが印象的に使われるが、この2つの主題って、なーんか、合ってないんだけどなあ。

4楽章
「どぉ〜っ れぇ〜っ みぃ〜」 バンバン どろどろどろぉ〜ん! 
これが、「どれみ ふぁ み〜」 一呼吸おいて、ここから和音となって、ご大層なファンファーレ風 いや、コラール風になっていく。
最後にはシンバルまで入ってくるし、この冒頭、ティンパニーのロールなんぞ、どひゃ〜すごい。
ドレミで、これだけご大層にフレーズを作り上げていくかぁ〜。
いや〜ホントすごい。
チャイコさんて、結構シンプルな音で、作り上げていく作曲家だとは思っていたけれど、こりゃ凄い。メチャメチャ笑えてしまった。ドレミで、これだけ演奏できるなんてっ!さすがっ(笑)
この最初の仰々しいフレーズが終わると、快速で「どれみふぁ みそれ〜 どらそっ」と走っていく。
アッハハハ〜 こりゃ良いわ。人を食ってるわい。
シンプルな素材を、どんな風に料理していくのか、う〜 さすが、楽器の使い方の習作っぽい曲だとは思うが、こりゃやられますねえ。楽器の使い方天才的だわ。さすが大作曲家だと思う。
「どれみ どれみっ どれみ〜」(ドンバン ドンバンバン 大太鼓まで入ってきて〜

中間部は、ワルツっぽいフレーズに変わって、「れっれどぉ〜 らそっ そっそらぁ〜 ふぁそ そっそらぁ〜」
軽やかなフレーズも挿入しているんだよねえ。これを繰り返す。
音を置いていくフレーズも、人を食ってるでしょ〜 楽天的、開放的過ぎるぜっ。と思いつつも、苦笑いを通り越して、こりゃ、大笑いしちゃう。で、最後、中間部の歌謡風フレーズをヴァイオリンで、さらっと流してくるし。「らしど〜れ どみし〜 ふぁっふぁふぁっ みそら みそらっ らぁ〜ふぁぁ〜しぃ〜っ」と、音を落としていって・・・終わりっ! 
う〜 してやったり。ドヤ顔のチャイコさんが思い浮かんでしまう。

総体的に、チャイコフスキーの交響曲うち、後半4番〜6番は多く演奏されているし、CDも多い。
4番は、いささか派手だが、5番は、こりゃ大変な名曲で、いつ聴いても、しみじみさせられる曲だ。
6番は、おいそれとは聴けない別格の交響曲である。 で、ワタシ的には、1番は、まあ、良い曲だとは思うが、この2番、とんでも交響曲じゃん。ハハハ こりゃ真剣に演奏できんわ。と、指揮者やオケの関係者の方は、思うのではないだろうか。
2番は、、、う〜ん。ホント、シンプルすぎるとは思っちゃいますが・・・
しかし大作曲家の片鱗は出てますねえ。躁鬱の躁状態みたいですけど。

特に4楽章は、聴くと癖になりそうな、壮大な序曲「1812年」っぽいド派手曲です。
ムーティ盤で聴くと、歌謡風をフレーズを、さらり〜と軽やかに歌って良いのですが、いかんせん、録音状態がイマイチ。
感想を書くのは別の機会にしますが、アバド盤は、シッカリ、カッチリ演奏されており、金管の重厚さが勝っていますし、録音状態もムーティ盤を比較して良いと思うので、ワタシ的には、アバド盤をお薦めします。

アバド シカゴ交響楽団 1984年
Claudio Abbado
Chicago Symphony Orchestra

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。金管が気持ち良いほどに鳴っており、パワー炸裂状態のセッションを聴かせてくれる。煌びやかさがあり、歌うし〜なんたって綺麗っ
カップリング:チャイコフスキー 交響曲第2番、幻想序曲「テンペスト」

1楽章
チャイコフスキーの交響曲は、後半のみ演奏されることが多く、前半はさっぱり人気がないようである。
でも、たまに聴くんですけどねえ〜 まあ、もっとも、聴いても印象に残らないというか、するり〜と耳から抜けていく。
この2番も、のっけから演歌調で始まる。

「らぁ〜〜  ら〜みふぁ そふぁらそ れぇ〜み ふぁ〜れ」
「らぁ〜らら しら し〜ら ら〜」という、どこに行くの〜という揺らめいた感じのフレーズが続く。
もの悲しい調べで、演歌っぽく、この主題が執拗に繰り返される。
フレーズを少しいじって、テンポをいじって、楽器を変えて歌われていくのだが、う〜ん、作曲の勉強、習作って感じがしないでもない。でも、派手さもあって、アバド盤は快調に鳴らして、小気味良く曲が進んでいく。
金管が巧く歌ってくれるので、この曲が、レベルを維持して持っている〜 そんな感じがする。
これを、水分多めに、べたっとやられちゃうと、苦々しく感じてしまうのだろう。
シカゴ響の鳴りっぷりの良さに、ちょっと感動気味。
音の弾み感、スピード感、底の力強い厚み、適度にぶっ放している音の開放感、高音域の鋭い光具合のする吹き方。
う〜ん。言葉の限りを尽くして褒め称えたいんだけど〜 言葉が続きません。
それに、木管、特に、明るめのクラリネットの音の太さが、ステキだな〜と感じましたね。

2楽章
木管メインの可愛い楽章というか、このフレーズは、どこか後年のバレエ音楽をイメージさせる。行進曲風だからね〜
「ハムレット」にも流用されているらしいのだが、どこに使われているのか、未確認。
弦との絡みも良いし、フルートの音色が良く通ってて、いっそう可憐な感じを与えてくれる。
ピチカートしている弦の余韻も適度にあって、録音状態が良いので聞きやすいし、品良くまとまっている。

3楽章
スピード感あふれるステップを踏みながら、快速だ〜
ムーティ盤を聴いたときは、ヴァイオリンの軽やかなスキップと、妖精が舞っているようなフルートの軽やかなフレーズが、劇付随音楽っぽくて楽しいと感じていたが、アバド盤は、ワタシ的には、どこか、せっかちな気がする。
弦が強いんだなあ。弦が強く、ん たー ん たー と引っ張っているので、皮が、つっぱった感じがするのだ。
でも、フルートのフレーズが綺麗に通ってて、チャーミングだ。

4楽章
「どぉ〜っ れぇ〜っ みぃ〜」 バンバン どろどろどろぉ〜ん! 
ご大層なファンファーレ風、コラール風になっていく。アハハ〜 やっぱり、アバド盤も凄い音量で、ゴージャスに響き渡る。
ムーティ盤で聴いたときも、なんてハチャメチャな楽曲だと驚いたが、アバド盤で聴くと、録音状態がよろしいので〜
より一層、響きが鋭く、色彩的で、華やかに綺麗で〜
ちょっぴり派手で、ゴージャス極まりない。音量大きく、鳴りっぷりがすごい。切れもよろしいし〜 さすがに色彩感あふれるブラスの音色には、圧倒されっぱなし。う〜 綺麗っ。

「らしどれ どみし〜 らそふぁ〜」
シンプルだが、音のご馳走が振る舞われて、賑やかで、華麗〜 シカゴ響のブラスの綺麗なこと。
う〜ん、ホント、舞踏会が華やかに繰り広げられている感じが、すごく伝わってきて。
音の綺麗さ、もはや綺麗としか言いようのない〜 (もはや、涙目状態に〜)
一応、品格を保ちながら、弦の歌謡風フレーズをはさみながらも、金管のオンパレード。
シカゴ響のパワーあふれる綺麗な音を浴びて、シ・ア・ワ・セ・・・ これは、文句ないでしょう〜 大拍手っ!
1978年 ムーティ フィルハーモニア管弦楽団 Brilliant ★★★
1984年 アバド シカゴ交響楽団 SC ★★★★★
所有盤を整理中です。

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